QHEYさんの映画レビュー・感想・評価

QHEY

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さがす(2022年製作の映画)

4.1

大阪西成が纏う独特のヴァイブスがそうさせているのか起こっている内容の割には陰鬱になりすぎず、低み合戦から派生してくるユーモアと結論に向かっていく推進力を感じさせる。
寄る辺なかった人間がある出来事をき
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悪人伝(2018年製作の映画)

3.3

韓国サイコパス男子の層が厚すぎる件。
そこにマ・ドンソク掛け合わせてカッコつけずにしっかりエンタメに舵を切る潔さは流石の一言。

サイレント・ウォーター(2020年製作の映画)

3.4

目下のピンチを脱すると共に過去のトラウマも克服できるのかモノ。
海というだけで怖いのにさらにそこに極寒、落石、雪山クロカン、制限時間、倫理観が加わって地獄の北欧大自然ツアーをひたすら見せられる。
同時
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.2

主要キャラの濃密度に対してその他キャラが完全に置いてけぼりを食らっているように見えるほど描き分けに差がある作品。
称えるべきは沸き出るものを押し殺す葛藤のようなものかと思いきや意外にはっきりと感情を発
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.6

誰もが夢見るストーリーの中心に自分がいる時、その主人公は果たして本当の自分なのか問い直してみる。
誰かの敷いたレールに身を任せることは快適性がある一方で、次はどちらに曲がるのか?どこで止まるのか?どこ
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.7

人は大事なことを忘れていく生き物だとしたら、本作はそこに真の恐怖が眠っている。
主人公自身が忘れないための反芻かのように繰り返す制裁は不安定且つ粗略であり、自虐ともとれる。
ターゲットにしているのは裁
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ケンとカズ(2015年製作の映画)

3.3

この世界の片隅で繰り広げられる日本闇経済活動。
悪の法則などに見るカルテルのシステマチックな人員配置や物流とは正反対。
アナログでいつ切れてもおかしくない関係性の上で地元の治外法権に従うケンとカズ。
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オアシス(2002年製作の映画)

3.6

一見社会から弾き出された人の慎ましい物語ととってしまいそうだが、必要以上に世間を露悪的に描きすぎないタッチが心地よい。
自分が見えているものは確かに澱んでいるがあの汚いネオンが優しく照らしてくれる時も
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DEATH DAYS(2021年製作の映画)

4.2

死んでないことが奇跡なのか生きていることは当たり前なのかもうよくわからない。
思いもかけない視点から自分を見つめ返すと概念は簡単に覆る。
森田剛の顔面に滲み出る虚ろいはやがて人生賛歌のそれと化す。
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オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

3.5

シンプルにこの生き方最強。
タコとの交流を支点にしながらも、自然環境と自分の間に流れる時間がとにかく澄み渡っている。
何かを所有するだとか支配だとか運用だとか、それに類する事柄に辟易した現代人が夢見る
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.8

現代から想いを馳せる60年代ソーホーの街がただただ美しい。そしてその美しさを支えていた陰に気づいた時、主人公自身が苛まれる不安の根源が炙り出されていく。
夢を喰らう妖怪たちと踊る契約で繋がれる現実をた
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.6

商業映画の枠を外さずに文字通りキャラクターのディテールにこだわりエグみを出していくハイブリッドな作品。
半地下の家族よろしく包丁×血糊×豪邸のテッパンMIXは揺るがない。
日本が誇る漫画文化の描き方に
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街の上で(2019年製作の映画)

3.7

波長が噛み合う心地よさは時間の概念を忘れさせる。
基本的に受けを型とし、決して気取らず今自分の正直な気持ちを返していくまるで合気道のようなコミュニケーションは登場する女性たちをことごとく魅力的に引き立
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ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

3.9

標高と人口が反比例する現代人にとっては罰ゲームでしかない環境下でも自分を待っている人たちがいる。
この土地で人に必要とされるというのは即ち決断を迫られていることを意味する。
自身の未来を村の未来と重ね
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鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

3.5

2階の窓から差し込む光は兄をどう照らしていたのだろう。
残された者は明確な回答が得られないまま各々の苦悩を展開するが、もはや想像の範疇を越えることはない。
しかしながらその内面を言葉にできた時ほんの少
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静かな雨(2020年製作の映画)

3.5

互いに欠落したものを繕い合うような静かでゆっくりとした時間の流れはやがてやってくるタイムリミットまでのタイトなストーリーズのように刹那的にクローズしていく。
しかしこれから過ごしていくありふれた二人の
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スキャンダル(2019年製作の映画)

3.1

口癖のように仕事を与えたとかチャンスを与えたとかある一面的な視点で全ての人間が従う構造がまかり通る時代は終焉を迎えた。
欲望に忠実な者が力を得るのか、力があるから欲望に忠実になれるのか。
当然ながら声
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ブラックフット クマ地獄(2014年製作の映画)

