上海十月さんの映画レビュー・感想・評価

上海十月

上海十月

怪物(2023年製作の映画)

3.5

長らく坂元裕二は、テレビ脚本家の認識で映画は、最近のイメージだ。怪物については、色々ご意見あるのだろうが、「常識」の事だろう。「常識」世間一般的に都合が良く、時代と共に変わっていく。羅生門スタイルによ>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

ドウカシテイル天才女性指揮者の話だと思ってみてたので、あんまりドウカシテナイので、もっとおかしくなってくれないかなぁ。ケイト・ブランシェット最強!ラストは、唐突な感じで終わる。ウーン意味深すぎて訳分か>>続きを読む

暴力脱獄(1967年製作の映画)

3.8

これは、解説がないとほぼわからない。DOMMUNE 町山智浩、ピーター・バラカン解説で鑑賞。これほどまで宗教映画だったとは!刑務所の話に落とし込んでいるのがすごい。多分解説ないとナンジャコリャ映画の一>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.5

2D吹き替え版で鑑賞。ロケットの声が加藤浩次なんだぁ。ガッチリじゃないなぁ。長時間映画なんで吹き替えにしてみました。まあベタ演出ベタストーリーもここまでくると安定のエンタメですね。他のシリーズより個人>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

デミアン・チャゼルが考えるハリウッドサイレント期からトーキーへのオマージュ?リスペクト感はないなぁ。確かにエログロで下品。「ララランド」x 「ニューシネマパラダイス」な映画。ラストの「雨に唄えば」の引>>続きを読む

ゴジラ×メカゴジラ(2002年製作の映画)

2.8

メカゴジラの造形はカッコイイ。特撮も昭和な特撮感とCGがうまくいっている。見ながら、「平成ガメラ」と「エヴァンゲリオン」の影響直撃ゴジラ映画ですね。釈由美子が無口な機竜パイロットを演じているが、あまり>>続きを読む

ゴジラVSデストロイア(1995年製作の映画)

2.8

バーニングゴジラの造形はかっこいい。デストロイアの造形は最悪で小学生が考えた怪獣だ。人間パートドラマは、全作通しても面白いとは言えないが本作は特にひどい。ジュニアって?なんじゃい!川北特撮のわかりやす>>続きを読む

秋津温泉(1962年製作の映画)

3.5

図書館で岡田茉莉子の自伝を借りて読んだので本作を再見する。自伝の中でもメインとなるエピソードが多い。自伝を読んで見ると彼女の生い立ちを想起させるシーンが多かった事だ。100本目の記念作品にしたかったの>>続きを読む

虎の尾を踏む男達(1945年製作の映画)

2.8

何回見ても大河内傳次郎が何言っているかわからない。エノケンの動きを見る映画ですね。後の「乱」におけるピーターの原型を見ることができる。能や歌舞伎に詳しい方にはより面白いんでしょうけどねぇ。

生きる LIVING(2022年製作の映画)

3.0

黒澤オリジナルがとんこつ味なら、本作は、あっさり塩ラーメンな印象だ。いきなり画面がスタンダードでオリジナルに寄せてきたので驚く。抑制が効いた音楽と落ち着いた撮影でオリジナルとの違いを際立たせている。オ>>続きを読む

ゴジラVSモスラ(1992年製作の映画)

2.5

今はなき名宝会館前をバトラが進撃していく。会社帰りに行ったなぁ名宝会館。モスラは、ぬいぐるみにしか見えん!

生きる(1952年製作の映画)

4.2

2023/5/1
「生きるLiving」を観て、改めてオリジナルの数々の実験に黒澤の凄さを感じますね。音の設定や音楽の使い方が抜群です。パンフォーカスとズームやパンそして編集。ある意味、傑作を作りなが
>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.5

中国語と英語が混じりながら進んでいく。マルチバース物ですが同時に多言語作品でもある。アカデミー賞を先に見たので主要キャストの履歴を考えると感慨深し、評価に影響してまうね。予想してたとはいえ、どうかして>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

3.0

何という力技な映画。そして歌とダンスに超スローモーション。ウーン愛国的な映画で正直それでいいんかい!という気もしますが。あってもいいけど、ガンジーはいらんのかい!という気にもさせる映画ではありますね。

三文役者(2000年製作の映画)

2.5

晩年の新藤兼人映画は、正直辛い。役者に演技を任せているのか芝居が大げさな感じが多く見てられない。本作は、殿山泰司を軸に近代映画協会の社史みたいな映画。竹中直人がだんだん殿山泰司のコピーが完璧になってく>>続きを読む

実録エロ事師たち 巡業花電車(1974年製作の映画)

3.5

やはり、設定が面白いのと殿山泰司主演という事で続編が早速登場した感じだ。どちらも1974年。前作とほぼ同じキャスティングだが脚本は、田中陽造。助監督に山口友三。殿山泰司だけで映画になる。俺たちの榎木兵>>続きを読む

シャドウ・イン・クラウド(2020年製作の映画)

2.0

なんか思ってたのと違う。グレムリンの由来を初めて知る。映画じゃないんだと。しかし、荒唐無稽だなぁ。クロエちゃんは、結構ガタイがいい。女兵士物やってもいいんじゃないかなぁ。話全体に、なんか無理がある。

サスペリア PART2 完全版(1975年製作の映画)

3.0

新作も公開されるおん歳82歳のダリオ・アルジェント監督。TBSラジオアト6で「アルジェント研究会」代表、矢澤利弘さんの解説を聴いたので見る気になる。アルジェントに実際首を絞めてもらうという、どうかした>>続きを読む

アンガー・ミー(2006年製作の映画)

