ぬまちさんの映画レビュー・感想・評価

ぬまち

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野いちご(1957年製作の映画)

4.5

説明臭い演出で始まったかと思いきや、いきなりシュルレアリスム的でトラウマ級の悪夢をシーンを見せつけてくるいやらしい作品。

昔見た時はチンプンカンプンだったが、いろんな解説を読んだり人生経験を積んだり
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エル・ゾンビ IV 呪われた死霊海岸(1975年製作の映画)

4.0

『エル・ゾンビ』シリーズ第4作目にして最終作。地味だった前作から一転、お馴染みの騎馬シーンやグロ描写が復活していて、シリーズの幕の内弁当のような充実ぶり。あのポール・ナッシーのオキニのフリア・サリーが>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

3時間大丈夫かなと身構えていたが杞憂だった。冒頭のプロメテウスの引用で示されるように、世界を破壊できる兵器を作ってしまった男が罪悪感に苛まれる様が嫌というほど描かれる。ほぼ全編会話劇だが怒涛のノーラン>>続きを読む

エル・ゾンビ III 死霊船大虐殺(1974年製作の映画)

4.5

『エル・ゾンビ』シリーズ第三弾。古びた帆船が舞台の異色作で、地味さゆえにか評判が良くないのだが、個人的には大当たりだった。

舞台となる帆船の湿度の高い陰鬱なムードがたまらない。グロいシーンは少ないな
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エル・ゾンビ II 死霊復活祭(1973年製作の映画)

4.0

『エル・ゾンビ』シリーズ第二弾。前作よりも過激さが増し、冒頭からいきなり目を焼き潰す処刑シーンで強烈。キャストもフェルナンド・サンチョにトニー・ケンドールと豪華になっている。

最後の展開、そんなアッ
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博奕打ち 総長賭博(1968年製作の映画)

4.5

あの三島由紀夫が絶賛したヤクザ映画。悲劇の急坂を転がり落ちていく笠原和夫のシナリオが圧巻。最後の鶴田浩二のセリフが刺さる。

マッドマックス(1979年製作の映画)

5.0

怒りのデス・ロードも最高だけど、やはりこれが原点にして頂点。マックスが真にマッドな作品はシリーズ中これだけ。

空手ヘラクレス(1973年製作の映画)

4.0

『燃えよドラゴン』のヤン・スエが主人公かと思いきや、敵の用心棒役だった。映画自体は寂れた漁村だけでずっと話が進んでいく安っぽい出来だが、凶暴なヤン・スエが大暴れしてくれるので大満足。夜道で出くわしたら>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.0

20年前の東京の街並みがなんかエモい。寺社仏閣や生花のような伝統文化だけでなく、カラオケやゲーセン、風俗?などの下世話な文化も平等に描いているところが好感が持てる。スクランブル交差点でビル・マーレイと>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

池袋グラシネIMAXで鑑賞。これぞ体感型映画。サンドワームの巨大感は劇場で観てこそ伝わる。家で見てたら−0.5点ぐらいになってたかも。

ストーリーの方は、導入に過ぎなかった前作に比べかなり展開があり
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.0

Part2の予習のために鑑賞。期待してなかった分面白かった。原作は未読で遠い昔にリンチ版を鑑賞したぐらいの前知識なので、横文字の固有名詞の多さに頭がクラクラした。

ステラン・ステラスガルド(特殊メイ
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.0

何の予備知識もなしに見たから、ちょっと風変わりな天才がソ連の陰謀を暴いていくスパイものかと思いきや、全く違う方向に話が進んでいったので楽しめた。

エド・ハリスの胡散臭さが良い。『プライベート・ライア
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狼獣(けだもの)たちの熱い日(1983年製作の映画)

5.0

最高に狂った映画でヤバい。冒頭、強盗団と警官隊による街中での銃撃戦から幕を開ける。現金輸送車の扉をロケランでぶち破ったり、小学生ぐらいの子どもが巻き添えを食らって撃たれたりと、冒頭5分間だけでこの映画>>続きを読む

エル・ゾンビ 死霊騎士団の誕生(1971年製作の映画)

4.0

スペインを代表するゾンビ映画『エル・ゾンビ』シリーズの記念すべき第一作。作品の存在は知っていたが長らく未見だった。

同時代のスペインのホラー映画監督といえばポール・ナッシーだが、通俗的な内容に徹して
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怪人マブゼ博士・姿なき恐怖(1961年製作の映画)

4.0

戦後ドイツで制作された怪人マブゼシリーズ第3弾。監督は前作に続き、ハラルト・ラインルが務める。

娯楽映画の鑑のような前作からいささかトーンダウンした感じは否めないものの、十分面白い。クライマックスの
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

5.0

高校生の時になぜかハマって輸入DVDまで取り寄せて繰り返し見ていた作品。ゴダールの映画は正直言って退屈だと感じてしまう作品が多い(『勝手にしやがれ』も『ウイークエンド』もハマれなかった、政治に傾倒して>>続きを読む

透明人間と蠅男(1957年製作の映画)

4.0

透明人間と蝿男の対決を描いた特撮映画。蝿男といっても、頭がハエの人間ではなく、ハエみたいに小さな人間のこと。しかもこいつがスーパーマンみたく空を飛ぶのだが、なぜかハエの羽音がするのがシュール極まりない>>続きを読む

