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老人と若者の交流を描いた映画ではない
傑作。
本作は主人公が住むアパートメントに、内覧客が訪れているシーンから始まり、主人公が新たな家に住み始めるシーンで終わる。
そうだったのか!
そう、本作は「>>続きを読む
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出生のとき、呼吸をしていない時間が37秒あったために、生まれつき脳性マヒの障害を持っているユマ。
終盤、彼女はこう呟く。
「1秒でも短かったら、自由に生きられたのかな」
僕には彼女のような障害もない>>続きを読む
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ジョージ・ルーカスは言っていた。
「スター・ウォーズ」はスカイウォーカー家の物語なのだ、と。
そう、1〜6はその通りで「血統」の物語であった(フォースはある程度遺伝する、というミディ=クロリアンの設定>>続きを読む
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強いメッセージに心を揺さぶられる
主人公マルコはプロバスケチームのコーチ。しかし、試合中にヘッドコーチと揉め、チームをクビに。ヤケ酒飲んで飲酒運転で事故を起こし、判決として90日の社会奉仕活動を言い>>続きを読む
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人生に間違いなどない
台湾の「幸福路」という小さな街で育ったチーは、いまはアメリカで結婚して暮らしている。
そのチーに台湾から祖母の訃報が届く。
祖母のお葬式に参列するために故郷の街に帰った彼女は、>>続きを読む
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一級品のサスペンス(そして世界はまだテロを根絶できていない)
2008年にインドのムンバイで起きた同時多発テロ。中でも、テロリストに占拠された高級ホテル、タージマハル・パレス・ホテルに閉じ込められた>>続きを読む
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豊かなメッセージ、オリジナリティ溢れる傑作
観終わったとき、「ええー、こういう話だったのかー!」と思う、観ている間に映画の中の世界が改変される作品。
設定というか、作品が拠って立つ世界観は、いわゆ>>続きを読む
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ジョーダン・ピール監督が、前作「ゲットアウト」と同様、「外見は同じなのに、中身が違う人間は怖い」をモチーフに選んだ本作。
ジャンルとしては“侵略もの”ということになるんだろう。
物語を引っ張るのは「>>続きを読む
ほとんどの登場人物に感情移入できない。
行き当たりばったり、問題はあるのに、誰もそれをなんとかしようともしないで、破滅的なラストに向かっていく。
経緯にも結末にも、救いはない。
冒頭の吠える猛犬から>>続きを読む
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基本的に会話劇と言っていいのだと思う。
扱うテーマは、インド特有の背景もあって、なかなか簡単ではないのだけれど。
そうした難しい事情も消化しつつ、主人公2人の生まれや家族の背景なども会話の中で説明され>>続きを読む
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「スライド」を味わう見事な作品
原題はThe Sister Brothers、つまりシスター兄弟の物語。
兄弟なのにシスターって?!
そう、本作は、こういうズラし(事態のスライド)がたくさん出てくる>>続きを読む
夢と現実。
想いを貫くことと、妥協すること。
若者と大人。
親と子。
やりたいことと売れること。
真面目にコツコツ働くことと、人を欺いてでも金儲けをすること。
善良と悪。
田舎と都会。
仲間と孤独。>>続きを読む
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トランスフォーマー meets E.T.
本作は「トランスフォーマー」シリーズの前日譚であり、時代設定は80年代。映画は主人公が朝起きるなりウォークマンのスイッチを入れるシーンから始まる。作中、80>>続きを読む
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「The(マイ)」とは、そういうことか!
