Ringabellさんの映画レビュー・感想・評価

Ringabell

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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

4.3

スピルバーグは映画の魔法使いみたいだ。
どういう加減で杖を振ると、観ている人がどんな気持ちになるのか、全部わかっているような。

撮って、切って、繋ぐ。
健やかなる時も病める時も、それをせずにはいられ
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.2

個体、液体、気体は物質の状態だけど、火って何だっけ?と思って調べたら「現象」だそうで。確かに異質。

移民の苦労を知る教科書として、この作品を創る意義はあったと思うけれど、それであれば変に抽象化しない
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.0

マンマミーア!
昔はマリオってヒゲのおっさんだと思っていたけれど、年相応の悩みも抱えた若者なんだね。

そして何よりピーチのかわいさよ。
義理堅くて勇敢なお姫さま。大好きになった。

初代ファミコンの
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リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.3

最近、ジブリを観たことない子供が多いという話を聞いて…

頑なにオリジナルにこだわって宮崎監督と心中するジブリと、旧作ファンに叩かれようがアップデートに挑戦して生き残りを図るディズニー、どちらも考え方
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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

2.9

あるあるってお笑いネタとしては面白いんだけど、映画の登場人物になるとあんまり魅力が出ないんだな…

あるあるは一種の定型フォーマットだから、本当はその枠をハミ出たところに人間の魅力って宿るのかもしれな
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エール!(2014年製作の映画)

3.5

CODAのオリジナル作品ということで、どうしても比べながら観てしまいますね。

リメイクを決めた人は、これを観ながら「あぁーっ!惜しいっっ!」て気持ちを抑えられなくなっちゃったのではあるまいか。

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バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

3.5

ふくよかなドイツ人女性ジャスミンの、ガネーシャ神のような不思議な魅力に、住人が心溶かされていくお話。

異質なものを拒絶する人間の本能と、ちょっとしたシンパシーで距離が縮まっていく感じがよく描かれてい
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

4.2

♫This is the end〜

絶望のオープニングからの、アデルの主題歌。
"The end"から始まるのかと鳥肌が立った。

タイトルにもなった「Skyfall」という言葉、脚本家の深夜の思い
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怪物(2023年製作の映画)

3.6

自分の脳内で、大好きな坂元脚本vs苦手な是枝監督のどちらが勝つか、ファイッッ!て気持ちで観たのですが、残念ながら是枝監督の苦手さが若干上回ってしまいました…

中盤の瑛太パートまではものすごく引き込ま
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RRR(2022年製作の映画)

4.1

♫流転する数奇な物語ー

噂にたがわぬ超ド級のブロマンス!
1分も飽きさせない、奇跡の3時間。

ただ、インド独立運動という非常に重い弾圧の歴史に、胃に鉛を飲み込んだような気持ちで映画館を出ることにな
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

3.6

"まず深い思考があった上で、そこに必要な音を見つけていく"

音楽次第でシーンが持つ意味合いは変わってしまうから、これはどういうシーンであるべきかを思考し決定付けていくエンニオ氏は、監督と同等の意思を
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.8

SLAM DUNKファンの方、迷わず観に行ってください…!

原作知らなくても楽しめますとは言い難いけど、原作ファンは絶対に観た方がいいと、声を大にして言いたいです。

シン・エヴァを観た時は「あぁこ
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2分の1の魔法(2020年製作の映画)

4.3

えーっ!全く期待せずに観たのに、オチで大号泣してびっくり。地味に超名作じゃないですか!

恐らくクライマックスであろうお父さんとの再会を、どれだけ感動的に描くのかと思っていたら、まさかの引き算演出。
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

3.0

フリーというから無課金ユーザーの話かと思ってたら、自由を求めるモブキャラの話でした。

ゲームあるあるって、世界中で楽しめるパロディの共通言語になってるからほんと偉大な文化ですね。

公開当時はとても
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プライドと偏見(2005年製作の映画)

3.3

ジェーン・オースティンの小説は「おもしれー女。」の元祖って感じ。18世紀ヨーロッパ時代の『花より男子』、出版当時はかなりセンセーショナルだったんでしょうね。

思ってたよりThe恋愛モノで、あまり自分
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.3

NY街中レコーディングというアイデアの勝利。バンド仲間を集めていく過程とか、街のキッズをコーラスに巻き込んでいくところとか、とても楽しかった。車のクラクションや救急車のサイレンが絶妙なタイミングで入る>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.2

前半1時間めちゃくちゃキツかったのに、瀬戸内編に入った途端、あれ?これいい映画なのでは??となって、高低差で耳がキーンとなった。

特にドライバーのみさきの生家に車を走らせるシーンは、ただ車が北に向か
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

3.5

♫バスの揺れ方で人生の意味が分かった日曜日(byスピッツ)…なお話。

魂は特別なきらめき(夢中になれるもの)を一つずつ見つけて地上に降りてくるけれど、「きらめきは、人生のPurpous(目的)ではな
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

