近藤真弥さんの映画レビュー・感想・評価

近藤真弥

近藤真弥

ライター/編集/ポップ・カルチャー・コメンテーター。簡単な感想+たまに長文という感じです。ご連絡は「acidhouse19880727@gmail.com 」にお願いします。

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リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)

2.5

90年代という時代の空気や、そこに忍び寄る閉塞感と焦燥は見事に描かれていた。“映画の出来”だけを見れば、目立つ粗はないと思う。

一方で、その閉塞感と焦燥を今の若者に重ねようとする意図は、微妙とも感じ
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デヴィッド・リンチ:アートライフ(2016年製作の映画)

4.0

デヴィッド・リンチは、道を踏み外さなかったヤバい人ですね。あのアトリエや多くの作品群は、リンチを“人”という存在に留めるための鎖なのかもしれません。アトリエにヒエロニムス・ボスの『快楽の園』が飾られて>>続きを読む

スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

4.1

面白かった。カイロ・レンの思想など、より同時代性が色濃くなってましたね。登場人物ではローズが最高。自ら積極的に行動して、最終的にはある人の唇を奪ってしまう。しかも3枚目ではなく、むしろ正統派のヒロイン>>続きを読む

プレミアム・ラッシュ(2012年製作の映画)

2.6

社会からドロップアウトした人たちが、マイノリティーを助けるという物語には深いメッセージがありますね。爽快感が薄いカーチェイス(自転車と車ですが)など、微妙なカメラワークがなければ、3点台でした。

カウボーイ&エイリアン(2011年製作の映画)

2.3

実力と知名度がある役者を集めたB級映画。正直、出来はあまり良くないけれど、カウボーイとエイリアンの組み合わせを真面目にやってるところはチャレンジングだと思います。

仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー(2017年製作の映画)

2.8

TV版エグゼイドのエンディングをそう活かすか!という驚き。テンポが悪い編集に引っかかってしまうけど、平成ライダーシリーズを観てきた人たちに向けたサービス精神は秀逸。

否定と肯定(2016年製作の映画)

3.7

安易な両論併記やフェイクニュースに関する議論が盛んなタイミングで公開される意味を感じさせる映画。実話を基にしてるので結末はわかるのですが、テンポの良い会話など、随所でエンタメ性を忘れない姿勢が見られる>>続きを読む

パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

1.7

設定は好みですが、母性信仰的な要素が引っ掛かりこの点数。エル・ファニングさんはハイスコアです。

ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

2.1

アメリカの正義の象徴であるスーパーマンをさまざまな超人が甦らせる展開は、多様性こそがアメリカであるというメッセージを観客に伝えている。こうした見せ方は目新しいものではないけれど、僕は好きです。

ただ
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マッドバウンド 哀しき友情(2017年製作の映画)

4.0

先週ネットフリックスで配信が始まった映画。第二次世界大戦から帰還したロンゼルとジェイミーを中心に、辛辣な批評精神と一握りの希望が込められた物語を紡いでいく。戦争ではなく愛で国境を越えようというストレー>>続きを読む

ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命(2017年製作の映画)

3.1

第二次世界大戦時のポーランドが舞台の映画。実話に基づく映画ですが、ワルシャワ動物園にユダヤ人たちを匿う様子が“多様性”の表象になっているあたりは、同時代性を感じる。これは監督を務めたニキ・カーロが意図>>続きを読む

ローガン・ラッキー(2017年製作の映画)

2.8

陽気な雰囲気が漂う『最後の追跡』といった感じ。随所でアメリカの闇を匂わせてますからね。とはいえ、アメリカ国旗がはためくレース場から大金を奪い、迷惑をかけた人たちに配るという義賊的なストーリーは重苦しく>>続きを読む

ダークタワー(2017年製作の映画)

1.0

これはアカン。役者陣の努力を踏み潰す雑な脚本がキツい。マコノヒーさんの上手い落ち方しか印象に残らない。

幸せはパリで(1969年製作の映画)

3.1

この間クラブで助けた人に、「『幸せはパリで』のジャック・レモンみたいな笑みですね。哀しみを滲ませている」と言われたので、久々に観た。ジャック・レモンみたいに表情豊かじゃないけどなあと思いつつ、ときめき>>続きを読む

ドリームスケープ(1984年製作の映画)

3.4

夢の中に入って問題を解決するというSFスリラー。夢に入るための理論はかなり省かれてるけど、冷戦を背景とした物語は80年代だなあと思いながら楽しめました。『アルタード・ステーツ』を連想させるヴィジュアル>>続きを読む

スウィート17モンスター(2016年製作の映画)

2.3

演出やカット割りといった技術的な部分は秀逸と感じながらも、コミュ障と言える時点でコミュ障じゃないよ的な違和感が最後まで拭えずこの点数。

マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

2.7

国が場所ではなく民とされているところに同時代性を感じる。レッド・ツェッペリン「Immigrant Song」を現代社会の表象として使ってるのもなかなか大胆。

こうした魅力があるだけに、いちいちテンポ
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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

1.0

平成生まれの昭和感覚にはうんざり。私は2017年に生きている。

バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

2.9

ただの伝記映画ではなく、レーガン時代のアメリカを皮肉る内容で面白かった。『ウォー・マシーン』でブラピさんがやりたかったのはこういう映画だったんだろうなと思いながら観ました。オチがイラン・コントラ事件で>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.3

