MOCOさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

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切腹(1962年製作の映画)

5.0

「武士の面目とは所詮上部だけを飾るもの・・・」

 時代劇と言えば「黒澤明」と思っていた若かった頃に出会ったこの映画は、時代劇映画の面白さを教えてくれる一本でした。BGMはほとんど排除され時々琵琶の音
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長靴をはいた猫(1969年製作の映画)

5.0

「昼間だったら身の破滅だって!そうかわかったぞ!」

 東映アニメーションのシンボルキャラクターの「猫」が初めて登場したシリーズ第一話。

 宮崎駿氏の『ルパン三世 カリオストロの城』の時計塔内のデザ
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エージェント・コーディ(2003年製作の映画)

3.0

「任務は何だろう」
「私にキスすることよ」

 小学生のころ探偵とか諜報部員(スパイ)とか単純に憧れました。それは「少年探偵団」や「007」「0011」の影響で次々と難題や難問を解決していく姿
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マイ・ウェイ2(1977年製作の映画)

2.5

「人生に何が起こるかは
重要ではない、どう対処するかが重要だ。
悲しんでなんかいないで何かしろ、人生は生きている人間のためにある。
死者は忘れろ。
何でもいい、とにかくやるんだ」


 前作から数年が
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マイ・ウェイ(1975年製作の映画)

4.0

「親父(ウィル)の気持ちが解ってきたよ。愛する人間を失った気持ちだよ。ひとりぼっちだ。ずいぶん寂しかっただろうな。昔から一人ぼっちだ。それを乗り越えるためスポーツに撃ち込んだんだ。人生と同じ、誰かが勝>>続きを読む

大殺陣 雄呂血(1966年製作の映画)

4.5

「貴様(小布施拓馬)が背後から斬るような武士でないこと俺は信じる。弟伝七郎殺害の下手人、貴様ではない。その証拠をこの目でしかと見た。しかし俺にも武士の意地は捨てられん。岩代藩の武士の面目にかけて 斬る>>続きを読む

雄呂血(1925年製作の映画)

4.5

「ならず者と称さる者必ず真のならず者のみにあらず、
 善良高潔なる人格者と称さるもの必ず真の善人のみにあらず」

 1925年モノクロ、いわゆる活弁士のつく映画です。十手、捕縄、六尺棒、さすまたなどの
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蛇娘と白髪魔(1968年製作の映画)

2.5

「本当の人間の美しさっていうのは顔や形よりむしろ心の問題なんだよ」


 1962年『ロマンスの薬』で『なかよし』からデビューした楳図かずお氏が1965年から1968年にかけて発表した漫画の中から『赤
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.5

「希望は持たぬことだ
心が壊れたら、残るのは
『狂気(MAD)』だけだ」

 砦の地下水をコントロールし、砦の住人を支配する独裁者イモータン・ジョーからガスタウンに向かいウォー・タンク(ガソリンタンク
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おたずね者キッド・ブルー/逃亡!列車強盗(1973年製作の映画)

3.0

「どうする?ビック(キッド・ブルー)」
「ずっと考えてたことを俺はやる」
「一人で?」
「ああ、どこか町を見つけて仕事を探す」


 お尋ね者の男が銃を手放し全うな堅気の男になろうとす
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恐怖の足跡(1962年製作の映画)

2.5

「車はあそこに
足跡がここまで来て・・・消えている」

 主人公が自分の死に気付かず現世に残ってしまい、あることをきっかけに自分の死に初めて気が付く「話題になった1999年アメリカ映画のブルース・
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七つの顔(1946年製作の映画)

3.0

「ある時は私立探偵、ある時は競馬師、ある時は画家、またある時は片目の運転手、ある時はインドの魔術師、またある時は老警官。しかしてその実体は、正義と真実の使徒、藤村大造だ」

 劇場の歌手清川みどり
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火星人地球大襲撃(1967年製作の映画)

4.0

 「人類の記憶の深層にある我々の古い友達、・・・さんざん使い古された名前だが・・・火星人だろうか」

 火星人が太古に仕掛けた地球侵略作戦が火星人不在の現代に実行される面白い作品です。


 ロンドン
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おまけつき新婚生活(2003年製作の映画)

4.0

「決断して」
「買おう」
「夢のマイホーム!」

 作家アレックス・ローズ(ベン・スティラー)は妻のナンシー・ケンドリックス(ドリュー・バリモア)と都会から少し離れたブルックリンの2階建て
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悪魔と寵児(1947年製作の映画)

3.5

「ケイトには黙ってて、返そうと思ってた・・・」
「何を?」(ケイトの写真)
「フランクとケイトは愛し合ってる。僕には耐えられない。許して・・・」

『オリバー・ツイスト』『クリスマス・キャ
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黒い蠍(1957年製作の映画)

2.5

「これは遥か昔に絶滅したはずの蠍だぞ」


 特撮のストップモーション・アニメーションと言えばレイ・ハリーハウゼンの1966年の『恐竜100万年』や『シンドバットシリーズ』を連想する世代なのですが
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扉の影に誰かいる(1970年製作の映画)

3.5

「僕は有罪だ」
「そう、何も見ていなかった罪のね」

 仕事を最優先する男の完全犯罪は意外なかたちで・・・。

 精神科医のローレンス(アンソニー・パーキンス)は、勤務先の病院に連れてこられた男(ブロ
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独裁者(1940年製作の映画)

4.5

「ハンナ 聞こえるかい。顔をあげるんだ。

 太陽が顔を出し明るく照らし始めた。新しい世界の始まりだ」

 チャールズ・スペンサー・チャップリンは1歳のときに両親が別居し、以降は母親の元で育てられ貧困
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赤い影(1973年製作の映画)

