依存が主題で、幼少期からの性依存をきっかけに悪どくも順風満帆な成功物語を歩んでいた産婦人科医の双子の兄弟が、それぞれ依存する人に対するトラウマとなる衝撃をきっかけに薬物依存が進行して破滅へ向かう話し>>続きを読む
流行病や痛覚を失ったが全く豊かには見えない世界で、肉体の美しさに心酔して変わりゆく人間のあり方に精神と未来を翻弄された人々の話しということで、フィリップ・K・ディックの小説を思い出すような哲学と結び>>続きを読む
ドイツ系のカルト教団の教育ビデオという設定で、内向的な女性:マリアの精神を引っ張り出す寓話のストップモーションアニメ映画だった。
まず、映像表現のおもしろさにずっと惹かれる。それをどう作っている>>続きを読む
チリで120年ほど前に作られて最近発掘されたという設定のストップモーションアニメで少女ネクロマンサーの実演とその顛末が描かれる。
骨を踊らせたり骨に火をつけて肉体を復元して人間パズルしたり結婚ご>>続きを読む
10月から始まるTVアニメ1〜4話の先行上映、『アイドルマスター (アイマス)』の中で『シャイニーカラーズ』はゲームやっていたりライブ行ったりしたけど『ミリオンライブ』はほぼ知らず…という状態で見に>>続きを読む
高校生の部活動のバスケットボールのたった1つの試合という、(80年ぐらいはまあ生きるだろうと大人が適当に見積もっている)人生からすれば一瞬に過ぎないようなことが永遠に感じるぐらい濃く映されて中心に据>>続きを読む
題名と宮崎駿監督のパブリックイメージ含めた事前情報から、説教臭かったらいやだな〜とか思いながらまんまと初日に足を運んだが、全体的にそんなふうには感じなくて良かった…というのは期待していなかったから良>>続きを読む
社会生活では隠すべきとされる欲望と力が解放されるマスクを気弱な銀行員:イプキスが拾っちゃうカートゥーンの再現みたいなCGも心地良いコメディ映画。
終盤のイプキス、普通にフィジカルが強過ぎてタコ殴>>続きを読む
両親を亡くした少女にあてがわれた球体関節人形型AI搭載ロボットの玩具が互いに仲良く依存し合ううちに少女への執着心に支配されて暴走する。
ホラー映画だが、玩具と少女の関係の精神的なところは青春映画でも>>続きを読む
住人らが餌付けしたことから大量の野良猫が住み着いて共に生きている、韓国はソウルの団地が再開発で取り壊されるまでの記録を、猫たちとその保護活動を行う女性住人たちを中心に映した映画。
無常さを感じられた>>続きを読む
藤子不二雄A風味な、不思議でばかげた切り出しの小噺にて、エイジズムとそれに基づく欲望に囚われた女と男を描いた、74分という短めの尺もちょうど良い寓話のフレンチコメディ映画だった。
不動産屋から伝>>続きを読む
『アラーニェの虫籠』の前日譚で、同じくほとんど監督1人で映像と音楽を作ったという団地型マンションを舞台にしたスリラーでタイムパラドックスものSFアニメ映画だった。
前作の画風から球体関節人形のよ>>続きを読む
ほとんど監督1人で映像と音楽を作ったという団地型マンションを舞台にした超自然現象ものホラーアニメ映画だった。
球体関節人形のような目をした主人公、毒々しい虫、バレエといったダリオ・アルジェント監>>続きを読む
『ブエノスアイレス』のメイキング映像であり、ドキュメンタリーであり、『ブエノスアイレス』本編ありきで見ると、もうひとつの本編の体をなしている映画だった。
よく映画のディスクに特典映像として含まれ>>続きを読む
第4次世界大戦後の2024年、広大な砂漠と廃墟だらけのディストピアで生き延びる粗暴な18歳の少年とテレパシーで通じ合っている悪友の犬によるポストアポカリプスもの映画。
砂漠にぽつんと佇む扉しか見えな>>続きを読む
いじめられっ子の少年がずっと憧れだった獅子舞を友達2人と、かつて夢を諦めた師匠とともに始める少年漫画的スポ根フルCGアニメ映画。
全ては最後の大会シーンの解放感のためにある。
終わりの始まりに冒頭の>>続きを読む
男性器や既存の権威への挑発のメタファーとして表される釘の映画だった。
劇中で軍人風のやつに敢え無く外された釘をエンドロールで本当にスクリーンに打ち込むように観客を巻き込むが、たぶんいつの時代だろうと、>>続きを読む
画面に向かって見ている者を挑発するように語りかける3人の売女と、座席にいた仕込みの役者がスクリーンに飛び込む衝撃。
ここでユーロスペースでなくユーロライブで変な小さいスクリーンで上映されていた意味を知>>続きを読む
