宮崎駿の考える、世界の構造論的なファンタジーとして彼がどう表現するかを楽しめる作品だった。
始めはなんとなくストレンジャーシングスなり、千と千尋のような異世界への旅をどことなく意識してしまい、アノ世的>>続きを読む
正直化け物映画。笑
今の時代で終始見たことない場所で物語を描いて映画を成立させられるなんて考えたこともなかった。脅威の映画体験としか言いようがない。映画の映像的・物語的豊かさの水平線を勝手に狭めていた>>続きを読む
スポットライト班の取材が当時タブーとされていた教会の、隠蔽していた小児への性犯罪を明るみにすることになり、組織の仕組みごと炙り出す必要のあるレベルまで事態の規模が膨らんでいく。
マトリョーシカのような>>続きを読む
チタンを埋め込まれたことによって、車に対して執着を抱くようになった主人公というファンタジー感のある設定自体が物語の次の展開の期待感を常に膨らませ、性的描写や殺人の過激なシーンがどこまでも心を鷲掴み、警>>続きを読む
人が1人の人間を殺すまでを丁寧に描いた作品のように受け取れた。
フィルの(同性愛者であることを隠すための裏返しでもある)抑圧的な性格が、この作品全体に音楽と共に重苦しい空気感を作っており、彼の足音が>>続きを読む
漁を営む家族が聾唖者であるため唯一の健聴者のルビーは通訳として家族の仕事を支えるが、学校で芽生えた恋心によって偶然才能のあった音楽へと自分の道を歩むことになる。
聾唖者と健聴者の間で起こる家族の葛藤>>続きを読む
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サイレント映画をこの時代になってあえて作るという挑戦的な映画。
こんなにも演技や脚本、編集の仕方で表現できることがあることに驚き。
楽屋でジョージのスーツの袖に腕を通しぺピーが自分自身でハグした時は>>続きを読む
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グッチの伝記的な映画。
ブランドという、人が身につけたいと思う美や富・見栄の中に潜むドラマには今回の映画に限らずいつも惹きつけられる。
映像設計がグッチに合わせて赤や緑の装飾品を利用したりとグッチの世>>続きを読む
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レスリング部のタイラーが、肩の負傷によって追い詰められ、彼女に妊娠が発覚し相談もなく産むことを決めたことに苛立ったタイラーは彼女に手を出してしまう。しかし打ちどころが悪く亡くなってしまう。そして、その>>続きを読む
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緻密に計算された長回しが気持ちいい。
ダークディグラーがスターになりたくてポルノ業界でデビューするが、登り上がっていくうちに映画監督と決裂してその業界から飛び出す。しかし他では上手くいかず、また戻って>>続きを読む
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小津安二郎を思わせる静的なセリフや仕草の応酬に加え、インサートカットや正体した構図、ゆったりとしたカメラワーク。
しかし、音楽ではその安心感と対照的な、超えてはいけないと言わんばかりのピンと張られた緊>>続きを読む
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おそらくプロットで決まってるだろう展開に無理やり持っていく感じがストーリーを断続的にしているように感じ、正直感情移入をしにくかった。
同性愛的テーマの描き方は緩やかで共感もしやすかったので、各シーンご>>続きを読む
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忘れてしまっていたので再度鑑賞。
ユダヤ人とその当時のドイツの状況を軍人家庭の子どもの無垢な目線から切り取っていく構成が絶妙。
大人たちの作ってしまった偏屈な思想と、純粋無垢な子どもの耐えられない孤独>>続きを読む
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童貞ならではの青春の独特な空気感をまるまる一本の映画で表現し切ったのが凄い。高校生の時に見たら何か性への価値観を改めて問い直す機会になりそう。反対に女性側からの視点で描いた、こういう作品もあったら見て>>続きを読む
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フィナーレでのリサの朗読会どんでん返しの描き方が秀逸だった。境界性人格障害をうまく利用して、どこか夢的な物語感が常にあった。デヴィッド・リンチなどによく見られる夢的な世界観はどれが現実か注視しながら見>>続きを読む
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演芸場でタケシが深見に弟子入りし、そこからタケシが演芸場を出て深見と対立するまでは海外の人から見たコントや漫才の説明のためなのか若干長く感じてしまったが、そのミッドポイント以降はタケシのテレビでの活躍>>続きを読む
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予想外の展開があまりなくて間延びしていた。
