TOSHIさんの映画レビュー・感想・評価

TOSHI

TOSHI

30年以上、映画の「華麗なる嘘」を追い求めています。写真は「慕情」で有名な、香港島・浅水湾です(丘の上に建つ茶色の豪邸が、ジャッキー・チェンの別荘)。

映画(237)
ドラマ(0)

日日是好日(2018年製作の映画)

-

大森立嗣監督の前作「光」は、それまでの培ったノウハウを打ち捨てて撮ったかのようなラジカルな作品だったが、また一転して、茶道に目覚めて行く女性の物語である。
黒木華と多部未華子というキャスティングによる
>>続きを読む

教誨師(2018年製作の映画)

-

私は人間を超越した存在としての神を、信じる事ができない。神が人間を創ったというより、心の拠り所として、人間が神を作ったと思えてならないのだ。
教誨師とは、死刑囚と対話して改心を促し、心の救済に努めるボ
>>続きを読む

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

-

フィルマークスのプロフィールによくある、「ホラーは観ません」、「ホラー以外は何でも観ます」というフレーズを見ると、がっかりする。映画ファンなら、ジャンルを問わず、力のある本物の映画を追い求めるべきで、>>続きを読む

バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

-

これは凄い。いかにも新興国的で素朴なタイ映画のイメージを、打ち破るような作品だ。カンニングをテーマにしたタイ映画と聞いて、新しい物が観られる予感があったが、想像を上回ってきた。タイの映画会社の内部分裂>>続きを読む

響 -HIBIKI-(2018年製作の映画)

-

漫画の映画化の多さにはウンザリしているが、「響~小説家になる方法~」を、欅坂46・平手友梨奈を主役に起用して映画化すると知った時、それは面白いと思った。“笑わないアイドル” 欅坂46を象徴する彼女の媚>>続きを読む

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

-

近年の日本映画で、「ハッピーアワー」ほど、新鮮な感動を覚えた映画はない。女性の仲良し4人組が、一人の離婚問題から関係が変化していく様を描いた作品だが、素人俳優による素のような演技で、日常生活を淡々と映>>続きを読む

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

-

昨年、安室奈美恵が引退を発表した時、40歳という年齢に驚いた。そうなのだ、アムラー、コギャルと呼ばれた世代は、もうアラフォーなのだ。何も考えていないように見えた一方で、ルーズソックス・チェキ・プリクラ>>続きを読む

告白小説、その結末(2017年製作の映画)

-

公開時に行けなかったが、上映があったため遅ればせながら観賞した。
ロマン・ポランスキー監督作品で、脚本はオリヴィエ・アサイヤス。そして監督の妻であるエマニュエル・セニエとエヴァ・グリーンの組み合わせか
>>続きを読む

ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

-

夏を描いたアニメーション映画独特の、引力に引かれて観賞した。石田祐康監督はこれが長編デビュー作で名前を知らなかったが、デビュー作の監督作品にしては、声優陣が豪華で、宇多田ヒカルが楽曲を提供している事も>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

-

「ハン・ソロ」も「ジュラシック・ワールド」も見送ったため、本作も見送りかと考えたが、劇場で観る映画の参考にしている、キネマ旬報の年間ランキングで、三作の中では一番上位に来そうだという読みで観賞した(ベ>>続きを読む

2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

-

〈以下、性的表現によりR18+指定の映画についてのレヴューです。念のため〉

女性の長い髪を短くカットして、素顔が見えてくるオープニングからゾクゾクさせられる。そして本作は、彼女がどのように化けるかを
>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

-

「ボーダーライン」等の脚本を手掛けた、テイラー・シェリダンの監督デビュー作という事で関心を持った。アメリカ中西部辺境の、ネイティブ・アメリカンの保有地であるウインド・リバーというロケーションが映画的だ>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

-

前作「バケモノの子」は、沖縄の映画館で観たため、旅行の思い出と相まって、私の中では美化されているが、三年ぶりとなる、細田守監督の待望の新作である。「サマー・ウォーズ」では田舎の大家族、「おおかみこども>>続きを読む

グッバイ・ゴダール!(2017年製作の映画)

-

映画ファンには、二種類いると思う。ジャン=リュック・ゴダール監督を神と崇める人と、殆ど作品を観ない人だ。中間層は、殆どいないだろう。それは映画を映像体験と捉えるか、ストーリー主体のカタルシスを求めるか>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

-

「王様のブランチ」の映画コーナーを観て、鑑賞する映画を決める事は殆ど無いが、「LiLiCoがこんな映画を推奨するのか」と印象に残っていた。小規模劇場での公開でずっと満席状態だったが、劇場数拡大でやっと>>続きを読む

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

-

アメリカ映画に、かつてないタイプの作品が増える一方で、何故そんな有名人・出来事を今更取り上げるのかと感じる作品も、相変わらずある。本作も有名なテニスマッチの映画化であり、着想としては感心しないが、ジョ>>続きを読む

パンク侍、斬られて候(2018年製作の映画)

-

石井岳龍監督が石井聰亙を名乗っていた時代、怒り・叫び・疾走と得体の知れないエネルギーが迸る、パンク・ムービーでカリスマとなっていたが、還暦を越えても生き続けていたそのスピリットが、時代劇の形を借りて、>>続きを読む

女と男の観覧車(2017年製作の映画)

