沢の水さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

4.1

月9の連ドラ原作だからと少し甘く見ていたのを悔いるくらい、十分楽しめた。原作を見ていなくてもバッチリ楽しめる。

どんでん返しモノとして、最後の畳み掛け具合が頭一つ抜けてる。
フリの部分もドラマとして
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インターンシップ(2013年製作の映画)

4.3

営業マンおじさん2人がGoogleのインターンに行って成長していく話。

成長していくとは言っても、インターン中で身につけていくのはIT知識だけ。
人を動かす時に肝心の「人間力」は元々営業マンとして培
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何者(2016年製作の映画)

3.8

人気若手俳優を多数起用した就活群像劇。
←このパッケージでプロモーションされている作品にも関わらず、メッセージの伝え方が観客側に対して非常に不親切だった。

"出演者や広告を見て映画に興味を持つであろ
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肉体の門(1988年製作の映画)

3.9

昭和と平成の狭間で生み出された、戦後を生き抜く娼婦を描いた作品。
コンプライアンスが整った令和時代には絶対に生み出されないであろう映画だった。
(例:生きてる牛を階段から突き落とす)

過去の小さな美
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メメント(2000年製作の映画)

4.2

初回、寝落ち寸前で最後まで観たせいで全く意味が分からなかったので、大筋を把握してから2周目を観たところピースがハマっていき最高に楽しめた。

主人公目線で記憶障害を追体験するように組み立てられたストー
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ジュディット・ホテル(2018年製作の映画)

3.9

16分の短編の劇中、常に漂っている死の予感が美しかった。
肉体からの精神の解放に痛みを伴わない場合、私たちは死を恐れなくなるのだろうか。。

あと1センチの恋(2014年製作の映画)

3.9

日本と結婚観とか貞操観念とかが違うので誰にも感情移入はできなかったが、他人の恋愛模様を覗き見してる感覚で楽しかった。
周囲の人間と目まぐるしく近づいたり離れたりしていくのに、アレックスとロージーの距離
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トレイン・ミッション(2018年製作の映画)

3.7

哀愁と精悍さを兼ね備えるマイケルの役柄が良かった。リーアム・ニーソン、渋カッコいい。

車内で事件が現在進行形で動いている、という緊張感が伝わってくるのが良かった。

謎解き要素に関わる伏線とその回収
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.3

お上の都合で簡単に命を斬り捨ててきた日本の歴史をまざまざと見せつけられる。
不自由を思うことで、今生きる時代の自由を知ることができる。

タイトルのみではなく、映画の演出としても「沈黙」を要所で使うこ
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彼女がその名を知らない鳥たち(2017年製作の映画)

4.0

全員明確に「表と裏」があり、どんよりした空気感の中で猛スピードで表と裏が入れ替わっていくので目が離せなかった。

小さいどんでん返しが映画の各所に埋め込まれていて、時間ごとに見え方が変わっていくことで
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彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

3.9

LGBTの行きづらさを描くという点にあまりフォーカスを当てすぎず、「母親とは?」という大きなテーマを投げかけてくる作品だった。
ほっこりすべきシーンでも何やらLGBTのテーマ性を感じてしまうというとこ
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ハングオーバー!! 史上最悪の二日酔い、国境を越える(2011年製作の映画)

4.1

ハングオーバー!に続けて鑑賞。
前作の構成をそのままに展開することで、作品を跨いだ"天丼"が随所で見られて面白かった。

ラストシーンの展開は特に完璧だったし、前作を越えてたように思う。
(マイク・タ
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ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013年製作の映画)

3.8

栄枯盛衰の物語、と見せかけて「地獄の沙汰も金次第」がテーマか。

人間の汚い部分をこれでもかと見せつけられてある意味清々しい。
これが実話だというので、現実は恐ろしい、、、

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009年製作の映画)

4.1

丁寧なバカ映画。
一気に伏線を広げて一つ一つアホな回収をしていくのが気持ち良い。

何気にピアノ弾き語りが名曲だし、挿入歌の出来が良いところも面白い。

エンドロールの入り方もオシャレで最後まで楽しめ
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スローターハウス・ルールズ(2018年製作の映画)

3.5

フリが丁寧なのにボケが全部大振りなコントみたいだった。
前半の設定だけでスプラッター無しのバージョンを観たい。
(そうするとハリーポッターまんまになるかも)

鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

4.0

コメディともサスペンスとも言えないストーリー展開。終盤まで展開が読めないのが良かった。
伏線回収が全部さりげなくて、アピールし過ぎてないところも好印象。

堺雅人が好きな人なら、シーン毎に姿が変わる七
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.2

笑いと恐怖と感動を行き来しながらストーリー展開していき、感情のボルテージを高められていく感じが気持ちよかった。

YouTuber全盛時代の今なら、普通に誰がが企画としてやっててもおかしくはない。。
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

