これはウルグアイの、全体としてみればコメディと言ってよい、夫婦偽装のお話。でもテイストはシリアスそのものなので、どう反応したらいいのやらと初めは戸惑いますが、断然コメディです。ほとんど笑いポイントがな>>続きを読む
タイトルとジャケットから想像するような少年の物語ではありません。ヤンヤンを含めた家族一人一人の、男と女の物語。少年の話はつけ足しぐらいです。
「気持ちに素直に従うこと」がテーマかな? あるいは「恋は>>続きを読む
旧ユーゴスラビア、マケドニアの作品です。マケドニアというと、古代のアレキサンダー大王くらいしか思い浮かびません。ニュースにはほとんど出てこないし、旧ユーゴの中でも比較的安定な国かと思っていましたが、W>>続きを読む
雪におおわれた荒涼としたロシアの大地も、夏になれば見渡す限りの黄色いヒマワリ畑に姿を変える。うっとりするような景色の下には、何万もの兵士たちの死体が埋まっている…
「戦争は残酷」とは、こういうことを>>続きを読む
Q:あなたは、1990年に成人したアイルランド人の年頃の娘であるとしてください。アイルランドはカトリックの国です。この国ではやってはならないこと、されてはいけないことがたくさんあります。次のうち、修道>>続きを読む
肝心のギャツビーがなかなか登場しないし、やっと出てきたと思ったら、何ですか、あの登場シーンは、お笑いか? それに出てきた途端に、どこの馬の骨ともわからない初対面のキャラウェイに、異常なほど親切に振舞う>>続きを読む
じんわりと心に響く、とってもいい話でした。
1960年代のアメリカ、黒人差別のひどかった南部ミシシッピ州の黒人メイドの話です。差別のひどい実態を伝えるということよりも、そんな中でも子守役のメイドと、>>続きを読む
こい【恋】
ある人を好きになってしまい、
寝ても覚めてもその人が頭から離れず
他のことが手につかなくなり
身悶えしたくなるような心の状態。
成就すれば天にものぼる気持になる。
この説明はいいですね。>>続きを読む
この作品で監督が伝えたいメッセージは何なのだろう? セリフも音楽も極力削って、映像だけで、登場人物の心を表現しているのだが、メッセージがストレートに伝わって来ないもどかしさを感じた。
実験的な作品な>>続きを読む
1965年、インドネシアで起きた「共産主義者」大虐殺。軍の間接的な指揮のもとで、村の人々によって自ら行われた惨殺。人殺しを実行した人は、その後有力者となって指導的立場にいるという、どうしようもない現実>>続きを読む
冲方丁の原作を本で読んで知っておりましたが、原作とおりの内容で面白かったです。江戸時代の学者魂、それを陰で支えた奥さんのちょっといい話。
私のような宇宙や物理が好きな者には、とても興味深い江戸時代の>>続きを読む
おじさんは、こんなのにもめっぽう弱い!!!
原題は「我的父親母親」だから、監督としては親子愛(息子の母への愛)に主眼を置いて描いたのかもしれないが、やはり私には、若い時の母と父との出会い、っていうか>>続きを読む
グサッと心に刺さりました。
この監督(グザヴィエ・ドラン)は、心象風景の表現が見事です。言葉は無くても映像と音楽だけでわかる。終盤の、夢見た未来の風景から、子を施設に入れる現実に急変。あそこで唸りま>>続きを読む
精神セラピストが、「幸せ」を探し求めて、世界を旅してまわるお話。
入っていけませんでした。初対面の人にいきなり「あなたは幸せですか」とぶしつけに聞いて、ちゃんと答える人なんて、いるわけないよなぁ。>>続きを読む
アルゼンチン発の、渋~い大人のサスペンス。
高卒の捜査官と、その上司になるエリート大卒の女検事。男女平等社会だとこんな取り合わせは当たり前に起きるはずなのに、日本の女性の地位は先進国の中でお話になら>>続きを読む
幼女に対する性的虐待に敏感に反応して、それを減らそうとすること自体は何も間違ってはないと思うし、そうやって社会全体のモラルが高まってくることは良いことだけど…、こんな落とし穴もあるよ、ということを教え>>続きを読む
このところ、映画大国じゃない国の作品を続けて観ておりますが、これはアフリカ、チャドの作品。国の北半分はサハラ砂漠ですが、南側はチャド湖とそれに注ぐ大きな川があり、サハラの交易の要衝として古くから栄えた>>続きを読む
北欧フィンランドの、幼い姉妹が主人公の、とてもとても可愛らしいお話し。自然がいっぱい、色彩鮮やかな画面がいかにも北欧風。
私のようなおっさんが、これ好きだーと宣言するのは、ちょっとはばかられます。で>>続きを読む
これは参った、そして驚いた。
1960~70年代のブラジル、リオデジャネイロのスラム街(通称「神の街」)の若者ギャングの世界を描いた、あえて言います、傑作です。
ギャングものの作品は、はじめは面白>>続きを読む
原題HAEVNEN(デンマーク語で「復讐」の意)、英語タイトルはIn a better World. 英語タイトルは、この作品に込められたメッセージの先にある世界を希望を込めて暗示しているが、原題はメ>>続きを読む
ジョン・カーニー監督による、音楽が主役の作品。同じ監督の「はじまりのうた」とよく似た感じ。
アコースティックギターと男性(グレン・ハンサード)の歌声がなかなかいいです。街角で出会った彼と彼女の、音楽>>続きを読む
これは凄かった! 足がすくんで、仕方なかった。
そして、めっちゃ面白かった!!!