ヴィルヌーヴ色が濃い『ブレードランナー』ですね。人間とレプリカントの交わりから生まれたものを「奇跡」と呼び、その奇跡に魅入られた人たちはウォレスが目指す全体主義的な支配に抵抗する。始まりを描いてるから>>続きを読む

ザ・ストーン・ローゼズ:メイド・オブ・ストーン(2013年製作の映画)

2.3

映画としての面白さはないけれど、フリーライヴに来たファンの人たちは最高。なにかと理由をつけて休むのはとこの国も一緒なんだろうな。

マーシャ・P・ジョンソンの生と死(2017年製作の映画)

3.5

LGBT運動の先駆者であるマーシャの死の真相を探るドキュメンタリー。LGBTの中でもトランスジェンダーが一際不当に扱われている点を見せるなど、誠実な作品です。マーシャはアントニー・アンド・ザ・ジョンソ>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

4.5

大好き。ホラー映画でありながら、少年少女たちの青春物語でもある。さまざまな社会問題への批判精神が色濃いのも印象的でした。なかでも秀逸なのは、べバリーの境遇の描き方。おそらくべバリーは父親から性暴力を受>>続きを読む

アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

4.3

大好きな要素ばかりでしたね。冒頭からニュー・オーダー「Blue Monday」のキックが爆音で鳴り響くし、シャープなアクションや退廃的な映像もグッド。圧巻だったのは、スパイグラスを逃がすときのロレーン>>続きを読む

ジェラルドのゲーム(2017年製作の映画)

2.4

特に目新しさはないけれど、悪くない映画です。あらすじが匂わせるエロティックな要素は一切なく、トラウマと向き合って生きるまでの過程を描いた物語。手錠がトラウマの表象になっていて、だからこそ手首を傷つけて>>続きを読む

マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)(2017年製作の映画)

1.4

僕はダメでした。グレイス・ヴァン・パタンは将来が楽しみな役者だとあらためて実感できたのは嬉しかったけど、ダメな父親でも家族だからという理由で気にかけなきゃいけないのはどうなんでしょう?と感じてしまった>>続きを読む

ソニータ(2015年製作の映画)

4.0

すごいですよこれ。因習に立ち向かうソニータがメインなのは言うまでもないけど、同じくらい重要なのは監督を務めたロクサレ・ガエム・マガミの選択。その選択も含め、連帯は変化をもたらすことができるというメッセ>>続きを読む

アンダー・ハー・マウス(2016年製作の映画)

3.4

面白い。スキャンダラスな見せ方を選んでもおかしくない設定ですが、王道のラブ・ストーリー的な表現を選んでいるのがよかった。エリカ・リンダー演じるダラスは、“映画史における身体という表象”の観点で見れば興>>続きを読む

ザ・サークル(2017年製作の映画)

1.2

有名な役者を出せばいいってもんじゃないとあらためて実感させられる作品。SNSが一般化した世界の危うさを描きたかったのだろうけど、ひとつひとつの展開が雑なので、エマさん演じるメイの洗脳→目覚めという流れ>>続きを読む

猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

4.1

へヴィーな描写が多いので、観終わると同時に疲労感が。とはいえ、出来は素晴らしいです。これまでのシリーズと同様に時代を反映しつつ、テンポのよい展開で観客を惹きつけるドラマが繰り広げられる。劇中で登場する>>続きを読む

ザ・ベビーシッター(2016年製作の映画)

3.5

B級ものかな?と観ていたら、スクールカーストの底辺にいる人たちを励ます少年成長物語で胸アツでした。基本的には少年とベビーシッターの戦いなんですが、ベビーシッターが道を逸れてしまった存在として描かれる一>>続きを読む

クラークス(1994年製作の映画)

3.1

サンダンス映画祭で注目を集めたカルト的作品。『この世に私の居場所なんてない』などもそうですが、サンダンスは日常の人たちに焦点を当てた映画をサポートしてますよね。こうした小さな声を拾うことで、社会が抱え>>続きを読む

チャイルド・プレイ2(1990年製作の映画)

2.1

久しぶりに観たけど、B級映画以上の魅力はないかな 笑。相変わらずチャッキーは次々と人を殺めていきますが、その殺し方を楽しむあたりは『アウトレイジ』シリーズみたいだなとなんとなく。

ジョニーは戦場へ行った(1971年製作の映画)

4.4

仕事で再見。面白いという類いの映画じゃない。戦争はもちろんのこと、人権や倫理についても考えさせられる内容。ロールズなどによる社会契約思想やリベラリズムの盛り上がりが顕著だった時代の映画という背景をふま>>続きを読む

ミーン・ストリート(1973年製作の映画)

3.3

『沈黙』の後に観ると、信仰を友情に置きかえたのが『ミーン・ストリート』なんかな?と思ったり。傑作じゃないけど、スコセッシの作家性を読みとくうえでは欠かせない作品でしょう。

夜が明けるまで(2017年製作の映画)

3.6

心がほっこりするラヴ・ストーリー。老人ふたりによる大人のロマンスですが、そのふたりをセックスレスの夫婦に置きかえると、“性は人のすべてではない”というメッセージを見いだせるから面白い。“誰かと愛し合う>>続きを読む

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