高校の頃、国語の先生が「小津映画は何も起こらない。でもたまらないんだよ」と言っていたのを聞いて以来、何も起こらないのに面白いとはどういうことかと不思議に思い、いつか観なくてはな〜と思っていた。
7年>>続きを読む
のだめの中の負の感情が爆発する瞬間がキューッとくる。「向き合ったからって何になるっていうんですか!」
千秋先輩の言うとおり、のだめにとってはもしかすると「ピアノがとっても上手な幼稚園の先生」でいる>>続きを読む
とてもとてもとても良かった
どうしてこれほど間が空いての新作なんだ、と放映当時におもったけど、たしかにこれは幼少期にトイ・ストーリーを楽しんでいた層が十分成長してからじゃないと放映できない内容だな、>>続きを読む
オープニング、エンディングが圧倒的に美しかった。
「生まれ育った故郷」というものを持たない自分(というより現代人は大半がそうかも?)から観ると、どうしても古き良き日本の田園風景が消えていく様子として捉>>続きを読む
犠牲者の少女を抱えた男(父?)が街を歩くと、その異様な空気を察した住民たちが男の後ろに列をなし、やがてそれは恐怖の大男への復讐を叫ぶ集会となる。
街に大男の魔の手が忍び寄る様子を描き出すシーンであ>>続きを読む
原題は"Four Weddings and a Funeral"なのか。この映画の肝は "a Funeral "の部分のはずなのに、邦題はなぜそれを省いたんだろう。
結婚式はわかりやすく愛の象徴で>>続きを読む
わかる!と思えなかった自分がちょっと悲しいような安心したような、、、
田中くんの「どうして俺みたいなやつを」という吐露が、"蛙化現象"を想起させる。彼の冷たさにもちゃんと理由がある。愛は本当に多様な>>続きを読む
見たことがないほどに純真無垢な愛。その無垢さ故に彼らは引き裂かれる。美しくて残酷だな。
いつの時代も子供が神秘的な存在であるのは、その無垢さが本質的に危うさを含んでいるからなのか。
古いサスペンスってどうしてこう洒落ていて美しいんだろう。
黒のタフタのドレスを新聞紙に包むシーンが好きかも。同居人が寝静まった後、暗いキッチン(?)にドレスを持ち込むノーラ、ノーラの事件を一面に取り上>>続きを読む
ひまわりの下には戦禍に巻き込まれ犠牲となった人々が眠っている。アントニオとジョヴァンナの心もそこに埋まり眠っているんだな、と思った。
印象的な別れのシーンが何度かあった。その度、二人の心の内を痛い>>続きを読む
ヘロインを打ち朦朧とする意識の中、子供のようにあどけないトーンで「愛してる」という言葉を溢すエステル。エステルを探し求めながらトンネルで糸が切れたように息絶えるステファン。
身も心も滅ぼしながら愛>>続きを読む
デラクルスのパーティが、物語のキーマンとなるヒーローの催すパーティにはあまり似つかわしくない変なギラギラしたいやらしさがあってどこか違和感を感じさせるのだけど、その違和感が終盤でどんどん解かれていく>>続きを読む
「人の喜びも悲しみもすべてが見えるから舞台裏がすき」というみかの台詞があった暫く後、お姉ちゃんが舞台裏で一人体育座りをしているシーンが挟まれて、なんだか心がキュッとした。
思わず目に焼き付けたくなる>>続きを読む
公開当初から観よう観ようと思っていた作品。封切られてから何ともう8年も経つ…!吉高由里子の少し濃いアイメイクを見て、「ちょっと前の映画なんだな」としみじみとしてしまった…。
観るのがとても遅くな>>続きを読む
研究者ギャング団完全復活!シーズン2にきて新顔が3人加入。さらに、前作よりも構成員一人ひとりのキャラが超濃い!後先考えないダメ男だがギャング団の中では割とまともで頼りになるズィンニ、ませた悪ガキがそ>>続きを読む
大学をクビ同然になった研究員ピエトロは、同じく大学から追い出された研究者の盟友を集めて「研究者ギャング団」を結成!言葉の響きにはなんともいえないロマンがたっぷり詰まっている(と私は思う)が、実際にや>>続きを読む
仲間内での賑やかな食卓は、お互いの携帯に入った連絡を包み隠さず共有し合うという危険なゲームによって徐々にバランスを欠いて崩れていく。
まるで心理実験をみているかのよう。秘密を暴き合った先に破滅があ>>続きを読む
『サイコ』から22年後のノーマンを描いた続編。主演はアンソニー・パーキンスが続投。
