daradaraさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.9

クリント・イーストウッドが好きな題材であることは直ぐに分かった。笑


良い奴か悪い奴かなんてのは見た目じゃ判断できない。マスコミに踊らされて、早急に判断を下すのは見苦しい。
本作は、それらのメッセー
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

パラサイトとは一体誰か。

庭石(水石)→学歴・格差・憧れの象徴、嘘の塊→殴られる→川に戻す(捨てる)

「使用済みコンドームの串刺し」は「終盤の串刺し」へと繋がる。
また、下の階層の者が子供をつくれ
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ノスタルジア(1983年製作の映画)

3.7

画面内の色味、空気の移り変わり。光と影のバランス、静謐なカメラワークはずっと見ていても飽きなかった。

ロシアのノスタルジアには、あまり乗り切れなかったが、それなりに楽しめたと思う。

タルコフスキー
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.6

キューブリック版『シャイニング』の曖昧な部分を全て説明したような映画。

それは優しさでもあり、同時に鬱陶しいとも感じた。

なぜなら、その解らない部分に恐怖していたからだ。

前作で心理異常者として
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

正しさのアナ、精霊のエルサ。

今回のテーマは水。
一定の形を持たないもの。それは愛でもある。

1で明かされなかった謎が無理なく愛の物語として解明されていく。

1で「(心の)扉を開けて」と言われて
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IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

3.6

幼少期の結末を前作で描いてしまったため、どうしても既視感がずっとありながら物語が進む。

登場人物が多いのは分かるけど、やはり2時間50分は長すぎる気がした。

IT(トラウマ)と向き合い克服する過程
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ゾンビランド:ダブルタップ(2019年製作の映画)

3.7

ゾンビものの欠点を克服した作品。

ゾンビもので唯一の欠点が、どこからでも出てきて襲うゾンビ。

例えば、視線が外れて、もう一度振り返ると何故かそこにゾンビがいて噛まれる。

それがアリなら、どうしよ
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

3.9

マーティンスコセッシ×ギャング映画

ギャング映画は個人的に得意ではないが、常に死が漂っている世界観が良かった。

人情、信頼、裏切り、昇進、家族、ファミリー。様々な軸から語れる物語。

淡々としかし
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

4.0

KKKに黒人刑事が侵入!?

こんな悲惨な物語をコメディとして見ていたが、ラストのドキュメンタリーによって、現在の方が狂った世界で差別は終わってないのだ、と頭を叩きつけられたような気分になった。

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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.8

どれだけくだらない人にも人生があって、日常が存在している。

しかし、そのくだらない主張によって日常が奪われる人がいる。

とんでもない事件は、そんな一つのくだらない戯言から発生しているのかもしれない
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

3.5

ウェス・アンダーソンの世界がやっぱり好き。

カメラワーク一つとっても計算されて構成されていることが分かる。

ガス燈(1944年製作の映画)

3.7

鑑賞者が結末を理解した時点でサスペンスは終わってて、だからこそ終盤はだらっと、こってりしてるように感じた。

イングリッド・バーグマンはかわいい。

ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

3.4

初ラース・フォン・トリアー

深そうで浅いものを見せられた気分。

ゼイリブ(1988年製作の映画)

3.7

サングラスをかけると、あれエイリアンだらけじゃねーか!

めちゃくちゃB級な設定だが、そこには社会風刺や社会批判を伴っていた。

広告に従い消費社会に騙され、思考停止したエイリアンになっていないか。
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宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

自己満足の塊と自己満足の対峙


・無理矢理お酒を呑ませる
・殴る、蹴る
・レイプ

この腐ったマッチョイズムをまさに男根が握りつぶされることで表現していた。

凄まじい内容に、それを超える役者の演技
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド/エクステンデッド・カット(2019年製作の映画)

4.5

エクステンデッド版も最高でした!

ワンハリ3度目の鑑賞。
館内は皆ファンばかりで、これまでで一番盛り上がってるなか見ることができました。

早く円盤買って、家でだらだらピザでも食べながら見たいな〜。

アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.8

外宇宙から内宇宙へ自問自答を繰り返す。

・「作り笑いをしないといけない」
・「おい、おれに触るな」
など、心の闇の奥(宇宙)から物語は始まる。

常にロイが平静でいられるのは、色んなものに蓋をしてい
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.0

22歳、僕は必死に未来を生きようとしていた。

主人公のオスカーは、現実の僕らと変わらず悩んで失敗して負を抱えて、それでも前を、将来を見ていた。
しかし、あまりにも突然でやるせない耐えがたい死。
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ブラインドスポッティング(2018年製作の映画)

4.0

俺たちには同じものが見えていると思っていた。

ブラインドスポッティング=盲点

同じ場所同じ時間を過ごしても見ている視界は違うのかもしれない。

それは黒人白人に関わらず、どんな人にも通じるものを含
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

社会から殺され、信じていたものにさえ裏切られる。

貧富の差からカウンターカルチャーへの映画。
タクシードライバーや時計仕掛けのオレンジ、ファイトクラブを想起させる。

徹底的な現実描写、銃の重い音。
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サンドラの週末(2014年製作の映画)

4.1

残酷な世界でそれでも信じる愛はあるか。

様々な立場から現実の残酷さを描きながらも、それでもきっとある小さな愛の連続にフューチャーしていた。

一人で悩み、もがき、苦しんで。
そして人を頼り、ぶつかっ
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ロルナの祈り(2008年製作の映画)

3.7

国籍取得のために偽装結婚を…。

相手はクスリに溺れつつも止めたいと思っていて。そして、何より素直な面があった。

手段であったものに愛が生まれ、それは目的に変わっていく。

少年と自転車(2011年製作の映画)

5.0

貧困による育児放棄、里親の愛情。

孤独、反抗、罪、そして愛。

神経剥き出しの子供には重すぎる現実。

認めて欲しかった。
ただ愛されたかった。

それ故におこす行動は罪だろうと関係なくて。

少年
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息子のまなざし(2002年製作の映画)

4.9

息子を殺された男とその息子を殺した少年。

相手を受け入れたとき、何かが生まれる。

オリヴィエの行動は単純には理解できるものではない。
そもそも当の本人でさえ、解らずに行動していた。しかし、そこには
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ある子供(2005年製作の映画)

4.3

「ある子供」は赤ちゃんだけでなく、ブリュノやソニアだった。

余韻まで映す長回し。

環境音が響くような日常の風景。

感情の揺さぶり。大人になろうとする模様をたしかに描いていた。

愛ゆえに罪を犯し
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

3.7

ヌーヴェルヴァーグの傑作

1シーン毎や瞬間、瞬間での面白さは伝わってきた。

この点と点の面白さが線になったとき、初めてこの作品を心から楽しめたと言えるんかな。

何本か初期ゴダール作品を見て、個人
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

3.9

ヌーヴェルヴァーグの旗手、ゴダール

今でいうYouTuberのようなジャンプカットやカメラに向けての台詞、唐突なクローズアップ、手持ちカメラ撮影。
そのどれもが印象に残る。

見て分かる編集が、違和
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メガマインド(2010年製作の映画)

3.9

Alone Again Naturally.

悪者がヒーローを育てる。
この構成から生まれる感動は、この映画を見ないと体験できない。

ゲーム的演出、華麗な選曲、斬新な設定が上手いこと合わさっていた
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