えむさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.0

スピルバーグ監督の自叙伝的作品ということで、監督渾身の、懐かしさと切なさとほろ苦さと愛が詰まっている、感傷の宝箱みたいな作品。


少年時代の映画づくりの様子、「好きこそものの上手なれ」っていうけど、
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湯道(2023年製作の映画)

3.6

まるで「お風呂そのもの」のようにほっこりと「緩む」映画。

多分万人にとって、予想外なことはひとつも起きないし、予定調和なストーリーではある。
けれど、お風呂に入って気持ちいいなと感じたり、ちょっとリ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.7

映画館というものが映画で取り上げられるだけでもうエモいと感じてしまう私、フェイブルマンズの前に急いで観に行ってきた。

「映画というのは画の集まり、その画と画の間には暗闇があるけれど、これを繋げること
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エデンの東(1954年製作の映画)

3.8

これもまたBSで。
やはりジェームス・ディーンは美しい…
この手の古い時代の美青年てのは、マジで美しいんだけど、何なんだろ、ほんと。

善良すぎるくらいに善良、聖人かのごとく日々を過ごし、息子にもそれ
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バンバン!(2014年製作の映画)

3.7

あー、この感じこの感じ!
アクションあり笑いあり歌あり踊りあり。

アクション映画ってそこまで好きじゃないのに、RRRしかり、なんでインド映画だと観られるんかなーと思ったら、ある意味肉体1本勝負、作り
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

4.0

ここのところ映画に関するドキュメンタリーを観る中で、無性に古い映画を観たい衝動に駆られたところにBS放映があってこれをチョイス。
この映画を観るのは何度目かな…

ストーリーとしては、身体を壊して療養
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ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行(2021年製作の映画)

3.6

数え切れないほどの映画が題材にされているドキュメントフィルム。
ということで、まだ観ぬ面白そうな作品を知ることが出来るかと思って観たのだけど、いかんせんマイナーで日本国内では観づらそうなものばかりでそ
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バビロン(2021年製作の映画)

4.0

これはさしずめエキセントリックでカオスで淫靡でダークなラ・ラ・ランド。
その当時の映画業界に渦巻くエゴとプライドと狂気と混乱がこれでもかと描きこまれる。

正直いって、もう清々しいほどに下品でゲスでカ
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ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.6

私はブランド志向ではないのでGUCCIに詳しい訳では無いけど、名家とか老舗とかは大変だなあ…と思う。

伝統なのか、品質なのか、人気なのか、才能なのか、どが欠けても続かない、特に入れ替わりの激しいファ
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ホリック xxxHOLiC(2022年製作の映画)

3.5

相変わらずの蜷川実花ワールドの美しさは安定してますね。

この手のファンタジックなストーリーはよほど細やかに描き込むのでなければ、漫画にしろ小説にしろ、あまり書き込み過ぎずに想像する余白を残していた方
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レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)

3.6

綾瀬はるかちゃんはやっぱアクションするとカッコイイよな〜、とそれに尽きるし、キムタクは安定してキムタク節。
(はるかちゃんは精霊の守り人とか好きだった)

この時代や流れは、大河や歴史ドラマとしては有
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

4.0

やっと観れたー!
永きにわたり、多彩な映画音楽を我々に与えてくれたモリコーネ。
(ちなみにこれは伝記映画ではなく、ドキュメンタリー映画)

ドキュメンタリーにしてはかなりの分数なので、普通は途中で疲れ
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.9

なんか説明できないけどすごいもん観たな・・・って感じです。

コリンファレル演じる気の良いパードリックと突然理由も告げず彼と絶交をした親友コルム、この二人の関係と争いが、小さな島の少ない登場人物のほぼ
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ゲキ×シネ「神州無頼街」(2023年製作の映画)

4.0

そうか、ゲキシネシリーズもちゃんとリストにあったのか〜!笑

私はこのシリーズが大好きで、劇団新感線は舞台そのものを観に行くこともよくあるし、最近は公演中に舞台中継を映画館でやるのでそれを観たりもする
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.6

劇場で見られなかったのでアマプラ解禁にて。

うーん、最初はやっぱり永野芽郁ちゃんのキャスティングには違和感ありました。個人的に。
違和感と共に、キャラクターとしての痛々しさもあるから、前半はちょっと
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イチケイのカラス(2023年製作の映画)

3.6

今年ようやく映画館に行けたものの、時間に限りがあってこれを選択。
スペシャルは観てないけど、ドラマの方は見てたし。

小さな島で起こる事件。
過疎化の進む街にはよくあるけれど、街の産業が一箇所に集中す
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思い出のマーニー(2014年製作の映画)

3.6

テレビ放映で久しぶりに。

そうだったそうだったこんな話だった。
それで有村架純だった。うん。

ジブリにしてはファンタジックなようでいて、もっといわゆる「ジュブナイル」的な繊細さを持つ作品。
万人に
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

