ウガチャンムービーログさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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私は確信する(2018年製作の映画)

3.8

フランスの失踪者は年間4万人、うち1万人弱は謎の失踪であるという。
2000年にフランスで実際に起こった「ヴィギエ事件」を題材にした一級法廷サスペンス映画に仕上がっている。
法廷闘争に絡む各人の心理描
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ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男(2019年製作の映画)

3.8

デュポン社が有害化学物質を垂れ流し、数十年に渡り隠蔽してきた事件を、ロブ・ビロット役のマーク・ラファロが弁護士として集団訴訟に踏み切る実話ベースの骨太な社会派作品である。
PFOAはじめ永遠の化学物質
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バニシング:未解決事件(2022年製作の映画)

3.0

フランス人監督ドゥニ・デルクールが、韓国でオールロケを敢行し中国で日常的に存在する臓器売買の闇を描いた作品である。
アクション・サスペンス作品のようでもあるのだが、韓国・フランスノワール映画でもなく、
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.0

マーベル系にハマっている今日この頃であるのだが、作品に過去のテイストを感じさせるものを散見する。
本作品は、力が入り過ぎてしまって鑑賞後どっと疲れてしまった。
しかし、カンバーバッチの男の色気が満載の
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テオレマ 4Kスキャン版(1968年製作の映画)

4.0

青年時代に「ソドムの市」を鑑賞して以来の、イタリア映画界の異端児パゾリー二の問題作「テオレマ」である。
謎の「訪問者」役のテレンス・スタンプの眼の中に神と悪魔が混在しているかのようである。
そして彼自
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パリ13区(2021年製作の映画)

3.8

本作は、女性監督2人が共同脚本という形で参画しているが、随所に女性目線の感性が感じられ非常に興味深い。
高層住宅と工場が連なり多国籍な街並みのパリ13区は、日本人が連想するパリとはかけ離れている。
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

4.5

「ファンタスティック・ビースト」初見参であったが、ファンタジー作品としては申し分の無い面白さである。
特に魔法生物の各々のキャラクターが愛らしく笑えてくる。
約2時間20分、夢の世界を堪能できる作品で
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ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)

4.3

原作小説「ナイトメア・アリー 悪夢小路」を、ギレルモ・デル・トロ監督作品として見事に昇華させたファンタジー作品である。
1940年代当時の見世物小屋の圧倒的な世界観が存分に表現されている。
そしてカル
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.4

脚本が奇想天外・奇妙奇天烈でジャンルはスリラーなのだが、何処となく哀愁が漂いフランス・ベルギー・デンマーク風のテイストが感じられる。
時間の経過とともに、アレクシアの身体(鼻、乳房、腹)が変化してゆく
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親愛なる同志たちへ(2020年製作の映画)

4.0

ロシアの巨匠アンドレイ・コンチャロフスキー監督が、84歳の今になって制作できた作品なのであろうか。
当時のフルシチョフ政権下での、軍・KGB各部局での対立、事実を隠蔽し情報操作するプロパガンダ、恐怖に
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.3

原作者「トーマス・サヴェージ」の意図を反映させながら、牧場主フィルの内面が鋭く抉られて行く。
男性性、女性蔑視、差別、偏見、果ては同性愛まで内包させた斬新な「西部劇」である。
カウボーイ達の川での沐浴
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モービウス(2022年製作の映画)

3.5

マーベル系のムービー・コミック共初心者なのだが、あくまでコミックの画をベースとして、それに映像を寄せて来ているテイストを感じる。
個人的には、アドリア・アルホナに星4.5といったところか。

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.8

東野圭吾原作だけあって、脚本・構成は流石と言わざるを得ない。
単に殺人事件を解決するだけに留まらず、なるほどと納得させられるシーンが随所に散りばめられている。
一連のホテル・コルテシア東京での賑わいを
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.8

ほぼ全編ダークナイト仕様で、太陽の光が恋しくなる作品である。
完全無敵でもなく、精神的にも肉体的にも中途半端な弱さを露呈するロバート・パティンソンのバットマンの設定が絶妙である。
リドラーもある意味応
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名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

4.0

ダンサー田中泯の魂の踊りの一端が垣間見られる珠玉の作品である。
作中、全裸で局部に布を巻き、全身の体毛を剃り落とし一途に踊る写真に胸を突き動かされた。
金・名誉・名声とは無縁に、自身の脳髄を海に沈めて
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ナイル殺人事件(2022年製作の映画)

3.8

アガサ・クリスティの世界観を存分に感じられる作品となった。
各人のバックグラウンドを丁寧に炙り出し、愛と嫉妬と欲望を複雑に絡めながらの謎解きの始まりである。
CGを駆使しながら、エジプトの壮大な風景と
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ポゼッサー(2020年製作の映画)

3.4

クリストファー・ノーラン、ドゥニ・ヴィルヌーヴに続く異常過ぎる才能の持ち主ブランドン・クローネンバーグ監督の最新作である。
CGを一切使用せずフィジカルな特殊効果にこだわり抜く。
映像表現は、バイオレ
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さがす(2022年製作の映画)

4.0

「見つけたくないもの」それは日常生活の中で、全ての人々の心の奥底に潜む魔物なのであろう。
そして一人残された楓が探し続けたものは、父の本当の姿であった。
主役の佐藤二朗は言うに及ばず、連続殺人犯・山内
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オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

3.4

アガサ・クリスティー原作をケネス・ブラナー、マイケル・グリーンの監督・脚本で見事な作品に仕立て上げた。制作にリドリー・スコットが一枚噛んでいるのが何とも言えない。
至る所に伏線が張り巡らされている事が
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白頭山大噴火(2019年製作の映画)

