女性向けポルノとして観ても(おそらく)かなり完成度が高い!鑑賞中子宮が疼いてたまらんかったのでSILK LABO社員とエロメン男優は全員直ちにこの映画を観て勉強することを強く勧めたい。
役者の演技が凄まじく、お馴染みの歌謡曲の用い方も上手い。この物語自体は喜劇といえるが、宝塚ガチ勢の私にとってこの映画におけるベルばら「愛あればこそ」の挿入は悲劇である。もちろん性のどんでん返し、という>>続きを読む
凡庸でありきたり、物語の展開に何の意外性もない上に、「すべては主観」みたいな相対主義からのマイノリティ/下層階級の連帯、というのはあまりに構造が単純化されすぎで、こりゃ劣化したスコセッシ。「ジョークが>>続きを読む
この映画のインタビュー記事の写真、監督の髪が赤色だったので満点。
夫が死んだら妻は後を追って火に飛び込んでいたとかいうサティーの風習、今はなき現代においてもなお(とりわけ田舎において)「未亡人」の人>>続きを読む
劇中で何度か言及される聖典「バカヴァット・ギーター」のイズムを印パ問題に敷衍させた本作、ヒンドゥー教もイスラム教も愛国心も、それぞれ否定することなく普遍的な善悪を描いていく構成がお見事。
シータ妃を取>>続きを読む
インド哲学、タントラ(密教)では宇宙の生成と構造を男性原理と女性原理の活動により説明する、シヴァは女神の力(シャクティ)により宇宙を創造するのだが、この映画ではそうしたヒンドゥータントリズムを通底して>>続きを読む
インド人これ観てどう思う?と疑問に思ったので20歳のインド人青年に聞いてみたら「ふつうに面白かったけど、シヴァ様のシーンは神さまがかわいそうだからダメ」らしい。(コスプレのところ)
やはりLord >>続きを読む
すぐ動物にお喋りさせたがるから全くけしからんよ欧米ヒューマニズムめ、と思っていたら。これは良い。ポケモンの原点、ひいては東洋的なアニミズムへのリスペクトを感じる。
土本典昭が撮る水俣には怒りを超えた祈りを感じるが、ここにはとてもシンプルな、野蛮とも言える怒りの沸点だけがある。百姓の女たちの生命力に満ち溢れた顔のクローズアップからの機動隊の死んだ目の対比が強い。>>続きを読む
中上健次からの大きすぎる影響を感じるこのタイトル、暴力的に挿入される熊野の風景。監督自身も三重県出身(井土紀州って名前凄いな!)、いびつなエネルギーが暴発する憑依フィルム。監督は「溺れるナイフ」のシナ>>続きを読む
北村紗衣さんの「お砂糖とスパイスと爆発的な何か」にコラムが載っていてふと。私にとっても少しは生き方に影響を受けた映画で、主人公のエルがとても魅力的。ピンクの履歴書もピンクのパソコンも最高。ブロンドやグ>>続きを読む
実写化ではない。ハルキの原作がちゃんと韓国現代文学に生まれ変わってる。「女が生きれる国なんてないのよ」とKpop女性アイドルのような容姿のヘミの同僚コンパニオンが言う。服を脱ぎ踊るヘミの背中と空虚な農>>続きを読む
『君の名は』がピークかと思ったが居直りが良い、新海誠流アントロポセン、人新世ファンタジー。エンタメとしてそれなりに楽しめたが、あまりにも思考停止したその無責任な終わりに嗚咽、二度とボクという主語を使え>>続きを読む
ある田舎の旧家の大家族にその時代を反映させるという点は確かに大島渚「儀式」と共通するかもしれないがあちらがゴリゴリの家父長制であるのに対し、「サマーウォーズ」は言わば母性のユートピアでありディストピア>>続きを読む
日本という他者におけるさらに周縁の、満州出身、女性。断片化したアイデンティティを帯びたクミコがその母語でないフランス語を流暢に話すとき彼女はいわばサイボーグのように自ら境界として生成する。それは白人イ>>続きを読む