3.3

女性の底力モノとしてはゼロ・グラビティを思い出す。原題も説得力あり。
ミスリードを誘発させる冒頭の展開も嫌いじゃない。
クレイジージャーニーは皆リスクマネジメントができる人たち。バックカントリーへのリ
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とんかつDJアゲ太郎(2020年製作の映画)

2.6

DJプレイが上手くなりたくて観たがあまり参考にならなかった。
しかし、とんかつの揚げ方は上達しそうな気がした。

ゾンビの中心で、愛をさけぶ(2018年製作の映画)

3.6

倦怠期だとかマンネリだとか世の中が正常に機能しているからこその症状。
ややもすると緊急事態下ではなぜパートナーを好きになったかを再確認できる瞬間があるのかも。

ハニーボーイ(2019年製作の映画)

3.3

否が応でも成長する子供の拠り所は良くも悪くも身近にいる人たち。

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.7

アメリカにおけるスケボーというカルチャーが社会的にどのような立ち位置なのか。それに付随してパンクロックやヒップホップなどにも安易に結びつけがちだが、スケボーには特殊な家庭環境下だったとしてもアイデンテ>>続きを読む

アオラレ(2020年製作の映画)

3.4

様々な選択肢がある中でことごとく事態が悪化する方に進む旧式のボルボ。
急いでいる時の運転はろくなことがない!
スピードを出してみたり、普段使わない道に出たり。何より運転とスマホの組み合わせから生まれる
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.7

クレイジーな取り調べ。
ハナからぶん殴る。
責任者は更迭。
昭和の捜査はなんでもあり。
現代の物差しでは測れやしない。
空白の真実をなりふり構わず埋めようとする男たちの物語。

父の秘密(2012年製作の映画)

3.7

必要最低限の情報とセリフ、動画の内容は役者のリアクションのみ。
それだけで十分に一連の流れをわかりやすく伝えられる見事なカット割り。
制御できないものが発動し、気付けば事態は完全に意図しない所までいっ
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.1

門脇麦・高良健吾演じる両貴族。共に自身の望まれる形を理解していながら互いに求めているものの決定的な乖離。
将来の選択権を放棄することに躊躇いなどなく、むしろ哀愁さえ漂わせる階層の淀みない図式がただただ
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.4

仮に成田凌のようなスペックを持ち合わせながら劇中設定の境遇がまかり通るならばこの日本では頑張って迎合しないとまともに男女の会話すらできないということになる。
オリジナルを承認してもらう為には一旦作法を
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.6

二人が惹かれ合う才能のようなものを持っていたのだとしたら、その才能を発揮し合う序盤の恋人未満の状態が最強すぎたがゆえに定型会話だけで成立する現在を肯定できなくなる皮肉。
ピークが維持できないから「まだ
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マチネの終わりに(2019年製作の映画)

2.8

オーソドックスなようでいてかなりトリッキーな作劇。
ロケ地やエキストラ、美術などバジェットも惜しみなくつっこむあたりスポンサーの本気度が窺える。
紆余曲折というにはあまりに外的要因に翻弄され過ぎる大の
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ひらいて(2021年製作の映画)

4.0

主人公がどこか「桐島」のヒロキと重なる。
感情の置きどころがない=成長過程、と捉えてやり過ごすこともできるが人によってはこれまでのレールが整っていればいるほど踏み外してしまうケースも後を絶たない。
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.0

コロナワクチン副反応でぐったりしながら横になって観るにはちょうど良い作品でした。

his(2020年製作の映画)

3.5

どちらかと言うと二人の距離どうこうでなく、二人と社会との距離感を強調して描く。
またゲイカップルとコミュニティー、都会と田舎、ワスプマザーとその子供等、様々な対立構造が配置され決して性的マイノリティだ
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シライサン(2020年製作の映画)

2.9

ルール設定が明確なお化けのため対策を講じることはできるのだが、出現シーンは意外と怖いので冷静さを欠くと一気に持っていかれる感じを味わえる。
全体を通して法則の解読がメインで進む為、せっかくお化けが怖い
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水曜日が消えた(2020年製作の映画)

3.0

1週間分の人格がそれぞれの人生を楽しんでいるシーンがあまりにも少ないのは意図的なんだろうが、そこと火曜日の対比に期待していたので同曜日のループには閉塞感が残った。
一方で7人いたら交友関係も広がりを持
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.1

高校時代の親友たちが疎遠になることなく定期的に再会しいつものノリに戻れる光景は単純に羨ましい。
今、自分たちがどんな社会的立場にあっても目の前の旧友にその場だけでも身を捧げる潔さが清々しくもあり、胡散
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EXIT(2019年製作の映画)

3.5

今のエンタメ界の潮流はソウルにあると言わんばかりの完成度でことごとく視聴者の期待に応える人生逆転ムービー。
この期待以上の展開にはけしてしないというのがミソで、常に構えた所に投げ続ける制球力にジワジワ
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