3.4

トンガ海底火山大噴火から富士山噴火のイメージが湧くかとの思いから白頭山大噴火を視聴した。エンターテインメントとしては、比較的良い出来栄えだと思う。ただ「火山灰は降り注いだのか」等の疑問が残り、地震被害>>続きを読む

西成ゴローの四億円 死闘篇(2021年製作の映画)

4.0

2部作の前編に続き「死闘編」である。
西成ゴローは言わずもがな、ヒューミントのエージェント時代の上西雄大監督は、男の色気に満ち溢れており相変わらずのカッコ良さである。
しかし木下ほうか演じる百鬼万里生
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THE RESCUE 奇跡を起こした者たち/ザ・レスキュー タイ洞窟救出の奇跡(2021年製作の映画)

4.0

ドキュメンタリーの真髄とも言うべき作品である。
当時ニュースでは聴いていたが、救出作戦の実体がこれほど過酷で試練の連続であったとは映画を観て思い知らされた。
救出作戦に関わった全ての人に心より賛辞を呈
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マヤの秘密(2020年製作の映画)

3.0

脚本・ストーリー展開は、やや無理があり説明不足は否めない。
しかし「人間は過去のトラウマから逃げる事は出来ず、何かしら折り合いを付けて生きていく以外に方法が無い。」という事なのか。
ラストシーンが題名
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ARASHI Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”(2021年製作の映画)

5.0

スコア5.0は最初で最後かも知れない。
すべての楽曲におけるパフォーマンス・音響・照明・ステージセット等どれをとっても撮影当時の日本最高水準であり、非の打ち所がない。
素晴らしい圧巻のライブステージ映
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ギャング・オブ・アメリカ(2021年製作の映画)

3.4

1980年代まで実在したユダヤ系ロシア人ギャング「マイヤー・ランスキー」の半生を描くクライム・サスペンス・アクション作品である。
アル・カポネ、フランコ・カステロ、ラッキー・ルチアーノ等と肩を並べる伝
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西成ゴローの四億円(2021年製作の映画)

3.8

上西雄大氏が監督・脚本でメガホンを取り、且つ主役を演じるマネー・クライム・エンタテインメントである。
「西成ゴロー」まさに不屈で無敵で痛快であり、カッコ良すぎなのだ。
上西監督のやりたい放題という感じ
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オーストリアからオーストラリアへ ふたりの自転車大冒険(2020年製作の映画)

3.2

訪問国19カ国、期間11ヶ月、三大陸を駆け抜けた自転車二人旅のロードムービーである。
旅が過酷過ぎたせいか、撮影どころではなくそこまで手が回らなかったという印象である。
私が世界を旅するならば、パック
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ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ(2021年製作の映画)

3.8

天才ジャズシンガー「ビリー・ホリデイ」の知られざる真実を明かすサスペンスエンターテインメントである。
本作品で、ビリーの壮絶極まる人生の一部が垣間見れる。
ビリー役のアンドラ・デイのパフォーマンスは圧
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1941 モスクワ攻防戦80年目の真実(2020年製作の映画)

3.4

第二次世界大戦の天王山となった「モスクワ攻防戦」の知られざる真実を描いた戦争アクション作品である。
近年ロシア国防省が機密解除した資料に基づき脚本を作成し、当時の航空写真から巨大セットが建造された。
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特捜部Q 知りすぎたマルコ(2021年製作の映画)

3.2

新監督と新製作&俳優陣で描かれる特捜部Qシリーズであるのだが。
過去のシリーズの出来があまりにも良く、カール役のニコライ・リー・ロスとアサド役のファレス・ファレスのイメージが強すぎて、新しいカール&ア
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ブラックボックス:音声分析捜査(2021年製作の映画)

4.0

フランス発1級サスペンススリラー作品である。
天才音声分析官がフライトレコーダー通称「ブラックボックス」の音声分析から真実を暴いてゆくと思いきや、展開は意外な方向に転がって行く。
脚本が見事である。
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

4.0

30年以上前の作品なのだが、ジョン・カーペンター監督の凄さに圧倒され2025年という年が妙に気に掛かる。
B級SFホラーサスペンス映画という体を取りながら、現代にも通じるサブリミナル効果の侵略と洗脳を
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.0

秘密を抱えた5人の男女が、一つの殺人事件を介して偶然に翻弄されながら絡まり合っていく姿を、それぞれの人物の視点を通して描かれる。
構成の妙であるのだが、ストーリーに無理がなく偶然が自然に感じられる。
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皮膚を売った男(2020年製作の映画)

3.8

現代アート界を通して上流階級の虚飾にまみれた世界と移民問題・人身売買を見事に対比させる。
ラストのどんでん返しは少し無理があるか。
サムの背中に施された「シェンゲンビザ」のタトゥーが実物を模したため、
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

4.0

スパイアクションアドベンチャー映画の要素に加え、壮大な歴史絵巻を感じさせる作品となった。
史実・実名を所々に散りばめて、エンターテインメント性を追求する体を取りながら、キラリと真実をぶち込んでくるのか
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JOINT(2020年製作の映画)

3.8

現在進行形の日本の犯罪・裏社会を、名簿売買・暴力団・特殊詐欺・ベンチャー投資・外国人犯罪組織といった多方面から小島央大監督が徹底的にリサーチし圧倒的なリアリティで描いた新感覚ジャパニーズノワールである>>続きを読む