こうみ大夫さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

こうみ大夫

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沈まぬ太陽(2009年製作の映画)

3.5

面白いけど映画として盛り上がりもない、半沢直樹と似た感じ。3時間飽きさせないというのは凄かった。今では当たり前に売れっ子な俳優たちの若い頃も観れて面白い。棺桶並ぶとこが凄いかな、ああいう美術、今の日本>>続きを読む

ソング・トゥ・ソング(2017年製作の映画)

4.2

思いのほか段々と理解しやすいものになっていってるテレンス・マリック。神と人それぞれの苦悩なのだとは分かったが、男性と女性というのをそこに当てはめる感じは凄い保守的。思い悩むだけで広がっていかないから、>>続きを読む

プラトーン(1986年製作の映画)

4.4

バーンズの憎めない悪役さ。ロバートリチャードソンの若い撮影、しかしハイスピードの使い方は上手い。嫌なこと起きる予感して嫌なこと起きるって、やっぱ嫌だよね。でも苦しい事があったときは何故か戦争映画観たく>>続きを読む

宇宙戦争(2005年製作の映画)

3.4

こんなに宇宙から侵略されてるのにエイリアンのエの字も言わない上品さ。どういうわけでトムの車だけ動くんだ!というB級ノリは置いておいて、映画好きだけがはまる奴だなぁ、とつくづく。

佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.6

なんかなぁ、芝居が流れててこれでいいのか的な…まぁ今の日本映画らしい日本映画。人の死がブレスのように描かれるのに違和感がいつもある。人の死ってのはもっと多面的波動的に思わぬところへ伝わる。そういう意味>>続きを読む

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.8

冒頭の車椅子からの連続があまりにもリアル、今まで観てきた映画の中でも特にリアル。
ポランスキーの上手さは時系列にある。最初観ているといかにもセット臭く、牧歌的な光景に駄作を感じさせる。けれど次第に画も
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真実の行方(1996年製作の映画)

4.0

エドワードノートンの見事さ。リチャードギアのスター演技。脇を固める俳優陣の盤石さ。
良く出来ているが、主人公がこの事件に固執する理由を知りたかった。そこを上手く絡めて、ラストのネタばらしを無くせばこの
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ノマドランド(2020年製作の映画)

3.7

この映画をAmazon Prime Videoで観るなんて…いやまぁその見方はある意味面白かった。
あまりにもオバオジがみんな素敵すぎて、こりゃ青春映画だなと思った。暗い話や最後は人生とは目的とはみた
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.3

テロリスト役の絶妙な若さと愚直さがリアル。これもはやパニックムービーというかジャンルでいうと何だろう、ともかくテンポは良い。

なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.3

なりたくないものは政治家の娘と妻だなぁ、とつくづく。
負けた政治家を追えたドキュメンタリーは珍しい。なぜあれだけ頑張ったのに謝るのか、という素朴な問いから戻れない。
そもそも真っ直ぐな人間であれば最初
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.7

うん、これは脚本賞だ。
途中までは母なる証明的な観点で見ていたが思わぬ展開多すぎて最終的にタクシードライバー見てる気分に。
でもいくらいい人だからって署長があんなんだから警官もあんなだし、事件も解決に
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

3.5

飽きずに観れる不思議さはある。
凄くつまらない訳では無いが凄く盛り上がりがある訳でもない。タランティーノの凡作だと思う。
オープニングで持っていく才能は未だにトップレベル。

ボーン・アイデンティティー(2002年製作の映画)

3.0

なんかずっとワクワクしない映画だった。女性はやはりパリに行くと短髪お洒落になりたいもんなのだろうか。昔の映画ってとにかくロケ地が最高だなぁ。

桜桃の味(1997年製作の映画)

3.7

大学の頃習った自殺論の話を思い出した。兵士も神学生も、皆都合の良いことばかりで自殺をやめたほうがいい本質にはたどり着かない。最後はどうなったか気になるけど、ああいった終わり方をしたキアロスタミらしさも>>続きを読む

幸福の黄色いハンカチ(1977年製作の映画)

4.8

王道の見せ方、そうなると分かっていても感動させるテクニックの魅力。曲の使い方も凄い上手い。
しかしこの頃の日本映画には今の海外の若手作家みたいな攻めがある。撮り方が若すぎるよ山田洋次。

