中庭さんの映画レビュー・感想・評価

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バーバリアン(2022年製作の映画)

1.6

このレビューはネタバレを含みます

あの親猫みたいな落下アクションは厳しかった。
朝起きたら実は町の風景が終わってた、の発想は好き。
育児ビデオをおぞましく扱うには、もう一捻ったヤバさがあってもいいように感じた。乳首に弁のついた針の構造
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ゴヤの名画と優しい泥棒(2020年製作の映画)

3.1

ロンドン市街を捉えた映像アーカイブにチャーミングに合成された老人の男性。彼を主人公としたマーシャルの遺作は、悉く端正なカッティングが連続し流暢に機能するささやかな良作。
犯罪契機が突発的、何の困難もな
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

1.6

このレビューはネタバレを含みます

柄本佑、最後ガッツポーズとか止めてくれって祈って見てたら、それを上回る喜びの表現で呆気にとられた。
尾野真千子への求婚の流れ、結構マズイと思ったけど批判的に言及されたりしてるんだろうか。

チェルノブイリ1986(2020年製作の映画)

1.7

あくまで表面的な言い方としての「政治性」を廃し、個人の決断が世界を変える、メロドラマの引力で物語を先導させるが、それがかえって事態の政治的な歪みを巻き取り歴史の再現性の困難さを強調、得体の知れない禍々>>続きを読む

20世紀のキミ(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

こんなん優勝。
湧き上がったものは言葉にしないまま大事にとっときたくなるが、
最後のビデオに映り込んだ背景の異界っぷりには注目していただきたい。
明らかにこの世が映っていないし、映画のジャンル性を内側
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

2.9

ヤンが鏡に映る自分を見つめている姿を、ヤン自身の視線の記憶を通じて眼差す手持ちショットが何度か登場する。いずれのヤンも無表情であるが、計算された画角やカメラの震えを介し、静かに混乱した内面性を伝えてく>>続きを読む

いつか、いつも……いつまでも。(2022年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

リュミエールのホース遊びや、『ダゲレオタイプの女』以来の垂直階段落ちもおがめる。登場人物たちは一見饒舌にみえて、実はなかなかコミュニケーションとしては言葉を用いようとしていない。この過酷さが少しずつ物>>続きを読む

ブロンド(2022年製作の映画)

1.4

モノクロの画面に「俳優養成所」だなんて侘しい字幕が出て、いかにも精神分裂症患者を演じるアナ・デ・アルマス(対象者以外をぼやかすなどあまりに固定的な表現)がどこからともなく現れ実体の分からぬ施設に行き着>>続きを読む

ヒッチ・ハイカー(1953年製作の映画)

3.5

メキシコ人が経営する食料雑貨店でポケットの中から銃を突き付けられた状態で調達を強いられるシークェンスの、二重の意味において言語行為を封じられ展開され行く視線の応酬。妻に嘘をついて始まった旅は、男の凶悪>>続きを読む

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

新幹線が大脱線した後の車内のスローモーションのシーンを見て、明らかにラインを大跨ぎしたことを表明してくれるので、もう言うことなし。五重の塔に突っ込んでくれてもよかった。
タンジェリンのふるまい、色気に
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ユンボギの日記(1965年製作の映画)

2.7

ユンボギという名の主体が写真を重ねて分裂、増幅しては、困難な問いの非単純化に加担していく過程が、我々観客の眼差しを通して進行形で生み出されている。韓国の少年、といった言葉に凝集される被支配的なイメージ>>続きを読む

2つの人生が教えてくれること(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

てっきりホン・サンスのように途中で2週目が始まる作りと思いきや、2つの物語はまさかの同時並行で進んでいく。一つのショットに同一人物のパラレルな人生が混在する演出の面白さは、ゼメキスの偉大な視覚効果の数>>続きを読む

四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

2.0

明石さんの作る映画がことごとくB級であるという設定が、この上ない程いきている。

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

1.7

このレビューはネタバレを含みます

永野芽郁が煙草を吸うとき、どうしても固定化されたガニ股の座り姿になっちゃうんだなと一緒に見たファンが切ない表情を浮かべていた。
煙草を吹かす彼女自体はとても魅力的に思えたが。
暗転4回ほど。

ソドムの市(2004年製作の映画)

2.5

小嶺麗奈がアクション女優として活躍する姿を堪能出来る映画としても記録出来る。列車の大事故など、例えばあのちゃちさにグロテスクが詰まっている。地面から突き出た首は何故あんなに悲惨さを印象付けるのか。

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

過去2作に比べ物語上の制約があまりに大きく、『バスカヴィル家の犬』と同じような困難に見舞われたのかと邪推したくなるほどキツそうに見えたシリーズ最新作。解答編に入ってから一時間以上あるように感じてしまっ>>続きを読む

ザ・ミソジニー(2022年製作の映画)

3.5

プロジェクターで投影される炎と、融合する複数の顔。怖すぎる。螺旋階段の下から這い上がってきたものは一体何だったというのか。魔女刈り映画の系譜の最前線に連なる怪作。歴史上有名な死体がスクリーンに大写しに>>続きを読む

ザ・ディープ・ハウス(2021年製作の映画)

2.3

水中で得体の知れない何かに襲われ混乱し、上下左右も認識出来ぬままスクリーンが真っ赤に染まる恐怖演出、ジャンプスケアともまた違った、ゆっくりと死に向かう引き伸ばしの良さがあり、怖かった。幽霊が静かに泳い>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