戦争で夫を亡くしたフローレンス(エミリー・モーティマー)は、イギリスの小さな漁港の町に格好の物件を見付け、長年の夢だった書店を開く。
ところが、その物件はオ>>続きを読む
最後のロシア皇帝ニコライ2世は父の死去により戴冠式、そして結婚式を迎えなくてはならない。定められた結婚相手はドイツの大公の王女アリックス。しかし、ニコライはバレリーナのマチルダと恋に落ちる。
優雅な>>続きを読む
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戦闘シーンは見応えたっぷり
同じピーター・バーグ監督、同じ主演マーク・ウォールバーグ作品の前作「パトリオット・デイ」が良かったので鑑賞。
ピーター・バーグ監督は、いま、銃撃シーンを描かせたらトップ>>続きを読む
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母と暮らすマチルドは9才の女の子。
母親は何らかの障害がある。情緒か精神か。アルツハイマーかも知れない。恐らく(日本の制度を照らせば)、育児能力がないと判断され、児相に行くケースだと思う。
夜遅く帰る>>続きを読む
スリラーとしても、家族の物語としても中途半端
夫婦の離婚調停のシーンから本作は始まる。
既に夫婦関係は破綻し、妻は子供と実家に帰っている。
調停の結果、夫には11歳の息子ジュリアンとの面会権が与えら>>続きを読む
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国家によるイノセンスの強奪
この映画は、20年前の職場の仲間で集まったピクニックの場面からスタートする。これが1999年。
ここに現れた本作の主人公キム・ヨンホは、そこの場で鉄道に飛び込み自殺を図る>>続きを読む
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これは月面着陸の映画ではない
観る前から、どういう映画か、何となく予想は付いていた。
まずデイミアン・チャゼル監督の過去の作品を思い出してみよう。
若きミュージシャンを死ぬほどシゴいた「セッション」>>続きを読む
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小説家志望の青年ジョンスは、ある日、幼馴染のヘミと再会する。
かつてジョンスに「ブス」と言われたヘミだが、彼女は整形をして美しくなっていた。
ちょうどアフリカ旅行に行こうとしていたヘミは飼い猫のエサや>>続きを読む
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ノーベル文学賞を受賞した夫ジョゼフ(ジョナサン・プライス)と、その妻ジョーン(グレン・クローズ)。2人は授賞式に臨むためにストックホルムに向かう。しかし、その機中で2人に声をかけた記者のナサニエル(ク>>続きを読む
あなたがあなたであることが、この世界に多様性をもたらしている
フレデリック・ワイズマンは、ナレーション、テロップ、インタビューなどを入れないスタイルで知られるドキュメンタリー映画の巨匠である。
近年>>続きを読む
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哲学的な寓話と観るべき作品
住み込みで働く庭師のチャンスは、主人の死により家も仕事も失う。
家を出たチャンスが町を彷徨うシーンに流れるのは「ツァラトゥストラはかく語りき」。つい昨年、「2001年宇宙>>続きを読む
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ガガよりすごいクーパー、そして依存症
アリー(レディ・ガガ)はウェイトレスとして働きながら、夜はクラブで歌っている。
国民的シンガーのジャック(ブラッドリー・クーパー)はライヴがはねた後、飲み屋を探>>続きを読む
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ロジカルな脚本だが、惜しい
冒頭のシーン。ドールハウスが並ぶ部屋。1つのドールハウスにクローズアップ。と思いきや、父が息子を起こすシーンとなる。
観終わって判る。
これは、主人公たち家族を、まるで>>続きを読む
寛容と不寛容
トランプ政権以降出てきた「デトロイト」「スリー・ビルボード」などと同じで課題意識を感じる作品。「シェイプ・オブ・ウォーター」や「ゲットアウト」なども、この系譜に連ねてもいいかも知れない>>続きを読む
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仕事の事故で可愛がっていた部下を喪くしたショックを引きずり、死んだように生きている達夫(綾野剛)は、パチンコ屋で拓児(菅田将暉)と出会う。達夫は拓児にタバコの火を貸す。ただそれだけで、拓児は達夫を自分>>続きを読む
「フランケンシュタインの怪物」を書いたのは僅か18歳の女性だった。
本作は1人の作家、そして作品が生まれるプロセスを丹念に追う。
いわゆる「作家もの」のフォーマットから大きく外れることはない。若き恋>>続きを読む
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結婚式に始まり葬式で終わる
物語の場面は、以下のように変化する。つまり、町、山、ベトナムの連関構造である。
町(結婚式)、山、ベトナム、町、山、ベトナム、町
舞台となるのはアメリカ、ペンシルバニア>>続きを読む
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ソーシャルイノベーションの教科書のような映画である。
以下は本作のモデルとなった“パッドマン”本人を紹介する動画である。本作の理解の一助となる。
https://youtu.be/-bVkk3TcE>>続きを読む
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斬る男、斬らせる女
本作、80分とさほど長くないのが非常に効果的。
絞り込んだテーマと舞台設定で、タイトルのごとく切れ味鋭く見せてくれる。ピンと張り詰めた短編小説のようである。
時代劇だが、テーマは>>続きを読む
原題を知るとチャーミング
若くはない2人が同じリゾート婚に出ることになり、空港で出合うところからストーリーは始まる。
主人公2人をキアヌ・リーブス、ウィノナ・ライダーがそれぞれ演じる。
ほとんどのシ>>続きを読む
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誰に向けた映画か?
映像の美しさ、カーレースシーンの迫力はさすがのクオリティ、シャンクやイエスなど本作から登場するキャラクターも魅力的。ディズニープリンセスはじめスターウォーズなどの多彩なゲストも楽>>続きを読む
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「ボヘミアン・ラプソディー」のような「事実をもとにしたフィクション」ではなく、これはドキュメンタリー・フィルム。従って、「ボヘミアン〜」のようなドラマチックなストーリーや作られた演出はない。それでも、>>続きを読む