首領茂さんの映画レビュー・感想・評価

首領茂

首領茂

あらゆる人間に絶望と救いを。腐った現実には破壊の一撃を。そんな映画をこよなく愛するダメ人間。気に入ったヤツは骨の髄まで愛し、それ以外には毒を吐きまくりますので取り扱いにはご注意を。

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あなただけ今晩は(1963年製作の映画)

4.0

「アパートの鍵貸します」と同じ面子ということで視聴したが、あちらがすさまじいまでの厭世観にとらわれた現実よりの世界だったのに対し、こちらはおとぎ話感丸出しのワンダーランド。そのためやることなすこと全て>>続きを読む

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

5.0

高層ビルが乱立する世界、人々はより物質的な幸せを求め、平社員はひたすら蟻のごとく働く。彼らにとっての幸せは出世であり、そのためにはなんだってするだろう。結局、生き残るのは表面を取り繕うのがうまい奴らだ>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.0

もう兎にも角にもゲイリー・オールドマンである。スタンスフィールドの狂気と、ゴードン本部長の人間味をうまく合体させたかのような愛嬌あふれまくりのチャーチル像を、彼(と辻氏)にアカデミー賞渡さなくて誰に渡>>続きを読む

ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

4.9

当然の如く色々と考えさせられたり、新しい感動を与える映画が名を連ねる現代において、意外にも緻密な設定の中で行われるこのバカップル大暴走映画はあまりにも作られるのが遅かった、もしくは少々早すぎたのだ。こ>>続きを読む

ラッキー(2017年製作の映画)

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60年以上にわたってそのミステリアスな存在感と不器用だが人間味あふれる性格で映画に出続けた伝説の名脇役、ハリー・ディーン・スタントン。その遺作はどことなくミステリアスであり、不器用な語り口であり、そし>>続きを読む

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

5.0

キャラクター、ストーリー、音楽、すべてが自分の好みにどストライクで辛い。 現実にうんざりしてる時に見れば救いを与えてくれる(確信)。

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

5.0

束縛を誰よりも嫌うくせに、他人に保護されたい。そんなムジュンした自由を望む猫のような女(ヘップバーンはこれを彼女の素であるかの如く見事に演じていたと思う)。苦労を嫌がり、他人にすがっていた犬のような男>>続きを読む

ローマの休日(1953年製作の映画)

5.0

本当に行ってみたくなるようなローマの描き方、多種多様で愉快な登場人物たち、後ろ髪惹かれまくりなラストなど、語りどころはいっぱいあるが、やっぱりオードリー・ヘップバーンの魅力には全くかなわない。あの目、>>続きを読む

カサブランカ(1942年製作の映画)

3.8

ハンフリーボガード兄貴の映画史No.1といっても過言ではないレベルのカッコよさを味わうためだけにある連合国万々歳な映画。
ストーリーや演出に全く文句はないけど、あんなに主人公かっこいいのにヒロインにB
>>続きを読む

ハドソン川の奇跡(2016年製作の映画)

4.5

スーパーヒーローなんて現実にはいない。いるのはごくごく普通の人間だけ。彼らはか弱いが、彼らなしに成り立つ現実などない。そんな至極単純だけど、なぜか忘れてしまいがちな事実を、イーストウッドの旦那は見事に>>続きを読む

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.3

音楽の使い方だけは達者なトーシロ犯罪モノをよく作ったものですな。まったくお笑いだ。カウボーイがいたら奴も笑うでしょう。ただのカカシですな。

ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

4.7

アランドロンの「サムライ」の嫡男と聞き、見ること3回。ようやくこいつの立ち位置がわかってきた。徹底してクールなあちらさんと違いこちらは無茶苦茶ドライなのだ。BGMもほぼなし、登場人物は職業はわかるが名>>続きを読む

ある殺し屋(1967年製作の映画)

5.0

作られた年、寡黙な作り、超然的な殺し屋という主人公像ともに、フランス映画の「サムライ」と被っている。それだけならまだしも、主人公が銃を突きつけられているシーンなど構図が完全に一致している。今現在のよう>>続きを読む

サムライ(1967年製作の映画)

5.0

美しい。それがこの映画に対する感想である。何が美しいか?それはこの映画のすべて、である。台詞ではなく所作によって動く展開、アラン・ドロンのストイックなナルシシズム、彼の作業的に繰り返す動作の差異、限り>>続きを読む

アウトロー(1976年製作の映画)

5.0

久々に所見のイーストウッド映画を見たが、なぜ地味な扱いを受けているかわからないぐらいの超弩級の傑作だった。
普通の農夫が復讐を誓い凄腕のアウトローになるというだけで一本できそうなのにそれをオープニ
>>続きを読む

48時間(1982年製作の映画)

4.8

 エディ・マーフィーのただのおしゃべりでお調子者なだけの黒人だとは思わせない独特のカッコよさや勢い、それに対するニック・ノルティの所作から醸し出されるおっさん的な不器用さや哀愁(特に上司に怒られた後の>>続きを読む

ワイルドバンチ/オリジナル・ディレクターズ・カット(1969年製作の映画)

4.8

もうとにかくこの映画といえば銃撃戦である。その激しさ、密度、そしてこれでもかとぶち込まれるペキンパー・カット、冒頭とラストでしか行われていないのに全編ぶっ通しでやっていたのではと思わせるほどの破壊力で>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

