主人公は、勇敢な少女と臆病な大男。
すごく既視感のある組み合わせですね。
本作の話をザックリ要約すると、「意地悪な人々によって嫌がらせを受けていた心優しき2人が最後に幸せになる」というものです。>>続きを読む
そうか!この映画は
・サリエリ
・モーツァルト
・神
の「三角関係」の話だったのか!
と、今さらながら理解できました。
「優秀」な音楽家であるサリエリが「超・天才」モーツァルトの才能を妬む、という話>>続きを読む
駄菓子のように愛されて続けている映画かなと思います。
僕が幼稚園だか小学校低学年だかの時に、同級生の男子がいきなり「バタリアンごっこ」を始めて滅茶苦茶怖かった記憶があります。当時は本作のことを知らな>>続きを読む
思ってたんと違う!!
高校2年生の夏、年齢詐称をして大人料金を払って本作を鑑賞した時の僕の心の叫びです。
あのキューブリックが撮るのだからと、性のタブーに挑むような尖った映画を期待していたのですよ>>続きを読む
久しぶりに再見しまして、ホラーと言うよりも、信仰心をめぐる葛藤ドラマとして非常に見応えがありましたね。
↑たぶんこれが一般的な評価と同じ。
初見時も「暗くてザラついた人間ドラマにかなり重点が置かれ>>続きを読む
ベルトリッチ監督が本作でやりたかったことは「対比」。この1点に尽きるんじゃないかなぁと考えます。
「もしも人生というものが複雑怪奇なものであるとするなら、自分のこれまでの人生はまったくそれにかなった>>続きを読む
映画史上最高の悪役を10人選べ。
と言われたら、僕は本作のマックス・ケイディー(ロバート・ミッチャム)を確実に入れると思います。
本作は言わばストーカーの先駆けのような内容で、ネチネチとまとわりつ>>続きを読む
こりゃクーデターを題材にしたアトラクション映画だな、と思いました。
サメでもなく、恐竜でもなく、です。
そもそも劇場で映画を観ること自体がアトラクション性を含んでいることは、映画が誕生して以来の歴史>>続きを読む
誰か特定のカップルを別れさせたいと思ったことはありませんか?
意中の相手の恋人が邪魔だったり、ビジネスの利害など理由は様々ですが、そんな需要に応える「別れさせ屋」という職業があります。
本作はゾン>>続きを読む
最近観たなかではダントツで陰鬱な映画でした。
お話は陰惨そのもの。画面は終始暗いし、淡々とゆったりとした展開、そして息を潜めたように静かです。
おぬし、寝かす気か…。
と言いたくなるほどの催眠映>>続きを読む
ハゲと爆薬
と書くと、なんだか遠藤周作の名著『海と毒薬』みたいに聞こえますね。
もちろん本作がそんな格調高い作品であるはずはなく、ジェリー・ブラッカイマー製作による大味アクションです。
僕は当時>>続きを読む
本作は善良な一般家庭が突如、不快で理不尽な暴力によって支配される様子を延々と描きます。
観客は誰もが子羊のように怯える家族に同情し、思わず感情移入してしまいます。
隙を見て逃げるんだ~!
武器になり>>続きを読む
世の親をゾワッとさせる映画。
これは怖い。子を持つ親にとっては怖いです。
まず単純に我が子が忽然と姿を消してしまうというのは親にとっては決して起きて欲しくない悪夢ですが、本作は手がかり一切ナシという>>続きを読む
史上、最も多くの亜流を生み出した映画は『エイリアン』(1979)かもしれません。
実際に『エイリアン』みたいな映画を撮りたいという熱にうなされた映画や映画人を多く見てきましたし、映画ファン、特にB級>>続きを読む
街の定食屋さんのメンチカツ定食を、癖のある創作料理人が手掛けたら、全然違う料理に仕上がった。そんな感じの映画ですね。
本作は物語としては非常に古典的で、西部劇の名作『シェーン』が下敷きになっていると>>続きを読む
北欧ですなぁ。
北欧に行ったことないし、東南アジアに住む僕がそんなこと言ってもまるで説得力がありませんが、一般的にイメージされる「北欧っぽさ」が存分に出ていて、思わず「北欧ですなぁ」と口走ってしまう>>続きを読む
「過去の栄光にすがるハリウッド女優の没落」という切り口で語られることが多いようですが、僕は少し違う視点で楽しませてもらいました。
ヒモ映画として、です。
本作ではよくグロリア・スワンソン演じる元・>>続きを読む
最後のシーンを観て「あっ…」と。
本作は『太陽がいっぱい』的な【隠れ同性愛映画】なんじゃないかと思ったのです。
フランス映画の名作『太陽がいっぱい』は貧乏な青年が金持ちの友人を殺して、彼に成り済ま>>続きを読む
