寂々兵さんの映画レビュー・感想・評価

寂々兵

寂々兵

人妻シネマ廃人。欧州の喜劇とホラーが好きです。

映画(279)
ドラマ(0)

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

3.1

驚くべきことにデニーロがヨボヨボの立ちバックで昇天してたシーンしか記憶にない始末だが、調べてみると最序盤のシーンらしいから、多分初見時はスクワットとかしながら適当に観てたんだろう。そう言えば最近ブラッ>>続きを読む

パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

3.9

序盤、車中でサミュエルとトラボルタが会話していたという事実は覚えているが、パルプ・フィクションの名の通り、何の話をしていたのかはさっぱり忘れてしまう。だから観るたびにこいつらハンバーガーの話しとったん>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1991年製作の映画)

3.7

昔あまり好きじゃなかった映画が最近好きになったという話はよくあるが、これはその逆で、当時熱狂していたがいざ再見したらそこまでじゃなかった。観客にとって作中もっとも信頼に足ると思われた人物と、もっとも信>>続きを読む

さすらいの航海(1976年製作の映画)

3.4

亡命しようとしたユダヤ難民たちがナチ宣伝に利用されて海上を右往左往する船内映画だが、船内のドラマよりも船外の駆け引きがべらぼうに面白い。堂に入りすぎているオーソン・ウェルズの悪代官ぶりと、あの顔で特に>>続きを読む

バニシング・サブウェイ(1996年製作の映画)

3.7

A.J.ドイッチェ『メビウスという名の地下鉄』の映像化。まあタイトル通り地下鉄が突然消えた!というSFスリラーだが、ドラマも何もかもすっ飛ばしてOPクレジットの最中にひっそりと地下鉄がバニシングする無>>続きを読む

譜めくりの女(2006年製作の映画)

3.9

『テオレマ』に始まる「平和な一家に余所者」系譜のフレンチ・ミステリだが、この女の目的が復讐なのか、そうでないのか、感情の機微も劇伴もなく始終不穏な日常生活が続く至高の80分。画面を豊潤に魅せるためだけ>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.3

配給会社の一世一代のギャグか?と言いたくなる邦題はともかく、90年版より全然面白いじゃんと思ってたら子供編だけかよ!そういう大事なことは先に言っといてください。まあ80分くらい見たところでようやく気付>>続きを読む

春のソナタ(1989年製作の映画)

4.2

アンヌ・ティセードルが持つアンニュイさと精悍さ、爽やかさ、主体性、繊細な女性らしさ、時折垣間見せる小悪魔的少女らしさ、いざという場面での大胆さ、そしてデカい尻に完全に骨抜きにされた。もう好きにしてくだ>>続きを読む

ある官僚の死(1966年製作の映画)

3.4

働き者の叔父と組合員証を一緒に埋葬したが、叔母が年金を受け取るためには組合員証を提出しなければならず、遺体を掘り起こそうにも役所は取り合ってくれない。だから遺体を自分で掘り起こして組合員証を手に入れた>>続きを読む

ウェス・クレイヴンズ ザ・リッパー(2010年製作の映画)

2.2

本編の8割近くが関係性がよく分からないティーンエイジャーのどうでもいい戯言と言うことで思い出さずにはいられないのがポール・リンチの『プロムナイト』なのだが、アレより大分マシ。と言うのは夜の吊り橋を撮り>>続きを読む

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.1

宣伝の通りスターリンが死んだ後の思惑が絡んだドタバタ群像劇で、小者の有象無象にデフォルメされたソ連の権力者たちが小学生の如く「俺はこれだけスターリンに忠誠心があったんだぜ」と口八丁で競い合うデタラメさ>>続きを読む

金融腐蝕列島 〔呪縛〕(1999年製作の映画)

3.9

2時間どこを切り取っても最高に面白い、原田眞人全盛期の大仕事。八方ふさがりの中、深夜のオフィスで今後の身の振り方を笑いながら語らう中年リーマンたちの悲哀、東京地検が強制捜査に踏み込む際のホラー映画みた>>続きを読む

