whydunitさんの映画レビュー・感想・評価

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ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

結末を確認するために、久々に視聴。朝から観る映画じゃないが、やはりこのツイストは素晴らしいと思う。(誰にも賛同を求めていません)しかし、パスカル・ロジェって、監督デビューから20年の間に4本しか映画撮>>続きを読む

特捜部Q 檻の中の女(2013年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

原作も良いのだけど、シリーズの映像化作品の中では、トップクラスの出来映えではないか。息を呑む美しいシーンもある。冒頭のエピソード(特捜部Q創設に繋がる)も割愛せずに、きちん収められているし

ドライブ・イン・マンハッタン(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

良くできた戯曲を思わせる。ミステリ映画未満だが、最後の最後まで観ていて緊張感が切れなかった

ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(2025年製作の映画)

2.8

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新鮮さに乏しく、冗長で、高くは買えない。真相の行き着く先が、地域の因習というフォーク・ホラーのルーティンなのも、なんだかなぁ。主人公が帰省し、実家の二階にあがる場面が物語のターニングポイントだが、終盤>>続きを読む

おんどりの鳴く前に(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

ローカル・ヴィレッジものにありがちなオチが中途で透けてしまうのが弱点。とはいうものの、あくまでミステリ映画ファンの我田引水的な評価。最後は、予測可能とはいうものの笑えた。幕切れ間近、水面に映った主人公>>続きを読む

(2025年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

当の老人からすると、メタファーたるタイトルの意味するところが、単純すぎやしないかなぁ、とも思えてしまう。前半の素晴らしき老人の日常を堪能し、死が迫り、老いの残酷さがむきだしになる後半は、得意の老人力で>>続きを読む

嗤う蟲(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

閉鎖的な村、都会からの移住、そしてそこに田口トモロヲがいたら、おおよそこんな話だろうと想像がついてしまう。が、なるほどこれがやりたかったのか、と終盤で膝をうつ。さすがは城定監督。

オークション 〜盗まれたエゴン・シーレ(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

『ホロー荘の殺人』から『華麗なるアリバイ』を作り上げた監督の作品ゆえに、ミステリ映画としての期待が膨らんだが、エゴン・シーレの絵画発掘をめぐるミステリ的展開はなかった。だが、脚本作『ボヴァリー夫人とパ>>続きを読む

陪審員2番(2024年製作の映画)

4.7

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後半、やや駆け足になる部分もあるが、優れた脚本をもとに安定感ある演出で作り上げた法廷ミステリの秀作だと思う。陪審員裁判に掛けられる事件と、ニコラス・ホルト個人の事情が、ゆっくりと絡み合いながら、全貌を>>続きを読む

YEAR10(2022年製作の映画)

2.5

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恐らくは世界中が急激な気候変動に襲われてから10年後の世界。人々は散り散りになり、孤立しながらサバイバルの生活を強いられている。そんなペシミスティックな未来観を背景にした、割と正統派のサスペンス劇だ。>>続きを読む

【推しの子】-The Final Act-(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

全8話のドラマを視聴して、映画館へ。ドラマ版最終話として、映画は大いに楽しめた。ただ、観終えてみると、転生テーマがなくても物語が成り立ってしまうのではないかとも感じた。真犯人が、映画を観る前から判って>>続きを読む

市民捜査官ドッキ(2024年製作の映画)

3.0

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電話勧誘による詐欺を、騙す側と騙される側の双方から描いた社会派ミステリ。とはいっても、ミステリの要素は希薄で、青島の首魁に国境を越えて乗り込んでいく女子チームの活躍が楽しく愉快。おばさんたちの連携を描>>続きを読む

地獄でも大丈夫(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

もっと過剰で激烈なものを勝手に想像していたが、社会派の要素を軸とした、割と常識的な女子高校生ガールズ・ムービーだった。苛めやカルト教団の描き方も穏当で、もっと無鉄砲さがあってもいいのではとも思うけど、>>続きを読む

ロングレッグス(2024年製作の映画)

4.0

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なんと忌まわしきサイコスリラー。映像の邪悪さだけで、一見の価値あり。ミステリとしてのフェアかアンフェアを問えば、旗色は良くないが、確かにサイコスリラー史上に爪痕を残す作品ではある。

僕らの先にある道(2018年製作の映画)

4.6

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なんと6年半ぶりに再視聴。うーん、いいなぁ。秀作の多い周冬雨主演作でも屈指の作品ではないかな。思うにまかせない男女のすれ違いを描きつつ、マチズモにもチクリとひと刺し。かと思うと、父と子の絆もしっかりと>>続きを読む

ペパーミントソーダ/ディアボロ・マント(1977年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

フランス映画の青春時代を象徴するような、瑞々しさあふれる好編。こんな作品が、本邦未公開だったとは。カラフルな色彩感覚に目を奪われ、ヒロイン姉妹の大忙しな日常に胸がキュンとなります

マザー(2014年製作の映画)

1.5

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アップリンクの追悼上映でやっと観られたけど、映画としては正直キツかった。作者の内面と思しき渦巻くドロドロは、コミックでは違和感なくても、映像ではいきあたりばったりに映ってしまうのだった。愛之助演じる主>>続きを読む

Apple Original Films『ウルフズ』(2024年製作の映画)

