松田優作&村川透監督コンビの苦手意識を克服する為に見始めた「遊戯」シリーズ。冒頭の麻雀場面で石橋蓮司、内田裕也、柴田恭兵というただの人脈自慢のような村川透コネクションを見せつけられいきなり胸焼け。借>>続きを読む
オープニングから完璧。オレンジのフィルター、煙の中から浮かび上がる機体、かっこいい整備士たちのポージング。「トップガン マーヴェリック」は60歳近いトムが「トップガン」の栄光をもう一度とばかりに青春>>続きを読む
1億円強盗した後末狭まりなストーリー、投げっぱなしで間が持たない長回し演出、ナルシスティックな芝居とセリフ、わざわざ採石場に移動してのカーアクション、悪の組織のダサさ、全編まさにこれ男の遊戯、「サイ>>続きを読む
復讐の手段として一番有効なのはうんこだと思うんだけど、いやむしろうんこしかないと思うんだけどあんまり映画に出てこない。その点、バケツ四つ分のうんこをヤクザ事務所に流し込むこの映画はさすが。これぞ庶民>>続きを読む
いかに脱獄するかじゃなくて、一歩を踏み出す勇気についての映画だと思ってて、自分の中では「スパイダーバース」とかと同じ枠。刑務所の描写がヌルいって言う人もいるけどだからこそレッドは「刑務所慣れ」してし>>続きを読む
自分の住む世界だけで心配事だらけなのに、マルチバースの心配までしなきゃならないなんて…とてもじゃないけど共感力が追いつかない。基本的に「ワンダヴィジョン」と同じ話なのもしんどくて、ワンダの想像妊娠み>>続きを読む
冒頭、トップガンに招集されるトムが開けるロッカーは30年以上前の写真ばかり。30年間友達ゼロかよ!ということで過去に囚われた男がヒャッホーとバイクを飛ばしてトップガンへ舞い戻る。トムは人生で「トップ>>続きを読む
死んだ男の記憶を追体験して都市の亡霊と対峙する、二重にぼんやりした設定のホラー。遊牧民としての幽霊と、定住して繁栄を謳歌する現代アメリカ人の対比にメッセージ性を感じるけど、それが何かは分かるような分>>続きを読む
80年代ブームの中で時代の象徴として祭り上げられ、ビル・マーレーが拒みまくるもんだからなかなか新作が作られず、やたらハードルが上がりまくった末に拍子抜けするほどポトッと産み落とされた新作。落ちこぼれ>>続きを読む
もともと「断絶」の脚本家と監督で進められてた企画なので、普通の物語のフォーマットで測る作品じゃないのは重々承知のうえで、でも明らかに失敗してる場面の数々はどうしても気になってしまう。ボブディランとか>>続きを読む
アバクロの裏側を暴くドキュメンタリー。正直大手アパレルブランドの人権意識なんて信用してないのであまり驚きもなく…それより謎多き元CEOのマイク・ジェフリーズやセクハラカメラマン、ブルース・ウェーバーに>>続きを読む
世界を脅かす人物が正統な選挙で選ばれるリアルさと平和の限界が描かれる硬派な内容に生まれ変わっていて、前2作から大きな方向転換。このシリーズもともとドラマがつまらなかったので、ドラマ部分を大幅に削り無>>続きを読む
「暗い洞窟の住人にスカウトは無理かと…」アルフレッドの言う通り、こんなに陰気臭い奴にスカウトされてもやる気起きません。ワンダーウーマンがスカウトしてたら2時間で終わっただろうに。加えて後から合流したス>>続きを読む
戦後、平和への祈りが込められた古典的名作で70年代ニューシネマ西部劇の先駆け。インディアンを文明化だなんて、戦争で無茶苦茶な大義が正当化されるのはいつの時代も一緒。当時は異色作でも今観ると普遍的な味わ>>続きを読む
心の病を抱えるヒロインが男性への恐怖と対峙するラストは「ラストナイト・イン・ソーホー」みたいだったけど、『映画術』を読むと優しいコネリーの役は泥棒に欲情する変態だったり、舞台裏でヒッチコックはセクハ>>続きを読む
「エクソシスト」を子ども目線でひっくり返してティーンの背中を押してくれるような傑作。アイドルのライブ見たさに金稼ぎする件に若干ハラハラしつつも、手段を選ばない子どものパワーにあえて大人の倫理観を押し付>>続きを読む
雨に濡れた退廃的なゴッサムシティのビジュアル。撮影は「ドューン」のグリーグ・フレイザー。この美しさは映画館や暗い部屋じゃないと堪能できない。その点で映画館で三時間浸る価値はあるものの、行き過ぎたヒー>>続きを読む
大海に漂うボートの中の密室劇。BGM無し、ひたすらシリアスな人間ドラマで魅せるヒッチコック流のプロパガンダ映画。日本未公開だったのが不思議なくらい素晴らしい出来。キャストはみんなハマり役だが中でもタル>>続きを読む
ヒッチコックによるコスチューム劇。「ロープ」の翌年ということで長回しの実験が続いており、屋敷の中を一階から二階に動き回るカメラが流麗な印象を生んでいる。イングリッド・バーグマンをはじめ、家の使用人た>>続きを読む
軽快な語り口とユーモアでなんとな〜く楽しく観ていられるが、新鮮味ゼロで『おっ!』と思わせてくれるところが一つもなく、心の奥では全くワクワクしていない自分に気付かされる。そんなワクワク詐欺の映画だった。
オブラートに包んだ言い方するとバーブラ・ストライサンドがファッキンウザすぎた。バーブラが癇癪起こす度にレッドフォードがうんざり顔で押し黙るゲンナリ恋愛映画。かといってレッドフォードにも共感できないと>>続きを読む
2003年のリメイク作にワクワクしながら劇場に駆けつけたのが遥か昔。フォロワー作もたくさん作られすっかり新鮮味がなくなってしまった「いけにえ」シリーズ、5年ぶりの新作。結論、これは良かった!
