暮色涼風さんの映画レビュー・感想・評価

暮色涼風

暮色涼風

ルックバック(2024年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

自分の経験にものすごく似ているところがあって、泣いた。

自分の場合は、高校生時代に、保健委員長になって、校舎の全トイレに貼る毎月発行の"保健だより"に、友人とふざけ半分で4コマ漫画の連載をし始めた。
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

・弟が数人の仲間に恨みを買っているようだが、兄の家の近くまで送ってもらえたのは何故なのか。
・人間の本当の娘アダの死因は何か。流産か、死産か、成長してからの他の理由か。
・ラストの羊男は、何故銃の扱い
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ブレインデッド(1992年製作の映画)

4.5

ドチャクソ笑えて、とてもジューシー。

"そうはならんやろ、だがそれが良い"が詰まっている。

芝刈機、犬、おばば、色んなものが画面いっぱいに寄ってくる、或いはカメラが寄っていくクローズアップ演出が多
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瀧の白糸(1933年製作の映画)

4.0

欣さんかっけえ。

俺も24歳の美女に、
「後生だから、貢がせてください」
って言われてヒモになりたい〜。

というか、水芸の興行ってそんなに稼げるのか。

賛否のありそうなラストは、双方の願いが叶っ
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有りがたうさん(1936年製作の映画)

3.8

どれだけ安売りしてもお互いに気持ちの良い言葉、"ありがとう"。
↘︎↗︎→↗︎→
この訛ったイントネーションが癖になる。

バスが人を追い越すところは必ずカットバックで、追い越された人は道の中央にいる
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アラーニェの虫籠 リファイン版(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

何時か分からなくなる空と工場地帯などの風景描写がとても良かった。
操られることを意識してか、ビスクドールのようなキャラデザも良かった。

後半のストーリーには一貫性が無い。
最初は虫グロ注意の心霊系か
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SAND LAND(2023年製作の映画)

4.2

鳥山明先生の手描き感と3DCGの融合が見事。
あとペットボトルの水がとても美味しそう。

この世で一番悪いことは、他者の命を奪うこと。

戦艦ポチョムキン(1925年製作の映画)

3.8

100年前当時としては非常に革新的な撮り方と編集。
初めて観たのは大学の講義だったが、時間が経ってからまた観ると初心に戻れる。

"映画はアトラクション"とは言い得て妙。

これは共産主義者じゃなくて
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劇場版 異世界かるてっと ~あなざーわーるど~(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ギリ適材適所。

最後の最後にパンツ盗んだのかと思った。

The Spirit of Wonder チャイナさんの憂鬱(1992年製作の映画)

3.8

ノスタルジイ。
ロマンチック。
この頃の作品は、取り返しのつかないオチばかりで良い。
フィルマークスに載っていない短編集の方も良かった。
アルアルナイアルソウアルナー。

スーパーバッド 童貞ウォーズ(2007年製作の映画)

4.3

ずっと笑えて、しっかり琴線に触れる。
倫理観は一旦おいといて、酒を飲みながら観たいコメディ映画ベスト5に入れたい。

親友とのこの愛は一生ものだな。
彼らの老後まで想像して、観たくなった。

調理実習
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The Spirit of Wonder 少年科學倶楽部(2001年製作の映画)

3.8

火星に行きたい人達の話。

ひとりではなく複数人で、ひとつの同じ夢を50年も一緒に追い続けられるのは良いなあ。

宇宙規模で見れば、50年はほんの一瞬に過ぎないが、人類にとっては、ほとんど一生だ。
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ハーダー・ゼイ・カム(1973年製作の映画)

3.6

日本人たるもの、ふとした瞬間に雅楽や昭和歌謡がたまらなく聴きたくなることがあるだろう。
こんなことは滅多にないのだけれど、自分は最近、ふとレゲエが無性に聴きたくなった。
というわけで、ジミー・クリフが
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School Days OVAスペシャル~マジカルハート☆こころちゃん~(2008年製作の映画)

1.8

「やり直しの利かない、たった一度の人生なんだ」
って伊藤誠が言うと説得力ある。

School Days<Valentine Days>(2008年製作の映画)

2.3

束の間の平和。

タタリ神が憑いているバレンタインチョコを作れる桂さんのポテンシャルは計り知れない。

キネマの神様(2021年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

永野芽郁と北川景子がめっさ美人。
ちゃんと昭和の女性に見える。


原作小説は既読だけど、ストーリーもテーマも解釈も大分異なるため、山田洋次監督の自己投影が強く反映されている印象を受けた。

例えば、
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彼女と彼女の猫 -Everything Flows-(2016年製作の映画)

3.7

猫と主の、出会いから別れの話。

原作よりも長尺になった分、猫の短期記憶と長期記憶について、深掘りされている。
原作のデフォルメ白猫の方も愛らしく、好みは分かれそう。

初期の新海誠監督は、このような
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ウルトラマンゼアス(1996年製作の映画)

