三角窓さんの映画レビュー・感想・評価

三角窓

三角窓

午前2時に似ている大きなテレビの中の湖

映画(460)
ドラマ(10)

グレン・グールド 天才ピアニストの愛と孤独(2009年製作の映画)

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《その手は幼い少女のそれのように、ほっそりとしなやかで、濡れたように冷たかった》って一節を想い出した。
息を呑むような瞬間でゆっくり確実に息の根を止めに来て欲しい。
汚れた手を浸す春の水のように冷たく
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4分間のピアニスト(2006年製作の映画)

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感情や魂の解放と救いや癒しは別の階層にあって、自分の写見として相手を救うことは自分を救うことには成り得ない。ヒーリングとヒアリングを瞬間接着剤で強引に定着させる省略的なやり方。前衛的な奏法の感情の発露>>続きを読む

ピーウィーの大冒険(1985年製作の映画)

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オタク気質なカルトさとフェティッシュを軽く明るいポップ感覚に収めてあるからコメディがジャストサイズな幸福のダブルブッキングになってて大変かわいい。自転車にしか機能しない性的不能が不憫かつ饒舌。

ヴェガス・イン・スペース(1991年製作の映画)

5.0

あらあら、まあまあ、こんなの最高に決まってますよね!

23世紀、性交渉号に乗って男子禁制の女陰系クリトリス星へ極秘指令を受け向かった男性隊員達は皆んな即効性のピルによって女装ゲイの20世紀風ショーガ
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インプリント ぼっけえ、きょうてえ(2005年製作の映画)

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土着感を薄増しして豪華さをかさ増しした絢爛たる屍。色彩の鮮やかさと拷問の艶やかさの残酷御伽噺みたい。痛みだけが情を深化させる。全体を醸造せしめるものが発酵なのか薄幸なのか、はたまた発狂なのかの憐れな取>>続きを読む

わ・れ・め(2006年製作の映画)

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ナチュラルな気の狂いっぷりの怖さと不穏とf分の1ゆらぎ。
どう繋いだらこうなるんだ? って省略されてるところの裂け目が鋭くて目が離せない。割れ目の奥に夢とか非日常があるとして、その割れ目に指を突っ込ん
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ファウンド(2012年製作の映画)

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? このヴィジュアルのマッチョは?? それに弟の首を持ってませんか???
悪くないし画面だけ追ってれば好きな部類なのですが、奇妙な人間性がぶら下がっていて全体的には勿体ないかな。道徳と倫理をしっかり下
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死の恋人ニーナ(2015年製作の映画)

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語りへの的を絞り切れてない雑味のあるノイジーさが編集の妙や性急と間延びを繰り返す独特な間の取り方で全体を奇妙で不可思議な領域へと持ち上げている恋愛シミュレーション破綻系ホラー。トーンを抑えた静かな色味>>続きを読む

ライアン・ラーキン 路上に咲いたアニメーション(1965年製作の映画)

5.0

こ!れ!は! 素っ晴らしいよ!
素晴らし過ぎて素晴らし過ぎる!!!
ライアン・ラーキンへのインタビュー形式を精神の状態や心を反映させてフリークス的損傷を与えた造形と描写でCGアニーメーションにしたドキ
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精神(2008年製作の映画)

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ドア的であるというより薄く開かれた窓的な捉え方。あくまでも招き入れられていない他者或いは外界としてカメラはあり、対象や被写体への眼差しの近さでは観察だとは思う。その距離感をどう受け取るかで印象は大分変>>続きを読む

マスターズ・オブ・ホラー 恐1グランプリ 世界の終り/魔女の棲む館(2005年製作の映画)

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・『魔女の棲む館』
悪くはないんだけど、クトゥルーやラブクラフト的妄執からは誰も逃れられないのなって印象。


・『世界の終り』
素晴らしく素晴らし過ぎて、素晴らし過ぎて素晴らしい。めっちゃ好みの映像
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オオカミは嘘をつく(2013年製作の映画)

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捥ぎたての模擬試験みたいな拷問と寸足らずの地獄で生温かった。慰めのない瞑想に耽り続けるだけで生あくびを噛み殺すのに苦労するタイプのバイオレンスコメディ。肌に合わなかった。少女たちがされたことに比して大>>続きを読む

劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel I. presage flower(2017年製作の映画)

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皮膚の下で悪い予兆としての虫の知らせが走り回ることの先行きの暗さ。オープニングに入るタイミングと見てる側に既に知ってる前提として丸投げした契約過程を省略する進行速度とかのちぐはぐさというか不親切設計な>>続きを読む

イリュージョン(2011年製作の映画)

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電波とメタ構造の境界みたいな部分を句読点も段落もなしで進むから現実だけが欠如した世界が構築されていて思わせぶりな話法だけが際立つ。けれど、中心が空洞過ぎて全てが物語とともに無理心中させられている。幻想>>続きを読む

ジグザグキッドの不思議な旅(2012年製作の映画)

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めっちゃ可愛い! めっさキュート! そんでもって、めちゃくちゃオシャレ! ロマンチック手錠。大人の都合でトリミングされた世界の外側にもちゃんと世界は存在してるってこと。空想と現実、過去と現在が子どもの>>続きを読む

スクリーム(1996年製作の映画)

