全体の雰囲気としては、ゆるやかな時代のサスペンス・ホラーなのだが、異質な怪奇さというのはたしかにある。成仏できない幽霊の姿は、Fireでおなじみアーサー・ブラウンにどこか似ている気もするが。
U2が登場する前のアイルランド!これはフランスでいうところのピエール・バルーみたいな人物で、好きなことに猪突猛進。周りも見えないしお金もなくなる。しかし、そういう人物の自己犠牲の精神によってしか生まれ>>続きを読む
あの有名な右腕を高らかにあげているポーズ…表題曲「ステイン・アライヴ」の感じから、右腕をあげて固定したまま膝で軽くリズムを取るくらいなのかと思ったら、とんでもない高速で腕を上げ下げしていて驚いた!とい>>続きを読む
フランク・ザッパの原点にあったのがホームビデオの編集…つまりコラージュというところが「なるほど」という、妙に納得してしまうところである。もうひとつ意外だったのが、幼少期からさまざまな楽器に親しんでいた>>続きを読む
気になる点をあげればキリがないが、むしろそこが魅力に転じている、というのはこういった昭和ワルな映画の特徴ともいえるのか。ハイライトと思われる決戦シーンはなんとも見どころのない殺風景なものだが(ある意味>>続きを読む
配信で何度かライブシーンを観ており、4度目くらいの視聴を映画館のIMAXという大画面・好音響の中で体感。新たな感じ方としては、最後の演奏でジョージのアンプの電源が切られたシーンでの怒り方。当然、ゲリラ>>続きを読む
DVDで何度か見たとき、映像の暗さで寝てばかりいた。それが映画館で爆音にて観ると(バスドラムがんがんきました!すごい!)、これは大変良い経験だった。ボウイの確信的なステージングはさることながら、観客の>>続きを読む
久しぶりに見た。改めて、これほど強引なストーリー展開というのもなかなか見かけないのだが、果たしてこれは主人公がマッチョな肉体労働者ゆえの短絡さから来るのか。だとしたら、キャラクターのセッティングに関す>>続きを読む
これまで読んできたクメール・ルージュ、ポルポト…つまり共産党によるクーデター前後のカンボジアに関する本は、いろいろな体験が綴られていたもののどこか曖昧さが残っていた。それだけ文化破壊や、記録を残さない>>続きを読む
下女のリメイク版。養鶏場という設定が、最終的に出産/堕胎、ジャーロ的なホラーシーンなどに結びつく非常に大事な仕掛けとなる。基本はオリジナルと同じようにポイントを抑えているが、性描写がおかしなことになっ>>続きを読む
社会というのは本来、空間を超えた広い意味でのものだが、この作品ではある意味で空間以上に密なブラックボックスで起こる閉鎖的なサスペンス。人は恋や金に狂うとここまでダメになってしまうのか……このダメな結末>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
クイーンで大当たりしてからなのか、それとも60年代ミュージシャンの年齢的に適齢期なのか、役者を使った伝記映画がよく上映されるようになった。そして、本作は世界一のビッグネームを扱っている、といえるかもし>>続きを読む
松田聖子と神田正輝の結婚をネタにしながら本物の郷ひろみを出演させるなんてできるのは、芸能界で影響力をもち、オシが強く…そもそもそんなガイキチ映画(本人談)を思いつく内田裕也さん以外には数えるほどしかい>>続きを読む
内田裕也さんのあらすじをもとに崔監督が「俺だって人間だ!」を極限に増幅させた名作と思います。君津の皆さんもよく協力してくれた。途中はさまれるやすし、たけしの芸に見入るも良いけれど、やはり裕也さんの全力>>続きを読む
こうしたイベントがあるとはつゆ知らず。69年ということで、ブラックパワーとの深い関連を示唆しつつナレーションが進行する…ニーナ・シモンの歌詞はまったくストレートで、それでいてあのパワフルな歌声だから、>>続きを読む
これはすごいね。音や画質のムラがどうでもよくなる…というのは、当然アレサ・フランクリンの迫力にも起因するのだけれど、彼女の声ひとつで客や聖歌隊がうねり、踊り、絶叫する、その空気に圧倒される。つまり、ド>>続きを読む