3.1

幼い頃にねだった記憶はないけど何故かVHSを買ってもらって観た、潔癖症のウルトラマンの話。
出光興産のイメージといえばこのウルトラマン。

『タクシードライバー』よろしく自販機や鏡の前でシュワッチの練
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ロミオ&ジュリエット(1996年製作の映画)

4.3

美術と編集のセンスがとても良い。
台詞がママでこの世界観設定は笑った。
ミスマッチのはずなのに、詩的な言葉はすっと沁みて、古典をただ忠実に映像化しようとするだけの作品よりも余程面白い。

一見、倫理観
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ダメ男に復讐する方法(2014年製作の映画)

3.4

ラバーカップを得意げに振り回しながらサプライズにやって来るキャメロン・ディアスがおバカすぎて好き。

アラフォーになっても、自分の社会的立場を気にせず、明日のことも考えず、学生みたいに酒飲んだり、髪を
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

3.8

星が綺麗だ。
素敵な音楽が聴こえる。
美味しそうな匂いがする。

そんな何気ない日々の些細な"きらめき"を、感じられている時と、忘れてしまっている時がある。

自分は、深く落ち込んで絶望感に耐えている
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ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女(2005年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

第二次世界大戦後まもなく児童向けに描かれたという小説が原作。
戦時中に疎開した子どもたちが、異世界にいざなわれ、その世界でも戦争が起こるという物語。


サンタさんが、「戦は醜い」と言いながらも、武器
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デート・ア・バレット デッド・オア・バレット(2020年製作の映画)

3.9

時崎狂三が素敵。
ダークヒロイン殿堂入りだな。あと、笑い方が怖いヒロインベスト5に入る。
ちなみに暫定1位は『ボボボーボ・ボーボボ』の魚雷ガールの「魚雷ッ魚雷ッ魚雷ッ」って笑い方。

デート・ア・バレット ナイトメア・オア・クイーン(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

狂三って名前、
"くるみ"じゃなくて、
"きょうぞう"って読んでしまう。

ミステリアスな狂三の断片的な一面を見させられた印象で、まだまだ明かされていない部分が一層気になった。

最初は、こんな異空間
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ぼく モグラ キツネ 馬(2022年製作の映画)

4.1

優しい。
雪景色あったけえ……。

100エーカーの森と繋がってそう。
スノーマンが飛んできそう。
パトラッシュと一緒に天に登っていきそう。

あえてラフの線を残したようなタッチ好き。

劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント(2015年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

2期と3期の間。

そういえば2期はあまりデートしていた覚えがないけど、この劇場版ではちゃんとやってる。
スーパーで買い物とか、商店街で食べ歩きとか、そんな些細な日常を送るデートが一番良いものだなあ。
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劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

大人や周囲に勝手に期待され、勝手に見捨てられた子どもたち。選ばれなかった者たち。
"子どもプロイラー"はあくまで虚構だけど、現実にも、何かに失敗したり思うようにいかなかったり、学校や社会に適合できず引
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劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

血の繋がりのない家族を繋ぎとめたい者、家族を壊してでも愛する人を救いたい者、愛する人の愛する人を盲目に愛するストーカー。
皆それぞれ、理想の"未来"を"運命"に変えるために、生存戦略を企てる。
実行す
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クルージング(1980年製作の映画)

3.5

潜入捜査とはいえ、こんなコミュニティに一人で入っていく勇気があるのがうらやましい。自分なんて一人映画館がやっとだ。ラーメン屋もカフェも極力誰かと行きたい。

取り調べでビンタしに来るパンツ一丁の黒人は
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二世部隊(1951年製作の映画)

3.7

「米国人かどうかは、人種ではなく内面で決まる」
という理想を皮切りに、日系米国人への差別がまだ強かった時代の、日系志願兵と米国軍人との偏見や友情が描かれている。

コメディチックな面も多いので、嘘っぽ
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ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

孤独を感じている時に観たら、かなり沁みる映画。
自分も、もうすぐ引っ越して、新しい人生を始めるところだったので、この話の色んなところに共感した。

「星は毎晩死んで、翌朝生まれ変わる。そして再び、輝け
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渚にて(1959年製作の映画)

3.0

それでも人類は、水爆も原発も手放さない。

夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

新海誠と押見修造をミックスした感じがある。

"失った大切なもの"と、"これから大切になるであろう何か"。
大事なのは過去と未来どちらか、と天秤にかける。
今この瞬間も、過去にとらわれている人間という
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ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

3.6

フルCGかと思うほど綺麗なストップモーションアニメ。
もしもティム・バートンが日本人だったらどんな作家になっていたのだろう。
ジブリで下積み・貢献して、独立して、アニメと実写の二足のわらじで成功してい
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ジョディ(2021年製作の映画)

3.6

随所に手塚治虫っぽさがある。

嫌な記憶を忘れることは、良い面もあり悪い面もある。

続・終物語(2018年製作の映画)

4.0

鏡の世界で、あの子だけ反転しない、裏表がないってのは納得いかなかった。絶対どこかあるでしょに。