2.8

誰かが感情的なふるまいを見せるところは編集で排する(父親以外)。ぱるるの別れ際のカットが印象的。
のんの目が人間離れしていてヤバいと思ってたら、テレビ越しに、スクリーンいっぱいに大写し。

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

一連の旅が終わり、誰も知らない騒々しい酒の席にこっそりと佇むヒロインの、あまりにも無抵抗な存在感の極限の姿に言葉を失う。わずかな承認の喜びに嬉しさを隠し切れない様子を見て胸が軋む思いがした。

ピノキオ(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

いずれ必ずスクリーンで見ることを約束された画面の暗さ、ひたすら続く夜のシークェンス。ジミニーのぼろ切れのマントの裾についた小さな火が、頼りなげに画面へ軌道を焼き付ける。
子供たちがあらゆる反抗期→大人
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神田川のふたり(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

若者同士の追悼のために行われる、演劇的な祝祭空間。悲しみは生活の第一目的に置く必要はないが、間違いなく足取りを蝕む。好きな相手に良くない想像を働きかけもする。リアリティはなくて結構。黒子オチも全然嫌い>>続きを読む

みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

アクティビティの最中、エドゥアールがまるで長年の親友を思って感情的な行動を取ってしまったかのようにブチギレるシーン、爆笑しながらよく分からない涙が流れそうになった。ヴァカンスが終わり散会する予感を残し>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

あの生命体の展開され切った姿、口を前面に出して数秒ごとに全身が震えるのは、カメラのシャッタースピードの間隔に似せてあるように感じた。
老若男女問わずの大殺戮からの、血の雨で木製の家を真っ赤に染めるくだ
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オカルトの森へようこそ THE MOVIE(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

子供の首をかっ切る必要に駆られる展開、あの理不尽さの先へ越えていく物語運びは劇場版コワすぎ!の進化形。黒石監督が死んでたことを報告するヒロインの笑顔、あのさじ加減本当に見事。どこまでも清々しい一本。

悪魔の起源 ジン(2013年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

高級マンションを去った家族たちは既に襲われていて、ヒロインを助けに来る存在はおそらくどこにも居ない。明らかに立地がおかしいし、どうやら外に出るだけでもアウト、もはや現実とは違う空間で右往左往してるだけ>>続きを読む

裸足で鳴らしてみせろ(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

風吹ジュンの、かつての事実としての旅の記憶とは異なる、今まさに生成されゆく物語としての記憶を支えるために、二人の若者は世界に耳を澄ます。老人の欲望を媒介に、言葉を用いず、愛情は殴り合うようにして確認さ>>続きを読む

ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

ソーの力を与えられ影の怪物と戦う子供たちが『光る眼』。『ヒーローキッズ』の一線保つ感じとは少し違う。無邪気に、おもちゃを壊したり砂を崩すような手つきで異形たちを輪切りにしていく子供たち。
コメディの体
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サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

2.2

バスケットと動物の屍骸が関わるシークェンスのほぼ全て完璧。あそこまでやり返さないと意味ないね。

グレイマン(2022年製作の映画)

2.1

このレビューはネタバレを含みます

この何も残らなさは翻って後に自分を襲うタイプの作品に違いない。最初の花火の発射台近くで繰り広げられるアクションはもはや目で追い切れず、最期の噴水で行われる肉弾戦と、目を瞑ってる間に敵を殲滅して迎えに来>>続きを読む

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

2.3

『最高に素晴らしいこと』も良かったが、これはまた明るく、人によっては大事な処方箋として長く作用する存在になるのだと思う。死に至る病であるのに、難病ものとしての消費のされ方はしないのかもしれないし、そこ>>続きを読む

13人の命(2022年製作の映画)

3.8

歴史性も付与されぬ、まだ起きたばかりの現代史的な事件の再現から新たなアメリカ映画史の時間軸を生み出す企み、イーストウッドの正式な後継者はロン・ハワードの可能性があるのかもしれない。
現場を分析して、シ
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ムーンフォール(2021年製作の映画)

2.4

このレビューはネタバレを含みます

お前みたいなキャラクターが母親残して人柱になるんか、と驚かされたのも束の間、最後は『2001年宇宙の旅』〜『ミッション・トゥ・マーズ』のオチをしっかり咀嚼した大外刈り展開でゴール。月が地球を舐めてく、>>続きを読む

14歳の栞(2021年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

もっと分厚い二派論争が巻き起こっておかしくない、ある意味で挑発的でもあるドキュメンタリー。かけがえのない瞬間は間違いなく撮れている。個々の名前と個々の顔つきが等価に、整理する暇もなくスクリーンを通り過>>続きを読む

女神の継承(2021年製作の映画)

1.7

このレビューはネタバレを含みます

最強だと思わせて観客を裏切りあっさり退場した霊能力者が実は何も見えていなかったと嘆くショットで終わる、ってのはさすがに形式化されすぎていて乗れないところがあった。定点カメラで夜の家の様子を繋ぎ出したあ>>続きを読む

ビリーバーズ(2022年製作の映画)

2.2

このレビューはネタバレを含みます

海岸での全裸のセックスを引きの画でとらえたぼやっとしたショットが逆に強くて、見た後もふと思い出すことがある。去勢された宇野祥平が将来過激派のテロリストになるイメージは何故か爽快感に満ちている。いつもの>>続きを読む

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