4.1

大きな山場はないけれど、ずっとじんわり目頭が熱い、そういう映画だった。

思春期のヒリつくようなままならなさと、老いることへの諦めに似たやるせなさ。

本来交わることのない二つのメランコリーがほんの偶
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.7

"人生の光も影も見てきたけど、
思い出すそれは人生の幻に過ぎなくて
人生って何なのか、結局わたしは
ちっとも分かってない。"

すごい歌詞だなと思った。
何度聴いても泣いちゃう。

主人公のルビーだけ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

想像の100倍わからなかったー!
『インターステラー』に感激して、「私、ノーラン作品も少々嗜みますけど」みたいな顔してた自分が恥ずかしい。

大まかなストーリーは『ターミネーター2』とか『ぼくは明日、
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.6

家の小さいテレビだから耐えられたけど、映画館では無理だったかもしれない。それくらい、自分も追い詰められるような緊迫感が凄まじい映画体験だった。

実話に基づくという、ホテルマンの矜持と勇気にはただただ
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愛を読むひと(2008年製作の映画)

3.7

どこに気持ちを向けていいのか分からない、なんとも苦しい映画だった…

『愛を読むひと』の邦題はしっくりこず、やはり原題の『The Reader』の方が正しいのだろうと思う。

愛で片付けてしまうには、
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ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)

4.2

不確かな愛の方程式。

観ていてしんどい時間の方が長かったけど、結果的には観て良かったと思わせられた。

天才とその周りの人の苦悩を描いた作品は数多あれど、観客を共犯にするような構成が見事で、間違いな
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リスペクト(2021年製作の映画)

3.4

英語発音だとアリーザ・ルイーズ・フランクリンで、愛称が「リー」なのかな。

本当に天からのギフトとしか思えない歌声が、世の中にはありますね。

そしてその反作用と言ってしまうには、あまりにも酷い幼少期
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

3.8

私の父は気が若い人で、私が小さい頃からドラクエやマンガの話でよく一緒に盛り上がった。
一人っ子の自分にとって、お兄ちゃんみたいだった父。

さすがに歳をとってきた父が暇そうにスマホばかりいじっているの
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幸せのレシピ(2007年製作の映画)

3.0

「ゾーイは生命という意味の名前」

気楽に観るのにちょうどいいかなと思って見始めたけど、だんだん昔の月9を観るような恥ずかしさで直視できなくなってしまった。

ラブコメに子供を利用しないでいただきたい
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

3.6

壮絶な痛みを伴おうとも、たとえほんの一瞬でも、本来の自分に戻れたことの喜びの方が勝った、リリーの最期の笑顔…

そして愛する夫が目の前にいるはずなのにもう二度と会えないという、ゲルダの絶望たるや…
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グッドモーニングショー(2016年製作の映画)

2.9

後半失速オブ・ザ・イヤー。
立てこもり犯とのやり取りがダル過ぎた。

前半の、TVショーが出来上がっていく舞台裏はテンポが良くて引き込まれた。
直前に放送内容が入れ替わっていくスピード感。テロップ一つ
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ダークナイト(2008年製作の映画)

3.4

あ、NightじゃなくてKnightだったんですね。

バットマン初体験でして…
よく、ダークナイトはヒーローものを普段観ない人でも楽しめると言われますが、やっぱり予備知識はあった方が良かったなと思い
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.6

設定オチ感もあったけど、主人公のある種のび太くんみたいな能天気さで、ま、いっか!と思わせてくれる。

何よりビートルズの音楽の素晴らしさを追体験させてくれたことに感謝。Yesterdayを初めて聴いた
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

3.3

いい話なんだけど、なんだろう。
編み物のくだりが全体的にリアリティの邪魔をしている気もした。変にギミック入れなくても、良い映画になったんじゃないかな、なんつって。

中学時代のリンコさんをやった子が印
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スキャンダル(2019年製作の映画)

3.5

ほんの数年前のことを実名で映画化できたことが、とにかくすごい。
これは映画という手段を使った、世界中のセクハラ加害者に向けた告発文なんだと思う。

世の卑劣なセクハラ野郎全員に観せてやりたいけど、そう
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

4.0

実話であるということが、この映画に力を与えている。
もしフィクションだったらご都合主義と思ってしまうほどの奇跡が、8万分の1人の男の子に起きた。

そしてその結果、こうして世界中の人がインドの子供たち
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.7

タイムリープものはあまり好きではないのだけれど、息子と父の物語として素敵だった。

母と息子のテーマは多い気がするけど、大人になった息子と父の話ってあまり記憶になくて。
あってもダースベイダーとルーク
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.7

アカデミー作品賞を取ったら観に行こうかと約束していた友人と、のこのこ観に行ってきました。

少しネタバレにかすってしまったのが悪かったのか、残念ながら全体的に乗れず…。

デフォルメしてテーマを強調す
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