ねんおさんの映画レビュー・感想・評価

ねんお

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非行少女(1963年製作の映画)

3.7

人は変われる。しかしそれは周りの人間が認めることで真に達成となるのか?時代の渦中にあって、少女はあがくしかない

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)

4.1

差別はどこから生じるのか?差別は当然許されぬものであり、それは人道に対する罪だ。しかしながら差別は社会が生み出し、社会がまたそれを罰する。そしてその償いをするのは軋轢に巻き込まれた個人である。

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.3

言葉は口から飛び立ち、相手の耳を抜けてその精神に意味を運ぶ。ピアノが彼女にとっての言葉だとして、その音を思うがままに解放できるベインズの懐はどれほど暖かったことだろう。
ピアノ=言葉の文脈として見ると
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隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.3

群衆を描くことができて、真に大衆映画監督と呼べるかもしれない

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.1

美しく、スリリングでドラマチック。あまりにも映画として完成されている

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

ノーラン映画の文脈で見ればすごい、原爆を扱った映画として見るなら見るべき作品、一映画として見るなら普通

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

4.3

責任の所在はどこにあるのか?その問いかけは二人を止める理由にはならない。巻き込まれ、あるいは巻き起こしてしまったのであれば、その災禍に乗り込まねばならない。サイレンと銃が触れ合う音にせきたてられるよう>>続きを読む

家族ゲーム(1983年製作の映画)

4.2

目の合わない会話、横並びの食卓、介入を躊躇いまた忌避する母と無頓着な父親、環境ゆえに肘を打ち合い互いにどことなくぎこちなさを抱く兄弟。ボートに乗って海から現れる松田優作はゴジラ、あるいは黒船。旧来のも>>続きを読む

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

眠りの真暗な底から意識はいくらか深い呼吸をして衣擦れの相伴と持ち上がる瞼によって生を始める。生活のリフレイン、それらは似通っているが、結節点に置かれた彼の夢は一つたりとて同様のものはない。反復からの逸>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.4

権力を被った人間が権力を持てば、その虐げられてきた人もまた権力を振りかざす。ゆえに総じて哀れなるものたち。
美術、音楽共にこの物語世界を構成するためのかけがえのない柱となっていて、相互がお互いを強固な
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.2

絵は良いが物語の展開は悪いし内容が自業自得すぎて「いや、でもお前が悪いし…」となって全てがお笑い種。

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

過度な演出や演技を廃しているが、それゆえに二人の愛模様という物語の構造が浮き彫りになり、また人間味をあえて差し引いてるからこそ、ふとした時に表れる温もりに気づく。静かに優しく、こぼれ落ちるものに手を差>>続きを読む

リアリズムの宿(2003年製作の映画)

4.2

小気味良く、不思議に、ゆるゆると、川流れのような放浪を見守る。それが愛おしい…

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.9

流れてゆく風景と寄り添うような音楽。男2人の回顧、その間を漂うセクシュアルな空気。温泉のシーンはとにかく良かった

激突!(1971年製作の映画)

4.0

元祖煽り系。一級のB級映画には美しさがある

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