Midnightcowboyさんの映画レビュー・感想・評価

Midnightcowboy

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あらくれ(1957年製作の映画)

4.1

まず高峰秀子の体当たりの演技が圧巻。まさに「あらくれ」のお島を演じ切る。
しかし見事なまでに男運がないお島、、そんなお島のパートナーたちを演じるのが、成瀬作品の常連である上原謙・加東大介に加え森雅之。
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.0

カーチェイスってあまり好きじゃなかったので、あまり気が進まなかったけど、そこはさすがのエドガー・ライト。音楽とのシンクロが、とても素晴らしい映画。

オープニング、「Bellbottoms」にのせたス
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セブン(1995年製作の映画)

4.0

キリスト教7つの大罪がテーマ。
7の大罪中5つの私刑の執行が次々に行われ、凄惨な殺人現場を目の当たりにする、血気盛んな新人刑事ミルズ(ブラット・ピット)と定年退職間際のベテラン刑事サマセット(モーガン
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ガタカ(1997年製作の映画)

4.0

作品で描かれる近未来は、誕生した瞬間にその後の人生すべてが決まってしまうディストピア。24年前の公開当時に比べた現在はより「近未来」に近付いているからか、余計にリアルに感じてしまい、陰鬱な気持ちで物語>>続きを読む

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.3

冒頭から居心地の悪い不穏な雰囲気で物語が始まり、そのまま続いていく。
エドワード・ノートンの頭の中の旅に連れて行かれる。
中盤からは映像とセリフの洪水でカオスであり、情報量の多さに思わずめげそうになる
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マグノリア(1999年製作の映画)

4.2

大傑作。
まず多数の俳優達の名演技も見もの。フィリップ・シーモア・ホフマンなどPTA作品常連の俳優達に加えて、ヘンリー・ギブソンなどロバート・アルトマン作品常連も演技力を発揮するが、中でも素晴らしいの
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.8

「外国人目線の日本とそのカルチャー」みたいな総括は、ちょっと物足りない気がする。
当時の東京のカルチャーを実体験したソフィア・コッポラが、その空気感を忠実に再現した映画。その東京を舞台に文化も習慣も違
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.3

大傑作。
これはライブ?それともミュージカル??とにかく今まで観た音楽関係の映画の中で、ダントツのナンバーワンだった。

デヴィッド・バーンは既に68歳。しかし常に前向きで、今も変わり続けている。
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

4.0

一見皮肉に満ちたブラックユーモアの連続に見えるが、何か深い示唆があるはず?と引き込まれながら見続けていると、ストーリーが途中から段々と妄想染みてくるのに気付いてくる。
観終わってしばらくは、現実と妄想
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ミザリー(1990年製作の映画)

3.9

大好きなスティーヴン・キング作品は小説、映画共に出来るだけ目を通していて、本作も今回20年以上ぶりに再鑑賞した。

アニー役キャシー・ベイツの名演がメインの映画とは、言い過ぎだろうか? その圧倒的な存
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ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年製作の映画)

3.8

ベンジャミンが徐々に若返っていく中、彼の内面の葛藤が自分のことに様に感じられ胸を打つ。まさに人生はどうにもならない出来事の積み重ね。
3時間近くの長さを感じさせず物語は淡々と進んでいき、クライマックス
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インサイダー(1999年製作の映画)

3.6

硬派で骨太な素晴らしい作品。

気が抜けない緊張感で丁々発止のやり取りが続く中、「自分ならどうするだろう?」と主演二人に感情移入しながら観た。
その二人アル・パチーノ、ラッセル・クロウの演技が凄まじか
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ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実(2019年製作の映画)

3.7

ベテラン名優たちの揃い踏みに、とにかく圧倒された。
特に大好きなサミュエル・L・ジャクソン、ジョン・サヴェージ、ピーター・フォンダの年輪を重ねた名演技を眺めているだけでも満足。レジェンド達だけに皆高齢
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

3.9

32年前の作品なのに、古さを全く感じさせない必見の名作。平和な環境で鑑賞しているのに、否応なく映画に引き込まれ戦場における狂気に包まれてしまった。
あまりに陰鬱な展開にやりきれなかったが、途中ぶっ飛ん
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自由が丘で(2014年製作の映画)

3.5

ホン・サンス監督作品初鑑賞。
脚本を前広に準備せず撮影日の朝までに仕上げる監督らしく、偶然が織りなす展開を大事にするとか。監督が芝居開始するときの常套句が「Let’s see what happens
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酔いどれ天使(1948年製作の映画)

4.1

社会派とヒューマニズムが融合した、いかにも黒澤明らしい映画だった。
戦争が生んだ闇市を舞台にして、そこに跋扈するヤクザ松永(三船敏郎)を物語のメインに据え戦争批判を暗示する。その松永を何とか救おうとす
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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

3.9

リアルなアメリカを描き出した秀作だと思う。

私が半年ほど生活した米国(奇しくもオーランドから150㎞程度南)で目の当たりにした貧困は、本作と同じやりきれない空気感だった。それはもう30年近く前のこと
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ザ・マスター(2012年製作の映画)

