監督が己の感覚だけを頼りにしているということを知れたQ&A。セノーテの水中で、酸素ボンベを通して規則正しく続いている彼女の呼吸音にどこか感動するのはそれ故なのかもしれない。この作品は、紛れもなく彼女個>>続きを読む
それでも「being alive」と繰り返すアダム・ドライバーに泣く。スカーレット・ヨハンソンは涙の許容量がすごい。終始その緑色の眼には次なる悲しみをも蓄えていたような気がする。
(p.s. 「地団>>続きを読む
この映画もまた、人が身体を揺らしはじめるその瞬間をおさめている。そこにおいて、同じく階段を下る映画であり、主人公が笑いに取り憑かれもする映画『パラサイト』との決定的な違いが浮き彫りとなる。
階段を前>>続きを読む
死にゆくことへの描写に違和感を持ち続けていたのだが、最後の瞬間、この映画が正面切って、生きていることの尊さを肯定する道を選び取っていたのだと知る。
死に至ってはヒトラーも、収容所の同胞たちも、もはや>>続きを読む
ローグ『美しき冒険旅行』やコッチェフ『荒野の千鳥足』、ワトキンス『懲罰大陸★USA』が撮られたのがこの映画の翌年の71年。とても偶然とは思えない連鎖反応。
そして男女が裸身で互いを抱き合う薄闇のショ>>続きを読む
引出しの中のスニッカーズ、母が焼くパウンドケーキや家に常備されているクッキー、涙の味がするチョコレートドーナツ