3.3

確かに面白い。しかし感動や共感はできない。その理由は作品の中から現実感がほとんど感じられないことか。これが大ヒットするということは、多くの人が単純で気軽な現実逃避を求めていたということなのか。それはそ>>続きを読む

突破口!(1973年製作の映画)

5.0

田舎町の小さな銀行が強盗に襲われた。しかしその銀行はあろうことかマフィアの裏金の隠し場所だった。予想よりも大きな収穫に喜ぶ手下、逆に現実を冷静に見つめ生き残る道を模索する首領、事態の早期収拾を図ろうと>>続きを読む

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

5.0

 実録物の名に違わぬ臨場感と緊迫感そして血にあふれた前半、暗殺および襲撃場面におけるメインテーマからの死亡テロップのコンボを乱射して我々を興奮(と爆笑)の渦に叩き込む中盤、そしてそこから一転して結局理>>続きを読む

トラ・トラ・トラ!(1970年製作の映画)

4.7

さあ今年初めての映画だ。何か始まりについてのものを見ようや。そんなノリで視聴。太平洋戦争の発端となった真珠湾攻撃について描いているわけだが、本作は多くの人たちの努力もむなしく、国家の大意によって戦争へ>>続きを読む

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

3.3

金持ちの男が弱者に同情してヒーローとなり彼らを救う。最終的にもっと救いたかったと涙を流す。こういう話が一番嫌い。作品の出来自体がとても良いだけになお嫌い。

屋根の上のバイオリン弾き(1971年製作の映画)

4.4

ユダヤ史の授業で鑑賞。屋根の上でバイオリンを弾き続けるように、危険な状況の中でも伝統を守り続けようとするユダヤ人独特の精神(一部教授の言葉を流用)と、娘の幸せを何よりも願うという、父親としてもってしか>>続きを読む

フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)

4.8

とんでもなく怖いサンタさんが出てくるのでクリスマスに鑑賞。俗にいうドキュメンタリー・タッチで描かれるどこまでもリアルで冷徹な世界の中で、我らがポパイ刑事が暴走する姿はまるで半紙に垂れた墨のようで我々の>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

4.4

小学校からの友人と鑑賞。やたらと面白いという評判を聞いていて、本当か?と思っていたが、実際見てみたら結構面白かった。特筆すべきなのはそのわかりやすさだろう。敵味方問わず感情移入しやすい登場人物たち、涙>>続きを読む

12人の怒れる男(2007年製作の映画)

2.0

正直言ってオリジナル好きな人は見ない方がいい。いくら何でも真相を論理的ではなく個人の感情的に解決していこうとするのはまずいだろ。

12人の怒れる男 評決の行方(1997年製作の映画)

4.1

登場人物がみんな爺ちゃんで一部台詞に突っ込みどころがあったり、精神鑑定などといった新要素の影の薄さなどが祟って、確かに全体的にオリジナル版より劣ってしまっているが、前作より長い尺を一切飽きることなく見>>続きを読む

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

5.0

12月だし何か12な映画見ようという軽いノリで視聴。まず最初に思ったのは、陪審員全員のキャラがわかりやすくそして人間臭くしっかりと作りこまれていたという点だ。やはりこの時代の映画の登場人物というのはそ>>続きを読む

デッドフォール(1989年製作の映画)

5.0

いつもよりDandyでSister Complex(てかいままで妹居たことあったっけ?)なスタローンと、シュワちゃん並みに強いカート・ラッセルというありそうでなかった夢のコンビが、C.W.モスちゃんや>>続きを読む

マーキュリー・ライジング(1998年製作の映画)

3.9

はみ出し捜査官純情系ことブルース・ウィリスと自閉症の少年との交流を描いた温かいドラマ時々B級サスペンス。
「男の価値は髪の量で決まるんじゃない! ハートで決まるんだ!」

アンタッチャブル(1987年製作の映画)

3.4

あまりにもうまくいきすぎていて正直この映画ダメかな...と思った前半から一変、一気にどん底へと叩き落され、その中で必死にあがく男たちの姿が思いっきり映し出された時にはこれぞ俺の求めていた映画だ!と思わ>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

5.0

地上波初放送時に生で視聴。ゴジラもエヴァもほとんど知らなかったが、それでも十二分に楽しめた。国民ほぼ無視政府視点オンリーで進む展開、連発する会議、実行までほとんど語られない作戦内容、読みにくいったらあ>>続きを読む

ハロウィン(1978年製作の映画)

4.2

カーペンター祭第2夜。どうせならハロウィンだけに31本目にしようと思った次第。カーペンターの名を一躍有名にしたというだけあって、その出来はなかなかのもの。先の「要塞警察」でもあった、BGMやSEを使っ>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

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正体を掴むことが最早無理ゲーに近い前作に比べると、その中身はかなりシンプルで見やすかったのだが、話のあまりの重さに圧倒され、見終わった頃には評価をつける気力もないほど疲れ果てていた。スコアはもう一回見>>続きを読む

マウス・オブ・マッドネス(1994年製作の映画)

5.0

秋のカーペンター祭最終夜。あの手この手を使って現実と虚構の区別をあやふやにすることで、現実主義者な主人公のSAN値はガリガリ削られていく。そしてその攻撃は最終的に我々観客に「今まで起きてきたこと、それ>>続きを読む

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