3.7

大好きなロバート・アルトマンを師と仰ぐP.T. アンダーソンがメガホンを取り、ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマンが主演ということで期待に胸を膨らませ鑑賞。
カルト宗教団体が舞台なの
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.6

偶然その日の朝に監督したイ・ビョンホンが同名の俳優とは別人であり、「サニー」の脚色を担当した人と聞いて観ることにした 笑
ローカルな小ネタが多数散りばめられているので間違いなく韓国人に受ける映画だけど
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はちどり(2018年製作の映画)

4.0

94年のソウルが舞台。私も同時期にソウルに居たので当時はウニ(銀姬?)のお父さんみたいな中年男性が極めてノーマルな父親像だし、男性優遇が当然の社会だったのがとても懐かしい。そんな環境下での思春期女子中>>続きを読む

羅生門(1950年製作の映画)

4.2

黒澤明が人間の本質を鋭くえぐる。
人間がいかに「見せたい自分を語るか」。現代にも通じる普遍的なテーマを、日本映画界の至宝が演じ切るとても贅沢な映画。
三船敏郎と京マチ子の激しく熱情的なせりふ回し、表情
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

4.2

終始ほっこりとした気持ちで観れ、時々感動、最後には号泣した!

1987年のイギリス、流れる曲はほぼリアルタイムで聴いた唄ばかり。ただ英語の歌詞がダイレクトに入ってこなかったので、ブルース・スプリング
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

3.9

30年位前アメリカン・ニューシネマにはまってた頃は大感動した記憶。今回は比較的淡々と鑑賞。当時は「Born to be Wild」が流れてきただけで、鳥肌立ったなあ。
その間いろんな映画観たので、もう
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沈まぬ太陽(2009年製作の映画)

3.0

渡辺謙の演技は素晴らしかった。
孤軍奮闘するも、原作が偉大過ぎた、、

JSA(2000年製作の映画)

3.8

若き日のイビョンホン、ソンガンホ、イヨンエと役者がそろい、38度線での射殺事件の真相に迫っていくとは、まさに王道ですね。実際よくできている。
北と南の兵士が戯れるシーン、韓国人の友人との付き合い方を上
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デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.7

大好きなスティーブン・キングとデヴィッド・クローネンバーグの組み合わせ、期待に胸を膨らませ鑑賞。
クリストファー・ウォーケン素晴らしい!目が覚めてからの絶望感を、表情だけで見事に感じさせてくれる。さす
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流れる(1956年製作の映画)

4.2

成瀬巳喜男の最高傑作のひとつではないか。
名女優たちの抜群のキャスティングと最高の演技に、圧倒されまくった。
映画自体も女性の悩みや人間同士の葛藤など普遍的なテーマを表現し続けるので、時代を感じさせな
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

素晴らしくクォリティーが高いSF映画、かつ家族愛の映画。
アカデミックな知識不足の為リアルタイムで理解が進まず、感動が少し減ってしまったのが残念。
ノーラン名監督の映画、次はテネットに進むべきか、イン
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ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

3.9

観やすいことは観やすいが、、やはりデヴィッドリンチ。
中々進まない展開だが、登場人物がそれぞれ際立っていて、目が離せない。
ニコラスケイジ、ローラダーン、マリエッタ役のローラの実の母、ウィレムデフォー
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ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男(2014年製作の映画)

4.0

最高!
映画を砂の城に例える。
手段を選ばずハッタリでハリウッドに潜り込み、チャンスをつかんで自分のやりたいように演る。ブレない!
「マッシュ」「プレイヤー」、「ロンググッバイ」など一連の代表作をまた
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.2

タランティーノの大傑作!「ワンスアポンアタイム・インハリウッド」と同じくらい大好き。
複数のストーリーが時系列無視して進行するが、それぞれの話しが自分にとってストライクで好きすぎるので、眉しかめて集中
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ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

3.7

実際事件にかかわった人たちが多数エキストラ出演する手法の採用は、この作品で確信したのかなあ。
もちろん素晴らしい作品なのだけど、意外に軽く感じてしまうのは、自分が重苦しいのを好むからか、イーストウッド
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ギミ・サム・トゥルース(2000年製作の映画)

3.0

オノヨーコ嫌いが多いのも納得してしまう。
ジョンレノンは本当に純粋

野良犬(1949年製作の映画)

4.0

終始ものすごい熱量の三船敏郎が、ただでさえ暑い戦後混乱期の東京を激アツに。
志村喬、結構後になって出てくるのだけど、いかにもベテラン刑事の落ち着いた佇まいで、それまで三船中心に進んでいた中で圧倒的な存
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アルゴ(2012年製作の映画)

3.5

アカデミー賞作品だけあって、完成度は高い。アフレック、間違いなく名監督。
本当に基本に忠実で首傾げるようなシーン全くないのだけど、かえって素直すぎるというか、ちょっと次が読めてしまうところが多くてちょ
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