3.5

「もう悲しまなくていいわ。大丈夫よ、女の子を見たわ。
『幸せだから心配しないで』と、あなたとご主人のあいだに座ってた。
 女の子は楽しく笑ってた。
 いつも一緒だから大丈夫よ。あの子は幸せなの、ピ
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ふるさと(1983年製作の映画)

5.0

「坊そんなに走るな、お前になんぞあったらなんにもならん」

 名優と言われる方の、それもあまり知られていないような映画を観たいと思ってピックアップしたのですが、1983年のこの映画は加藤嘉さん主演
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ビヨンド(1980年製作の映画)

2.5

「これはエイボンの予言書。はるか4000年昔から密かに伝えられて来た。

 7つの呪いの地に地獄への門が隠されている。
 知らずして近づく者に災いあれ、地獄の門をあける者に災いあれ。
 あけれは世界は
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.0

「ねぇディクソン 打ち明けたい事がある」(ミルドレッド)
「なんだい」(ディクソン)
「警察署を放火したのは私」
「あんた以外に誰がやる?」


 1991年5月14日早朝のテキサス州ヴィドール。自宅
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ビッグ・ウェンズデー(1978年製作の映画)

3.5

「ジャック 友達はこの世で一番大切だ 飲めよ」
「・・・・・・
  何に乾杯する」
「どんな時でも変わらない友達にだ」

 サーフィンの映画の先駆けがこの「ビッグウェンズデー」です。それま
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恐怖の振子(1961年製作の映画)

2.5

『魂の苦悩は絶望の高く長い最後の叫びとなってほとばしった』ポー

 エドガー・アラン・ポーの小説『穴と振子』『早すぎた埋葬』の2作品から私の好きなリチャード・マシスンが脚本を書きロジャー・コーマンが監
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妖怪百物語(1968年製作の映画)

3.0

「おい、鯉はまだか」
「只今。
 あなた、この鯉何処で釣ってきたのです」
「何故だ」
「鯉の血が洗っても洗っても」
「落ちないのですか」
「馬鹿な、よく洗
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怪竜大決戦(1966年製作の映画)

3.0

「俺の名は自雷也(じらいや)、結城大乗(ゆうきだいじょう)その方、主人を裏切り近江の国を乗っ取り、天を恐れぬその諸行、この地雷也が打ち砕いて見せよう」


 家老結城大乗の謀叛で近江の城主と姫が惨殺さ
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エメラルド・フォレスト(1984年製作の映画)

4.0

「我々の子供達にあなたが我々の為にした事を教える。
 あなたは我々の心と夢の中に生きている・・・」


 アマゾン熱帯雨林でダム建設に従事しているアメリカ人技師ビルは、妻子を建設現場に連れて行き7歳の
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ペット・セメタリー(1989年製作の映画)

2.5

「今夜のことは内緒だ」
「あれはなんだったのだ?」
「ルイス、あれは秘密だったのさ、どんな女にも男の本当の心なんか分からない。
 男の心は岩のように硬い、あのミクマク族の埋葬地のように」
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リーインカーネーション(1975年製作の映画)

4.0

「前世で近い関係だった霊魂は
現世でもめぐり会う。
その関係が愛だったら愛がつきまとう。
敵意だったら打ち勝たねばならぬ。
責務だったら果たさねばならない」


「リーインカネーション」とは、死者の魂
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カリフォルニア・ドリーミング(1978年製作の映画)

2.5

「押し入れで表彰状を見つけたの、フィンランド語だけど1952年のヘルシンキオリンピックという文字は分かるわ。

『200メートル背泳ぎ』パパは4位だった。大統領のサインもあるわ。

 ヘルシンキは
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アザーズ(2001年製作の映画)

4.0

「家の中に何かがいる
人間ではない邪悪な何かが、
神に召されず・・・」
「不思議なことはあります、
説明できないようなことが。
時々死者と生者が混じるのでしょう・・・」

 第二次世界大戦後の1945
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ペット・セメタリー(2019年製作の映画)

3.0

「世の中にはあるのさ、古い土地がな。
 理屈では絶対に説明できない土地だ。硬い土の下で何が起こるのか誰も知らない。
 だがなルイス、男の心も岩のように硬い」


「ペットセメタリー」は、学生時代に
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愛は危険な香り(1987年製作の映画)

2.0

「眠りを奪われ昼間も落ち着けない、外に出るのも怖い、でももう平気よ!
 あんたがもっとやる気ならわたしはここ(頭)で対抗してやる。あんたのいった創造力で戦うわ!
泣き寝入りなんかしない!」

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スタンドアップ(2005年製作の映画)

4.0

「私はグローリー・ドッジ
まだ死んではいません。
 ジョージー・エイムズに同意します」


 1984年全米初となるセクハラに対する集団訴訟の実話に基づいた映画です。

 ジョージー(シャーリーズ・セ
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山の郵便配達(1999年製作の映画)

3.5

「トン族のあの娘をどう思う」
「山の娘だった母さんが、山に帰りたくていつも寂しくしていたから結婚はしたくない」

 1980年代初め、湖南省西部の山岳地帯の郵便配達人の父が年齢と共に足を悪くし
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善き人に悪魔は訪れる(2014年製作の映画)

3.5

「どなた?」
「すみません、お宅だけ明かりがつく点いていたので・・・。
この近くでクルマをスリップさせてしまって。
 電話をお借りできませんか?
ここ(玄関の外)でかけますからお邪魔はいたしま
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