Seventh Code(2013年製作の映画)

3.3

こんなシナリオ、背景で遊ぶしかねえだろという黒沢清的ギミックがたくさんあって良かった。ラウンジの壮大なカーテンなんかもはや笑わせにかかってるとしか思えない。街でちょっと関わっただけの男を追ってロシアま>>続きを読む

ノー・ドロウニング(2016年製作の映画)

4.4

近未来、サイバー・パンク的ネオン、夜の街、鏡、水槽、噴水、人魚と視覚的・聴覚的・精神的にどこを切り取っても豊潤なボーイ・ミーツ・ガール物。最高すぎて下半身がもげた。ショートフィルムの人生ベストクラス。

キャッツ・アイ(1985年製作の映画)

2.6

禁煙を試みる男が酷い目に合う第1話、人妻と浮気した青年が酷い目に合う第2話とキングの短編らしい可もなく不可もない大人向けの不条理劇が続き、第3話で幼女と猫がモンスターと戦うファンタジーをぶち込んでくる>>続きを読む

フレンチ・ブラッド(2014年製作の映画)

3.3

予告編の段階で抗議が殺到して上映が禁止されたと聞くと何だかなあと思うのだが、確かにいくら自分の思想や行動に疑問を持ちつつあるとはいえ、街ですれ違っただけの人間をタコ殴りにし、店で居合わせただけのアラブ>>続きを読む

午前7時35分(2003年製作の映画)

3.9

体に爆弾を巻きつけた男の狂気的な求愛フラッシュモブ。70年代みたいな映像のテイストが不気味で心地良すぎる。ミュージカル×ショートフィルムの一つの完成系では。

灯り(1959年製作の映画)

3.4

ポランスキーが26歳の頃の短編。人形の四肢や眼球が無造作に転がっている人形工房が炎上し、外部からは夜間営業の灯りと区別がつかない……何のこっちゃ?というところも含めて不気味で良い。

ABC・オブ・デス2(2014年製作の映画)

2.6

『K』(Knell/前兆)の1強。向かいのアパートに球体が現れ、住人達が殺し合いを始め、矛先は自分に……というまあ意味はよく分からない話だが、アパートの住人が一斉にこちらを向いてる画が不穏でたまらん。>>続きを読む

ABC・オブ・デス(2012年製作の映画)

2.3

タイマンの自慰合戦でオカズがどんどんハードになっていく『L』(Libido/性欲)、初めての一人トイレに恐怖するクレイアニメ『T』(Toilet/トイレ)の2本が傑出して良かった。他はB、D、H、Q、>>続きを読む

Man from Reno(2014年製作の映画)

4.1

霧の深い夜における保安官と瀕死のアジア人、バーにおける互いに謎を秘めた男女という2つの邂逅から姿を現すアイデンティティに関する重層的な殺人劇。序盤こそ演技が歪な日本人の会話に入り込めなかったが、気付け>>続きを読む

カクレンボ(2005年製作の映画)

3.7

こういうの(九龍城砦、サイバーパンク、ディストピア、繁華街、路地裏、伝承)好きなんだろ?と退廃的なイメージの洪水に鳩尾を殴られ続ける24分。はい大好きです、もっとくださいと盛り上がってきたところで唐突>>続きを読む

スティーブン・キングの悪魔の嵐/ストーム・オブ・ザ・センチュリー(1999年製作の映画)

3.9

吹雪で閉ざされた島に突如現れた男が老婆を殺害して以降各地で不審死が相次ぎ、住民の秘密が続々と暴かれ、子供たちには異変が起こるという考え得る限りのあらゆる不穏が群れを成して襲ってくるSFスリラーで、ステ>>続きを読む

最後の晩餐(1973年製作の映画)

3.6

何だかんだとまた観てしまう。欧州の渋オヤジたちが館に閉じこもり、飯を食ったり、セックスしたり、屁をこいたり、嘔吐したり、何だかんだあって最終的に排水管が爆発する無法地帯極まりない怪作だが、飯を大量に食>>続きを読む

