Utopiaさんの映画レビュー・感想・評価

Utopia

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ほんの少しの間だけ、違う世界に浸れる映画が好きです。
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.3

オートクチュールの仕立職人として、シーンのトップに君臨する男性と、運命的に出会った女性ウェイトレス。ヒロインはミューズとなり、美しいドレスを身に纏っていつしか社交界の華に…。というのはあくまでありがち>>続きを読む

ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

3.7

上司と部下、子供と大人、男と女、富裕層と貧困層、主宰と来賓、広告主と代理店。といったように相対する関係の決して交えることのない各々の思惑。彼らの間に必要なのは理解ではない。タイトルにある思いやりであろ>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.5

北イタリアの風光明媚な自然と、穏やかな時間が流れる長閑な街が映画の舞台となる。ここがとても魅力的で、絵に描いたような夏のバカンス模様なのである。食事は都度テラス席に座って太陽の元で取り、川で水遊びをし>>続きを読む

さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

3.7

大人になりきれない1人の青年が、青春時代にありがちな通過儀礼を経験して、いつしか少年では無くなる…。かと思いきや少しフックの効いた展開で定石の甘酸っぱい恋模様は控えめに、ニューヨークの大人たちの事情の>>続きを読む

レッド・スパロー(2017年製作の映画)

4.0

バレリーナからスパイへと転落していくロシア人女性の心理戦をメインとした暗躍を描いたサスペンス。

派手なアクションこそ無いものも、生身の人間が国の威信や自身の生死を賭して見せる駆け引きは圧巻。

ジェ
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.7

音楽の持つ壮大なパワーを前面に出した、ポップでサクセスフルなミュージカル映画。

良くも悪くも純粋無垢なマインドで、興行師として、エンターテイメントを提供、成功も失敗も経験していくバーナムの話は爽快。
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.3

お伽話のように見えて、社会的メッセージも込めた、古典的リソースと監督特有の異形の者たちへの偏愛を巧み絡めた新たなラブストーリー。

古き良き時代にして、マイノリティへの根付いた差別意識の強い頃。白人男
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.6

全編に漂う不穏な空気と緊張感。主人公の立てた看板は、閉鎖的な街中で怒りと暴力を呼び、問題解決どころか新たなる悲劇を呼んでしまい、展開のドラマティックさは息を飲むばかり。

完全なる善人もいなく、また逆
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

4.8

パンクに青春をかける少年と他の星から来た反抗的な少女が、ボタンを掛け違えながらもそれでも恋に落ちる異次元級の小さな恋物語。

パンク精神にチープなSFイズムのシュールさ、独善的なカニバリズムに女王即位
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南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

4.5

「好き」と言う感情を言葉のひとつひとつに乗せる臼田あさ美の演技は、一歩間違えれば見ていて恥ずかしいものになりそうだが、見事に上手く演じ切った感がある。

街の持つ少し停滞した雰囲気や、登場人物それぞれ
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マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

3.9

シリアスな展開を見せつつも、自虐的かつシニカルな笑いの要素を盛り込んでいて、かつ集団バトルの醍醐味はこれでもかとたっぷりの娯楽作。

敵の圧倒的な強さを見せつけてから、曲者揃いのチーム結成に、お決まり
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あさひなぐ(2017年製作の映画)

3.5

主要キャストが乃木坂46の面々でなければ、まず見る機会がなかった今作。映画ファンでもあるけど、乃木坂ファンでもあるそんな当方にとっては非常に魅力的なコンテンツである。原作漫画の実写化といったリスキーな>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

冒頭から、主人公らしき人物の身の危険を説明もなく描くところから、物語は始まる。終始、メインとなる登場人物の背景であったり、恐るべき敵の姿も一切見せることなく、映画としてあるべき深みはそこにないと断言で>>続きを読む

キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

4.0

微笑ましくもありつつ、高校生である本人たちにとっては危機的問題となる、親との確執、そして反発。無軌道な家出は、美しい自然に抱かれて牧歌的な雰囲気を醸し出している。彼らのサバイバル生活は、なぜか多幸感と>>続きを読む

20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.1

当時には珍しく先進的な生き様を選んだワーキングマザーのドロシアと、その息子のジェイミー。物語は息子を理解出来ないため、教育係に幼馴染のジュリーと下宿人のアビーに任命することから、物語は始まる。

ユニ
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カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

4.5

マジックアワーのなかで撮影されたかのように、柔らかで輝かしいそのフィルムの艶は映画全編を通し、アレンの甘い記憶の中に優しく放り込まれたような錯覚に陥る。

ハリウッドとニューヨークの対比がともかく哀し
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.5

叶わない夢と叶えられた夢、その交差点に笑って泣いて、踊って歌う、至宝の娯楽劇画。確信のない希望に満ち溢れた夢見る2人が惹かれあって、慈しみつつ、ぶつかり合う展開は誰もが過去にした事があろう情熱。

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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.7

妻から夫へと残されたメッセージは何だったのか。突然の事故で亡くなった美しい妻の不在を悲しむ事が出来ない主人公のデイビッド。

残された彼の記憶の中から彼女の人柄を知る。裕福な家庭で生まれ育って、何不自
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.7

自身の死を告げるために、久方ぶりに帰省する主人公のモノローグで幕が上がる。

家族に自身の死を告げるという重々しい雰囲気から始まり、見るものは今か今かと緊張感を強いられるなか、当の家族の面々は、自分の
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

