バンクシー、あらゆる点で現代的な人だなと思った。映画としては、こういう系にありがちな目が疲れるやつ。
良い映画。
冒頭の歌が良い。もちろんあの有名な文学作品が基だが、映画自体が1つの別個の文学作品のようだった。(原典に忠実な映画ではない)
戦争の悲哀を歌ったコサックの歌声から映画が始まる。人間の栄枯>>続きを読む
「グレート・ギャツビー」がそうであったように、奥行きのないアメリカ映画というのはしばしば現れて、しかも人気になったりする。このような映画表現の好き嫌いは置いておいて、映画文化のメインストリームの一つと>>続きを読む
アガサ・クリスティーの傑作『オリエント急行殺人事件』は中学生の頃の一番の愛読書で、多感な時期、閉鎖的な場所で、この本が自分の国際感覚を形成したと思う。暴力より知性を重んじる姿勢、教養がいかに身を助ける>>続きを読む
『イエメンで鮭釣りを』の映画化。鑑賞当時は中東研究のゼミに所属していて、指導教授の勧めもあり鑑賞。舞台はイエメンではないかもとのこと。
テンポの良い、おとぎ話の絵本を観ているみたいだった。雰囲気がとっても可愛い。ナチを前にした欧州の上位文化の最後の抵抗、と見ても面白い。ムスタファが健気で好き。雨の週末にもってこいの作品。
原作の漫画を勧められて、遂に映画まで観た。綾瀬はるかは原作のイメージにぴったりだ。
彼氏がテレパスであることで、言わなくても気持ちが伝わると木絵は喜ぶ。そんな特殊能力がない凡庸で幸せな僕らは、相手にし>>続きを読む
二人が繰り広げる会話がとにかく美しい。彼らの体感時間と同様、観ていてあっという間だった。特にグッときたのは、ウィーンに着いてしまって、意を決してセリーヌを誘うシーン。彼の自分の持てる力を総動員したよう>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
車の音も銃撃の音もリズミカルでノリノリだった。特にお気に入りはボスの声を編曲した"Was he slow?"の曲!ずっと頭に流れてる。
さらに、里親のおじいちゃんとの絆や、ベイビーが自身の境遇を受け入>>続きを読む
アメリカの闇が狂気に変わる。描き出すのはすごいけど、感動したりはしなかった。気持ちが悪かった。American creepiness.
アメリカの大学の自由な雰囲気にほれぼれした。ヤンキーでもオタクでもない知的なアメリカを僕らは忘れがちだ。知的でいてフランク。自分もそうありたい。
これを観るために音響の特に優れた映画館に友人が連れて行ってくれた思い出のある映画。その後折に触れて映画の内容を思い出すことがある。彼はどハマりしていた。立川や府中の風景とともに思い出す。
普段線路を見るだけで(いまだに)心ときめく自分にとって、鉄道の映像に富むというだけでこの映画を観た甲斐があった。特に、生まれ育った九州の、馴染みの車両が多く、郷愁を掻き立てる。独特な間の取り方や、書き>>続きを読む
大学入学後に起こった3.11が自分の学問への態度を形成したと思う。知性は常に弱者の側に立つのだ。
インドネシアの9.30事件で起こった共産党員や華僑の大量虐殺を扱った作品。現代インドネシア史の闇で、インドネシアでは未だにタブーな題材だ。ちなみに、偉大な小説家プラムディアもこの時拘束された。
加害者>>続きを読む
滑走路の片隅を走る野うさぎのことばかり覚えている。どうでもいいが、パッケージのトムハンクスの顔が持っている本と一体化して見え、白い髭を蓄えているかのようである。
ゴーギャンもダリも出てきて楽しい。僕らのパリに対する夢を見せてくれる映画。しかしヨーロッパは、世界は、排外主義と憎悪犯罪に蝕まれてゆく。