このレビューはネタバレを含みます
原作は未読だが、アニメの第1話だけずいずん前に見たことがあったので、事前情報としては主人公と妹の設定をなんとなく知っていたぐらいだ。それ以外の予備知識をあまり入れずに見たのだが、一見にもそれなりに理>>続きを読む
吹き替えで見た。レイ・リオッタが安原義人、ロバート・デ・ニーロが野沢那智、ジョー・ペシが山下啓介である。脇を固めるのも吹き替え黄金期を支えた声優たちばかりで、映画も豪華だが吹き替えも豪華で贅沢極まり>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ドイツではタブーに近いアドルフの名前をえんえんめぐる話かと思っていたら、そこを特化させているわけではなく、危険な命名を端緒に家族の泥仕合を描いたコメディ映画で大変見応えがあった。ロマン・ポランスキー>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
10年前の劇場用映画でもあまり古くさい印象を抱かない絵のタッチに京都アニメーションのレベルの高さを感じるが、所々で背景のCG処理に安っぽい部分があって、このへんは時代的なものが残っていると感じた。こ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
配信で見たため製作陣が意図したバージョンではなかったのだが、本来のハイ・フレーム・レートで見ると印象がガラッと変わるんじゃないかと思う。特にアクションはやっていること自体もフレッシュで漫画の『スプリ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ボルダリングには明るくないので描写の正確性はわからないが、とても魅力的に描けていて、つい自分もやってみたくなるほどだった。人が精いっぱい上に登っていくことで十分な推進力があり、周囲の人物たちの心情が>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
監督と脚本家が入れ替わっている点や実在の事件を元にしてる点から考えても『殺人の追憶』の真裏のような作品だと思った。現実でも犯人が捕まらず決着をつけられなかった『殺人の追憶』に対して、フィクションの構>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
何度見ても長渕剛が魅力的な映画だ。当時すでに俳優の経験は積んでいたとはいえ、愛嬌たっぷりにヒロインの恋人役を演じていてなかなかのものである。
このシリーズは風景映画としての価値が年々上がっている>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
まずタイムトラベルものとして全然面白くないし、何よりもストーリーが酷い。監督の倫理観を大いに疑ってしまうほど酷かった。この内容で2010年代の映画というから余計にひっくり返ってしまう。主人公のやるこ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ピクサーアニメーションにしてはかなり散らかっていて、テンポの良さと勢いで押しきっている気がした。「物言わぬ半分だけの父親」というプロットはユニークだが手に余っているところが多く、物語の本来の軸である>>続きを読む
いちいちアホらしい映画だったが、つまらなくはなかった。リュック・ベッソンの親しみやすい映画観と題材の掘り下げの甘さがほどよくマッチしていて、軽く見る分にはちょうどいい。正直こういうノリはクリストファ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
人種や宗教、土地といった題材の扱い方が今風っぽいというか、いかにもNetflixっぽい映画だ。コメディのトーンで軽妙に見せる主演のラダ・ブランクが脚本と監督もつとめており、三面六臂の活躍を見せている>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
2015年の将棋電王戦を題材にしたオリジナルストーリーで、これだけでもじゅうぶん面白そうなのだが、この映画の優秀なところはそこだけを面白おかしくせず人間ドラマをどっしりと描いている点だ。
主人公>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ゾンビ映画の傑作となった『新 感染 ファイナル・エキスプレス』の続編となる『新 感染半島』ですが、ほかの皆さんが言うように、製作陣はかなり『マッド・マックス 怒りのデスロード』を意識していると感じま>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
キャスティングが優秀な映画で、特にお笑い芸人へのスポットが光っています。
元巨匠の岡野陽一さんはうさんくさい芸風を売りにされてる方ですが、劇中ではそのあたりをロンダリングし、下町のご機嫌な親父を>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
スッキリできて面白いです。
有毒ガスを使ったパニック映画で、あまり見たことのない珍しい設定に相当苦慮したであろう作劇が印象的です。
火や水と違い、気体はアクション性を出しにくいので、人間側がと>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
2020年の春以降に公開されたハリウッド超大作は『TENET』と、この『ワンダーウーマン 1984』のみです。
二本に共通することは「願い」です。『TENET』はクリストファー・ノーラン監督の映画>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
見事な映画です。表面的はかなり静かな物語ですが、根底には主役二人の強い感情が横たわっており、深々と訴えかけてくるものがあります。
カンヌ映画祭で脚本賞を獲得した繊細なシナリオは、読み解きの悪い俳優>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
