Poppyさんの映画レビュー・感想・評価

Poppy

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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

4.0

マインドコントロールで支配下に置かれる様がめちゃくちゃ怖くて、自分の常識の範囲外の畏怖の様なものを目の当たりにすると、大事なものすら差し出してしまうのか。

想定してると梯子を外され、整合性が取れない
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

私は何を見させられてるんだと思いながらもズルズルと奇妙な世界に引きずり込まれた。

長い年月をかけて蓄積されてきた色々な感情や世界の理屈や不条理をもう一度ベラを通して疑似体験できた様なそんな感覚。自分
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

3.7

人物描写が妙にリアル。ストロベリーちゃんのキャスティングとか絶妙!

そこにある現実をただ生きる人々ばかりの田舎街で、周りの人を掻き回して踏んづけて利用してでも這いあがろうとする主人公はクズなんだけど
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.8

日本の現状と、彼女たちの悔しさと、自分の経験と重ねて見てしまって、映画そのものよりも色々と考えさせられてしまった。

性加害についての認識が男女(という大きい括りで語りたくないが、便宜上)でかけ離れて
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

ラストシーンで平山はなぜ泣いたのだろう。
笑顔を作ろうとするのだけど、涙が溢れてしまう。
もう1回、麻生祐未演じる妹をハグしたあとにも泣いていた。

人の死を感じ取ってしまったからだろうか。
自分の生
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

どこを切り取っても、アキ・カウリスマキでしかなくて良い。音楽が良い。

終わりのない戦争のニュース、明日の食事の心配をするような不安定な毎日でも、大切な人と、花瓶にお花があればいいよ。

市子(2023年製作の映画)

3.5

うーん、社会問題をはらんだ重めのテーマに、男たちの行動理由が「だって好きだから」で若干白けてしまった。ファムファタールなのはわかるのだけども

話はおもしろいのだけど、愛だの恋だの言い出すから、ちょっ
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エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.8

煙草の火を分け合うふたりの美しさよ
夜明けのオフィスの美しさよ

みんなそれぞれ思惑や打算があったりするのだけど、それでも人と繋がって、くっついたり離れたりして生きていく

夏の夜にぴったりの映画

あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.9

敷かれたレールに乗るか、降りるか、乗ってることにも気づかないか

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.0

千と千尋の神隠し辺りからの宮崎駿の感じ

異世界と現実をつなぐ接点があって、あっちの世界での冒険ファンタジー

宮崎駿のイマジネーションは全然枯渇してなくて、相変わらず凄い

天才にしか見えない世界、
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.0

顔のアップ、目の動きだけでめっちゃ怖い
おばけや幽霊よりも人が怖い、イカれた人が集団でいるの怖い
でもどこかやはりチャーミングで、ホラー苦手でも嫌な気持ちにならず観れた。おもしろかった

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.9

ジョーダン・ピール初鑑賞
怖いの苦手なので心配だったけど、なんでかチャーミングさがあって、全然大丈夫だった
不穏な空気感とか、なにかが存在しているような感覚とか、本当に上手で面白く見れた

日常に転が
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怪物(2023年製作の映画)

4.0

ちょっと前に映画館で鑑賞

シューゲイザーみたいな映画
ノイズの中に一筋の綺麗な光が指すような
特に終盤の昂りは最高だった

エンディングについて色々な解釈があるようなのだけど、はっきり言ってそんなの
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.9

ちょっと前に鑑賞
半分忘れてる

触れ合わないけどなんかエロい
交錯する視線が意味ありげ
生きてるのに生を感じない
冷たくて硬い

ようなイメージだったような
観てよかった、おもしろかった

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.0

???
ん?なんだこれは??
マルチバース⁇バースジャンプ⁇
⁇???
ん?どこ?今どこの世界線??
アクションかっちょいいな
衣装とメイクもヤバいな
えー無茶苦茶やん
グーニーズの子、大人になったな
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カモン カモン(2021年製作の映画)

