Ninicoさんの映画レビュー・感想・評価

Ninico

Ninico

ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.6

犬とロボットの友情を描く物語。少し昔のニューヨークが舞台。当時の文化が息づいているかのような臨場感。登場人物は全て動物であるがそのキャラクターデザインが秀逸。みんな本当にかわいい。アースのSeptem>>続きを読む

ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

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家に帰って伴侶に優しくしたくなる映画。

坂本裕二脚本ということ以外、事前情報なしで鑑賞。
まさかのタイムリープもので驚いたが、松たか子のコメディセンスが炸裂しており終始楽しく鑑賞できた。
間合いや表
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

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「あんのこと」「不適切にもほどがある」「ルックバック」などで光り輝きすぎていた河合優実さん主演、「あみこ」の山中瑶子監督作品。

息をするように二股をかけ、冷め切ったように働き、熱く攻撃的に感情をぶつ
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

妊娠中に公開されたが、悪阻の最中にこんなものを観たいとは思えず保留にしていた。
産後、やっと鑑賞できた。
とにかく笑える。前半はめちゃくちゃ笑った。
毒親とマザコン男の歪な関係から発症した統合失調症に
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

これはもっと早く観ておけば良かった。
ミステリー映画の皮を被ったアート作品。
素敵すぎる。

犬、あの子は凄い。

モテキ(2011年製作の映画)

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全く観たこともなければ興味もなかったが、公開時期(より前か?)よく行っていた宇川直弘氏のマイクロオフィスや、TAICOCULBで何度も行ったこだまの森が出てきて懐かしかった。
2024年の今はじめてこ
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

4.0

主人公がタイムトラベルする設定はSFだが物語はヒューマンドラマ調のラブコメ。
家族の温かさが溢れる作品。優しい気持ちになった。
女優も子役もめちゃくちゃ可愛い。
イギリスの弁護士はあんなヅラをつけて裁
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ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー(2023年製作の映画)

3.9

ジョン・ガリアーノ本人が過去を語る。
代表的なコレクションの映像や、華やかな友人らのインタビューと共に、彼の学生時代からファッション業界での成功、最悪の不祥事、マルジェラでのカムバックまでが描かれてい
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あんのこと(2023年製作の映画)

3.5

救いがない。稲垣吾郎だけ綺麗な役どころかと思いきや、結果的にはこの彼の行動は蛇足となる。
河合優実の役作りは素晴らしく、本当にあの虚ろな目で大久保公園あたりに立ってる女性がいるのではないかとさえ思える
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ベイマックス(2014年製作の映画)

2.6

観た。好きじゃなかった。
これまでに観ていなかった自分の嗅覚を信じれば良かった。

ボレロ 永遠の旋律(2024年製作の映画)

3.8

ラヴェル作曲の名曲、ボレロが生まれるまでの物語。
正確にはその後頭がおかしくなるラヴェルの様子も描かれている。

ラヴェルは曲を提供した後、ダンサーの解釈が気に入らずブチ切れたのだが、その後和解に至る
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.2

濱口竜介監督作品が好きだが、なんとなく避けていたこちらをやっと鑑賞。

朝子の全てが受け入れられなくて個人的にはキツかった。
麦も「きっしょ」の一言。仙台での振る舞いが特に無理。きしょくない部分が無い
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.1

イギリス・ステュアート朝の最後の女王、アンを巡って女2人が繰り広げるドロ沼略奪劇。
史実によるとアン女王はデンマーク王子と結婚したが、現代で言うところの不育症であったと思われる。抗リン脂質抗体症候群(
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べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.6

今更ながら配信で鑑賞。笑えた。
序盤のアクションシーンで、「え、スタントにカメラめっちゃ寄るやん。女優にすごい似てる人…?」と思ったけど実際この女優さんがスタントパフォーマーなのね…すごい。

伊澤彩
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天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

3.8

絵と音楽と世界観は好き。久石譲は良い。何度か観ているが何度観ても「ふーん」となるのは、圧倒的コミュ強の優等生かつ美男美女のキレイなお話でしかなくて人間がいないから。
海賊達は良い味だけど、やっぱり挙動
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アニエス V. によるジェーン B. デジタルレストア版(1988年製作の映画)

3.3

乱雑に私物を(ゴミも一緒に)ぶち込んだ、くたくたのエルメスのバーキンを振り回して歩く姿がまさにジェーン・バーキン。
血眼でエルパトしている日本の主婦達に観てほしい。

彼女が奔放で何にも染まらないミュ
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SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.7

『地面師たち』ロスに陥ったため大根仁監督作品であるこちらを鑑賞。
私は1981年生まれで、コギャルブームの頃は中学生。
懐かしい曲や当時のファッション、何よりもやたらに元気だった当時の空気感や若者の万
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宝島(2018年製作の映画)

3.7

パリの北西に位置するセルジー=ポントワーズにある「レジャー・アイランド」という施設で撮影されたドキュメンタリー映画。

施設といっても、自然豊かな小さな島まるごとひとつを水着で遊びまわる場所といった趣
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インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.0