何かと話題のこの「君は彼方」は、クレジットをよく見ると原作者の瀬名快伸さんが監督・プロデューサーなど多くのセクションを自ら担当しているのがわかります。つまり、これは瀬名さんの個人映画であると言えます>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
十代のころにテレビで何度となく見た『トータル・リコール』ですが、劇場で鑑賞するのははじめてです。
馴染みのある吹き替え版で鑑賞しましたが、今が2020年であることを忘れてしまうほどの退行感にあふれ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
寺門ジモンさんの初監督作となる『フード・ラック!』は、テレビなどで見る寺門さんの焼肉に対する偏愛を映画化した相当おかしな企画です。そもそも松竹の誰がこの企画を押し通したのかが気になります。
そう>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
直木賞受賞の小説を映画化した『ホテルローヤル』は、短編集である原作を群像劇として見せようとしていますが、語り部である雅代の造形が甘いため全体の作りも緩いものになっています。
雅代は人間味が希薄で>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
新興宗教に傾倒した家族を描いた『星の子』は、こういった題材で家庭不和やいじめなどの説教の要素をあまり出さず、単なる良し悪しの話に落とし込まないところに好感が持てます。ちひろの目線を通して、ひとつの家>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
『羅小黒戦記』における普遍的な物語性と、空間を自由自在に使ったエクストリームな戦闘シーンは昨年公開の『スパイダーマン:スパイダーバース』を思い起こさせます。
製作陣もさほど意識したわけではないとは>>続きを読む
製作陣が全員生真面目すぎるのか、脚本・演出・芝居が映画のフレームから飛び出すほどの勢いがまったくありません。そのせいで映画の印象がかなり小さいです。
主演の北村匠海さんは垢抜けない青年を演じるに>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
本国アメリカでは何かと物議を醸したこの『ザ・ハント』ですが、ジャンル映画として切れ味がよく面白いです。
狩り場ではじめに映る女性がファイナルガールであると観客はつい認識してしまうのですが、早々に>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
オクタヴィア・スペンサーが近年持たれがちな隣の家の優しいおばさんイメージを逆手に取ったスリラーです。彼女自身もそこを理解した上で役作りをしているようで、安心感とヤバさをうまく内包したキャラクターにな>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
この『ainu mosir』はアイヌの血を引く出演者がほとんどを締めているため、劇中の描写は再現ではなく実践、掛け合いも台詞ではなく言葉として説得力に満ちた映画になっています。
強い物語性は立ち>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
メインキャストが三人だけ、かつ物語を展開させるのは主演二人だけにも関わらず、抜群の推進力で映画が進みます。高橋一生さんと蒼井優さんによる主導権を奪い合うようなアンサンブルがたまりません。
特に蒼>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
かなり静的で台詞も最小限に抑えられていますが、169分もの間にさまざまな感情を催される映画です。
モノクロで細かい調整がされたルックが映画の美しさを引き立てており、過酷な内容であるにも関わらずど>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
フランス産のこの『ウルフズ・コール』は潜水艦アクションというよりは潜水艦ドラマと呼ぶのに相応しい骨太な映画です。
昨年公開されブームとなった『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』も頼もしい映画でし>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
弁士付き上映で鑑賞しました。
この映画で驚くべきは、映画の世界へ入り込むアイデアです。映写技師の仕事をしているキートンが上映中のスクリーンにスッと入り込んでしまうのですが、カットを割らずにワンシ>>続きを読む
アジア太平洋戦争のターニングポイントとなったミッドウェイ海戦を描いた今作ですが、ローランド・エメリッヒ監督の淡白・事務的な演出と題材がうまく噛み合っておらず軽薄な印象を抱きます。
SFディザスター>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
紆余曲折を経てようやく公開された『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、今回も京都アニメーションの丁寧な作りと眼差しが結実した映画だと思います。
わたしの何席か隣に座っていた学生さんが序盤からたく>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
クリストファー・ノーランの最新作『テネット』は時間表現のメディアである映画への挑戦と問い直しに満ちた作品です。
映画というのはある時間内にある出来事が起こり、始まって終わるまでを描くものです。それ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
韓国の歴史アクションでありながら西部劇のような雰囲気をまとった痛快な作品です。復讐劇としてひたすら上がりやすい作りに徹底しています。
主人公であるトルムチの成長の描き込みはやや浅いものの、仇役の>>続きを読む