シュトルム凸映画鑑賞記録用改めさんの映画レビュー・感想・評価

シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

シュトルム凸映画鑑賞記録用改め

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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

4.3

前から予告編を見て楽しみにしていました、初日と知り、早速観てきました。

俳句にのめり込みながらバーバルコミュニケーションに自信のない主人公チェリー、容姿は可愛いのに出っ歯が気になるヒロインのスマイル
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ラジオ・デイズ(1987年製作の映画)

3.8

ウディ・アレン33本目。前に、ウディ・アレンは落語的だと書いたことがあるが、今回もそう感じた。冒頭の、空き巣が盗みに入った家にかかってきた電話を取るとラジオ番組のクイズチャレンジで、空き巣が全問正解し>>続きを読む

ガールズ&パンツァー 最終章 第3話(2021年製作の映画)

4.0

惜しかったなあ。あと一歩だったのに。いや、ついそんな感情移入をしてしまった。あ、作品の出来ではなく、試合の行方ね。
ガルパンは美少女で釣ってるけど、そんなにキャラクターに感情移入するわけでもなく、女子
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美少女戦士セーラームーンEternal 後編(2020年製作の映画)

3.4

外部太陽系戦士ファン向けですね、後編は。
木星までのキャラクターのファンはあんまり活躍がなくて寂しい。というのが、結局セーラームーン晩期の人気衰退理由だと思うんだが、まあそこはキャラを増やすことの得失
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ニッケルオデオン(1976年製作の映画)

4.0

かなり前から観たいと思い詰めていたが、なんとUNEXTに。ボグダノヴィッチ、三作目。
ニッケルオデオン、なんとも幻想的でエキゾチックな響きの言葉ですが、ニッケル貨一枚で入れる安手の映画館のことだそうで
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美少女戦士セーラームーンEternal 前編(2019年製作の映画)

3.5

25年前に爆発的にヒットしたアニメがありました。それが美少女戦士セーラームーン。今回も25年前には女児だったと思しき女性の観客さんが結構来てましたね。ノスタルジーがあると思う。
今改めて見ても、前世も
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

等価交換原理に貫かれる「聖なる鹿殺し」のような不穏感、「アポロンの地獄」のような古代社会の人間そのものへの無造作感。
「金枝篇」に記述される王殺しの慣習や、あるいは横溝正史やジャパニーズエロゲーの因習
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.2

ロードムービーが好きなんですよね。もうそれだけでポイント甘くなる。
この作品の旅の道連れは、商売敵とトラブって蟹籠に放火し逃走中の漁師タイラーと、プロレスラーになるのが夢で施設から逃亡したダウン症の青
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ジョゼと虎と魚たち(2003年製作の映画)

4.1

アニメ版から実写版にやって来ました。
「別れても、友達になれる種類の女の子もいるが、ジョゼは違う」
なるほど、これは別作品と言っていいほどに違うね。テーマ自体が違う。そもそも妻夫木が主役だとこういう展
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

4.5

障害者の車椅子の少女、偶然の出逢いから始まる健常者の青年との恋、ここまでベタな要素満載の映画にしてやられるとは…
なんでこの映画がここまで魅力的で感動的なのか自分でも分からん。分からんが、こういうのは
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劇場版 SHIROBAKO(2020年製作の映画)

4.0

アニメーションを作る人々を丹念に追ったお仕事テレビアニメの劇場版。
アニメーションは1人では作れないから、必然的にそれは群像劇になる。SHIROBAKOはしかも単なる群像劇ではなく良質な群像劇である。
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魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)

3.9

単純な、女児向けアニメ「おジャ魔女どれみ」(未見)のキャラクターたちの○○年後のスピンオフという予測で観に行ったら、実は、あくまで「おジャ魔女どれみ」はアニメーションで、それを子供の頃に見ていたオトナ>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

4.1

いい映画だと思います。脚本や構成に一貫性があり、破綻がない。
アメリカ文化の逃れにくいマチズモ的側面とそこでの悲喜こもごもを感じさせられる。日本は男尊女卑だのと色々言われますが、文化的には圧倒的に女性
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どうにかなる日々(2020年製作の映画)

4.0

ああ、これ好きだわ、とそう思った。
百合、BL、そして男の子と女の子のお話と来る、四部オムニバスなんだが。
共通する構造として、別の誰かを透かして形作られる想い、というのがある。世界にたった二人だけが
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サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

3.9

前半ちょっとたるいし、メンバーも多少うざいけど、だんだんこの雑な面子が愛しくなる。
脚本が命とも言うべき、タイムトラベルものだが、綺麗に因果が一本に繋がった感じだ。
登場人物がやっていることは全く無意
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スパイの妻(2020年製作の映画)

3.8

まず、日本軍の論争かまびすしい蛮行というのを物語のスタート地点にしており、ヴェネチアの銀獅子というのもそれでかな?と少し色眼鏡を掛けてしまうが、それだけで終わってないなと思うのは、夫のコスモポリタン的>>続きを読む

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.8

トータルの映画として、前作映画の方を評価するが、なんといっても完結編である。
前作の感想でも書いたが、どこかで見たような話を臆面もなく再話するというのが、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのスタイルとし
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BURN THE WITCH(2020年製作の映画)