4.4

モデル業界を舞台に、美醜にとらわれた業深い人々を映し出すスリラー。

人を惹き付ける特別な美しさを武器にモデルを目指して田舎町から出てきたジェシーが主人公で、生い立ちや家族などの重要なバックボーンは大
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ジェイソン・ボーン(2016年製作の映画)

3.8

くだらないロマンスの挿入もなく、知的な展開で大人の鑑賞にも耐えうるアクションドラマ。ギリシャ、ロンドン、ベガスと場所を転々として繰り広げられるアクションはスマートさが滲み出ており、お決まりの手ブレカメ>>続きを読む

シング・ストリート 未来へのうた(2016年製作の映画)

4.0

家族崩壊の危機に荒くれた学校への転校が重なり、不遇の生活を送るコナーの恋路と見えない明日への打破を描く青春映画。

堕落した兄が音楽の指導者となったり、不純な目的でのバンド結成は思いの外すんなりいった
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グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

3.5

既視感があるのは否めないプロットではある。少年たちのひと夏の冒険、少し大人びた同級生の女の子、思春期特有の性の悩みや死生観。誰もが通る道であり、懐かしさを覚えつつも映画として新鮮味もない。

舞台とな
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アメリカン・スリープオーバー(2010年製作の映画)

4.3

大人でも子供でもない10代半ばにしかない閉鎖的空間の残酷さと甘酸っぱさを、新学期を迎える前夜の「スリープオーバー〔お泊まり会〕」に凝縮した青春映画。

戻れないと分かっていても過去の肯定的な日々に想い
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ブルックリン(2015年製作の映画)

4.8

故郷か新天地か。どちらにも愛着があり魅力的だからこそ揺れるエイリッシュの心境がとてもビビッドに伝わってくる。

仕事も出会いもない田舎町のアイルランド、それだけが離れる理由ではないだろうが冒頭で姉のロ
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ヘイル、シーザー!(2016年製作の映画)

4.1

物語の起承転結を楽しむのではなく、滑稽だが知的でユーモアに溢れた言葉の報酬をクスっと笑うそんな映画。くだらない意地と教養のあるウィットなエッセンスを織り交ぜた会話劇は今作も絶好調と言わんばかりで個人的>>続きを読む

オマールの壁(2013年製作の映画)

3.9

占領下にて当たり前の権利や自由が奪われた中で生きる若者たちの愛や友情を描く、ある種の青春映画のような趣もある社会派のドラマ。

主人公は兵士ではなく一市民でありパン屋勤めの職人。パンを焼くシーンが何度
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.5

カトリック教の神父による児童への性虐待という、聖職者にあるまじき信じ難いスキャンダルは、当初個人だけの追求であった筈が芋づる式に複数の対象、さらには組織全体までもが隠蔽に関与したという事実が発覚。>>続きを読む

ルーム(2015年製作の映画)

4.6

7年もの間、男に監禁された女性とその部屋でしか世界を知らない息子の脱出とその後を描いたドラマ。

冒頭から監禁された過酷な生活ぶりと息子のジャックの無垢さが交互に映し出され、見るものはその悲惨さに苦し
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さざなみ(2015年製作の映画)

4.4

決して隠していた訳ではない夫のかつての恋人への慕情が、45年目の妻の心を揺り動かす。
知らなければ良いのにロフトに秘められたポラロイドを見たり、実現しそうにもない仮説の質問を夫に投げかけては眠れぬ夜を
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.4

常軌を逸した危機が冒頭から襲いかかってきて、この映画は異様なまで緊張感に包まれ、終盤までそれは絶えることがない。何も理解出来ないままだった始まりから、もう嫌と言うほど麻薬戦争の恐ろしさを叩き込まれて疲>>続きを読む

人生は小説よりも奇なり(2014年製作の映画)

3.6

長年連れ添ったゲイの高齢カップルが結婚式で祝福されるところから物語は始まる。そんな幸せの絶頂から一転して職と住を失って2人は離れ離れになってしまう。

描き方としてキーとなるシークエンスをあえて省き、
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.7

登場人物はみな誰もが美しく、ため息溢れるほど贅沢な鑑賞のひと時となる。だが表面的な美に終始することなく、登場人物たちの繊細な感情の機微をすくい取って心が震える名作へと昇華している。

アイナーが妻ゲル
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ロブスター(2015年製作の映画)

4.0

独身を禁忌としてカップルになれない人間は動物へと変身してしまう仮想世界。実験映画の要素が強く常軌を脱した展開に沢山の疑問が脳裏を追いかけてくる。

映画の構成はカップル成就を目的とされたクラシカルなホ
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オデッセイ(2015年製作の映画)

4.6

人が住むには到底厳しいとされる惑星に一人取り残された男が救援を待つ間に、ジャガイモを栽培しては食をしのぎ、船長のダサい選曲で孤独の虚しさを紛らわす。シリアスになりがちな展開をカラッとしたポップさで円滑>>続きを読む

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)

2.5

愛したいのに愛せないタランティーノ映画。やはり自分には肌に合わないのだと痛感して映画館を後にした。

キーマンとなる賞金首のジェニファー・ジェイソン・リーは誰よりも血飛沫を浴びながらそれでも尚チャーミ
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