アンソニー・パーキンスが演じるノーマンはつい目で追ってしまいたくなるような歪な魅力を帯びているな、と。1作めでも>>続きを読む
絵をちらっと見てジブリ的な作品なのかなーと思って鑑賞。全然ジブリ的じゃなかった!いや、ジブリ的なのだけど、それだけじゃない。ルパン的だし、カウボーイビバップ的なかっこよさすら感じられる。冒頭のテレビ>>続きを読む
奇跡に奇跡が重なる王道ラブストーリー!だけどただ「運命」に支えられているだけではなく、ヒロインが運命の相手と巡り合うためにネットや興信所を駆使して彼の情報を集めるというとっても非運命的なシーンが自然>>続きを読む
ワイングラスを倒しマヨネーズを撒き散らしキャベツの千切りと思しきものを両手に掴み隣の皿へと移動させたかと思うとそれを再び手に取りムシャムシャかじる。祝い事のために用意された綺麗な食卓を片っ端から混沌>>続きを読む
The Supremesの伝記映画という位置づけにある作品。
ディーナ、エフィ、ローレル、ジミー等のミュージシャンの紆余曲折の物語というより(もちろんそれも見どころではあるが)RnB、ソウルという>>続きを読む
【2回目の鑑賞】
オープニングがすでにクライマックス。少年の作った砂の器がタイトルのバックで脆く崩れ去った後、砂漠を背にクレジットが映し出される。
その後はしばらく今西・吉村コンビによる事件解決ま>>続きを読む
西口彰事件を下敷きに、殺人鬼が犯行を重ねる様子を淡々と映し出した作品。なんとも後味が悪い。「悪」を丁寧にかつ物語性のあるものとしてではなく、ただただ理不尽で惨いものとして映し出す。やはりこういうたぐ>>続きを読む
全身を刺すような感情に支配され肩を上下させながら浅く呼吸をするエロイーズをじっとみつめているうちに、自分もどんどんと呼吸が浅くなっていくように感じた。手に負えない感情が湧き上がる感覚、そしてそれに侵>>続きを読む
「エヴァ・スミスのような人びとは世界中にいる」のだとしたら、バーリング家のような人々はその幾倍もいるのだろうな、と。そしてその多くが"This changes everything."(状況が変わっ>>続きを読む
"regression"は心理学における退行を示す単語。
想像よりも良い作品だった。最初はオカルト映画だと思ってたんだけど全然オカルト映画ではなかったという。アンジェラの虐待に気がついたときのこ>>続きを読む
4/1、エイプリルフール。嘘をついてもいい日に嘘に振り回されまくる人たちの群像劇。
群像劇って、それぞれのキャラクターにどれだけ愛着を持てるか、魅力を感じられるかという点に面白さが左右されると思>>続きを読む
ポスターから勝手に優しい大男が主人公のほのぼのしっとりした作品を想像してましたが全然違いました。ラテン、ソウルがよく似合う泥臭くアツい作品。
人が苦難を乗り越え好きなことをやれるようになったことで>>続きを読む
『羊たちの沈黙』の前日譚。噛みつき魔・Dという存在がT・ハリス作品の犯人像の中では少し異質に感じられた。ウィルも言っていたが、非常に人間的なところもあるというか。レイフ・ファインズの演技が絶妙すぎる>>続きを読む
1945年5月8日、ドイツへの勝利に沸き立つロンドンにエリザベス・マーガレット王女がお忍びで繰り出し、ダンスを楽しんだり、危険なことに巻き込まれたり、恋の予感を感じたり…というお話。(どうやらお忍び>>続きを読む
胸糞映画との評判に加えポスターもよくあるホラー映画風だったので、少しヒヤッとしたいな〜という気持ちで観たのだが、全く持ってただの胸糞映画でもホラー映画でもない。
いや、胸糞要素とかスリラー映画的な恐>>続きを読む
"Maybe if we think and wish and hope and pray, it might come true. Baby then there wouldn't be a sin>>続きを読む
鬱を抱え暗闇の中を生きている大学教授エイブが殺人という行為に生きる価値を見出し再起(といっていいのだろうか)していく話。
エイブは見た目はくたびれているもののジルが惹きつけられてしまうのも納得の魅力>>続きを読む
深夜のニューヨークを舞台に、不眠症のタクシードライバー・トラヴィスが狂気を醸成していく様子を描いた作品。
ハーレムに蔓延るクズ共を根こそぎ洗い流す雨を降らすことはできないが、アイリスという存在をゴミ>>続きを読む