ShoseiHさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

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大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.9

子供の行き場のない反抗心を絶妙に描き出している。
最後の、主人公が群れから飛び出してひたすらに走り海岸に至り海を眺めるシーンは少年の悲哀に満ちていて、逃れた先にも行き場のないアメリカン•ニューシネマ的
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青い山脈(1949年製作の映画)

3.7

女学院という組織を通じて、戦後間もない男尊女卑的、封建的な時代からの民主化、男女同権への転換を匂わせる作品。

原節子主演の作品には今作以外にも成瀬巳喜男監督の「めし」のように男尊女卑の風潮の中での行
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トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)

3.5

純情な子供の不器用さと、そこからの成長にキュンキュンさせられた。
子供ってええな

白鯨(1956年製作の映画)

2.8

メルヴィルの「白鯨」がこんなに短くまとまるのか!笑

ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年製作の映画)

3.5

親を惨殺するシーンをコミカルでポップなBGMを流してソープオペラ風にする演出など対位法的な技法が殺人をエンタメ的に肯定しているようで面白かった。
アニメーション、ショットや色彩の演出が臨場感やトリップ
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無伴奏(2016年製作の映画)

3.8

とにかく悲しく切なくなった。。。


「プラトニックという言葉はまやかしだ。人と人は互いへの欲望を抑えこもうとするとき、必ず精神でセックスする。」
この台詞が気に入った。

プレイタイム(1967年製作の映画)

2.8

チャップリン的なパントマイムネタを入れ込むために作られたような映画で後半はドタバタ劇。
明確な起承転結が見えず楽しい映画だが、面白いかと言われると微妙。

薔薇の葬列(1969年製作の映画)

4.0

60年代後半の激動の時代の中で生きた若者間で生まれた文化が詰まっていて良かった。

ゲイや近親相姦などの性的問題をパゾリーニ監督作品「アポロンの地獄」のポスターを使うことによってギリシャ神話のオディプ
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胎児が密猟する時(1966年製作の映画)

3.9

若松孝二監督のピンク映画でワンシーンSM映画

逃げられた妻に似た女を見つけてひたすらSM緊縛拘束する話。
登場人物が二人(逃げられた妻を含めるとキャラクター的には3人)で男の部屋でのワンシーンのみで
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天使の入江(1963年製作の映画)

2.0

渋谷イメージ•フォーラムにて菊地成孔さんのトークショー付で鑑賞

お金が無い中で作られた映画故にか編集と繋ぎ合わせが雑でストーリーが軽快にサクサク進んでいく構成でジャック•ドゥミ作品としては異色な印象
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卍 まんじ(1964年製作の映画)

4.2

谷崎潤一郎の同名小説の映画版

愛憎入り混じる同性と異性の不倫の末に最終的に行き着いた、園子と孝太郎の夫婦が他人の妻である光子を崇め慕う奇妙な三角関係の中で、声と表情でひしひしと洗脳されているかのよう
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Kuchisake 口裂け(2005年製作の映画)

1.0

日活ポルノがどのような映画なのか気になり、代表作としてあがった当作を鑑賞...

してみたが、只々テンプレ並の病練ホラーだった。
ダラダラと続く情事のシーンがしつこいように思った。

つぶれかかった右眼のために(1968年製作の映画)

2.6

全体的にノイズ。

60年代当時のフーテン族、サイケデリックムーブメント、ベトナム戦争、赤軍闘争、学生運動といった文化や世相を反映した映像と音声を無秩序に繋ぎ合わせてある感じ。

ファントム=幻妄(1975年製作の映画)

2.0

妄想、幻想の世界。
途中に出て来る浮遊する眼は世界を俯瞰する超越的存在になっていることを表しているのだろう...

別作品になるが、松本俊夫の実験映像集の中では「アートマン」や「モナリザ」がサイケ色全
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草迷宮(1979年製作の映画)

3.5

青年と母との関係性が夢の世界と現実の世界を通じて展開されていく。
難解です

他人の顔(1966年製作の映画)

4.2

事故で顔面崩壊した主人公が他人の顔、仮面を被ることで誰でもない人間になった気分だった。何からも縛られていない存在になり際限ない自由を手に入れることができたと思った。
最後に主人公に投げかけられる台詞
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めし(1951年製作の映画)

3.5

女中のように生きる女にとって幸福論を諭すような結末で、男尊女卑の風習が色濃かった時代柄を反映していて観ていて胸糞悪くなった。