暮色涼風さんの映画レビュー・感想・評価

暮色涼風

暮色涼風

ロミオ&ジュリエット(1996年製作の映画)

4.3

美術と編集のセンスがとても良い。
台詞がママでこの世界観設定は笑った。
ミスマッチのはずなのに、詩的な言葉はすっと沁みて、古典をただ忠実に映像化しようとするだけの作品よりも余程面白い。

一見、倫理観
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ダメ男に復讐する方法(2014年製作の映画)

3.4

ラバーカップを得意げに振り回しながらサプライズにやって来るキャメロン・ディアスがおバカすぎて好き。

アラフォーになっても、自分の社会的立場を気にせず、明日のことも考えず、学生みたいに酒飲んだり、髪を
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

3.8

星が綺麗だ。
素敵な音楽が聴こえる。
美味しそうな匂いがする。

そんな何気ない日々の些細な"きらめき"を、感じられている時と、忘れてしまっている時がある。

自分は、深く落ち込んで絶望感に耐えている
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ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女(2005年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

第二次世界大戦後まもなく児童向けに描かれたという小説が原作。
戦時中に疎開した子どもたちが、異世界にいざなわれ、その世界でも戦争が起こるという物語。

サンタさんが、「戦は醜い」と言いながらも、武器を
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デート・ア・バレット デッド・オア・バレット(2020年製作の映画)

3.9

時崎狂三が素敵。
ダークヒロイン殿堂入りだな。あと、笑い方が怖いヒロインベスト5に入る。
ちなみに暫定1位は『ボボボーボ・ボーボボ』の魚雷ガールの「魚雷ッ魚雷ッ魚雷ッ」って笑い方。

デート・ア・バレット ナイトメア・オア・クイーン(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

狂三って名前、
"くるみ"じゃなくて、
"きょうぞう"って読んでしまう。

ミステリアスな狂三の断片的な一面を見させられた印象で、まだまだ明かされていない部分が一層気になった。

最初は、こんな異空間
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ぼく モグラ キツネ 馬(2022年製作の映画)

4.1

優しい。
雪景色あったけえ……。

100エーカーの森と繋がってそう。
スノーマンが飛んできそう。
パトラッシュと一緒に天に登っていきそう。

あえてラフの線を残したようなタッチ好き。

劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント(2015年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

2期と3期の間。

そういえば2期はあまりデートしていた覚えがないけど、この劇場版ではちゃんとやってる。
スーパーで買い物とか、商店街で食べ歩きとか、そんな些細な日常を送るデートが一番良いものだなあ。
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劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [後編] 僕は君を愛してる(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

大人や周囲に勝手に期待され、勝手に見捨てられた子どもたち。選ばれなかった者たち。
"子どもプロイラー"はあくまで虚構だけど、現実にも、何かに失敗したり思うようにいかなかったり、学校や社会に適合できず引
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劇場版 RE:cycle of the PENGUINDRUM [前編] 君の列車は生存戦略(2022年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

血の繋がりのない家族を繋ぎとめたい者、家族を壊してでも愛する人を救いたい者、愛する人の愛する人を盲目に愛するストーカー。
皆それぞれ、理想の"未来"を"運命"に変えるために、生存戦略を企てる。
実行す
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クルージング(1980年製作の映画)

3.5

潜入捜査とはいえ、こんなコミュニティに一人で入っていく勇気があるのがうらやましい。

取り調べでビンタしに来るパンツ一丁の黒人は本当に謎すぎて笑った。
知る人ぞ知る、珍場面だったんだ。

フリードキン
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二世部隊(1951年製作の映画)

3.7

「米国人かどうかは、人種ではなく内面で決まる」
という理想を皮切りに、日系米国人への差別がまだ強かった時代の、日系志願兵と米国軍人との偏見や友情が描かれている。

コメディチックな面も多いので、嘘っぽ
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ミスター・ロンリー(2007年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

孤独を感じている時に観たら、かなり沁みる映画。
自分も、もうすぐ引っ越して、新しい人生を始めるところだったので、この話の色んなところに共感した。

「星は毎晩死んで、翌朝生まれ変わる。そして再び、輝け
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渚にて(1959年製作の映画)

3.0

それでも人類は、水爆も原発も手放さない。

夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

新海誠と押見修造をミックスした感じがある。

"失った大切なもの"と、"これから大切になるであろう何か"。
大事なのは過去と未来どちらか、と天秤にかける。
今この瞬間も、過去にとらわれている人間という
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ティム・バートンのコープスブライド(2005年製作の映画)

3.6

フルCGかと思うほど綺麗なストップモーションアニメ。
もしもティム・バートンが日本人だったらどんな作家になっていたのだろう。
ジブリで下積み・貢献して、独立して、アニメと実写の二足のわらじで成功してい
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ジョディ(2021年製作の映画)

3.6

随所に手塚治虫っぽさがある。

嫌な記憶を忘れることは、良い面もあり悪い面もある。

続・終物語(2018年製作の映画)

4.0

鏡の世界で、あの子だけ反転しない、裏表がないってのは納得いかなかった。絶対どこかあるでしょに。

五等分の花嫁∽(2023年製作の映画)