スエーデンの城(1962年製作の映画)

3.5

孤島に立つ古城の城主は妻が死んだと偽って城内に幽閉していて、新たに迎えたフェロモンむき出しの後妻は実の兄と妖しい関係にあり、幽閉された前妻もすっとぼけているので今の生活に不自由していないという頭のネジ>>続きを読む

狩場の悲劇(1978年製作の映画)

3.2

ロシアの貴族が若い娘に惚れてしまったが、その娘には婚約者がいてうんぬんという退屈を絵に描いたような文芸ロマンだが、原作はチェーホフの数少ないミステリ要素の含まれた長編小説。で、確かにラストのミステリ的>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

3.6

古き良き東映ロゴ、広島死闘篇の大友リスペクトの竹之内豊、食糞、エンコ詰めと矢継ぎ早に流れる暑苦しい映像の応酬に、70年代の東映がマジで復活したんだなあとテンションが上がったが、そこから先は実録映画への>>続きを読む

生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

4.5

ルビンスキー、クビンスキー、ロミンスキー、ロザンスキー、そしてポズナンスキー。そう、私たちは今ワルシャワにいる!二次大戦中にナチスをディスった映画の初っ端からこの辺りは何ちゃらスキーの表札を掲げた家が>>続きを読む

親愛なる日記(1993年製作の映画)

3.7

ジェニファー・ビールスに傾倒するあまり、街中でダンスを踊る人々にねえ君はジェニファー・ビールス?ジェニファー・ビールスなの?と聞いて回っていたら本物のジェニファー・ビールスに遭遇してしまい、ハイテンシ>>続きを読む

第一発見者 昏い部屋(1999年製作の映画)

2.6

BBC製作のミステリで、事故で瀕死の重傷を負った記憶障害の女と惨殺されたカップルの関係は?みたいな話だが、その謎自体はそんな大したことはなく、では150分の尺は一体と言うと頑固上司と若手敏腕女刑事の諍>>続きを読む

マリリンとアインシュタイン(1985年製作の映画)

4.4

原題のINSIGNIFICANCE(無意味)が示す通り、まあ人生色々あるが、結局どうでもいいよねという素晴らしいお話なのだが、なぜだか難解に感じてしまうのは作中でProfessor(教授)としか呼ばれ>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

4.4

以前某メディアサイトで某映画の公開に併せて日本のバイオレンス映画を紹介する記事を書いた際、twitterの某シネフィルジジイに「黒沢清の『蛇の道』を取り上げないとはとんだもぐりライターだな」みたいなこ>>続きを読む

回路(2000年製作の映画)

3.2

黒沢ホラーの中ではちょっと寓話的すぎてそこまで好きではないのだが、ナローバンドとホラーはここまで親和性が高いのかと妙に感心したものだった。それよりも怖いのは加藤晴彦が作中で小雪と麻生久美子という2人の>>続きを読む

地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.6

初っ端から幽霊みたいな冴えない顔をした無機質な人間がゴロゴロ出てきて、その人間たちが夜のオフィスでシリアルキラーの元力士こと松重豊に棍棒で殺されていくなんて最高に決まってるじゃないデスカー。主にロッカ>>続きを読む

グランドフィナーレ(2015年製作の映画)

3.8

俺は映画の中に常に居心地の良さを求めているので、白々しいほどの自然美・建築美・女体美が襲い来るホテルでジジイたちが適当な会話をしているというだけで概ね満足。極端な話、会話の内容が人生哲学だろうが、付き>>続きを読む

プレイヤー(2012年製作の映画)

3.0

フランスのイケ親父たちが浮気をして人生破滅したり意外とうまくいったりとまあしょうもない話なんだが、何となく無下にできないのは第8話くらいの『浮気男 友の会』が傑作だったから。キベルラン演じるセラピスト>>続きを読む

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