tsuraさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

相反するものが同居するという不自然程の奇怪で愉快なものはない。

今作で言うと美しさと醜さだ。
そして、そこに有る毒ほど甘美なものは無い。

何処かの地方では昔、フグの毒を舌先に微塵程度だが乗せて食べ
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セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター(2014年製作の映画)

4.0

このスコアは映画自体の評価というよりはセバスティアン・サルガドの人生とそれを克明に記録した写真に対して。

彼の写真集を実際この手に取った事があるがそれはあまりにも真の迫力と言おうか。

そのモノクロ
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かくも長き不在(1960年製作の映画)

4.6

学生時代からずっと見たかった作品。

私は最近特になのだが、兼ねてより見たいと思い募る作品はなるべく情報を遮断して鑑賞に臨むことにしている。

それは純粋に作品を楽しみたい、堪能したいというのもあるの
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.6

過去は白黒。だけど想い出はセピア色。

アカデミー賞の前哨戦の中に於いて重要賞の一つと言われる第76回ゴールデン・グローブ賞で「ROMA/ローマ」は監督賞と外国語映画賞の2冠に輝いた。
そしてこのほど
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バード・ボックス(2018年製作の映画)

3.9

意外と厳しいレビューが目立っていてびっくり。


S・キング「ミスト」やマックス・ブルックス「ワールド・ウォー・Z」を足して二で割った様な映画かなと思って見てたらいやいや、エンターテイメントとしても高
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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

童心を忘れるなかれ。である。

大の大人が偉そうぶって言う事では全くないけれど、自分にはまだ童心が残っていると思っている。

大人になると嫌な事に塗れていく…でもそんな心に深く沁み入るのよ、プーさんが
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スピード(1994年製作の映画)

3.9

何回も見過ぎて飽きがきてるはずなのに、またいつか放送されてたら見てしまうだろうな笑
スルメの様に噛む分だけ旨味を感じるアクション映画の傑作である。

低迷してた80年代以降のアクション映画にとってこの
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バスターのバラード(2018年製作の映画)

3.7

ネットフリックスでの初鑑賞作品です。

実はこういった動画配信サービスは否定派だったけど…「ROMA/ローマ」がNetflixでの配信のみなので、これはもう致し方が無いと半ば降参し、否定派という考えを
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BPM ビート・パー・ミニット(2017年製作の映画)

4.0


命の鼓動は、リズムを刻み鳴り続けているだろうか。

AIDSやHIVというものを世間はどう捉えているのだろうか。

対岸の火事では近年済まされないこの問題について140分少々向き合う時間を持ってみて
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.7

大晦日。

久々に紅白歌合戦を見て年末を過ごす事にした。
(余談だがその前に年忘れにっぽんの歌を見て昭和に浸る笑)

なんといっても今年はDA PUMP「U.S.A」、サザン、北島三郎から松任谷由実、
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アナと雪の女王(2013年製作の映画)

3.8

新年明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

という堅い挨拶はここまでにして。

今年最初はテレビで放映されていた本作。

で、いきなりどうでもいい話なのだが。

オラフ
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トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)

3.8

命の恩人、感謝永遠に。

私はおもちゃ、ぬいぐるみ達にも命や感情はあると思っている。
それは一見、人間達からすれば見えない世界だがちゃんと存在してると。

子供の頃から何故かそんな感情を抱いていた。
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早春(1970年製作の映画)

3.6

監督は美少年が裸の女性を抱いて水中を漂うあの画を撮りたかったんだろうな。

それにしてもあまりにも。

少年から青年へと脱皮を図る過程は極めてアンバランスな残酷さと美しさを兼ね備えている。

その瞬間
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

3.8

圧倒的な京都の輪舞。


先斗町を舞台に偽電気ブランと黒髪の乙女と春画と詭弁が踊り狂う夜の街を奔走したかと思えば、下鴨神社の古本市で片想いのあの娘が愛する絵本獲得の為に死にものぐるいで火鍋に没したかと
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デッドプール2(2018年製作の映画)

4.0

いや、しのごの言わずに楽しんだもん勝ちでしょ笑

本作の面白さは伝えたい。
でもそもそもどう解説したらいい?笑
俺としてはこれはレビューというより単に感想になってしまう笑

ストーリー話してしまうと序
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ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション(2015年製作の映画)

4.0

前作から感じていたのだがどうも最近本格的アクション映画をホントに見る機会が減っていて。

久々に新作が素晴らしい評価にあることから未見だった4作目からシリーズの鑑賞を再開したわけだが、前作で個人的には
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ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011年製作の映画)

3.4

監督がMr.インクレディブルのブラッド・バードなのでかなり期待していたからなのか、やや肩透かしの感。

スパイ映画にある濃密な心理戦や駆け引きは薄く兎に角、追いかけっこの様なストーリー。
でも何より、
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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016年製作の映画)

3.5

ニャンともネコに救われる話である。

とんでもない人生の底を彷徨くジェームズ。
彼はホームレスであり更にヘロインのジャンキーでクスリの誘惑から断つことができず、金も無く困窮していたある日、更生支援の力
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

