TKLさんの映画レビュー・感想・評価

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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

3.9

リドリー・スコットの最新作は、中世フランスで実際に起こった出来事を描いた意欲的な「裁判劇」だった。
真相が分からない裁判事案を「決闘」で決着させて、負けた方は火あぶり+吊し上げという当時の法制度のあま
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

5.0

ダニエル・クレイグの、そして“ジェームズ・ボンド”の“青い瞳”が、今作では特に印象的に映し出される。
その瞳は、時に怒りを滲ませ、時に強い決意を表し、そして時に愛する人を慈しんでいた。
“ブルーアイズ
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

4.9

「写真」を撮ることが、昔から好きだ。
“趣味”とも大きな声では言えないくらいのスナップ撮影だけれども、自分が目にしたもの、接した人の表情、過ごした時間と視界を、写真によって切り撮り、残すというプロセス
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ある用務員(2020年製作の映画)

1.4

極めて“惜しい”映画であることを前提とした上で、とても稚拙で、ダサい映画だったなと、落胆したことは否めない。
全編から滲み出る映画の低予算感を踏まえると、出演陣はちょっと驚くくらいに豪華な印象を受ける
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クレヨンしんちゃん オラの引越し物語 サボテン大襲撃(2015年製作の映画)

2.6

ひろしの転勤により、野原一家は家族そろってメキシコにお引越し。
まず、奇妙なサボテンの実の利権を得るために地球の裏側まで飛ばされるサラリーマンの悲哀と逞しさを、父ひろしから感じずにはいられない。
そし
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ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(2021年製作の映画)

4.1

盛夏が過ぎて一気に秋めいてきた夜半、“ヒッチコックライク”なサスペンススリラーに興じる。
例によってコロナ禍の影響で劇場公開中止を余儀なくされた結果、Netflix配信となった今作は、中々掘り出し物的
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.3

近年、インターネット環境の普及、発達に伴い、「時間と場所にとらわれず働く」というスタイルを表す言葉として「ノマドワーカー」というフレーズが市民権を得ている。
ただ、今作「ノマドランド」が表す「ノマド」
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ALL YOU NEED is PUNK and LOVE(2017年製作の映画)

4.0

楽器を持たないパンクバンド“BiSH”の2017年当時の軌跡を追ったドキュメンタリー。
念の為最初に言っておくと、僕はれっきとした“清掃員”(BiSHファンの総称)なので、偏ったレビューになっているこ
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21ブリッジ(2019年製作の映画)

3.9

2020年8月に43歳の若さでこの世を去ったチャドウィック・ボーズマンの“遺された”主演最新作は、80年代〜90年代の良い意味で雑多な娯楽性に溢れたポリスアクションであり、今この瞬間の時代性を根底に敷>>続きを読む

ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.5

「観たかったのは、コレコレー!」
と、中指、イヤイヤ親指を終始立てっぱなしだった。
終始一貫して、ジェームズ・ガンのイカれた映画愛が躊躇なく爆発している。
まずは、過去の不適切ツイートによって映画界の
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映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021年製作の映画)

3.3

子どもたちの夏休み真っ只中、例によってコロナ禍の影響で“春休み公開”から順延になった“クレしん”映画最新作を我が子らと共に鑑賞。
今作のテーマはずばり「青春」と「エリート」、シリーズ初の“学園ミステリ
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.7

終幕後、何とも言えない神妙な面持ちを作らずにはいられなかった。
駄作だとは思わないし、エンターテイメントとしての複合的な意味合いでの華やかさと、エモーションを持つアニメーションだったとは思う。
だが、
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.4

兎にも角にも、まずは、「おかえり、ナターシャ」と心の中で唱えずにはいられない。
コロナ禍の影響も重なり、実に2年ぶりのMCU映画の劇場鑑賞。
スクリーンに映し出される「MARVEL」のお決まりのオープ
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

3.5

日曜日の昼下がり、インドア派(出不精とも言う)の小1の息子と映画鑑賞をすることが多くなってきた。
親としては、好奇心旺盛に外に出かけたがってほしいとも思うが、映画ファンとしてはもちろん嬉しい。
外に出
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トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.6

「Amazon Prime Video独占配信映画」として、連日TVCMでパワープッシュされているこのSF超大作は、クリス・プラット主演&製作に相応しい“脳筋馬鹿”なブロックバスター映画だった。
元従
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ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

1.7

今作は、或る意味、正統で真っ当な1962年の東宝映画「キングコング対ゴジラ」のハリウッド映画化と言えるだろう。

思い起こしてみれば、“モンスターバース”と銘打たれたこのハリウッド版“GODZILLA
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地下室のメロディー(1963年製作の映画)

3.4

ロートルと青二才の悪党がコンビを組んで、或る犯罪計画に挑む。
今作の後に製作された多くのケイパー映画(強盗映画)で、同様のプロットが幾度も用いられてきたことからも、公開当時この映画がとてもセンセーショ
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スポンジ・ボブ/スクエアパンツ(2004年製作の映画)

3.1

「僕はグーフィーグーバーさ♪君もグーフィーグーバーさ♪」と、息子(小1)が謎の歌を歌っていた。
何の歌かと聞いてみると、“スポンジ・ボブ”の映画だと言う。
息子はこの映画を既に5回以上観ているらしく、
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

