この映画でキャリー・マリガンを知り、好きになりました。できるだけ若いうちに観たほうがいいかと。
いまのところ、レフン監督の最高傑作でしょう。フィルム・ノワール的な映像美が随所で光る詩的ムーヴィー。イソップの蠍とカエルの話を知っていると、さらに深く楽しめます。
監督のレフンも言っていたように、これは完全にアシッド映画。シュルレアリスムと東洋思想の影響がモロに出た佳作。
久々に見返したんだけど、やっぱ面白い!ラ・ルーという女性シンガーソングライターが、この映画に向けたオマージュのようなMVを作ってましたね。デボラ・ハリーの美しさも◎。
イギリス好きとしてはもちろんだけど、ひとつの群像劇としても楽しめる。そういえば、この映画についてピーター・フックにインタヴューで訊いたとき、「いやあ、もっとハチャメチャだったよ」って言ってたな 笑。
人にオススメしたい気持ちにはならないけど、誰もが一度は観たほうがいいとは思える。そんなアンビヴァレントな心情を、『アメリカン・スナイパー』を観て抱いてしまいました。
点数ナシなのは、駄作だからではあ>>続きを読む
引用の嵐と詩的なセリフの多用はゴダールならでは。フェルディナンが顔にペンキを塗るシーンは、『禁忌』(2014)のラストでも引用されてたなあ。
現実から脈略、時間、意味が失われることで生まれる世界が「夢」だとしたら、この映画は紛れもない「夢」です。つげ義春の漫画を想起させます。
僕からすると『シャイニング』は、ジャック・ニコルソンの顔芸を見ながらゲラゲラ笑う映画です。血の洪水は有名ですが、最近だと『地獄でなぜ悪い』(2013)と『私の男』(2014)にも似たようシーンがありま>>続きを読む
フィリップ・シーモア・ホフマンの才気を見たければ、この映画でしょう。死刑囚のペリーから事件の全容を聞きだしたときに見せる、フィリップの目の演技は映画史に残る素晴らしさだと思います。監督は、『フォックス>>続きを読む
ユーゴスラビアの歴史を寓話的に描いた良作。よく政治的と言われる作品だけど、監督のエミール・クストリッツァはそれを嫌がったんですよね。でも、ラストのシニシズムも含めて、強烈なメッセージ性を孕んでるのは確>>続きを読む
試写にて。東京では4/11から新宿K's cinemaで公開されるみたいですが、もともとは2013年に関西で公開されていた映画。簡単に言うと「サイコサスペンス」なんだけど、いろんな要素が複雑に交雑して>>続きを読む
試写で観たあとでも、シャイリーン・ウッドリーの繊細かつ大胆な演技には感動させられます。知性にあふれながらもちょっとシニカルで、でも多くの人が抱えてるであろう心の弱さも丁寧に表現している。単なるお涙ちょ>>続きを読む
試写にて。狂気をドライヴしていく演技、演出、編集、音楽の見事なアンサンブルにノックアウトされた。『ブラックスワン』との類似を指摘する声も多いけど、いやいや、あらゆる定石をなぎ倒していく『セッション』と>>続きを読む
いまだ多くの映画監督が引用する不朽の名作。会話のやりとりと、そこにある感情の機微をスマートに浮かび上がらせるセンスはゴダールの真骨頂。大人になればなるほど楽しめる。
当時のイギリスの社会的背景を皮肉とユーモアでもってエンターテイメント化した傑作。音楽のセンスもよいですな。こういう見せ方で、ブロークン・ブリテンと呼ばれる今のイギリスを描いた映画が出てきてほしい。『フ>>続きを読む
映画史に刻まれた偉大な古典!軽快なセリフのやりとりは、いま観ても楽しめる。
10代の頃に観ていたらハマってたろうなあ。だから100%コミットできるわけではないけど、大人という責任を背負う前の煌めきとスリルを詩的に描いた点は好き。
監督は、『天才マックスの世界』などが知られるウェス・アンダーソン。ウェスといえば、『ダージリン急行』のプロローグ的作品『ホテル・シュヴァリエ』を制作していますが、彼はホテルに縁があるようで・・・。>>続きを読む
『残響のテロル』っていうアニメを観てると、この映画を想起してしまいます。映画自体は〝まあまあ〟というくらいの面白さですが、込められたメッセージは痛烈なもの。
興味ある人はぜひ観たほうがいい映画。韓国で実際に起きた少女強姦傷害事件を取り扱っているから、ただ楽しむためだけに観るというのは難しいけど、丁寧な演出が光る秀逸な作品です。登場人物の感情の機微も上手く描>>続きを読む
めっちゃ良い映画でした。英語が苦手なマダムがニューヨークで奮闘するという普遍的かつ秀逸なストーリーのなかに、マイノリティやジェンダー問題への目配せを忍ばせる上手さといったら!
ヴィジュアル・ドラッグ的にダラダラしながら観るには結構良い映画だけど、観終わったあとにどうしても「2時間くらいセックスを淡々と見せられるだけだよな」と冷静になってしまう。
灰原哀が言う「女が若さにとらわれたら終わりなんじゃない峰不二子さん」て台詞が好きなんだけど、これは女に限らずあらゆる人に当てはまる気がするな。後ろを振り返り“若さ”にとらわれたそのとき“本当の老い”は>>続きを読む
女心学べる云々という簡単な映画じゃないよな。人間関係を築くうえで抱いてしまう些細な邪推をおちょくる意地悪な作品だと思う。というわけで、すごく面白いです。
ジュリアン・ムーアとミア・ワシコウスカの奇怪な演技は秀逸だけど、締まりがない起伏の作り方はちょいと退屈だったから、ひとつの映画としては微妙。
終始ヒリヒリとした緊張感が伝わってくる映画だった。ひとつひとつの音が不気味で、不愉快な心地よさを味わえるのも面白い。フィルム・ノワール好きなら必見でしょ!
面白かった!なかなか一皮剥けなかったり、殻を破りきれない大人が観たら励まされるかなと。笑いもあればホロッとしちゃうシーンもあるチャーミングな映画です。そして安藤サクラすごい!!!
パッと頭に浮かんだのはデヴィッド・リンチと『欲望』。宣伝の仕方で損してるよ、絶対。
倒錯的な価値観を詩的に描いた興味深い作品だった。淡々と物語を進めていく作風は、ベルリン派を連想させる。杉野希妃さんの活動は興味深いと思います。
軽快なテンポで進む物語が光る面白い映画。観客に正しさのカタルシスを押しつけるところはいろんな意見がありそうだけど、俺はラスト・シーンでホロッとしちゃいました。「『ショーシャンクの空に』だな!」って感じ>>続きを読む
予想以上にメッセージ性が強かった。「個人主義」という言葉を持ちだしてまで描かれた物語は、今の子供たちにどんな影響をあたえるんだろ、なんてことを考えさせる内容です。
ダメだったわ。ただでさえ締まりがない起伏の作り方でキツいのに、クリストフ・ヴァルツの無駄に過剰な演技が流れをいちいちぶった切る。観ててイライラしてくるくらいに。
面白いというよりスゴい映画。予想以上に消化するまで時間がかかりそう。エンドロール後にどよめきが起こったのも印象的だった。でも、泣いてる人がいたのは謎だったな・・・。泣ける映画ではないし。
それからフ>>続きを読む
〝ロックの物語〟が好きな人なら、ということで「良い映画だ!」と思って公開時に観たんですが、そんな物語に興味ない人にとっては理解しづらい内容かもしれません。