2.5

やっぱりマジック・ランタン・サイクルには、解説がいる。本人が解説してくれるので、そういう事かと合点がいく。グリフィスからヴィスコンティ、パゾリーニ、コクトーと付き合ってた連中が伝説だ。映像詩人だと自身>>続きを読む

マジック・ランタン・サイクル(1980年製作の映画)

2.0

ドキュメント「新・監督は語る」森田芳光篇でケネス・アンガーの実験映画に影響されたと語る。伊丹十三も影響を受けたとデビット・リンチ、スコセッシも。スコセッシは、何でも影響受けたと言う。聴いたこともない人>>続きを読む

実録エロ事師たち(1974年製作の映画)

3.5

俺たちの殿山泰司と榎木兵衛が実質主演映画。70年初めの女優陣は、正直演技は?という感じだし華がない。男に焦点があたっているんで濡れ場より男の心情メイン映画だ。ロマンポルノなんだが妙にキチンと見てしまう>>続きを読む

勝利と敗北(1960年製作の映画)

3.0

前半ジム会長同士のつば迫り合いが新しい。主役は山村聰じゃないかという作品。群像劇なんで川口浩があんまりピンとこない。本郷功次郎急に変わりすぎだろう。ボクシングシーンは迫力がないなぁ。若尾文子がテレビを>>続きを読む

必殺色仕掛け(1973年製作の映画)

2.2

ベタ過ぎるほどの艶笑喜劇。女優陣に華がないんでとても辛い。

宇能鴻一郎の上と下(1977年製作の映画)

2.8

追悼:片桐夕子。70歳は、まだ若いなぁ。花の応援団が日活でもヒットした時代。自社映画のパロディもあるし、何しろ能天気な艶笑喜劇となっている。片桐夕子は、明るいお色気というのがよく似合う。こういうの作っ>>続きを読む

豹(ジャガー)は走った(1970年製作の映画)

2.2

なんかもっちゃりした加山雄三が見れる。ユウゾウに寄せている。田宮二郎とライフルって、その後を考えると感慨深い。前2作と比べるとサイケなヒロインでなくニヒルな加賀まりこ。濡れ場は外人と田宮二郎で加山雄三>>続きを読む

出来ごころ(1933年製作の映画)

4.0

喜八物の一本。何回か見ているが、今回は、倍賞千恵子と寺田農での新音声版。寅さんの原点なんで見れば見るほど寅さん。小津安二郎は、深川生まれ。山田洋次は、満州帰りと生まれた場所は違うが考える人情物は同じな>>続きを読む

弾痕(1969年製作の映画)

2.8

脚本は、前回と同じく永原秀一。監督は、交代して森谷司郎。ケバケバしくない太地喜和子が見れる。ヒロインは、なんかサイケっぽい。イカれ方は、前作の方が激しかった。車がカッコ悪い。69年の新宿西口フォークゲ>>続きを読む

狙撃(1968年製作の映画)

3.3

東宝ニューアクションで加山雄三主演。なんか今まで食指が動かなかった映画。だって若大将がスナイパーって。トヨタ2000GTがこんだけ出てくる映画は個人的に初めて。こういうのは、車がカッコよくないと冴えな>>続きを読む

その夜の妻(1930年製作の映画)

2.3

新音声版で再見する。竹下景子と寺田農。ハリウッドへの憧れが本作を作らせてる。前半は、ハリウッドというよりフリッツ・ラングな感じ。家も屋根裏なんだけど映画看板の物置なのか?ウォルター・ヒューストンのポス>>続きを読む

学生ロマンス 若き日(1929年製作の映画)

2.3

小津安二郎最古のサイレント映画。2023年新音声版という事で音声を竹下景子と佐野史郎で新に音入れしている。しかし、やるなら画質も改善すればいいのにと思うほど見難い。小津百科というミニ解説があるので時代>>続きを読む

BeRLiN(1995年製作の映画)

1.8

美少女ホテトル嬢ってAVタイトルみたいな設定で、失踪するのを探すダンカンと永瀬。そして撮影するテレビクルー。大島渚も出てきてなんとなく大島ぽい映画かなぁ。大島渚だとレイプ入りそうだけどね。謎が謎ですよ>>続きを読む

絞死刑(1968年製作の映画)

4.1

前半のコメディタッチは、最高だ。ナレーションが大島渚で事細かに説明し字幕が入りドキュメントの様に始まる。そして舞台劇の様な実験映画が展開する。渡辺文雄のコメディセンスが最高だ。小松方正が日の丸背にして>>続きを読む

キョート・マイ・マザーズ・プレイス(1991年製作の映画)

2.0

京都への愛憎が凄すぎて、焼き払いたいとまで言い放つが和服着て街を歩いてたりすると、BBCの要望に沿ってる気もする。京都の排他的な内容と京女の習性そして幼くして戸主にさせられた身の上なんか出て来る。複雑>>続きを読む

クライムハンター3 皆殺しの銃弾(1990年製作の映画)

2.0

岡崎聡子を追う清水健太郎の物語。(嘘です)ガンアクションの一点豪華主義Vシネマ。辻沢京子と吉田美江がお色気担当だがそれほど、でもない。濡れ場もないからなぁ。アクションと濡れ場双方入れて欲しいですね。ま>>続きを読む

儀式(1971年製作の映画)

4.2

大島渚の映画を連続して見ていると。死者との対話を描く映画が多い事に気がつく。そして、本作は、冠婚葬祭を通して日本の家父長制を強烈に批判していく。「夏の妹」の様なディスカッションでなくある程度キャラ付け>>続きを読む

真夜中の妖精(1973年製作の映画)

2.0

ポルノに魂を売ったと大竹まこと当時言われた風間杜夫が熱演。熱演と本作の評価は必ずしも一致しない。白痴物というジャンルかもしれない。これずっと見せられていると当初のエロ目的が萎える。さすが田中登監督!

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