薬の神じゃない!(2018年製作の映画)

5.0

ストレートな義賊映画。コロナワクチンによってこれから遠くない現実が再び待ってると思うと苦しい気持ちになる。

ザ・ホワイトタイガー(2021年製作の映画)

4.0

カーストの現実。何故真面目に檻の中にいるのか?その問いをずっと考えてしまう。檻の中にいることも外に出ることも、それぞれ良い側面悪い側面があるのだな、と思う。人は本当に美しいものを見たとき奴隷でなくなる>>続きを読む

セックスと嘘とビデオテープ(1989年製作の映画)

4.0

撮るという行為が何かしらの影響を与えてしまう。それが悪い影響であったとしても、嘘が嘘であることがある平衡を保つために必要であったとしても、それが顕わになる瞬間が、撮るという行為において発生する。およそ>>続きを読む

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)

4.0

綺麗に駄作。途中で飽きてくるし、無駄が多い。でも凄いリアルを切り取る瞬間が何度もある。こんな戦場嫌だし戻りたくない。そう思えるのは良い戦争映画なのかもしれない。

完璧な他人(2018年製作の映画)

3.6

女が男に泣かされる、という構図をいつまでやるんだろうか。

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.5

淡々としてるのに見事な脚本、芝居。
単純なカットの連続なのに機微がよく捉えられてる。何より最初にこいつらみんな厄介だけどキャラ強い、と紹介・納得させるあたり流石。タクシー運転手の時よりぐっときたのは、
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

相変わらずの西川美和の緩さは一向に合わない。なんか年々作り方緩くなってる気もする笑
ただあれだけ顔の良い役所広司を背中で使う辺りは映画として良かった。
一番好きだったのはサッカーで急に泣き出してしまう
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.7

正直普通の話と言えば普通の話なのだけど、最後娘。の曲聴きながらあぁ良い曲だなぁ、と思った。誰しも追いかけた何かがあるわけだし、いつまでも追いかけることができないことに切なさがある。思えばオタクの映像作>>続きを読む

スコア(2001年製作の映画)

3.7

デニーロにハッピーエンドは似合わんのよぉ

スティング(1973年製作の映画)

3.7

ポールニューマンは格好いい。詐欺師は映画業界。

インサイダー(1999年製作の映画)

4.0

マイケルマン来日記念二本目。
相変わらず出てくる男の悲しさが凄い。
ラッセルクロウもアルパチーノも、こんなに格好いいのにダサくも演じ回れる。ダサさってのは実は役者の上手さだなぁとつくづく感じる。

ヒート(1995年製作の映画)

4.8

イケイケだな、役者も演出も脚本も。
アルパチーノもデニーロも、アイリッシュマンでも感じたことだが変にオーラ全開に演技しない。ナチュラルなんだけどサラッとその場面の文脈に沿って芝居する。それが凄い。二人
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あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

歩く、という北野映画の演出の凄さをこれでもかと魅せてくる作品。ただ歩いてるんじゃない、北野映画の歩きなんだ、と。
あぁたしかに写真を撮られる時、人は何を考えるんだろうか。あぁたしかに好きな人のために服
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愛のまなざしを(2020年製作の映画)

4.7

このレビューはネタバレを含みます

あんなちょっと手伝ったものが有楽町のビッグスクリーンで流れていてびっくり。
いろんな見方があると思うけど、やっぱ普通に演出凄いな、と感じた。仲村トオルのギアの違う変わり方といい、緊張感をずっと続けさせ
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バベル(2006年製作の映画)

4.4

非言語の中で起こるドラマ。イニャリトゥって本当に才能ある監督だったんだな。
最後に、あぁ家族の話だったんだな、と。
車の役所広司と菊地凛子の手持ちカットバックはどう撮ったのか…この日本で凄いよイニャリ
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アポロ13(1995年製作の映画)

4.4

この映画何が凄いって音楽だと思う。最高なときにベストなオーケストラが鳴ってる。
出てくる場所はとても少ない、ある意味密室劇なのにこれだけのものを作ってしまう。映画の作り方として素晴らしい仕事だ。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.9

歴史とは何か。現在と過去の対話である。物理学満載なこの映画に、史学で最も有名な言葉の一つであるエドワード・カーの一節を敢えてぶつけてみる。
幕があけると「2度見たけどあそこがやっぱ分かんない」と言う馬
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