-

文学版の「プラダを着た悪魔」だそうだけと、前知識ゼロで観たから、見始めてから原題で、あれ?サリンジャー?となった人です、すいません。笑

サリンジャーは詳しくないけど、様々な作品の題材として触れること
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.8

アマプラ配信がもうすぐ終わりなので滑り込み。

パキスタン系移民で家では父親が絶対君主、やりたいことどころか自分の意見すら全て引っ込めて飲み込んできた青年が、スプリングスティーンの音楽に出会うことで触
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.3

年明け早々アマプラに来ていたので観たんだけど、映画館で観た年間3桁レベルで映画館鑑賞する友人が珍しく何と感想を言っていいかわからないと言っていた意味がよく分かった……

不穏祭りなのは良いとして、普通
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ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY(2022年製作の映画)

3.7

数々のミュージシャンの伝記映画を観てきた&学生時代に友達からダビングしたものをプレゼントしてもらってリアルタイムで彼女のデビューアルバムの衝撃を受けた身としては、やはり観ておかないとダメでしょ、ってこ>>続きを読む

ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.9

クリスマスにおうちで何を観るかというと、ベタでもコテコテでもやっぱりハッピーエンドと分かっている過去作をリピートでしょう。
失敗なしなんで。笑

これを観るのは何度目になるのか分からないけど、やはり散
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SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.8

素直に単純に楽しい映画。

前作から今度は大きな劇場へ!
さしづめブロードウェイを目指す小さな劇場のカンパニーが、あの手この手でピンチを切り抜けながら、みんなの心を掴んで行く物語です。

昨今グレイテ
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

3.7

哀しく、悔しく、切ない映画でした。
希望の光があまりに小さく、観終わったあとに心が沈みます。

養子縁組で子供の頃から育った国を、市民権がないからと追放される。
市民権を取っていないのは、年端もいかぬ
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

4.0

舞台は森から海へ。

あのアバターの世界観がそのまま第1作の森から海へと移った今作。
スカイピープル達がジェイクたちを追ってまた攻め込んでくる。
しかも今度は自分たちもアバター化して同じスピードとパワ
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コンフィデンスマンJP 英雄編(2022年製作の映画)

3.9

ちょっとモヤッとしたことがある時は、これくらい振り切ってスカッとするものが良い。

張られた細かい伏線があちらこちらでひっくり返されて、最後きれーいにまとまるのはこのシリーズのクオリティの高いところ。
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

4.3

上映が減ってるなか、滑り込み、間に合ったー!

ヤバい、これはなんという幸せ映画だ!!
いきなり私の「おりに触れ見返したくなる映画」のトップランキングに入ってきましたよ!!

戦争で夫を亡くしたロンド
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.7

家族のケアが及んでいない資産のある老人を見つけては、法的に後見人として老人ホームに放り込み、その資産を吸い上げる、「ケアのプロ」の物語。

ストーリーは軽快に進むし、展開もサクサクしてて分かり易く、最
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キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

3.3

あら?いつの間にか配信されてる...て事で仕事合間の息抜き鑑賞。

邦画のリメイクということでフランスならではの味とか演出とかあるのかな、と少し期待したんだけど、基本オリジナルと変わらないね。
あの
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月の満ち欠け(2022年製作の映画)

3.6


まるで満ちては欠ける月のように輪廻を繰り返す魂の物語。
こちらの月が隠れると同時に地球の裏側に隠れていた太陽が昇り、それが沈むとまた月が現れる。
そんなコインの裏と表のように2つの物語が紐解かれてい
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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ(2021年製作の映画)

3.7

日本語のタイトルからもっとねこねこした(冒頭に英語で出てくるCatter and Catterな)物語なのかなって思っていたら、少し想像とは違いました。
心を描いた物語という点では外れてないけど、原題
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.5

最初に謝っておきますが、私は子供の頃に特撮にハマったわけでもなく、ウルトラマン自体、むしろ特撮自体ほぼ見てませんでした。

今回この映画を見てみようと思った理由はひとつ。
ワールドカップの中継見てたら
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グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

3.6

非常に雰囲気のあるダークファンタジー、重厚な男の成長物語RPG@中世騎士風といったところか。

王の甥でありながら王宮とは離れ自堕落な生活を送っていたガウェイン、唐突に今まで顧みられることがなかった王
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RRR(2022年製作の映画)

3.8

ついに行った!観た!楽しんだ!そして疲れた!!笑

確かにこのつくり、とってもRPGゲームみたい。
ひとつひとつが劇的で派手でやりすぎ感があって、どこかとってもB級っぽいのに、RPGだと思うとこの画が
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.8

ノースカロライナの湿地帯の傍の小さな町で、若い男性が死体となって発見される。
犯人として疑われ、捉えられたのは湿地帯の奥に1人ひっそりと住む若い女性、カイア。

これは殺人なのか、事故なのか。
陪審員
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.7

アニャたんのカエル顔が何故か妙に好きなんで、予告から楽しみにしてたけど、ここでの評価が低めで、ちょっと身構えながら観てきました。

そうですね、何をどこまで期待して観るのかによって評価下がるのはわかる
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