5.0

どうして。これ程に心は騒めいているのに上手く説明出来る言葉が見つからない。
そして、何処から話を切り出せばいいのだろうか。

あまりの凄さに見終えた時の疲弊感たるや。

なかなか本作のレビューを書くこ
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.0

2人の仕草、2人の間合い、2人の会話、2人の視線、2人の空気感。

まるで読書しているかのような感覚だった。


よく出来た作品だなと唸りながらも最早、2人にしか通じえぬ禁断の領域に走る境界線へ踏み込
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.3

人の愛の深さをまざまざと感じた。

子を愛する親心というのは距離でも引き離せないものなのだと。
サルーが乗ってしまった回送電車は25年もの月日まで遠くに幼子を運んでしまった。

だけど彼は色んな人の愛
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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(2018年製作の映画)

3.6

いきなりだけど、個人的にはこの続編ではグリンデンバルドとの闘いに身を投じざるを得ない苦しい展開は、おおよそ分かっていたけど矢張りニュート・スキャマンダーの魔法動物収集紀行をもっと見たかったのが本音。>>続きを読む

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

3.9

当たり前と思っていた真実や権利も実は目の前にかざされた人参であって、実際は違うなんてことが今凄く多いと思う。

フェイクニュースだなんて色々騒がれたりしてるけど…これほど情報が錯綜してる世にありながら
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最強のふたり(2011年製作の映画)

4.1

事故で全身麻痺となり日々を沢山の介護付きで生きる富豪とスラム出身で日々を過ごすのにやっとの黒人青年がお世話係をする事になるところから物語は始まる。

富豪は介護士がすぐ辞めるので、自分を尊重してくれる
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パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.7

そういえば…少し前に見ていながらレビューあげてなかった作品(笑)💦

ギレルモデルトロ監督の独特の世界観がファンタジーと絡まり合う事で成し得た唯一無二の作品だと思う。
新作で彼はオスカーを手にするわけ
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メリーに首ったけ(1998年製作の映画)

4.3

やっぱりこの作品大好きだわ😍

なんといってもメリー。

君に夢中さ。

彼女を演じるキャメロンディアスは最高にかわいい。

俺も本作をきっかけに首ったけになってしまったくらい。

テッドの片想いは下
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

4.4

この作品をうまくレビューできない自分がいる。

理路整然としてはいないが、思った言葉を連ねてみた。
その辺をご了承頂ければ。



1944年6月6日

ドイツ側と連合国軍がオマハビーチで史上最大の闘
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ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

3.7

冒頭のイグアスの滝に見る情景がいつまでも忘れられない。

激しい濁流と相反する静かな映像。

でもここに出てくるマリーナは滝底に落とされるかのようなダウンフォールを味わう。

トランスジェンダーである
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アメリカン・スナイパー(2014年製作の映画)

4.1

あくまで静謐に。

そして、丁寧に。

この中東はイラクで起きた(未だ止まぬ)戦争で、そこに起きた出来事を体験したある一般人に起きた話として唯、淡々と描写した作品である。

クリス・カイルというアメリ
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ピクセル(2015年製作の映画)

3.3

これはもう…楽しんだもん(または楽しめた人)勝ちの映画ね笑

だって脚本は荒唐無稽w

そもそもあんなに高度な技術を持つ文明が、地球人が「友好」という名の下に宇宙へ放ったメッセージを誤解してゲームでも
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覆面系ノイズ(2017年製作の映画)

2.4

小学生の頃に抱いた淡く切ない恋模様はやがてイタい拗らせ系女子男子の青春ストーリーへと変貌する。

ひとりの少女の歌声が2人の人生を変えるわけで。

それにしても仁乃は純粋の様だけどなかなかイタい。
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.6

マシュー・ヴォーン監督の創造する映像てすごく面白い。

少なくとも映画監督や映画が大好きな人ならば自分の中で妄想やなんかで何かしらの飛躍する妄想で自分の見た映像がこんな風に流れる様に撮れたら、とかまた
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ジャッキー ファーストレディ 最後の使命(2016年製作の映画)

3.3

ダラスでのパレード中、そこで起きた悲劇は20世紀を語る上でも重要な事件の一つでとなる。

言わずもがなケネディ大統領の暗殺である。

この歴史上でも極めてショッキングな現場に立ち会うことになったのが他
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泳ぐひと(1968年製作の映画)

3.9

海パン姿で颯爽と現れる中年。

しかし年齢を思わせない若々しさ。

彼は自宅迄にある知り合いの家に構えるプールを一つずつ制覇しながら家路に着くというなんとも仰天で子供ぽい発想で帰ろうとする話である。
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.0

強烈なクソ地獄がオレらの生きる現実。


ミリタリーケイデンスが強烈だー♪


冒頭のバリカンを入れまくるオープニングの画に卒倒。

訓練の様子はドタバタ劇の様相。

卒業を迎える夜のヒステリック。
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ストレイト・アウタ・コンプトン(2015年製作の映画)

4.5

リアルな感情を剥き出しに暴力や怒りに対してリリックを武器に怒涛の機関銃の如く言葉の連射で戦う音楽。

それがヒップホップだと思う。

思えば私は学生時代、どうしてもみんなが愛聴する流行りのロックを一緒
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