1作>>続きを読む
大好きな大泉さんと、たけしの特徴とらえた柳楽さんの掛け合いが素晴らしかった。ただそれ以外はよくあるテンプレみたいな場面の連続で正直キツい。あと現在のたけしの顔のラバーマスク、あれはテレビのバラエティな>>続きを読む
妻を殺された男の復讐を描く後味苦い西部劇。犯人が断定出来ないまま下される正義と事件の真相に心揺さぶられる。主演は超真面目男グレゴリー・ペックなので徹底的にシリアス。脇で一人ぐらい面白キャラいてもいいん>>続きを読む
なんて効率性を無視した挑戦的な語り口!軽妙洒脱な活字を映画で再構築。同じビル・マーレーをリーダーにしたチームの物語でも「ライフ・アクアティック」から随分遠くに来たんだなぁと思う。『No Crying』>>続きを読む
冒頭からありえない程どんよりした曇り空とどこまでも続く一本道。車内で口論する夫婦の一触触発な空気。立ち寄った雑貨店の近くにある建設現場のトラウマ誘発装置のような光景。不穏なオープニングが煽る期待感を>>続きを読む
『ハンパなわたしで生きていく』なんてキャッチコピーでヒットした「フランシス・ハ」はダンサーを目指す女子のポジティブな日常が描かれたが、こちらはさしずめ『ハンパなわたしで生きていけない』な、もっと自己>>続きを読む
強烈。映画の8割は変態たちの言い争い。それが変なグルーヴを生んで目が離せなくなる。後半にかけての盛り上がり方が尋常じゃなくラストは爆笑。肥溜めからスターが生まれる瞬間の神々しさ。これを作ったジョン・ウ>>続きを読む
デル・トロ製作のホラー。とにかく暗い。物語も暗いが画面も暗い。「レリック」を10としたら12レリックぐらい暗い。虐待された子どもと父親の関係でなんとなく伝えたいことは分かるが、かなり不親切な作りで怪物>>続きを読む
中年ほど染みる人生二度目のチャンスについての物語。「ロッキー」に対する「ロッキー5」的な。打ち上げ花火の後の線香花火。予告編観た時は絶対駄作だと思ったのにまさかこんな素晴らしい映画だとは。作ってくれて>>続きを読む
観ていて辛くなるのはここで描かれてる全てが風刺じゃなくて自虐にしかならないっていう残酷な事実を突きつけられるからだと思う。社会風刺がコメディになる時代は完全に終わったんだなと実感した。現実があまりに>>続きを読む
市川雷蔵の死によりシリーズ最後となった第12作。大奥での権力争いが中心で狂四郎は傍観者的な立ち位置。蝋燭が並ぶ墓場や鳥たちの舞踏、鏡に映った自分を斬る場面など死の匂いが濃厚。この身体から滲み出る虚無感>>続きを読む
シリーズ第11作。最も渋い「女地獄」の次はエログロ全開。緑魔子と川津祐介が異常な双子役で素晴らしい面構え。さらに怪物キャラも出てきて見せ物小屋のような楽しさ。シリーズ初めて眠狂四郎が死の淵を彷徨う。こ>>続きを読む
シリーズ第10作。伊藤雄之助、田村高廣とタイプの違う剣豪が登場し、狂四郎と三つ巴の戦いを繰り広げる。この複雑な関係性が素晴らしい。その道を極めた者にしか分からない閉じた世界の悲哀と孤独。第一作と同じ田>>続きを読む
シリーズ第9作。金のマリア像を京へ運ぶ狂四郎に次々と迫る刺客。成田三樹夫率いる「黒指党」が次々と色仕掛けで狂四郎を狙う。異色作「無頼剣」から本来の路線に振り戻し。池広一夫監督はこのシリーズの魅力を一番>>続きを読む
シリーズ第七作。屈折した加虐趣味の菊姫が再登場し狂四郎を狙う。まずはレイプ死体に『眠狂四郎これを犯す』という立札を設置。狂四郎をレイプ犯に仕立て上げようとする…って自分からそんな立札立てるレイプ犯い>>続きを読む