潰さなければならない時間と合う作品がこれしかなく、1ミリも興味が無かったが観てみたら良すぎて泣いた。

『アナ雪2』を超えて歴代アニメーション映画における世界興行収入第1位らしい。

人間の感情表現や
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架空OL日記(2020年製作の映画)

4.0

終始クスクス笑いで気楽に鑑賞できる。女子社員達の陰口大会がリアルで良いのと、やはりこの手の最初から最後に繋がる脚本上の仕掛けはみんな好きなのでは。
あ、そーいうこと!?ま、そーだわな…っていう。面白か
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ブルーピリオド(2024年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

美大受験経験者なので鑑賞。
母校が出てきて涙。

あんな風に高2で唐突に絵が好きになってストレートで芸大油画科に入る人がいるのかは疑問だが、(昔のイメージだが倍率50倍とかの世界だと思っていた。小中高
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めくらやなぎと眠る女(2022年製作の映画)

4.1

村上春樹の短編作品6篇が、ピエール・フォルデス監督により凄腕のDJのようにミックスアップされた長編アニメーション作品。
村上ファンなら、「ここであの作品のこんな描写が入ってくるんだ」という愉しさがある
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Chime(2024年製作の映画)

4.1

吉岡睦雄が狂気じみて怖く観に来たことを後悔しそうになった。小日向星一も怖いわな。表情管理がズバ抜けてて。トイレ休憩行って席戻ったら終わった。短か。45分なのね。
音の迫力とカメラの圧力と役者の威力でひ
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.9

リバイバル上映で観たかったがタイミングが合わず配信レンタルで初鑑賞。
オープニングから漂う良作の匂い。編集がセンス良いのだろうな。作画もアニメ好きでなくても既視感のある宮崎タッチに近く好印象。
名作と
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ロイヤルホテル(2023年製作の映画)

3.5

ワーホリでオーストラリアのど田舎のパブに働きに来た女の子2人がとんでもない目に遭う話。
暴言、セクハラ、それ以上のことが次々と起こる。しかし、加害者は昔の田舎であれば「ごく普通の男達」。起こっている事
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アイアム・ア・コメディアン(2022年製作の映画)

3.2

お笑いは好きだが、あまり興味がなかった芸人さんのドキュメンタリー映画。
テレビから消え、英語を学びアメリカでスタンダップコメディに挑戦する姿を追う。
構成、編集、美術が繊細かつ秀逸。
ネタには声を出し
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フェラーリ(2023年製作の映画)

3.2

悪い映画ではないんだけど、個人的にフェラーリがクソ男すぎてキツかった。
人として魅力的な要素ゼロよ。

レースの臨場感や壮大なスケールは映像として見応えあるけど、車やレースが大好きというわけではないの
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.5

原作が好きなので鑑賞。

河合優実さんの声がいい。
音楽が良い。
アニメーションが良い。
とにかくクオリティが高く没入できる。
原作には無い描写も入れてあるが、決して過剰ではなく物語を補強することに成
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関心領域(2023年製作の映画)

3.9

現代美術、アンビエント、ノイズなどの表現に触れた経験のある者にとっては音楽表現は正攻法に感じるのではないだろうか。完成度が高く的確。エンドロールの音楽で全てが語られる。

映像表現については頻回に切り
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.1

濱口竜介監督•脚本の短編集。
1話 魔法
2話 扉は開けたままで
3話 もう一度
どれも偶然をテーマにした物語。会話を楽しませながら、まるで現実にそこに起きていることのように没入させる不思議な作風。
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.8

クリストファー•ノーラン監督のデビュー作。
全編白黒でクラシカルな雰囲気の衣装、美術が映える。
短くて観やすいが、観賞後に『え、待って、あれこういうこと…もっかい観ていい?』となってしまう仕掛けは処女
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.2

高校生の頃一度観て以来、久しぶりに早稲田松竹で鑑賞。
満席で、観客は若い女性や韓国の方も多く熱気を感じた。

ネット黎明期のサイコホラーであり、
ディテールは明らかに昔なのだが今こういったテーマで作品
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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.6


ノーランの『フォロウィング』を新宿武蔵野館で観るつもりで新宿に行ったのだが、突然の上映中止。
チケットの払い戻しを受け、代わりに近くのシネマカリテで同じ時間から上映のこの作品を鑑賞。タイミングが良か
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

4.7

こんな映画が観たかった。
教育の現場だけではなくいつも社会で繰り返されてきたこと。

ミステリー、サスペンス調だが謎解きの種明かしをしてハイおしまい、ちゃんちゃん。とならないところが好き。
ひたすらに
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シティーハンター(2024年製作の映画)

3.7

楽しい作品。

アニメのイメージひとつも壊さずレベル上げしてくる腹筋バキバキの鈴木亮平。
スタントマン沢山使っての派手なアクション。
昭和の原作の設定をうまく現代の雰囲気とミックスさせて40代も10代
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MEMORIES(1995年製作の映画)

4.0

日本が世界に誇るべき文化ってこういうのだろう。緻密すぎる作画、練られた構成に涙が出そう。AKIRAも凄かったがこの作品は原作も映像も忘れられなかった。
再び映画館で見られて嬉しい。
エンディングの石野
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