近藤真弥さんの映画レビュー・感想・評価

近藤真弥

近藤真弥

ライター/編集/ポップ・カルチャー・コメンテーター。簡単な感想+たまに長文という感じです。主な仕事のまとめはこちら http://masayakondo.strikingly.com/ 。ご連絡は「acidhouse19880727@gmail.com 」にお願いします。

映画(613)
ドラマ(1)
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マンディ 地獄のロード・ウォリアー(2018年製作の映画)

4.0

面白いですよ。柄ものロングT&ブリーフ姿のニコラス・ケイジの慟哭など、『オンリー・ゴッド』以上にアシッディーな映像が盛りだくさん。魔女狩りをモチーフにしていると思われる物語には現代的なメッセージ性も。

へレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.9

頭から離れない。『シャイニング』を想起させるカメラワークなど、随所で秀逸な引用を散りばめつつ、終始ヒリヒリとした恐怖感を漂わせる。家族で食事してるシーンで突如響きわたる怒声は狂気そのもの。

ホールド・ザ・ダーク そこにある闇(2018年製作の映画)

3.6

面白い。終始じめじめした雰囲気を漂わせる映像がクセになるスリラー。ストーリーの不明瞭さは意見が分かれるだろうけど、そのわからなさを楽しめる人はぜひ。監督は『グリーンルーム』のジェレミー・ソルニエ。

モダンライフ・イズ・ラビッシュ ~ロンドンの泣き虫ギタリスト~(2017年製作の映画)

1.1

かつてジェシカ・ホッパーが批判したエモにおける女性をまんま描いていて、不愉快になりました。男にとっての理想的な女性しか登場しません。グッときたのは『The Best Of Blur』が登場するシーンだ>>続きを読む

クレイジー・リッチ!(2018年製作の映画)

3.5

ハイ・ソサエティーなラヴコメというフォーマットに、人種や階級などシリアスな要素を反映させる手際の良さが光る作品。原作者のケビン・クワンが『グレート・ギャツビー』を愛読していたこともあってか、劇中でのパ>>続きを読む

スカイスクレイパー(2018年製作の映画)

1.2

雑なところが目立つ映画。特に気になったのは橋を渡るシーン。あれは母親に行かせるのではなく、子供に来てもらえば手間が省けたんじゃないか。危機感を演出するのも必要とはいえ、そのための仕掛けがあまりにも稚拙>>続きを読む

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ(2018年製作の映画)

1.3

メキシコのステレオタイプとMAGA(Make America Great Again)ファンタジーが悪魔合体したような映画。監督は変わったけど、脚本は前作から引きつづきテイラー・シェリダン。どうしちゃ>>続きを読む

世界で一番殺された女(2018年製作の映画)

1.5

フランク・リビエラ監督の最新作。ポーラ・マクサという実在の役者を基にしたスリラー。フィルム・ノワールからの影響が顕著な映像は好み。ただ会話のテンポが悪すぎて...。

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

3.6

面白い。ポップ・カルチャーの歴史や仕組みを取り入れた探偵もの。おそらく「探偵は批評家にすぎぬのさ」という有名なセリフも意識したのでは。

追記 : IGN JAPANに映画『アンダー・ザ・シルバーレイ
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1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

3.9

良い映画ですね。チョン・ドゥファン軍事政権下にあった1987年の韓国を舞台に、当時の民主化運動を描いた力作。役者陣の個性に依存しないで素晴らしい群像劇を作れたのは、秀逸な演出の賜物。

SUNNY 強い気持ち・強い愛(2018年製作の映画)

1.1

ダメですね。コギャルの時代を懐かしむのは良いけれど、それが“今の若者は...”という典型的な偏見に基づいていてキツかった。「最近の女子高生」に関する会話とかね。

チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017年製作の映画)

2.2

恋愛物語ですね。美術や時代背景に関する知識を入れなくても観れる。アリシア・ヴィキャンデルを筆頭に実力のある役者陣の演技が見どころ。

失われた少女(2018年製作の映画)

3.0

終始じめじめした空気が漂うクライムサスペンス。人身売買など社会問題の要素も。男の欲望に狂わされた女性たちが物語の中心で、悪者として死んでいく登場人物もすべて男というのは、男女平等の議論が盛んな現在をふ>>続きを読む

きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

4.3

傑作。特にクラブのシーンは日本映画史上最高の素晴らしさ。あれは盛りあがるだけがクラブじゃないと知ってるから撮れるやつですね。作品の生々しさを生みだすうえで“音”が重要な役割を担っているのもポイント。い>>続きを読む

黙ってピアノを弾いてくれ(2018年製作の映画)

3.5

チリー・ゴンザレスのドキュメンタリー映画。タイトルの意味に気づいたときは思わず微笑。エキセントリックな側面ばかりが注目されるけど、努力家でもあるんですね。

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.8

娯楽性を前面に出した映画ですね。他のシリーズ作よりもシリアスなところが少ない。キティちゃんがでかくなるカーチェイスなど、ジュースとお菓子を両手に観れば盛りあがるシーンが満載。

