kabcatさんの映画レビュー・感想・評価

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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.3

映画の雰囲気が「アメリ」を思い出させるのだが、ジャン・ピエール・ジュネのような徹底した世界観に欠けており、性的なシーンや隣人のゲイ話など、作品に必要性を感じない要素が混在したことで、全体がちぐはぐに思>>続きを読む

セールスマン(2016年製作の映画)

3.6

今回もひとつの事件をきっかけに人間関係に不和が生じていくさまを、巧みな脚本で描き出しているが、完成度は「彼女が消えた浜辺」のほうが高いように思う。特に後半、犯人がわかってから少しダレてしまうのが残念だ>>続きを読む

彼女が消えた浜辺(2009年製作の映画)

3.8

ここに登場する人々は、BMWやプジョーに乗り、日常着はTシャツとジーンズで、ルイ・ヴィトンや携帯を持って、バカンスには泊りがけの旅行に出かけているような、女性が髪を隠す以外は、日本のちょっと余裕のある>>続きを読む

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.8

単なる復讐もので終わらず、途中から意外な展開となり、最後あの場面に至るとは思いもよらず、脚本の面白さを楽しめる作品となっている。ただ、ひとの性格はそんなに簡単に変わるのかな、という疑問は残り、暴力男で>>続きを読む

婚約者の友人(2016年製作の映画)

4.0

モノクロとカラーの美しい映像を効果的に使い分けながら、サスペンスタッチで最後まで緊張感を失うことなく進行する物語に夢中になってあっという間に時間は過ぎた。いつも冷徹なオゾン監督らしく、今回の主人公アン>>続きを読む

エタニティ 永遠の花たちへ(2016年製作の映画)

3.6

印象派絵画がまるで絵巻物になっているかのように、どこまでも美しい映像の連続で、リー・ピンビンのカメラワークのすばらしさを存分に味わうことができる。3人の主要な女性たちが登場するが、この映画の中心は彼女>>続きを読む

マザー!(2017年製作の映画)

3.7

「ブラック・スワン」のような妄想ものかなと思いつつ、不条理でスリリングな展開にどきどきしながら観ていたが、後半からキリスト教がモチーフになっていることが感じられてくる。あとで調べてみたら、聖書をベース>>続きを読む

エル ELLE(2016年製作の映画)

3.8

サスペンス映画の様相を呈しつつ、タイトルどおり主人公の「彼女」ミシェルの複雑な性格を描いた映画。フランス人キャストによるフランスを舞台にした作品のためか、いつものヴァーホーベンの悪趣味なテイストは薄め>>続きを読む

静かなふたり(2017年製作の映画)

3.6

美しいパリの街の映像(レナート・ベルタの撮影がすばらしく、こういう映像を見るとほんとうにパリに行きたくなる)を背景に、年の離れた男女の関係をものしずかに描いた抑制された恋愛物語に見える一方で、反原発や>>続きを読む

猫が教えてくれたこと(2016年製作の映画)

3.4

猫を束縛せずに自由にさせているトルコの人々の接し方にお国柄を感じる。もちろん猫好きな人ばかりではないんだろうけど、日本よりも犬猫に寛容な人が多いのだろうなあ。いろんな性格の猫(美猫ではないけれど、みん>>続きを読む

ポルト(2016年製作の映画)

3.2

ジャームッシュ制作総指揮で、アントン・イェルチン主演、ということで楽しみに観たのだが、物語に物足りなさを感じる。ポルトの風景をはじめとした映像の美しさや、相手役の女優もなかなかいい感じなのだけれど・・>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.8

物語としては、伝記ものにありがちな、平板な展開であるのだが、この映画の主役はやはり楽曲であり、レコーディングや演奏シーンが流れると、やはり高揚感を覚える。なので、最後にライブ・エイドの20分を持ってく>>続きを読む

警視ヴィスコンティ 黒の失踪(2018年製作の映画)

3.2

ヴァンサン・カッセルってこんな年寄りだっけ?と思いつつ、この酔いどれで下品で自分本位な警視にまったく共感を覚えぬまま見ていた。おまけにこの警視はまったく無能で、思わせぶりな周囲にだまされてばかりで、結>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.5

IMAXシアターにて、大画面大音量で鑑賞。昔見たと思っていたが、ほぼ初見だった。
50年前、それも人類がまだ月へ降り立っていないときに情報と想像力だけで、CGも発達していないなかでこれだけの映像を作り
>>続きを読む

君はひとりじゃない(2015年製作の映画)

3.5

東欧の映画には、独特の雰囲気があるが、これもまた変わった味わいの作品でなかなか楽しかった。オカルトものなのか、と思わせながら、最後はあの結末だし、どこか気が抜けたところがあっておかしい。霊能者のアンナ>>続きを読む

ガールフレンド・エクスペリエンス(2009年製作の映画)

3.2

ソダーバーグらしい、冷静な淡々とした映像に、「高級」たらんとするコールガールの物語が意外な組み合わせで、時間も短いし退屈はしない。彼女の仕事へのビジネスライクな姿勢が徹底していて、エロティックな感じは>>続きを読む

しあわせな人生の選択(2015年製作の映画)

3.7

末期癌の男とそれを知った親友を描いた物語ではあるが、明るい空気と美しい景色のなか、暗い気分にさせられることもなく、特に大きな起承転結もなく淡々と進行していくのがよい。大きな体だけれど物静かなトルーマン>>続きを読む

