NFFAの復権、パージの再開。
そして合衆国は修羅の国へ……。
パージで繰り広げられる犯罪は大抵ヘイトクライムなので、そりゃまあ確かにブザーが鳴って「ハイおしまい」とはならないよね。
そんな黙示録U>>続きを読む
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老年に至ってからは、アメリカ的男らしさに対して自己批判する映画を作り続けてきたクリント・イーストウッド。
本作はタイトル通り、そんな監督がいよいよ「マッチョ」を正面から取り上げた物語になっています。>>続きを読む
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タイトル通り最初の“実験的パージ”を描いたエピソード・ゼロ。
シリーズお決まりの“夜の逃避行”場面で遭遇するバイオレンスに目新しさはなく、行政によるパージに乗じた“強制執行”もショッキングさは薄く、>>続きを読む
豪華キャストによる対麻薬王ケイパーもの。
テンポのいいお約束ストーリーラインや、ブートキャンプ仕込みの手堅い銃撃戦、目まぐるしく壮観なロケ撮影など、配信スルーでパッとしないのが勿体無い印象。
ところ>>続きを読む
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超弩級リベンジ・アクション・ブロマンス・ミュージカル!
実在の革命家をモチーフに、インド神話を織り交ぜた、笑って泣けるエンタメ叙事詩となってます。
ダブル主人公の二軸展開&3時間の前後編、ということで>>続きを読む
宗教映画の大傑作。
『ベン・ハー』っぽいアニメ&『007』っぽい主題歌という、しょうもないOPからして最高です。
サンダルと瓢箪のまさしく神学論争的なナンセンスさや、新左翼にも重なる地下組織の内ゲバ>>続きを読む
監督デイヴィッド・フィンチャー!
主演ゲイリー・オールドマン!
脚本家ハーマン・J・マンキーウィッツ、通称“マンク“は如何にして『市民ケーン』を書いたのか、脚本作業と回想とを行き来する形でその全容に迫>>続きを読む
不穏な交通事故からはじまるゾンビ映画は良作。
「ゾンビ×鉄道」ということで、車両の密室性や駅舎の立体感などを活かしたバトルは面白く、また乗車・下車や扉の開閉などのスリルはドラマとも絡みあって、全体的>>続きを読む
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「え? ウチのために映画撮ってくれてる?」
……と言うくらい、『ウィッチ』も『ライトハウス』も趣味趣向ド真ん中だったエガース監督。
そんな最新作は、年明けたばかりだけどもう2023年ベスト級かも。>>続きを読む
ふざけ倒すスタッフロール、最悪のタイミングでインターミッション、第四の壁を突き破るオチなど、まさしく劇場版だからこそのモンティ・パイソン。
「ニッ」とか「アアアア」とかのしょ〜もないくだりから、低予算>>続きを読む
アメリカ政治の真骨頂・大統領選挙を舞台にすることで、社会制度としてのパージに深く切り込んだシリーズ3作目。
NFFAの白人エスタブリッシュメント感や、弱者であるアフリカ系・ラテン系の市民感情なども、カ>>続きを読む
レフン監督の新作もあるし、同系統の『ノースマン』公開も控えてるし、チェックしとこっかな……。って姿勢で観てみたら、琴線わしづかみレベルでした。
小説でも映画でも、こういう「空虚で不条理だけど運命的な冒>>続きを読む
テクニカラーを活かしたセット、息をのむマットペインティング、遊び心に満ちた特殊効果など、ミュージカル映画黄金期を支えた存在として、とっても大事な作品です。
原作からの脚色も、映画として収まりのいいもの>>続きを読む
数あるスピルバーグ戦争映画の中でも、なまなましいバイオレンスの残酷さが際立つ作品。とくにノルマンディー上陸作戦とクライマックスの市街戦は凄惨すぎますね。
注目すべきは名カメラマンのヤヌス・カミンスキ>>続きを読む
正体不明の闖入者たち、無神経な年上の彼。
そんな人々の傍若無人な振る舞いはどんどん加速してゆき……。
ハビエル・バルデム、エド・ハリス、ミシェル・ファイファーなど、それぞれのイヤさが絶妙でホント最悪。>>続きを読む
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技術7:物語3といった印象。
奥⇄スクリーン⇄手前の立体感を多用した3Dの視覚効果はニクい演出ばかりでしたし、水中・水上のシーンは4DXのおかげで臨場感マシマシ。
前作を踏まえての復讐劇、とパーソナ>>続きを読む
映像体験も大変だけど、家族みんなの映像酔いも大変で……という幼少期のトラウマを払拭すべく、続編を前に再履修。
ひねりのないストーリーラインとか、定型的な軍産複合体イメージ・先住民イメージとか、権利的>>続きを読む
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名探偵自身が「くだらない」というように、前半1時間は説明→後半1時間は回想と“ミステリー映画”としてはお粗末。
ただこの映画の面白味は、クラシックな推理ものの枠組みを利用したポップな社会批判という内容>>続きを読む
モモア版“蛮勇コナン”!