小さく生まれたサイモンがその運命をヒーローとして捉えられるようになるまでの話は悪くなかったが、野球ボールが当たってジョーの母親が亡くなったりなど新しく展開を>>続きを読む
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レンフロがエイズのマッゼロを救うために奔走するが、その努力むなしくマッゼロが亡くなってしまうという展開はテンプレではあった。ただ、分かっていてもレンフロの「僕のせいで救えなかった」という言葉にはグッと>>続きを読む
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孤児院で育った4人組のミスティーとマップスに注目した構成になっていたが、彼らの孤児院での生い立ちなどはあまり語られることがなかった。養子に迎えてもらうため移動した、夏休みを過ごす海辺の村でも例えば突然>>続きを読む
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寧子の自販機に頭をぶつけて血を流しながらダッシュするシーンから惹き込まれた。
一般的な働く生活に馴染んでいこうとする躁鬱の寧子が、順調にバイト先で働き始めるが最後にはバイト先の人たちからウォシュレット>>続きを読む
トランスジェンダーであるインタビュイーたちの一言一言が重く染み渡る。
自分も無自覚に(性別などの)カテゴライズに対してステレオタイプを持った発言をしてきたし、今もしてしまっているように思う。
まさに葛>>続きを読む
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大金を盗んだベトナム帰還兵が殺人鬼に追われ、その魔の手から上手く避け続けていたがクライマックスで殺され、保安官に焦点が移って物語が閉じていく脚本の巧ささすがだった。
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主人公たちがダンスをし始め、ウズウズしていた周りの人たちも影響されて一緒にダンスをし始めるラストシーンはやっぱり良い。
ジェニファーの家庭の束縛感やスウェイジへの気持ちは十分描けていたと思うが、もう少>>続きを読む
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宗教、家族、欲望が複雑に交錯する。
H.W(家庭)がダニエルにとっての幸せの油井であるのだが、ダニエルは自らの名声欲、あるいは権威欲に引っ張られ、油を掘ることにどんどんのめり込んでいってしまう。
一方>>続きを読む
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原作を知らずに鑑賞。
複雑な異世界モノのため、セットアップに時間かかるのは明らか。おそらく全部の説明をし切るには時間が到底足りないと思うのでポールの能力含めた人物・勢力関係図の丁寧な説明はだいぶ省いて>>続きを読む
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マフィア内の裏切りによって待ち伏せしていた警官に追いかけられるマフィアたち。潜入捜査をするMr.オレンジが銃で打たれたことにより、誰がその裏切り者か分からなくなっていた。また、裏切り者が誰かの情報が錯>>続きを読む
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ひょんなことから銃の商売人になった主人公が、、、という展開。
オープニングの、銃の薬莢が製造されて人にぶっ刺さるシーンなどは迫力があって引き込まれた。
綺麗な奥さんまで手に入れて、理想な生活を手に入れ>>続きを読む
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なかなか乗り越えられない兄の事故死を乗り越えようとする家族の話。
主人公、父は乗り越えていくが、乗り越えられない母もいたからこそ、その乗り越え方の難しさ、ハードルの高さを感じられた。
精神科医との対話>>続きを読む
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オフビートの世界観が不思議だが、実際にこういう友達は確かにいるので、普通に感情移入できた。
気怠さも1つの感情ではあるし、その雰囲気のまま、物語を最後まで持っていけることに改めて映画の奥深さを感じた。>>続きを読む
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ベタではあるが、ダスティンが妻との養育権裁判で敗訴し、息子と別れる日に、綺麗に作れるようになったフレンチトーストを息子が嬉しそうに見ているシーンではグッと来た。
ダスティンが妻と別居してから、職場の>>続きを読む
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かつて野球選手だった、プール清掃員のモリスが弱小少年野球チームのコーチになり、チームを強くしていく。
子どもと一緒に見ることもできる文字通り全年代楽しめる作品。
モリスは次第に勝つことに執着してチー>>続きを読む