唯さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

唯

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エヴァの匂い(1962年製作の映画)

3.4

「相手は自分を映す鏡」とはどういう原理かと謎だったが、相手と関わる中で相手の中にある自分に似た部分を引き出してしまうということなのか。
タイヴィアンの挑発性・加虐性なんかは、エヴァが引き出しているのだ
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恋ひとすじに(1958年製作の映画)

2.8

イケメンだと無口で寡黙でもそれが色気になる。
何も頑張らなくてもいるだけでモテてしまうので、最初はそのルックスに見惚れていれば良いけれど、その内中身が何にもないつまらない男と気付くのがオチなのよなあ、
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グッド・シェパード(2006年製作の映画)

2.8

非人道的行為が日常として行われていて、それを日々目の当たりにするエドワード。
家族からは秘密主義であることを罵られ、秘密を明かせないことから周囲とも距離を置き、信頼も愛も得られない。
でも、これはあく
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美しすぎる母(2007年製作の映画)

3.3

上流階級に対する嫌悪と自身の出自へのコンプレックスに塗れたバーバラ。何とか手に入れた地位に縋りつこうと必死に彼らに合わせようとするも、生まれながらの金持ちに敵うはずがなく、一人空回りして浮いてしまう。>>続きを読む

ゴースト・オブ・ミシシッピー(1996年製作の映画)

3.4

「法律的に差別が消えても感情は永遠に残るもんだ」
時代が変わっても、その時代を構成する人間は60年代のまま。
若い人間は違うかもしれないが、60年代を生きた人間は平気でクロ呼ばわりするし、法が変わって
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カラーパープル(1985年製作の映画)

3.6

この時代には父親としてのロールモデルというものが存在しないから、暴力を振るうことに何ら抵抗がなかったり女を敬うことが理解出来なかったりといったことがまかり通ってしまっていて、女性はそんな男達に屈服し続>>続きを読む

アメリカン・アンダードッグ(2021年製作の映画)

3.0

「いいかカート。娘に相応しいことと成功は関係ない。人生は何になれるかが大事なんだ。長旅であって出来事じゃない」

二流は場所を選ぶ。どんな場所でも機会があれば飛び込むのが一流であって、アリーナリーグで
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テス(1979年製作の映画)

3.7

その美しさから、男にも家族にも利用され、女からは嫉妬を集めるテス。
可愛いんだから金持ちの男に気に入られるでしょと奉公に出され、君は可愛い可愛いばかり言われて妊娠させられ、あんたは良いわよねちょっと可
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グッド・ライ いちばん優しい嘘(2014年製作の映画)

3.8

難民の問題があることを知識として知ってはいても、実際にどういう生活を強いられどんな世界を知っていてどういった人生を歩むのかまで、私たちは想像ができていない。
想像を絶する程に凄絶な体験を経てもなお生き
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エム・バタフライ(1993年製作の映画)

3.4

自国のアイデンティティに誇りを持ち、国に従順であることを貫くためなら何だってやってのけるソン。
中国人としての歴史的背景があるのはわかるけれど、西洋にだってもちろん歴史があるわけで。
互いに違うという
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バックマン家の人々(1989年製作の映画)

3.5

どの家庭のどの人物にも、何だか私や私の家族のことである様な錯覚を抱かせる。
設定や立場は違うけれど、いつかどこかで感じたことのある感情を想起させるのだ。
決して内面を語らせたりはしないが、日常の些細な
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黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

3.3

「白人は黒人に囚人服を着せたがる。犯罪者は全員死刑だと思ってる」
本来公平であるべきの司法や政治の場自体が差別と偏見にまみれている恐ろしさ。
歪んだ正義感による差別は、組織ぐるみを通り越して国ぐるみで
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キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)

3.6

トムハンクスがひたすらに身体を張り続ける。
無人島サバイバルというと、何故だか派手な冒険スペクタクルアドベンチャーの印象を持っているが、この作品は割と淡々としているというか。
一方メンフィスでは、とい
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ノット・ア・ガール(2002年製作の映画)