出血大サービスなバイオレント感とか、露出度の高いエクスプロイテーション感とか、とにかくみんな蛮族。陸路を帆船でゆく敵役カラーの“狂王”っぽさ最高。
ただファンタジー作品とし>>続きを読む
主犯ホアキン・フェニックス
共犯ケイシー・アフレック
業界を敵にまわした問題作モキュメンタリー。
ハリウッド・セレブやそれを取り巻く環境・文化への批判精神が製作動機らしいですが、ホアキンの創作や表現に>>続きを読む
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原作・平山夢明×監督・蜷川実花!
横尾忠則を招聘した美術は流石の美的センスが大炸裂。
アクションも食べ物も撮り方バッチリで、遊び心あるセットも(「個室だとダイナーじゃないじゃん」というツッコミは置いと>>続きを読む
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ロック様念願の企画・主演!
エンタメ職人監督ジャウム・コレット=セラ!
JSAとか悪魔とか構図がフワッとしてて物語の推進力に欠けるものの、アンチヒーロー的な「リベンジかアベンジか」葛藤や、チームもの>>続きを読む
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ここ数年でも屈指の大傑作ハイ・ファンタジー映画!!!
監督のデイヴィッド・ロウリーといえば『セインツ 約束の果て』『ピートと秘密の友達』『さらば愛しきアウトロー』など、クラシカルな話をモダンに撮る名手>>続きを読む
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パージに社会的“悪”を重ねた前作から、パージそのものが生み出す社会的“悪”に視点を移した続編。
ストーリーは群像劇の串団子方式でツボを抑えた内容に。男が惚れる男フランク・グリロを主演にアクション性もア>>続きを読む
もしも一晩だけ、国家が文字通り“無秩序”になったら。
ゲーテッド・コミュニティを舞台に、いろんな差別や格差を原因とするさまざまな憎悪犯罪が、思わぬ形でとある一家を襲う、バイオレントかつ緊張感ある小品。>>続きを読む
熊害を追う大学生撮影隊は、ある謎の男のウワサを聞きつけインタビューを試みるも……。
トロールとそのハンターや政府の秘密機関など、ワクワクしかしない要素てんこ盛りのモキュメンタリー映画。
枝葉末節の大雑>>続きを読む
ジャンル的な文脈や段取り的なお約束など、映画としての何もかもが“演歌”(=お爺ちゃんの理想)へ悉く奉仕する内容になっていて、観ていてツラい……。
編集の早いテンポとのんびりした演技のリズムもチグハグで>>続きを読む
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‘00年代仏スプラッター映画って、独特のエグみがありますよね。
ノンストップな展開は、隠れんぼや鬼ごっこなどのスペクタクルでとても滑らか(カーチェイスまで!)。グロ描写も加速するように先鋭化してゆきま>>続きを読む
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まず、ジョー・ヒル原作の短編集『ブラック・フォン』(旧題『20世紀の幽霊たち』)からして大傑作だということ。
デビュー作らしい初々しさや荒削り感はあるものの、父スティーヴン・キング以来のモダン・ホラー>>続きを読む
改めて2014年・2015年・2016年のテン年代中頃はSF映画の新たな黄金期だったなぁと実感。
とくに“意識”という問題に対する建設的で本質的な姿勢は、どんな作品であれ広く共有されていたと思います。>>続きを読む
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前作直後からスタートするも、「呪いのビデオ」のオカルト色は後退し、まるで黒沢清作品のような抑制された空気感の恐怖に。
また「死んだ友人の恋人とセックス」という村上春樹的爛れた関係はほんの序の口で、貞子>>続きを読む
『モービウス』は“ダメなむかし懐かしいアメコミ映画”でしたが、『ヴェノムLTBC』は“楽しめるむかし懐かしいアメコミ映画”感がありますね。
オフビートなギャグのくだらなさとか会話劇の当意即妙なユーモア>>続きを読む
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「強いAI」や「肉体問題」「ヒューリスティックス」など、意識の問題をSFの俎上に載せるとき大事なのは、“機械の人間化か、人間の機械化か”ということ。魂と言われるものはどうすれば宿るのでしょうか、永遠の>>続きを読む
宇宙への夢と希望や人間讃歌が溢れるオープニング・クレジットの素晴らしさたるや。
ストーリーも古典的なまでにアドベンチャーな王道スペオペで、また『フィフス・エレメント』でも迸っていた、ベッソンらしいデザ>>続きを読む
トム様×ブラピに子役時代のキルスティン・ダンスト、BL &おにロリな文字通りの「ヴァンパイア・クロニクルズ」です。
古典劇も閉口する大仰さは苦笑ものですが、しかし考証も行き届き豪華さも申し分ない美術>>続きを読む
なんと天才のなかの天才、ポール・トーマス・アンダーソン監督が1990年代のおすすめ映画で本作をあげてたので鑑賞。
ジム・キャリーのブランドも板についてきて、またそのギャグセンスも地に足ついてきた感じで>>続きを読む