3.8

魔女コンビ二人が裏側の平行世界リバースロンドンでドラゴン退治という直球ファンタジーバディもの。すみません、BLEACHは知りませんが、ニニーがどことなくアスカっぽくて気に入った。のえるもこの手のキャラ>>続きを読む

恋のロンドン狂騒曲(2010年製作の映画)

3.5

ウディ・アレン、視聴33本め、かな?
なかなか動画配信サービスに乗っかってこない、本作。TSUTAYAで借りちゃいました。
御大の作品にしてはちょっとアベレージよりは下かな?
すごく既視感があるんです
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帝一の國(2017年製作の映画)

3.7

年度末忙しかった上にコロナ騒動でバタバタしていて、ようやく今、映画を観る心理的余裕が出来た。
印象としては、同じく菅田将暉主演の「アルキメデスの大戦」にどことなく似ている。やっぱり菅田将暉の野望少年っ
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.2

岩井俊二はこれで6、7本目だが、彼の作品を観て失敗したと思ったことがない。まだ代表作を幾つも取りこぼしてるので、大手を振ってファンと名乗りにくいが、ファンの席をかねてより予約しているつもりだ。
本作品
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.7

これは無茶苦茶面白く、唸らせられた。
アカデミー賞四部門にゴールデングローブに、カンヌのパルムドール、総ナメするのもいかにも当然という作品だった。
耐え難いレベルの貧困を驚くべき逞しさと狡知で生き抜い
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

3.6

原作シリーズ既読。ミステリの映画化って難しいよね。
原作は国内ミステリ賞堂々の4冠に輝く作品で、特殊設定ミステリの極北ともいうべき、ジャンル跳躍型のクローズドサークルの作り方が大受けしたわけですが、映
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.0

正月というのに、隣の駅の映画館までレイトショーを観に来てしまいました。
それぐらい好きなんだよなぁ、この作品。
さて、今回公開されたのは、遊女のリンさん絡みのエピソードが沢山追加されたバージョンで、私
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.7

前作の方がルークの最後の見せ場など盛り上がり箇所が多かった気がする。ランド将軍の再登場とか嬉しいけどね。しかし、何はともあれ、スター・ウォーズサーガも遂に完結。
西洋活劇に東洋思想を盛り込んでSFパッ
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

3.8

チェック1100本目。しばらく黒人映画を集中的に観ていこうと思ってます、第一弾はずっと観たいと思っていたこの映画。
デンゼル・ワシントンの息子、ジョン・デヴィッド・ワシントンとアダム・ドライバーの二人
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.9

現代版「キング・オブ・コメディ」や「タクシー・ドライバー」といった趣もある本作に、ロバート・デ・ニーロがこのような配役としてキャスティングされている意味は深長だと思う。
もはや個人の抱える孤独を蛮勇を
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イエスタデイ(2019年製作の映画)

4.0

「イエスタデイ?ああ、HELLO WORLDの主題歌だったOfficial髭男dismの?今度、紅白に出るんだってねえ」
「いや、そっちじゃなくて…」
日本でなら、あるいはこんな会話が繰り広げられてい
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去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

3.8

シャレオツなタイトルに前から気になっていた映画。恵比寿でやってると知って行ってみた。
これは確かに難解な映画だ。あまりの繰り返しの冗長さに寝不足気味の頭が何度か一瞬の眠気を催したのも事実だ。
しかし、
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

4.2

勝手邦題「兜町の狼と呼ばれた男」

すげー楽しかった。
ぶっちゃけ、同じスコセッシ監督の「カジノ」と同じ構造の物語(アウトローな成り上がりストーリー→仲間や友人との桁外れの御乱行→友人や家族の裏切りと
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冴えない彼女(ヒロイン)の育てかた Fine(フィーネ)(2019年製作の映画)

4.0

シリーズ通して二次元作品特有の「萌え」というものの本質や構造に挑む、なかなか意欲的な作品です。つまり、いかにもラノベ、アニメ然としたキャラ立ちで能力的にもスーパーキャラのサブヒロインたちを差し置いて、>>続きを読む

天国の日々(1978年製作の映画)

3.6

リチャード・ギアが若い。鉄道で各地を渡り歩く労働者の存在は、ジョー・R・ランズデールの「ボトムズ」とかで読んで知ったが、リチャード・ギア演じる主人公もそんな一人。妹と恋人アビーを連れて麦の刈り取りにや>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版(1984年製作の映画)

4.2

しばらく映画お休みして、小説読んでました。
話題沸騰中の中華SF劉慈欣の「三体」に、ヒューゴー・ネビュラ・世界幻想文学大賞史上初三冠受賞者のケン・リュウの第2短編集「母の記憶に」、このミス他四冠の今村
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空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)

3.6

超平和バスターズ三部作は全部劇場で見ています。
キャラクターはとても良いし、作画も悪くないが……。映画としてやりたいこと、狙いは分かる。だが、心の琴線に触れるには何かが少しずつ足りない。そんな感じ。
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

4.1

別邦題「ウェスタン」。なかなかアマゾンプライムで見放題にならないなあと待ち続けていたら、思いがけず劇場上映とのことで、一時間年休取って駆けつけました。「続・夕陽のガンマン」っぽさが多少感じられる三つ巴>>続きを読む

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