ゴダールの「中国女」より10年以上も前の映画。クリステヴァもそうだがフランス左翼フィルターの施された中国というのは本当に美しく魅惑的、これぞエキゾチズム。ハエは死んだが資本家は生き延びた。
「人間と動>>続きを読む
おっさんが汚く醜いそのデカい脚を亡き妻のヒールに無理やりねじ込むシーンで遣る瀬無い気持ちに.....まあブニュエルのフェチは本来こんなものでは収まらないのだけども。
観た帰り道いまこれを恐怖に追われながら書いている。怖い。「おぞましきもの」、なんておぞましい。この映画の前が「アラジン」だったせいで怖さ倍増。ディズニーという父の名のもと徹底的に美化強化されたジャスミ>>続きを読む
28年の時を経たジャスミンが一段とパワーアップしていた。アニメ版では性的自己決定権のお話にとどまるが、それでは飽き足らず彼女は自らスルタンへ。 そして空白の旧ジャスミンポジション(?)として侍女が新た>>続きを読む
少年のような体つきの美少女が男の精神科医にそそのかされて魔女をやっつける話。なぜ倒してしまうんだ....私だったら魔女に会ったら開口一番「弟子入りさせてください」と言うのに...
当時父がDVDを借りてきて家族で観た。
最後のダンスシーン、あんなに大掛かりなのに蒼井優はダンスに気を取られて表情まで気が回らなかったから撮り直しをしてくれ、と申し出たらしい。
ところでつい先日、テラ>>続きを読む
全く期待を裏切らない雰囲気おしゃクソ映画。こうなるとパリでも恋愛でもないので逆にすごい。ここまで軽いと部屋のインテリアには良さそう。映画館ではなくFrancfrancに行くべき商品なのだろう。
「 Allez、Viens!」姉はそう言って妹の手をとると、砂浜を駆けていく。落とした日傘にちらっと目をやり、拾うことはなく走っていく。本当に美しいシーンだった。これぞシスターフッドだ。
ドキュメンタリー映画と表記されているがこれは単なる実証的なドキュメンタリーでは全くなく、まるで監督自身が「風車詩社」のメンバーの一人となり、彼自身がその情熱の続きを映画の中で追い求め続けているような。>>続きを読む
闘病ヒロイン路線の王道を行きながら、セカイ系の要素も合わせ持っている(家族の不在や僕・君といった人称など) そりゃ人気が出るわけだ。
やたら実存的なのは「震災後文学」だからだろうか、そもそも闘病ヒロイ>>続きを読む
極めて上質なドキュメンタリー映画。バラエティーに富んだ人選はもちろん(水脈チャンがこれまた良い仕事をする)、監督自身が日系アメリカ人という視点を持っていることもあり、これまでの慰安婦の議論や映画では映>>続きを読む
クソつまらないストーリーとトリックをあり得ないアクションでカバーする、というパターンで劣化の一途を辿ってきたコナン映画であるが、ここ最近の中ではかなりマシな作品なのでは....カーチェイスにオッドアイ>>続きを読む
以前キューバに行った時から3年ほど想い続け、ようやく観れたことがまず歓喜だし、待った甲斐があった。
アメリカを主人とした奴隷という立場、侵される身体と大地を女性性へと還元した繰り返される「私はキューバ>>続きを読む
リトルフォレストを観た流れで。
かつて小説から覗き込んでいた風景が眩しすぎたのか、それをこえてくるほどの映画ではなかった。だが60パーセントより、うんと甘いおばあちゃんのお砂糖ドバドバのジャムがいい。>>続きを読む
中平康&芦川いづみ、学生闘争モノといえば『あいつと私』のほうがおそらく知名度はあるかもしれない。が、『あいつと私』のあのリベラル男性知識人の憧憬感ムンムンの芦川いづみのヒロイン像より、本作のほうが苦味>>続きを読む
女が主体的にセックスするとき、それは自傷行為にしかならないのだろうか。虚しいな