映像に文字を書く様子が合成されている。
女体をイモリが這う映像は『輪るピングドラム』でパロディされていたのだと気付く。
絶対『マルドロールの歌』そのものを読んでみたらより良い。
おもしろくて、これをやりてえなあという思いに満ちたアングラ映像集だった。
包帯を巻かれて全てが隠されていく青年の顔の映像に、カタツムリが下から這い上がってきたり釘を打たれたりする映像が合成されるとか、>>続きを読む
マゼンタ、緑、青のサイケな画面にいかがわしく何か映っているポップアートでこの題名なのは、たしかに、映画としてこの映像をなんとなく見に来ている者への挑発だった。
1番印象に残っているのが、最後のほうのカ>>続きを読む
アメリカのデンバーからサンフランシスコまでの2100キロほど(Google調べ)を15時間という猛スピードで駆け抜けるアメリカン・ニューシネマのロードムービーだった。
『イージー・ライダー』よりも愚>>続きを読む
ゴスペルのような清々しい劇伴とともにジャングルの俯瞰の画から始まる、フェイクのスナッフフィルムを白人メディアの取材によるアジア系民族への冒涜の役割とすることで、消費主義の現代文明ヘの問題提起を組み込>>続きを読む
理髪師の息子のモノローグで進行するために童心が見えるようなホームドラマの明るくばかげた空気感に、朴正煕大統領の暗殺という史実を基にしたきな臭い政治ドラマを組み込んだブラックコメディ映画だと感じた。>>続きを読む
香港の高級娼婦と若い仕立て屋の男の、出会いと別れはエロスとタナトス、それ以外はプラトニックな恋を、落ちぶれて街娼になり感染症で死ぬまでと仕事を続け他にもお得意さまができるまでの対比で感傷的に描く短編メ>>続きを読む
全てがパソコンの画面で進行するエンタメスリラー映画の本家ブランドの2作目。
1作目で新しい王道の型として完成しており主題も同じく親子の愛情で、ミステリーの要となる伏線張りもしっかり確認できる安心して見>>続きを読む
19世紀のパリを舞台に、田舎から出てきた芸術をやりたい初心な青年が、保守的権威たる社交界とマスメディアたる新聞社が織り成すミーハーまみれの悪辣なリアリズムと演劇界のメロドラマに弄ばれて破滅するまでが描>>続きを読む
映画全編がパソコンのディスプレイで進行する画作りが目を引き、もちろんそれを活かした話は伏線張りもしっかりとあって、どんでん返しまで用意された失踪系スリラー映画だ。
話の主題は親子の愛情の形だが、強く目>>続きを読む
ウイルスパニックにアクション、飛行機スリラーに政治ドラマと盛りだくさんのエンタメ2時間20分、ベタなセンセーショナルさの繰り返しで休み無く、お腹いっぱいにはなったが胃もたれしたような気持ちになった。>>続きを読む
脳みその中にあるばかばかしくておもしろい映像を死ぬほど詰め込んで、ぶっ飛んだジャンル映画をやってやろうという学生の自主制作映画の好きなアティテュードがスケールアップしたような映画だった。
『スター・ウ>>続きを読む
インチョンの商業高校出身のいつメン5人組の女の子たちが社会人になって、それぞれ別の立場で遭遇する深刻な痛い社会の現実において生き抜くための身近な戦いの群像劇。
『はちどり』の監督も影響を受けた作品に挙>>続きを読む
犬!メシ!そんでHappy !
確実に保健所送りだとか含め、その他諸々のご都合に野暮は言っちゃいけない映画だ。
最後がばかばかしくてとても良く、途中の迷子な展開はかなり持ち直したと思う。
ダリオ・アル>>続きを読む
メグレ警視の恰幅の良さがすばらしい。
原作についてのWikiに書いてあった身長180cmで体重100kgで不摂生がちというプロフィールから想像できるものと完全一致している。
そして、決して言葉を語り過>>続きを読む
前作を経て、主人公ふたりがモラトリアムのキャラクターとして観客にしっかり把握されていることを活かしたコントのシークエンスの繰り返しと継ぎ足しで、寅さんを思い出した。
なんなら、いかにも下町みたいなギ>>続きを読む
本当に王道の良くできたラブコメ映画。
繊細で誠実な主人公の、その友達全員が踏み越えちゃいけないラインをわかっているタイプの善人かつわりと変人だったことにより、彼の行動をエキセントリックかつロマンチッ>>続きを読む
147分3章立てで見応えある、豪華客船が沈没して無人島に流れ着くブラックコメディ映画。
外面だけきれいに武装する現代の社会基盤への疑いが下世話に詰め込まれ、オフビートな笑いに感じるシーンも多く、汚くて>>続きを読む