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)

3.5

中心となる3人は、言って見ればみな「どうしようもない」人たちなのだが、演じる3人が魅力的で、いやな感じになることなく最後まで楽しく見られた。最後のせいちゃんの猫の歌で主人公が泣いてしまうシーンが、なん>>続きを読む

火花(2017年製作の映画)

3.4

原作のベースにある文学愛までは描ききれなかったとは思うけれど、なかなか忠実な映画化であり、主役の二人の雰囲気も期待を裏切らない(しかし、個人的には神谷は町田康のイメージがあるので、静かな狂気感に少々欠>>続きを読む

ハイジ アルプスの物語(2015年製作の映画)

3.2

物語の進行速度が非常に早く、ハイジが人嫌いのおんじと心を通わせるまでがあっと言うまで物足りない。もう少し時間を長くとって、アルプスの景色の美しさや、山の生活を描いてくれたらいいのにと思う。キャストはな>>続きを読む

ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

3.6

ストリートチルドレンと路上のギター弾きの交流を、お涙頂戴ものになることなく描いていてしみじみとした気分にさせられる。登場人物たちが、みな本当にそこで生活している人々であるかのように、自然だ。子役たちも>>続きを読む

カフェ・ソサエティ(2016年製作の映画)

3.5

最近のウディ・アレンものは、ちょっと苦手なものが多かったのだが、これはキャストが自分好みの人が多かったこともあり、久しぶりに最後まで楽しめた。こういうカワイイ系の役のクリステン・スチュワートは意外とめ>>続きを読む

永遠に君を愛す(2009年製作の映画)

3.4

『ハッピーアワー』ほどのワクワク感はないなあと思っていたら、脚本は監督とは別の人だったのですね。短い映画ながらも、ちょっともたつくなあと思える部分もあり、それほどは楽しめなかった。永子さんが浮気をする>>続きを読む

天国はまだ遠い(2015年製作の映画)

3.8

小品ながら、なかなか楽しかった。ことの内容がわかるまでの持っていきかたが面白い。カメラで撮られた内容が事実なのかそうでないのかはっきりしないのも個人的には好きである。最後の傘の場面もいいなあ。小川あん>>続きを読む

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

3.8

棒読みと紙一重のセリフの言い方に、最初違和感を覚えるが、だんだんとそれに慣れる(そもそも従来の映画やドラマで役者が話すように、現実の人々は話さないのであり、この映画の人々の話し方のほうがよりリアルに近>>続きを読む

静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.6

実際に起きた壮絶な事件が原案となっているが、モノクロの映像と非常にミニマルだがアート性を感じさせる撮影方法で、単なるドキュメントとは異なる作品となっていて、80分ほどの短い映画ながらも、小品感はなく重>>続きを読む

散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.3

『ダゲレオタイプの女』はとても好きだったけれど、日本人で日本が舞台の映画になると、とても苦手になる。今回も、冒頭からどこか作りものっぽい雰囲気が消えず気になった。とはいえ、コメディか?と思えるくらいな>>続きを読む

海辺の生と死(2017年製作の映画)

3.8

第二次世界大戦末期の男女の一途な恋愛を描いているようだが、ほんとうの主役はこの二人を取り巻く島のように思われ、長いカットやゆっくりとしたセリフ回しが当時の島の時間の流れを想起させて心地よく感じられる。>>続きを読む

美しい星(2017年製作の映画)

3.5

三島由紀夫の原作を読んでいないので、どこまで脚色されたかはっきりしないが、現代の作品としてなかなか面白く観た。はっきりした答えは出ないけれど、それは観た人からいろいろな解釈を引き出す手段として悪くはな>>続きを読む

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

3.7

短いスケッチをいくつもつなぎ合わせた作品のようで、淡々と戦争の日々が描かれている。悲喜劇はあるのだがかなりあっさりした表現で、それがこの異常な時代の日常であったのか、とかえってリアリティを感じさせる。>>続きを読む

2重螺旋の恋人(2017年製作の映画)

3.7

オゾン監督特有の冷たさ(特に女性に対する)が生きたサスペンス映画であり、デヴィッド・リンチやクローネンバーグを意識した作りになっているように思う。映像表現もこれまでにないようなアヴァンギャルドさが感じ>>続きを読む

バッド・チューニング(1993年製作の映画)

3.3

夏休み前夜祭、とでもいうのだろうか、高校生たちがバカを繰り広げる一夜を描いただけのものだが、くったくなくて憎めない作品になっていて、リンクレイター監督は若者を描くのがうまいと思う。ベン・アフレック、ミ>>続きを読む

大いなる遺産(2012年製作の映画)

3.3

何度も映像化されてきたディケンズの名著を再度映画化したもので、あの長い大作を2時間程度にまとめるのは大変だが、この作品は大ざっぱでもわかりやすくできていると思う。何よりキャスティングが自分好みで、ジェ>>続きを読む

めぐりあう日(2015年製作の映画)

3.4

生みの母を捜す主人公エリザとその息子があまり似ていないなあと思いつつ見ていたら、その目的のなかに答えがあったという興味深い内容だが、最後にみんなそんなにすんなり和解できるものかなと思う。それでもこの作>>続きを読む