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オープニングがクライマックス! フーダニットにスラッシャーの要素を強めた感じなのでミステリのフォーマットでホラーのレイアウトを組んでる感覚。ホラーのお約束の保護と反故でメタなんかメッタメタにしてやんよ>>続きを読む

帝一の國(2017年製作の映画)

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根刮ぎラディカルな自由への指向による故意と野心とデモクラシー。煌めき顔の良くできた歯車のような民衆達の若い肉と汗の色をし血と涙の味のする青春。

旧支配者のキャロル(2011年製作の映画)

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心のグランギニョル劇場で展開されるThe茶番劇。旧支配者とかいうからクトゥルフものかと思ったけど当たらずとも遠からずだった。時間的な制約もあり支配と服従が深まっていないので逆転劇的なカタルシスはなく、>>続きを読む

ファイヤーワークス(1996年製作の映画)

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だらしなくどうしようもなく広がる犯罪のノワールな闇の手触りがザラつきつつネットリ湿った悪夢めいてて良かった。

兄妹間の近親相姦的共犯感覚が深く倒錯している。
粗暴さが滲み出てるビリー・ゼイン、凶悪的
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名探偵コナン から紅の恋歌(2017年製作の映画)

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血は降るのにちはやふらない。犯罪者に対して断罪も救済もフォローもないの凄いし、いつも思うけど、言うてもいやいやたかがサッカーボールですよ? 心理が恐ろしいぐらい蔑ろだから異常犯罪心理がここまでのっぺら>>続きを読む

イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)

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木を隠すなら森の中って言って隠したのにそれ以外の木を全て伐採してるっていう算段。前田のあっちゃんのあざといウザさは良いとして、主題のはずの恋愛物語が壊滅的に肌に合わなかったので誰が誰と付き合おうが幸福>>続きを読む

ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

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語り=騙りの独白でミスリードを誘う割とありがちなバカミス。映像でトリックを仕掛けられることを何故か文章的な構造のトリックに終始してる部分があって最後まで辿り着いた時のカタルシスが薄味になってるので身体>>続きを読む

リトル・ランナー(2004年製作の映画)

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『リトル・ランボーズ』を借りて来たつもりが『リトル・ランナー』だったっていう自分の失態は置いといて、期せずして観たにしては面白かった。オーソドックスな感動ものの“奇跡が起こる”の奇跡部分に宗教としての>>続きを読む

ヴィジット(2015年製作の映画)

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シャマランが周りから何を期待され自分に何を課してるのかは知らないがジャンルの約束事に奉仕して前提を預けちゃう所を起点に、その前提を虚無なドラマティックさ(あるいはロマンス)に変えちゃうってことは良くわ>>続きを読む

ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

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大盤振る舞いに気が狂ってて神経を根刮ぎ神経質に削ぎ切りする映画で素晴らしかった。肉体を持った幽霊とイマジナリーな死体のある風景。増殖する鏡の中の虚無。現実と虚構というより最初から現実が枯れ木の瓦礫でし>>続きを読む

スプライス(2008年製作の映画)

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キモさの塊でキショさの昂まり。理系の理をどう振り分けたのか倫理と生理を卑しめるためだけに発露してメンタルに絶倫を負荷した謎のハラスメントな映像。心理と論理から理由を排してよしなに一蓮托生。

サムサッカー(2005年製作の映画)

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眼がそこに吸い寄せらるのが当然なように映像に見惚れていたら終わってしまった。何がどうとかじゃなくて原初的な感情や記憶を刺激されるようなモヤっとしたものが心の襞を流れていって、日々のどうしようもなさや忌>>続きを読む

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017年製作の映画)

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荒木飛呂彦が言い張るところの人間賛歌を人間不参加くらいの濃度まで薄めて人間がお留守になっているので奥行きも深さもザ・ハンドに拠って削り取られてるみたいに何もなかった。どうせだったらパラメーターをコスプ>>続きを読む

イヴ・サンローラン(2014年製作の映画)

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三月最後の日にサンの付く映画を、と思って観ました。
才能の災難を全て才能のせいにするのは周りの傲慢で、人は卵を割らずに卵の中身を知ることはできない。知識からそれが何の卵なのか類推してもそれは事実じゃ無
>>続きを読む

ブルージャスミン(2013年製作の映画)

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ストローマン論法的なヤツかと思ったけど、彼女にとって完全に対人が全て藁人形でしかなく言葉の釘を打つだけの虚しさの中にあった。人を呪わば穴二つと言うけれど無意識に開けた穴は二つどころでは収まらなく呪いを>>続きを読む

オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

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戦争映画の手法で撮られたタイムリープ系アクション型SLG。何の担保もなしに記憶と経験を蓄積するチート。

世界の終わりのいずこねこ(2014年製作の映画)

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たぶん規模をぼかし限定したセカイ系バイアスに中二病の促進剤を最大限投与した結果のマクロスだと思う。個人的な好みの問題だとも思うのだけれど何や彼や苦労して手に入れたラストソングより「jupiter gi>>続きを読む

剃り残した夏(2009年製作の映画)

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何故だか知らないけど時折、初期の『ほん呪』を観てるときと同じような気持ちを味わえる、あの素晴しいit's a gay worldをもう一度な素晴らしき売れなさそうな小劇場演劇みたいな空間。とめどなくど>>続きを読む

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