3.9

いつの間にか子供の頃の記憶なんてなくなっていて、だからジョニーがジェシーに、君はいつかこのことを忘れてしまうだろうと言うのだけど、忘れないよとジェシーが言うのが切なかった。

いつか忘れてしまうジェシ
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PASSION(2008年製作の映画)

3.8

ドライブマイカー、偶然と想像に続き、濱口監督3作目。過去の作品も遡りたくなり観ました。

東京藝大大学院の卒業制作だとか…
工場の煙突から立ち込める煙やバスのシートとマフラーの色が同じだったり、視線ひ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.6

ウェスアンダーソンの世界に浸れて幸せでした。

ビル・マーレイやオーウェン・ウィルソンなどなどお馴染みのメンバーからティモシー・シャラメ、レア・セドゥなど美形新メンツも加わって、数え上げたらキリがない
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ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

3.9

白昼の美しすぎる狂宴‼︎‼︎‼︎
景色とか衣装とかお花とか壁画とか髪型とか熊とか、いちいち可愛い。

彼らにとっての平安を守る為の伝統なのかもしれないけど、ひっそりとやってるんだから、どこかで自分達の
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

恋のはじまりから終わりまでを丁寧にていね〜〜〜いに描いた映画。心の機微や人物設定に愛とリアリティがあって、スッと入ってきた。
あーーーーよかった。

さがす(2022年製作の映画)

4.0

これはリメイク決定ではないでしょうか。脚本が練り込まれてて、海外からオファーがありそうです。
重めの設定で、映画何本か観たような疲労感があるのですが、それくらい展開があるのと細かい演出、役者さんの演技
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.2

すっかり濱口監督のファンになってしまった。
ほぼ俳優2人による会話劇なのだが、流れるように話が展開していく。しかし朗読しているようなセリフ回しで、ただ流されることはできない。
人間の欲や狡さなどのどう
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.8

あの頃のチクチクした感じの空気感を纏った映画。鑑賞後はいろんな感情がグルグルするけど不思議と軽やかでした。

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.5

前作をアマプラで観て、気になって映画館で鑑賞。ラストの方はアルマゲドンを彷彿とさせた。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

人間というものを何層にもわたって見せてくれる素晴らしい映画だった。

街の上で(2019年製作の映画)

4.5

とても良かった。
ジム・ジャームッシュ味があって、下北に本当にいそうでいない人たちの群像劇。

ハウス・イン・ザ・フィールズ(2017年製作の映画)

4.5

モロッコは思い入れが強くて、だいぶ個人的な気持ちが入ってしまったけど、とても良かった。

映し出される空や山が、
光に照らされる緑が木が水が、
夜に吸い込まれるように響く音が声が煙が光が、
村の家の壁
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.9

TVシリーズ観ただけのニワカだけど、盛り上がってたし、ウィキペディア読んで、観てきた。
とにかく映像が素晴らしく、物体の造形や世界観が圧巻だった。存在しないものを視覚化するのって本当にクリエイティブ。
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.7

特に目新しいテーマではないのだけど、やっぱり人間描写が秀逸で、無自覚な人の醜さを見せられている気がした。同時に素晴らしいところも見せてくれて、監督自身フラットな視点と愛があるひとなのだと思う。

西川
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.9

気持ちが通じない人といる方が、よっぽど孤独に感じてしまう時がある。

ひとりになることや道を外すことを過剰に恐れるよりも、孤独を知り、向き合える強さがあるのは、よっぽど幸せなのかもしれない。

喪失感
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行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

4.5

このドキュメンタリーは自分にとってフリーセラピーだってキアーが言ってたけど、自己開示はもちろん、自分に向き合い、過去に向き合い、母親にもインタビューもした監督兼出演者のビンにとってもその意味合いは強い>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.8

あの頃のあの空気とか感性とかって、今となっては尊い。まるで世界のすべてのような気がしてたし、一生懸命だったのだけど、思い返すと震えるほど恥ずかしかったりする。しかしダサいって言うほうがダサいと言わんば>>続きを読む

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