怪人マブゼの挑戦(1961年製作の映画)

4.5

こりゃ面白い!1960年代にリブートされた怪人マブゼ博士シリーズの一作。監督は前作のフリッツ・ラングに代わり、職人監督ハラルト・ラインルにバトンタッチ。前作よりもエンタメ度が高く、派手な銃撃戦などのア>>続きを読む

捜索者(1956年製作の映画)

4.0

普段、変なB級映画ばかり観ているから、たまには名作映画でもと思い鑑賞。

スピルバーグやルーカス、タランティーノらハリウッドの巨匠に多大なる影響を与えた本作。冒頭とラストの、玄関扉の内側から額縁のよう
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追跡!麻薬コネクション(1977年製作の映画)

4.0

アマプラで『殺傷能力のある』なんてひどいタイトルで配信されているポリチェスキ(70年代マカロニポリスアクション)。正しい日本語タイトルは『追跡!麻薬コネクション』なのでお間違いなく。

監督がモンド映
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怪人マブゼ博士(1960年製作の映画)

4.0

フリッツ・ラング監督の遺作。『M』や『死刑執行人もまた死す』のようなのめり込むような面白さはないものの、007的なガジェットや二転三転する展開で楽しませてくれる。

ステンを撃ちまくるハワード・ヴァー
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ハエ男の恐怖/蝿男の恐怖(1958年製作の映画)

5.0

久しぶりに観たけどやっぱり名作だわ。90分のうち、ハエ男が画面に映るのはわずか数分だが、短いからこそ強烈に印象に残るのだ。予告編が斬新。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

鑑賞直後はフェミニズム的視点の強さばかりが印象に残ったが、俯瞰して思い返してみると、それだけではないことに気付かされる。

一般常識や社会通念を知らずに、欲望に忠実に生きるベラ(エマ・ストーン)。彼女
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.0

全員演技うまいし面白かったけど、座りインタビュー時にカメラの鼻マイクだけで音撮ってるのは気になった。ピンマイク使った方がええ。

からくり四人組(1925年製作の映画)

4.0

クライテリオン盤で鑑賞。巡業のサーカス団を舞台にしていたり、サーカス団の男がナイフを取り出すところなどが、後の『フリークス』を連想させる。

同じクライテリオン盤に収録されていた『知られぬ人』に比べる
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

5.0

大傑作。デルトロで一番かも。劇場で観ればよかった。口八丁で人を欺くことで暴利を貪る主人公。彼が堕ちていく様は痛快かつどこかほろ苦い後味も残す。

トッド・ブラウニング監督『フリークス』への愛を感じた。

知られぬ人(1927年製作の映画)

5.0

なんだこれ、面白すぎるんだが。『フリークス』のトッド・ブラウニング監督によるサイレント映画。とあるサーカス団を舞台に、「腕なし」を偽る犯罪者の男と、「男の腕恐怖症」の女曲芸師の、歪みまくった恋愛模様が>>続きを読む

フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

5.0

クライテリオン盤で鑑賞。現代では到底撮影不可能な禁断の映画。ラスト、土砂降りの中、フリークス達が大挙として迫るシーンの凄みたるや…。もし何でも望みが叶うのであれば、この映画の完全版が見たい。

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

能登半島地震の直後に見るといろいろと感じるものがあるな。

シェーン(1953年製作の映画)

4.5

私の親の世代では、「映画といえば『シェーン』」だったらしい。超久しぶりに鑑賞したが、堂々たる映画の風格に痺れた。ドゴオォーンって感じの重たい銃声音もいいね。死を覚悟した旦那が、シェーンに惹かれる妻の心>>続きを読む

オズの魔法使(1939年製作の映画)

4.0

大昔に見た記憶。超久しぶりに再現してみたが、全体的に造形が怖い。特に西の悪い魔女はその最期も含めて子供が見たらトラウマ必至。

ドロシーの衣装、最近の坂道グループっぽくて可愛い。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.5

あのヴェンダース監督が、東京の公衆トイレ清掃員の日常を描く。東京っていろんな公衆トイレがあるんだな、ってのがまず驚き。

金や欲望、社会的地位がなくても、日々のささやかな出来事に幸せを見出すピュアな心
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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

5.0

アマプラ入りしてたから冒頭だけ見ようと再生したら気づいたら全部見てた。やっぱり名作よね。結局、一番ズル賢い奴が生き残るってのがリアルで良き。

ドラえもん のび太と銀河超特急(1996年製作の映画)

4.0

ひとつの映画で時代劇と西部劇と『ジュラシック・パーク』と『アルゴ探検隊の大冒険』が楽しめるという稀有な存在。999はもちろん、『宇宙からのメッセージ』の要素も。

ジャイアンの名言「何ひとりで喚いてん
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裸のジャングル(1966年製作の映画)

4.5

久しぶりに鑑賞したが、やはりすごい映画だ。

まず本当にアフリカのサバンナでロケしているのに瞠目させられる。この時代なら機材を持ち込むだけで大変だっただろう。監督兼主演のコーネル・ワイルドも、サバンナ
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