4.5

ルッソ兄弟の「チェリー」と同様に、この傑作も埋もれていってしまうのか、AppleTV+は罪よのぉ

アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師(2024年製作の映画)

4.0

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まずは、良くできましたの合格点。ただ欲を言えば、役者たちの使い方が取り散らかした印象あるし(真矢ミキは無駄遣いでしょう)、心から驚かされる意外性も乏しかった。「詐欺」を謳った宣伝も、自らの首を絞めてい>>続きを読む

ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

3.5

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ユングの集団的無意識か。排他的心理と集団幻想も。観ている途中は、夢の暴走に呑み込まれていく主人公の末路は、悲惨なものしか思い浮かばなかったので、終盤近くでの変転による意外なハッピーエンドに胸を突かれる>>続きを読む

動物界(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

エスプリてんこ盛りを想像し、ちょっと期待値が高過ぎたかも。集団の排外主義、人間の排他性など、いまさらではないテーマの繰り返しも凡庸に思えてしまう。ラストで、懐かしい「スプラッシュ」を連想したが、あそこ>>続きを読む

オアシス(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

なんだよ、この紛らわしいタイトルと思いつつ。一本道の行き止まりとしか思えないシチュエーションなのに、その突き当たりの壁を破ってやろうという意気込みのようなものを感じた。なので多少の無理には、目を瞑る。>>続きを読む

国境ナイトクルージング(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

北朝鮮と国境を接する延吉という舞台、もっと掘り下げてもよかったのでは?男女のトライアングルの物語だが、シャオの気持ちを慮ると切ない。しかし、全体に優等生過ぎるのではないか。特に結末。指名手配犯が、実は>>続きを読む

来る(2018年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

夜半に帰宅し、無性に見直したくなってアマプラで視聴。やはり、超を付けたくなるほどの傑作。今思い返してみても、松たか子、黒木華、小松菜奈の共演は奇跡的だし、その一人一人が素晴らしい。(男優陣の妻夫木と岡>>続きを読む

キャドー湖の失踪(2024年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

見せ方が決定的に下手だと思う。脚本も、もう少し工夫が必要だったんじゃないかな。退屈かつ人間関係が分かり難いもどかしさに終始つきまとわれた

黙する者が生きし場所/黙殺~沈黙が始まったあの日~(2024年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

色彩や構図への目配りも素晴らしく、練りに練った脚本も見事なミステリ映画だ。虐めという残酷で忌まわしいテーマを、かくも美しく鮮やかにフレームに収めてみせる技に感心する。ただ一箇所、腑に落ちないのは、母親>>続きを読む

アイミタガイ(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

謎と意外な事実は、この作品でも見事に機能している。ちなみに、黒木華が歌うテーマ曲の作詞・作曲は、荒木一郎。

満江紅(マンジャンホン)(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

2023年のTIFFで観たけど、これ、とても素晴らしい歴史時代ミステリ映画ですよ。チャン・イーモウは、「SHADOW/影武者 」という驚天動地のミステリ作があるんだけど、このコメディ時代劇も、大いに楽>>続きを読む

スマホを落としただけなのに ~最終章~ ファイナル ハッキング ゲーム(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ひょえ〜。久しぶりに、がつんと来るミステリ映画と遭遇。そうくるかぁ。

あの人が消えた(2024年製作の映画)

4.1

使い古された感もあるものの、ラストの意外性は効果をあげていると思う。ただし商業映画としてやむなしとはいえ、その後のアニメーションによる付け足し部分は、蛇足に思えなくもない。あと、タイトルの出し方、最後>>続きを読む

モンキーマン(2024年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

格闘系アクション映画としての鮮度の高さは、監督のインド系の血が生み出したものかもしれない。インド神話からの影響も顕著で、猿神を連想させる主人公のキャラクターは、ハヌマーンの神話からのものだろう。個人的>>続きを読む

セクター36(2024年製作の映画)

1.9

このレビューはネタバレを含みます

警察の怠慢、その杜撰な捜査は、かつてアジア系ミステリ映画の主調音でもあった。そんなことあるかい、とツッコミを入れたくなったし、ご都合主義に呆れたこともしばしば。本作の前半は、まだそれを引きずっている感>>続きを読む

アビゲイル(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アビゲイル=吸血鬼という意外性を、途中までは伏せてほしかったというのは、ないものねだりの無理ゲーだろう。しかし、誘拐事件の被害者と思いきや、実は加害者という反転は、ミステリ映画の資格十分だと思う。後半>>続きを読む

サウンド・オブ・フリーダム(2023年製作の映画)

1.0

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驚くほど新味もなく、平板な誘拐もの。どことなく漂う胡散臭さの正体は、最後の最後に判る(筈なんだけど)。無条件に讃える人がいてびっくりするが、Qアノンを疑うくらいの良識は必要でしょう。

悪魔と夜ふかし(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

これは、素晴らしいな。レトロなのに新鮮。90分の中に凝縮された面白さが詰まっている。

傲慢と善良(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ミステリ映画度は70%。かもしれないが、恋愛映画としては、最後までハラハラさせられ、見応えがあった。もう一つのありえた結末(わたしの妄想)の方が、ぴりりと引き締まったのではないかという気がするが。アナ>>続きを読む