5.0

映し出されるアニメーションを食い入るように見つめながら、なぜ、涙が出るのかよく分からなかった。
ただ、その「理由」を認識するよりも前に僕は、奮えて、泣いていた。

この世界のすべての映画フリーク、そし
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資金源強奪(1975年製作の映画)

4.2

溢れ出る「昭和」のギラつく雑多感。
人からも、服装からも、街並みからも、すべてから放たれるそのギラギラに圧倒される。
展開される犯罪アクションの卓越したエンターテイメント性もさることながら、映し出され
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るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

3.9

予想通り、ビジュアルは爆発している。
「雪代巴」のあまりにも美しく、あまりにも残酷な斬殺の様。雪景色の白と、血しぶきの赤の、無慈悲な色彩。
あのシーンを、実写映画の中で表現しきったことが、この映画にお
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るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

3.6

原作者の和月伸宏が自他共に求めるアメコミファンであるが故に、今作は原作の段階からアメコミ色が強い。
僕自身は、アメリカン・コミックスそのものへの造詣が深いわけではないが、アメコミ映画は大好き。その自分
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おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)

4.1

高校生の頃、自室に初めてハリウッド女優のポスターを飾った。それがウィノナ・ライダーだった。
あれから20年余りの年月を経て、画面に映る主演女優は、流石に老けてはいたけれど、その分自分自身も老けているわ
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愛がなんだ(2018年製作の映画)

5.0

たぶん、この映画を観たほとんどの人たちは、登場人物たち(特に主人公)に対して、痛々しさと、ある種の嫌悪感を覚えるのだろうと思う。
恋の沼に溺れ(どっぷりと沈み込んでいる)、自分を好いている人に都合よく
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メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

1.9

「メン・イン・ブラック」を初めて映画館で観た1997年から24年も経ったかと、勝手に感慨深い。
同シリーズは、トミー・リー・ジョーンズ演じる“K”と、ウィル・スミス演じる“J”によるバディ感のバランス
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LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘(2019年製作の映画)

2.4

「峰不二子の嘘」というタイトルが、センスが良いように見えて、実はあまり上手く無いなと思った。
なぜなら、峰不二子ってそもそも“嘘をつく”キャラクターであるし、もし劇中で彼女が嘘をつかなかったとしたら、
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マ・レイニーのブラックボトム(2020年製作の映画)

4.2

二人の黒人の若者が、闇夜を逃げ惑うように疾走するオープニング。
そのシーンが彷彿とさせるのは、言わずもがな、逃亡奴隷の悲壮感。
しかし、そんな観客の思惑を裏切るかのように、彼らがたどり着いたのは、ブル
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ポーラー 狙われた暗殺者​(2019年製作の映画)

4.3

まずは、マッツ・ミケルセンの“佇まい”一発で、ノックアウトは必至だ。
これまでも出演作を幾つか観てきたつもりだったが、どうやら私は、彼の本当の魅力を理解していなかったらしい。
「北欧の至宝」と称される
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.9

“斜陽”という言葉を否定できない出版業界の内幕を生々しく描きながら、その小説そのものが「映画化」を前提とした“大泉洋アテ書き”という異例のアプローチで執筆・刊行された原作「騙し絵の牙」を読んだのは去年>>続きを読む

映画ドラえもん 新・のび太の大魔境 ペコと5人の探検隊(2014年製作の映画)

3.0

新ドラ世代(声優陣が一新された新シリーズ)の劇場版第9作品目は、“旧世代”にも懐かしい「大魔境」。
オリジナル映画である1982年公開「ドラえもん のび太の大魔境」は、無論子どもの頃の何度も観た作品の
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星の王子ニューヨークへ行く2(2021年製作の映画)

3.7

30年ぶりの続編。30年の月日を経ても変わらない“エディ・マーフィ”というエンターテイメント力が圧巻で、懐かしさを存分に携えた爆笑は、次第に週末の夜のささやかな多幸感へと変わっていった。

30年後の
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画に登場する人物のほぼ全員は、主人公・三上正夫(役所広司)に対して、悪意や敵意を示して接することはない。
むしろ皆が、偽りなき「善意」をもって彼に接し、本気で彼の助けになろうとしている。
そして
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劇場版ポケットモンスター ココ(2020年製作の映画)

3.4

息子があと1ヶ月ほどで小学生になる。
休日は自宅でアニメを観るのが好きで、一丁前にAmazon Prime VideoやNetflixを駆使して、TVアニメやアニメ映画を延々と観ている(ただの出不精の
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映画ドラえもん のび太の人魚大海戦(2010年製作の映画)

1.7

祝日の午後、息子と二人の留守番中にダラダラと鑑賞。
自らの鑑賞スタイル以上に、ダラダラとした作品だったことは否めない。

声優陣が刷新された“第2期”の映画シリーズは、完全なる“第1期”世代のドラえも
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アップグレード(2018年製作の映画)

4.1

得体の知れない「悪意」によって、愛する妻と自身の体の自由を失った不遇な男が、“機械”を体に埋め込み、文字通りの“殺人マシーン”と化して復讐に挑む。
翌日への憂鬱を抱えた休日の夜に観るには相応しい、B級
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ナポレオン・ダイナマイト/バス男(2004年製作の映画)

4.0

推しの“アイドル”が、自身がボーカル&ベースを務めるバンド名に「PEDRO」と名付けた理由が、今作に登場する主人公の唯一の友人の名からとったと知り、鑑賞。
ああ、なるほど、彼女がその名を付けた意味がよ
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