4.3

大学時代を京都で過ごした自分には刺さりまくりだった。
ムーンウォークとか出町柳駅とか高瀬川とかあらゆるモチーフに感性を揺さぶられる。

理解がギリギリ追いつかない内容でずっと進んで行くけど、異常なほど
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.2

音と映像で味わう鬱映画。
現実と非現実の境界線が極限まで薄くしてあるので、ずっと悪夢を見ているようだった。

ただ「悪夢」で片付けられないのがこの映画のキモで、貧富の差が広がり続ける現実世界の中でこの
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スペシャルアクターズ(2019年製作の映画)

3.9

ラストの熱いカタルシスはやはりゾクゾクきたけれども、カメ止め!のようなパズル的な爆笑への期待が高まりすぎていたので少し肩透かし感はあった。
終章でピースをはめ切りたかったところ。

演者それぞれの色に
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.9

言葉として提示されないメッセージ を受け取れる感受性が問われる映画だと思った。淡白すぎるので、合わない人にはとことん合わない映画だと思う。

リリーフランキーと安藤サクラの濡れ場は、辞書の「濡れ場」の
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.3

ここまで終始目を離せない映画はそうそう見たことがない。

緊張感のあるテストの静寂の中で、アニメのバトルシーンのような心理攻防が繰り広げられる対比が面白い。

音響がビシバシ決まっていくのもハラハラを
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たまこラブストーリー(2014年製作の映画)

4.3

春に観てよかった…余すことなく暖かくて切なさが溢れた。
若い頃京都で暮らしていた人なら尚更、鷲掴みされると思う。

原作アニメを観ていたのもあるけど、アニメでありながら実写作品以上に没入できた。「尊い
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キツツキと雨(2011年製作の映画)

4.0

BGM最小限で過剰な演出一切なしなので、田舎の風景や空気、人と人の優しい繋がりに浸ることができる。

大きな山場とか起伏がないところが魅力的で、心の平安が欲しい時に観るといいと思う。
集中して観ること
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インセプション(2010年製作の映画)

4.2

インターステラー振りにクリストファー・ノーラン作品を観た。どちらの作品においても、観念的・構造的な難解さがあった。

「夢の中で自律的に活動し続ける」という観念的な難解さと「何層もの夢を掘り下げていく
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.6

漢の映画だった。ミリタリーが好きではない自分だときついシーンが多かった。

斜め15度に身体を傾けながら潜水していくシーンを筆頭に、海中のシーンは緊張感があって引き込まれた。ただ、地上シーンが思いのほ
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.0

オシャレ映画として雰囲気を味わうだけに留めることもできるが、深く観察すればするほど監督によって作り込まれたディテールに気づかされる。

「異文化交流」というテーマで掘り下げていけば語る余地がいくらでも
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セッション(2014年製作の映画)

4.0

守破離の体現

パワハラ体罰モリモリの指導が繰り広げられるため人によっては不快感を感じるかもしれないが、追い込まれて追い込まれた末に振り絞られる圧倒的表現を見ると何も反論できなくなる。
逆に言えば、現
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パディントン(2014年製作の映画)

4.0

ワチャワチャしてシンプルに楽しかった。
ホームアローン感がいい。

ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

3.5

ハイボール飲みながら見たら、酔いが回ってきたところからめちゃくちゃ面白くなった。
レーサーがそれぞれ思い思いの内装にしてるところが面白い。

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.3

苦悩する天才と、共に生きる人々
栄光の先にある絶望と希望

一人の人間の生き様として見応えがある上に、挿入されるQUEENの曲が多彩で最後までダレることなく引き込まれ続けた。

人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.1

静かに、日々のライフワークを泰然と楽しむ様子に惹きつけられた。
起こる様々な悲しい出来事を、ただただ人生の事象として楽観も悲観もなく受け止めて生きていくことは本当に強い人間にしか出来ない。
死に対して
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.2

マチルダがキャラクターとして完成され過ぎてるし、何よりクライマックスがスリルとセンチメンタルで満足感がすごい。

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(2015年製作の映画)

3.9

アメリカの視聴者を啓蒙する映画だが、日本人としても知っておくべき内容ばかりだった。
犯罪者に過剰な罰を与えることが再犯抑止になるとは限らないし、暗い歴史や苦しみを繰り返さないためには敢えて苦しみを伴い
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

4.0

フィクション・コメディの切り口でありながら、地続きの現実問題と結びつけてノンフィクション・ドキュメンタリーへと帰着させる。
お笑いから風刺への転換が見事だった。

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

3.6

音作りとか映像美の作品としては魅力を感じたし、50年前にこの映画が制作されたということには感嘆した。ただ、ストーリーがテンポよく進んで行くのに慣れている身としては冗長さに耐えられなかった、、