-

私はウディ・アレン監督作品が大好きだが、本人が主演する作品に比べると、出演しない作品は物足りなく感じる事が多い。私がアレン監督作品に惹かれるのは、人生は無意味という諦念が核にありながら、それでも大都会>>続きを読む

ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

-

勿論、障害は映画が描くべきテーマだと思うが、感動ポルノになりがちな傾向があり、本作もあまり気が進まなかった。しかしスティーブン・チョボスキー監督の「ウォールフラワー」が良かったため、安易な作りではない>>続きを読む

30年後の同窓会(2017年製作の映画)

-

年代で変化する男女の関係を描いた「ビフォア」シリーズや、子供が青年になるまでを実際の成長に合わせて描いた「6才のボクが、大人になるまで。」等、リチャード・リンクレイター監督の作品を観ると、映画は時間で>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

-

「万引き家族」。いきなり違法で、衝撃的なタイトルだ。昔から万引きのような行為で、暮らしている家族はいただろうが、現代にそんな家族がいるという意味で、より衝撃度は強まっている(公開直前に、佐賀で本当にそ>>続きを読む

Vision(2017年製作の映画)

-

河瀬直美監督作品は、海外での評価の高さに対して、日本では一般的な認知度も高くなく、観る人だけが観る位置付けになっている感がある。日本映画は、芸術的作品よりも商業的作品が好まれる傾向が強いという事だろう>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

-

また、変化するアメリカ映画を象徴するような作品だ。「フランシス・ハ」を観た時に、フランスのヌーヴェルバーグ映画のようだと感じたが、主演して脚本も手がけていたグレタ・ガーウィグの、自伝的要素のある監督デ>>続きを読む

海を駆ける(2018年製作の映画)

-

「さようなら」、「淵に立つ」が凄い映画だったため、私の中で深田晃司監督は、最も新作が待ち遠しい監督になっていたが、舞台がインドネシアとは意外だった。京都大学とシアクアラ大学が行った震災シンポジウムに同>>続きを読む

犬ヶ島(2018年製作の映画)

-

先ず外国人監督が、未来の日本を犬の視点で描くという発想が素晴らしい。何故、犬の視点なのか、理屈よりも感覚的な、映画ならではのコンセプトだ。ウェス・アンダーソン監督の、「ファンタスティックMr.FOX」>>続きを読む

ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

-

個人的に「インヒアレント・ヴァイス」はとても好きな作品だったが、待望のポール・トーマス・アンダーソン監督作品である。またダニエル・デイ=ルイスの、俳優引退作になるらしい。

舞台は1950年代の、第二
>>続きを読む

友罪(2017年製作の映画)

-

誰にでもなかった事にしたい過去はあるが、人間は決して過去から逃れる事はできない。刑事事件それも、殺人となれば尚更だ。インターネット上で過去の事件に関する事実や憶測が晒され続ける現代では、“忘れ去られる>>続きを読む

モリーズ・ゲーム(2017年製作の映画)

-

「ソーシャル・ネットワーク」等の脚本家であるアーロン・ソーキンの監督デビュー作だが、ソーキン監督ならではの実在の人物の栄光と挫折、光と影の物語だった。そして予想通り、いや予想以上のスリリングな会話劇だ>>続きを読む

立ち去った女(2016年製作の映画)

-

かつての「ぴあ」のような情報誌もなく、鑑賞する映画を、フィルマークスの上映中の映画で上位表示されている作品だけで決めていると、観るべき作品を見落としがちだ。本作もそんな、見逃して後悔していた作品だった>>続きを読む

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(2017年製作の映画)

-

私の映画界への最大の不満は、現代を描いた作品の少なさだ。着想を何らかの原作や実話に依存しているために、自ずと過去を舞台とした作品が多くなるのだろう。独自の発想で今を描けない作り手が、「昔、実はこんな事>>続きを読む

孤狼の血(2018年製作の映画)

-

先月、他の映画を観た際に、早く着いて待合室で時間を潰していた時、本作の予告が繰り返し流されていたが、古舘伊知郎氏の「アウトレイジに対する東映の答えですね」という推奨コメントが印象に残った。このコメント>>続きを読む

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

-

何故今更、トーニャ・ハーディングなのかと懐疑的だったが、観始めると、疾走感溢れるパワフルな作風に引き込まれて行った。

アメリカのフィギュア・スケート界で初めて、トリプル・アクセルを成功させた元オリン
>>続きを読む

サバービコン 仮面を被った街(2017年製作の映画)

-

監督・脚本・主演と錚々たる名が並んでいるため、映画ファンとしては観なければいけない気にさせられる。何故、1950年代なのかと思うが、ジョージ・クルーニー監督が、白人による黒人に対する差別を描きたいため>>続きを読む

マザー!(2017年製作の映画)

-

「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキー監督の、日本では公開中止になった作品だが、やっとレンタルで鑑賞できた。確かに問題作ではあるが、原作物・実話物ばかりの現在の映画界では、社会的センセーション>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

-

同性愛がテーマの作品だが、予め同性愛という色眼鏡で見る必要はないだろう。避暑地での甘酸っぱい初恋の物語として捉えると、素敵な映画だ。しかしやはり、同性間の恋愛について考えさせられてしまう作品だった。>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

-

他人に無関心な、現代社会。誰かが助けを求めても助けない、変な人がいても見て見ぬふりをする欺瞞に満ちた社会。多くの人々の関心はSNSに向かう事で、その傾向はますます強まっているように思える。描かれている>>続きを読む

>|