田舎の王様が都会の美女に恋する悲劇です。
この映画は古典的なモンスター映画なので、「怪物と遭遇する恐怖を人間たちの視点で描く」という型通りの作品ですね。でも、ちょっと切り替えて【半魚人の視点】で物語>>続きを読む
15年ぶりに観ましたが、印象がガラッと変わって素晴らしい映画だなと思いました。
原題のIrreversibleが「取り返しのつかない」という意味であるように、本作に限らずギャスパー・ノエの映画では些>>続きを読む
鈴木その子もビックリな白塗りフェイス。
厚化粧でも隠しきれぬ肌の老い。
酒枯れた声。
大きく見開いた眼。
ハート型のホクロ。
それでもフリフリのお洋服を着て、心は少女のまま。
しかし可愛い天才子役の面>>続きを読む
戦争映画ならぬ「戦車映画」。
そう、大型量販店のような「戦争映画」という広い括りではなく、特定のテーマや分野に特化した小さな専門店のような映画なのですね。
もちろん戦争映画と言っても多種多様ですが>>続きを読む
本作が描いたのはリオデジャネイロの観光的なイメージをぶち破る貧困、麻薬、殺し合いの世界です。小学生が小学生に銃殺される、そんな信じがたい現実を描いているのです。
これを聞くと、悲惨で救いの無い映画な>>続きを読む
これはエイドリアン・ライン監督のキャリアの中では異色作ですよねぇ。『フラッシュダンス』『ナインハーフ』『危険な情事』と大衆受けするヒット作を連発した後に作られたのが、地味〜で気味の悪〜い本作ですから。>>続きを読む
こ、これは酷い…。
大スターを起用し莫大な予算を投じた大作ですが、根本的に映画として下手すぎます。
ダメな点を挙げると下記の2点です。
・話の段取りが悪すぎる
・撮影が短調すぎる
今回>>続きを読む
無人の車が無差別に人々を襲うという作品です。
本作がユニークなのは
『ジョーズ』のようなモンスター映画
『エクソシスト』のようなオカルト映画
という70年代の米国映画の二大トレンドを組み合わ>>続きを読む
ゾンビが映画の一大人気ジャンルになったのは一体いつからでしょうか。最近はゾンビ映画が好き!という人が増えた気がします。実際にゾンビ映画の制作本数もかなり増えてきているのは事実で、ジャンルの市場規模とし>>続きを読む
過剰なセックス三昧(表現・手段)を通して何を描くのか、どのようなテーマを浮き彫りにするのか(目的)という点を観客は嫌でも意識せざるを得ないのではないでしょーか。
浮き彫りになったテーマのひとつは、>>続きを読む
前半のノンストップアクションにはぶったまげました!今となってはさほど珍しくない「ワンカット風」なのですが、その精度が高く、効果的です。
カットを割らないことによって人物同士の距離と位置関係がダイレ>>続きを読む
うおおおお!こんな映画が観たかったのだ!
ギャスパー・ノエは当初はケン・ラッセル監督のカルト映画『アルタード・ステーツ/未知への挑戦』のリメイクをやりたがっていたそうです。
その映画は生命の根源の探>>続きを読む
話としては「社会のド底辺にいる下流中年の危機」というやつなので、なにやら週刊SPA! の特集を彷彿とさせます。
下流中年は「下流老人」から派生した言葉で、その基準としては
1. 収入が著しく少ない>>続きを読む
鬼才の処女作にして、彼が世界との戦いの始まりを告げる狼煙(のろし)のような一作、といったところでしょーか。
そして本作はテーマや物語よりも、「ノエのスタイル」を観る映画のような気がします。
上映時>>続きを読む
聖職者ふたりの対話?うわ、興味ね〜。
と思った人にこそ観てほしい一本です。
かく言う僕も、キリスト教を信仰してませんし、ローマ教皇には1ミリも関心がありませんでした。ところが本作はめっちゃオモ>>続きを読む
【注意】小さいお子さんがいるご家庭、妊娠中の女性にはおすすめしません。
本作はヒッチコックの『鳥』がそうであるように、純真な子どもたちが理由もなく大人たちを襲うという不条理なホラー映画です。
一般>>続きを読む
決して悪い作品だとは思いませんが、
ぜんぜん良さが分からない。
観ている間、何も感じるものが無いのです。楽しい!ワクワクする!美しい!怖い!おったまげー!…などの映画に対するリアクションが不思議にも>>続きを読む
本作の見どころは何と言っても終盤の酒池肉林グチャドロ乱行パーティーに他ありません。
上流社会のおっさんやオバさんたちがローションまみれでヌルッルヌルになり、生贄となる人間に群がり、ずずずいーっと養分>>続きを読む