クリミナル・タウン(2017年製作の映画)

3.7

面白い。ティーンドラマ的な物語を下地に、“喪失”をしっかり描いている。相手の想いを尊重することの大切さがわかる作品。

アンセルとクロエの関係性も良かったですね。セックスの時もちゃんと話をしている。ぜ
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.6

明確な社会的メッセージはないけど、女性たちがわいわい自由にやっている姿自体が爽快。

検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.0

役者陣の演技で成り立っている映画。日本の映画にしては社会性が随所で見られるのも興味深い。とはいえ、この領域はまだまだ『相棒』シリーズが偉大だなあとも実感。

パッケージ: オレたちの"珍"騒動(2018年製作の映画)

2.4

誤って切り取ってしまったペニスを巡るコメディー。下世話な話を差別や偏見なくやりきったのは上手いと思った。

好きだった君へのラブレター(2018年製作の映画)

1.9

好意的な評価が多く、監督がスーザン・ジョンソンのラヴ・コメディーということで観たけれど、引っかかるところが多すぎる...。憧れがやすやすと差別を上回るとは思えない。詳しくはブログに書いたので、ぜひとも>>続きを読む

KUSO(2017年製作の映画)

2.9

便器に生首や、ケツからゴキブリみたいなナニカなど、文字通りクソだった。強いて言えば『ソドムの市』に通じるところも。

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

4.0

凶暴なクリーチャーにエンパワーメントして立ち向かう家族という構図は、物語に関する説明がまったくないこともあり、さまざまな表象を重ねられる。地獄のようなこの世界で子育てをすることの大変さや(監督を務めた>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

3.8

安定の面白さ。前作はレベッカ・ファーガソンに花を持たせるところもあったけど、今回はトム・クルーズもバリバリやってる。トムさんの頑張りをみんなでお膳立てするという構図ですね。ラストのモテモテ?ぶりも俺様>>続きを読む

エクスティンクション 地球奪還(2018年製作の映画)

2.6

悪くなかった。哲学的な問いかけは浅いけれど、フラッシュフォワードと思わせといて実は...という流れはよく出来ていた。

ホンモノの気持ち(2017年製作の映画)

3.0

アンドロイドと人間の恋を描いた映画。『her』が好きなら気にいるのでは。恋をするまでの流れがあまりに唐突なのは気になったけど、酷評も多い前評判に騙されないで観てほしい。レア・セドゥが最高です。

劇場版ポケットモンスター みんなの物語(2018年製作の映画)

4.0

友人に勧められて観た。これは確かに面白い。人間とポケモンの関係性を丁寧に描いてるのが印象的なんだけど、その関係性が現代への切実な問いかけになっている。これを観た子供たちはどんな大人になるんだろう?それ>>続きを読む

未来のミライ(2018年製作の映画)

2.4

細田守は、小津安二郎や是枝さんが描いてきた日本の家族像をアニメでやっている人だと思うんだけど、この側面をいままで以上に打ちだしたのが『未来のミライ』。

最悪の選択 Calibre(2018年製作の映画)

4.0

すごく面白い。鹿と間違えて人を撃ってしまった2人の男が村人たちにじわりじわりと追い詰められていく様はスリリング。登場人物のキャラ設定と舞台からもわかるように、過剰な資本主義への皮肉も。『最後の追跡』ほ>>続きを読む

すべての終わり(2018年製作の映画)

2.2

クソみたいなオチまでは丁寧な作り。リッキーの扱いが雑なのは気になったけど、引きこまれる緊張感を上手く生みだしている。アメリカへの皮肉を示すシーンもわずかながらある。

ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

2.1

昔ながらの一義的なハリウッド映画。前作よりもホラー要素を打ち出してるのが特色だけど、微々たる変化で作品の面白さに昇華されていない。

菊とギロチン(2016年製作の映画)

3.1

ギロチン社と女性力士たちを半ば対にすることで、いまもほとんど変わらない様々な男女格差を滲ませているのは上手い。『64』を撮ってる瀬々さんなので、娯楽性も十分。旧態依然とした価値観も目につくけど、日本に>>続きを読む

名前(2018年製作の映画)

3.0

この映画は発見でした。いくつもの身分を使い分ける正男の生き方は、SNSの登場以降、飛躍的に多元化した人間関係の表象という意味で現代的。その現代性は、血縁関係に依拠した家族像への疑問を滲ませるところにも>>続きを読む

正しい日 間違えた日(2015年製作の映画)

3.3

数パターン描く恋愛物語という点はサム・エスメイルの『コメット』的。ただ、『コメット』は時間芸術と空間芸術の結合という映画の特性で遊ぶ実験的作品だったのに対し、『正しい日 間違えた日』は叙情性を打ちだす>>続きを読む

夜の浜辺でひとり(2016年製作の映画)

3.4

『ファントム・スレッド』にも見られる限界はあるものの、多くの女性の背中に寄り添う物語。

それから(2017年製作の映画)

4.1

極限まで削ぎ落とされたミニマリズムを通して、ここまで複雑な感情の機微を描ける手腕に脱帽。

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