9.11で無くなってしまったワールドトレードセンタービルのツインタワー間を結ぶ前代未聞の綱渡り。
途方もない企てを>>続きを読む
中央アジアの「…イスタン」で終わる5つの国の一つ、キルギスタン(通称キルギス)の村の、思春期の少年のお話し。もちろん私にとって人生初のキルギス作品。
タイトルは彼の初デートから来てます。彼女をデート>>続きを読む
原題(英語訳)はTomorrow will be better. 駅舎で物乞いして暮らしている親のいないストリートチルドレンの3人の男の子が、国境警備を越えて、ロシアからポーランドへ「亡命」する話。一>>続きを読む
人生初のアイスランド映画。木が一本もない見渡す限りの荒涼とした大地を舞台に、馬と人とのつながりを描いた、まさにタイトルどおりの作品。…といえば、そうなんだけど、なぜこのエピソードを選んだ? 作品の意図>>続きを読む
私の中で「ジプシー」から思い浮かぶことは、放浪の民、ジプシー音楽くらい。差別されてきたということも断片的知識としてはあったけど、なかなか結びつかなくて、私の中では???が多かったのだけれど、この作品の>>続きを読む
エミール・クストリッツァ監督、最高!
開始50分くらいしてやっと、ストーリーが動き始めて、プッ!これラブストーリーじゃんと気づく。終わってみればほんとに幸せな気分。
何がいいって? 音楽が独特で大>>続きを読む
ジャケの写真とタイトルから、まとまりのあるクラスのちょっといい話、を想像してましたが、まったく裏切られた。
パリ20区の中学校の第3学年(フランスの教育制度は5・4・3制なので、日本の中2相当)のあ>>続きを読む
妄想世界で生きている小学校低学年クラスの男の子たちの物語。フランス流の、めちゃくちゃ可愛くて、微笑ましいコメディ。
弟が生まれると勘違いした男の子が、自分に災難が降りかかると信じ込み、それを防ぐため>>続きを読む
私は、お金が欲しい18歳。我が家は男と縁がないみたい。父はいない、姉は赤ちゃんを連れて出戻り、母子家庭で貧しいから、母は私の稼いだお金を赤ちゃんのミルク代として当てにしてて、私に今のままバラ農園で働い>>続きを読む
アメリカが唯一負けた戦争、ベトナム戦争。その最後、サイゴン陥落から3年後に制作された作品。この戦争では反戦運動や無政府主義的な若者が増えてヒッピームーブメントなどを生んだのだけれど、この作品で描かれた>>続きを読む
初タイトル挑戦の直後から、チャンピオンとのリターンマッチまで。この間に、初挑戦の試合で稼いだお金でエイドリアンと結婚、ロッキーは守るべきものを手に入れる。だが出産で生死の境をさまようことになるエイドリ>>続きを読む
自由と希望の国アメリカ、その建国200年にあたる1976年(今からちょうど40年前)に制作された、アメリカを象徴するようなシンデレラストーリーの「ロッキー」。以後1990年まで5本作られたロッキーシリ>>続きを読む
開いた口がふさがらない。
なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!
好きとか嫌いとか、良いとか悪いとかの基準をはるかに飛び越えた凄まじい驚き
米ソ冷戦時代の1960年、U-2撃墜事件というのがあった。高高度でソ連領内を秘密裏に偵察飛行していたアメリカの偵察機U-2が、ソ連の地対空ミサイルに撃墜され、パイロットが捕虜になり、偵察の事実がばれて>>続きを読む