しんごさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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漫才ギャング(2010年製作の映画)

3.6

今は引退された島田紳助さんが若手芸人に対する特別講義でこう言ったことがある。「ネタ合わせする時は2人で歩きながらしなさい。歩いてダベる間とテンポ、それが今後の君らの漫才の基本になるから」と。この映画を>>続きを読む

48時間PART2 帰って来たふたり(1990年製作の映画)

2.9

5年くらい前、山下智久の「SUMMER NUDE」って月9で本作について言及されるシーンがある。ある日突然失踪した恋人と観るために、山下が本作の延滞金を3年も払い続けているというものだ。きっと脚本家の>>続きを読む

イージー★ライダー(1969年製作の映画)

4.0

端的に言えばアメリカ映画界の懐の広さを感じるに尽きる作品。「アメリカン・ドリーム」という古典的な言葉は「自由の国」アメリカを象徴するものだが、その国で自由がとことん排除される話を描くんだからこれは否応>>続きを読む

48時間(1982年製作の映画)

3.3

人種、性格に始まり全てが水と油の2人が即席コンビとなってやがてよき相棒になる、80年代バディ物の古典的作品。

「ゲッタウェイ」(72)でもそうだけどウォルター・ヒル監督はとにかくセリフ回し、展開が最
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ルパン三世 GREEN vs RED(2008年製作の映画)

3.4

1980年代、宮崎駿からの推薦を受け押井守を監督とするルパン三世劇場版のプランが持ち上がった。押井さんが打ち出したコンセプトは「ルパンは実在せず、大衆の憧れや妄想が作り上げたフィクションである」という>>続きを読む

レッド・スパロー(2017年製作の映画)

3.8

感想としては「これロシア国民怒りませんか?」というもの。時代設定は割と現代ぽいのに諜報手段のメインが暴力とハニートラップ、用済人員は直ちに粛清されるロシア描写は果たして意図的なものなのか...。

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運び屋(2018年製作の映画)

4.0

このシナリオはクリント・イーストウッドへの完全な当て書きですね。多分本人も「俺がやらなきゃダメだろ!」って絶対思ったよこれは。監督・主演イーストウッド、脚本ニック・シェンクといえば言わずと知れた「グラ>>続きを読む

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3「恩讐の彼方に__」(2019年製作の映画)

3.8

Case1ではシビュラの欠陥を利用した犯罪が、Case2では征陸さんから須郷への魂の継承が描かれていた。ステップを踏んで右肩上がりに期待が膨らむ完結編。満を持して蓋を開けばそこにはシビュラシステムもド>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.6

バディ物のロードムービーにおいてここ最近の中でも群を抜いた名作。本年のアカデミー賞作品賞も納得だし、個人的には主演男優賞をヴィゴ・モーテンセンにあげたいなと思った。

「静」と「動」の見事なキャラクタ
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ロボコップ(1987年製作の映画)

4.3

「ロボコップ」...80年代後半、こんなB級臭いタイトルの映画を監督する奇特な方はアメリカに誰1人もいなかった。困り抜いた製作陣は国外に目を向け、オランダの気鋭監督ポール・ヴァーホーベンにオファーを出>>続きを読む

続・深夜食堂(2016年製作の映画)

3.8

都会人のピットイン再び。最近社会人になった自分としてはこんな食堂が実在したら確実に通ってしまう程の求心力がある。

「めしや」を訪れる人はそれなりに幸せでそれなりに心に闇を抱えている。自分の足で立って
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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

4.0

チョコプラがやりそうなコントを最高の布陣でお届けした郷土愛映画。「悪意」とかそんな概念すら越えた設定はもはや清々しいし、演者がシリアス路線のオーバー演技をこれでもかと繰り出すからもう笑わずにいられない>>続きを読む

カプリコン・1(1977年製作の映画)

3.5

「ファースト・マン」が話題になっている最近ですが、その昔「アポロ陰謀説」が世間を賑わせました。アポロ11号は本当は月になんか行っていなくて、月面着陸の様子は故スタンリー・キューブリック監督に依頼してス>>続きを読む

何者(2016年製作の映画)

4.0

端的に言うと「人の振り見て我が振り直せ」的な映画です。

就活をテーマにしてはいますが、本編中の「拓人」「瑞月」「光太郎」「理香」「隆良」は誰の心にも潜んでいる。院卒で最近まで就活していた自分にとって
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PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」(2019年製作の映画)

4.2

シーズン2から執行官として登場した須郷徹平にこんな壮絶な過去が。そりゃ色相も濁るしあんなに寡黙にもなるよね。そんな彼を支え、シュビラシステムに支配された世界で過去の遺物と化しそうな「正義」と「信念」の>>続きを読む

劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

3.6

30年以上変わらぬ愛すべき「ベタ」のカタルシス。夜8時40分くらいから悪代官一味が助さん角さんご老公に成敗されるのと同じく、この作品の悪もラストでは必ず冴羽獠に叩きのめされます。

ファンにとっては生
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ゲーム(1997年製作の映画)

4.2

日々多忙な方は家と会社の往復になりがちな生活を送るなんてことも多いのでは?せっかくの休みも計画倒れでゴロゴロして手近にあるネトフリで映画すらも観ない。日常に無感動になりがちでいつしか周りの人にも無関心>>続きを読む

ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.5

R指定のかかった「ホーム・アローン」。といっても在宅しているのは金髪の可愛い坊やではなく白髪のサイコ爺さん。90分に満たないストーリーは至ってシンプルで、強盗3人がいかに音を立てずに爺さん宅から逃げ出>>続きを読む

ローガン・ラッキー(2017年製作の映画)

3.8

言うなれば田舎町を舞台とした「オーシャンズ11」。ちなみに監督は同シリーズでメガホンを撮ったスティーブン・ソダーバーグであります。

オーシャンズとは異なりバックに流れるはのどかなカントリーミュージッ
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PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」(2019年製作の映画)

3.6

「相棒」の2時間半スペシャルでやるような密度の濃いテーマをわずか60分に凝縮してお届けするのはさすがのPSYCHO-PASSクオリティ。短いながらも劇場に足を運ばせるには十分な内容でした。

今回もシ
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シティーハンター ザ・シークレット・サービス(1996年製作の映画)

3.0

20年振りの新作がいよいよ来月公開ということで再鑑賞。

冴羽獠は男のひとつ理想系である。振り切った3枚目の側面がありながら、仕事となったら業界に敵無しの敏腕。セクハラなアプローチをするも究極的には女
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蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

3.5

「ドラゴン・タトゥーの女」(11)からキャストを一新し公開された本作。とにかくクオリティが高すぎた前作から8年後しの続編ということで本当に楽しみにしていました。

蓋を開けてみると確かに面白かった。サ
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セントラル・インテリジェンス(2016年製作の映画)

3.5

高校時代は「最も成功する先輩」にも選ばれた学園の人気者カルヴィンも20年後にはストレスだらけのしがない中年会計士。片や高校でいじめられっ子だったロビーは何と現在ではマッチョの敏腕CIA工作員 。そんな>>続きを読む

コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.8

昭和40年に放送されたドラマ「0011 ナポレオン・ソロ」のリメイク作品。当時のイリヤ・クリヤキンを吹き替えた故野沢那智さんの若すぎるボイスにびっくりした思い出がある。

冷戦下においてCIAとKGB
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.6

劇場で鼻水まで出るほど泣いた作品は久しぶりです。自伝映画でここまでの高評価が気になり観賞したけど期待を裏切らない名作でした。

実話に基づくのでストーリーが意表をつく訳ではないんだけど、とにかく観客の
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イノセンス(2004年製作の映画)

4.2

男女問わず幼少期に「人形遊び」をする人は多いと思う。ただの遊びと思うなかれ、心理学的には人形に語りかけることで自分の不安を和らげ同時に社会と繋がる予行練習をするという意味があるんだそう。そんな子供達に>>続きを読む

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

3.7

映画にリアリティ志向を求める人もいますが本作ではいったん無視してください。「王道の映画とはこれだ!」と前のめりに伝えんばかりの愛すべきフィクションラブストーリーです。

なぜアナがノッティングヒルの本
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

昔枕の下に絵本の1ページを挟むとそのシーンの夢を見ることができると言われてアラジンの絵本を挟んだことがある。願望したのはベタに空を飛び回るシーン。その夢を見ることは遂にはなかったけど。

本作では「D
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フル・モンティ(1997年製作の映画)

3.7

「裸一貫」なんて言葉があるけど、本作ではただのおじさん達が文字通り裸になって人生をほんのちょっとだけ切り開いていくコメディ。

舞台となるのはイギリスのシェフィールド。鉄鋼で栄えたのも今や昔、大不況の
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SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

3.8

新作が公開される度に劇場に走る程好きな大根仁監督が今回描くのは「友情」と「青春」。ややもすると直球過ぎて恥ずかしくなるテーマとベタなストーリーなのに要所要所で涙が零れてしまったのは、きっとこういう時期>>続きを読む

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.5

民族間の「溝」や「闇」をこれでもかと浮き彫りにした重く滋味のある作品。人種ないし民族同士が相互理解することの難しさを非常にわかり易く描いているし、その困難さがあってもなお分かり合おうと前に進む人々の群>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.9

回を増す毎にトム・クルーズがどんなアクションに挑戦するかがクローズアップされがちな本シリーズ。正直トムのアクションシーンを撮りたいがために組まれたような展開が一部あるのは否めないけどそれを踏まえても良>>続きを読む

天国と地獄(1963年製作の映画)

5.0

先日下北沢のバーに行ったとき隣のカウンターにイスラエルの方がいた。現地でメディアの仕事に従事する彼は私とほぼ同世代で、何よりも映画が好きなのが好印象だった。テーマは日本の映画監督へと移行し小津安二郎と>>続きを読む

ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

4.0

いつからか自分磨きを怠ったことで離婚された男性がバーで出会ったナンパ師からの手ほどきで再び男としての魅力や気配りを取り戻していくお話だけど、彼を取り巻く人物たちの魅力も相まって非常に奥行きのある楽しい>>続きを読む

オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.9

サンドラ・ブロックがダニー・オーシャンの妹デビー役で主演する段階で公開前から胸熱な作品だったが、実際も夏休みにピッタリのライトな犯罪映画だった。

「オーシャンズ11」(00)を彷彿させる展開は本シリ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.3

「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」(08)みたいな作品かと思いきや、そんなくだらない予想を遥かに上回る傑作。恐らくこれが今年のベストだと確信しております。

いつもであれば詳細なレビューを書くと
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