3.9

完全に原作ファンへのサービス作品。
好きな人にとっては「ありがてえ」ってなるけど、テレビアニメだけ追った人や初見の人は「これだけ?」ってなりそう〜。

やっぱり劇場用に時間と金をかけて作ってるから、作
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好きになるその瞬間を。 告白実行委員会(2016年製作の映画)

3.6

誰かの願いが叶うと、誰かが悲しい思いをする。
誰かが選ばれる時、誰かが選ばれない。
そんな物語を見ると、頭の中で必ず流れるのは、宇多田ヒカルの『誰かの願いが叶うころ』。

好きな人が好きな人と結ばれて
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ずっと前から好きでした。告白実行委員会(2016年製作の映画)

1.8

小中学生向けの恋愛ストーリー。
浅すぎる。

おっさんもドキドキさせてくれよ。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

もののけとハウルと風立ちぬ、と、今までの宮崎駿監督自身の作品のミックスみを感じた。
それは、故・高畑勲の意見が一切加わらない初めての作品だったからというのもあるかもしれない。

この作品はストーリー自
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.3

成就した恋ほど語るに値しないものはないが、成就しなかった恋ほど語りたくないものもない。

明石さんのような真剣ポンコツな人が、半径5メートル以内にいる人生を送ってみたい。

それにしても主人公の部屋、
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Kino(1998年製作の映画)

4.3

だんご3兄弟の作詞・プロデュースの佐藤雅彦監督作品短編集を、親友とつっこみながら、ここはこうだねああだねと言及しながら観た。

どの作品もシンプルながら、日常の中のちょっとしたおかしみが愛おしく感じら
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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

"Come and get your love"

周りの愛を受けて、アライグマは自分をアライグマだと認め、自分らしく生きて良いのだと知る。
ありのままで良い。
それに気付ければ、肩の荷は下りて楽にな
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マーベル・スタジオ スペシャル・プレゼンテーション:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル(2022年製作の映画)

3.0

8月なのでクリスマス映画を観たくなって。

回想シーン、マイケル・ルーカーが実写で出てたら泣いたかも。

年齢制限とか気にすることなく、ジェームズ・ガンにはもっと自由に表現してもらいたい。当たり障りの
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ベティ・ブルー/インテグラル 完全版(1992年製作の映画)

4.3

長さを感じないほど、最初から最後まで良かった。

緑と赤、黄色と水色。主張強めの印象的な色彩美が、それぞれのキャラクターを引き立てる。
そうめんで言ったら、大葉とミョウガ。

過激なシーンの全ても、二
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映画 五等分の花嫁(2022年製作の映画)

3.9

五つ子ヒロインの顔がみんな同じだから、誰が何をしたか、或いはしなかったか惑わせてくるというミステリー性が、全編通して面白かった。

5人とも推したくなる良さがあるから、誰が選ばれてもしんどかった。
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どうにかなる日々(2020年製作の映画)

3.2

レズ、ゲイ、親戚に向ける性的欲求、未成年同士の性交渉、全部が生々しい話だった。
それらを全て直接的に描かれると、見ていて辛いものがあるが、婉曲的な表現でオブラートに包んで、見せなくてもやることはやった
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タグ(2018年製作の映画)

2.7

実話に基づいていて、モチーフは面白いのだけど、盛るならもっと盛っていい。
"嘘の流産"は、倫理観がどうのこうの以前にネタとして全然面白くない。

ジェレミー・レナーは順調に回復してるのかな。また役者が
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ガンズ・アキンボ(2019年製作の映画)

3.8

ハリポタ以外の作品では、一番良いダニエル・ラドクリフだった!

ネット社会、監視社会、依存社会……。
現代の娯楽や便利な物の中に潜む沢山の危険が、この"ゲーム"を面白くしている。

スリザー(2006年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

たどり着いた星にいる生き物を、片っ端から捕食し尽くすだけだった地球外生命体が、人間に寄生して初めて"愛情を知る"ところが、めちゃ良いポイント。
人間の悪いところや残酷性もけっこう皮肉っていて面白かった
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アドレナリン(2006年製作の映画)

3.6

一番笑ったのは、投げたコカインの袋がジェイソン・ステイサムの頭にペッて貼りついたところ。

冷たい雨に撃て、約束の銃弾を(2009年製作の映画)

3.6

『メメント』や『ジョン・ウィック』が好きな人にオススメの復讐もの。

偶然(1982年製作の映画)

3.9

大学時代に、「偶然と必然」がテーマの講義で、鑑賞した作品。

列車に乗れるかどうかを分岐点に3パターンの人生が描かれている。
が、よく見ると、そこで分岐する前にも小さな違いがいくつもある。
その些細な
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ビーチ・バム まじめに不真面目(2019年製作の映画)

3.8

良くも悪くも、自分の持っていないものを全部持っている自由人な主人公だった。

酒と女とハッパと、どんなに遊んでいても、突然タイプライターを打ち出す。
仕事のつもりではなく、金のためではなく、あくまで、
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