3.3

同じ時代を過ごした者達が分岐するのは、ごく自然なことだけど淋しくもある。
それぞれが自分の人間関係を築き、趣味嗜好やカーストも異なる間柄になるわけだけど、あるきっかけで旅が出来るなんて羨ましい。
いく
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マイケル(1996年製作の映画)

2.0

羽根が付いているだけで天使だと信じてしまうのおかしくない??
服を着てるのに羽根は生えたままなのだけど、服をどうしているのか気になる。

バツ3のドロシーが同僚のフランクとあっという間に恋に落ちて結婚
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ある日どこかで(1980年製作の映画)

2.8

写真で一目惚れした女性に逢うために時空を飛び越えようとする、というところからして何だか引き気味で見てしまう。しかも、それはただの自己催眠であって実際にタイムスリップしているわけではない、、?
完全に好
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大逆転(1983年製作の映画)

3.4

「環境と機会を与えてやればこの男だってこの会社を動かして行ける」という考えは立派なもので。
そもそもの土俵に立つ手段を持ち合わせていない、才能のある人間は実は溢れているのだろうな。

一文無しになった
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3人のゴースト(1988年製作の映画)

3.2

悲しいことに、自らの過ちや相手を傷付けている事実にその当時は気付けない。後悔するのは必ず後になってから。
そう考えると、たとえ苦しくても辛くても、その時にがっぷり組み合って正直に自分の想いを伝え合うこ
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スター80(1983年製作の映画)

2.5

芸能界という煌びやかで且つ泡の様な儚い世界でのドラマを期待していたが、歪んだ愛と執着を持った男の話だった。
ポールの異常性は、やはり自己肯定感の低さから来るものだろうなあ。
変な男に捕まったら人生終わ
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レニー・ブルース(1974年製作の映画)

3.3

「抹殺するんですか?誰も抹殺はできない。道化が必要だ。黙らせるな。常人にひずみを気づかせるために。弾圧が強いほど必要なんだ。頼む、言葉を取り上げるな。僕は誰も傷つけていない」
コメディや風刺が存在する
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すぎ去りし日の…(1970年製作の映画)

3.0

大人としての恋愛のあり方を提示してくれている様には感じた。
だが、実際のフランス人がこうだったのかリアリティに欠けるのではと思ってしまう。
もっと人間臭さを感じたいなと、個人的にはね、願うわけですよ。

ライフ・イットセルフ 未来に続く物語(2018年製作の映画)

3.0

人が最も絶望するのは、自身の無力感を感じた(つまりは、大切な人を守れたかった)時らしい。

人生とは有限で幸せなんて一瞬の泡の様なものなのだから、今ある幸せを噛み締めて生きようということなのだろうが、
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カワイイ私の作り方 全米バター細工選手権!(2011年製作の映画)

3.4

ローラの異常な承認欲求の強さに、見ているこちらが何だか居た堪れない気持ちになって来る。
ここまで分かりやすくはなくとも、誰しもがその気持ちはあるわけで。
他人からの評価ばかりを気にして、それを得るため
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クラブ・パラダイス(1986年製作の映画)

1.0

ロビンウィリアムズを始め、出て来る俳優達の毛深さしか覚えていない。
あとは、シャワーが暴発するシーン。
こんなに眠くなるコメディって今まであっただろうか、、

痛いほどきみが好きなのに(2006年製作の映画)

3.4

他人のふりをするだけの役者なんて嫌だと言いながら自分は絶対スターになれると思い込んでいるウィリアムと、ただ歌っていたいから音楽家になりたいサラ。
何者かになれる自分でないと認められないウィリアムと、自
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キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

4.0

タランティーノの中ではずば抜けて単純明快なストーリー。
フィクションを前提としたアクションシーンは、コミカライズされていてもはやギャグ(作り手の労力はひしひしと伝わる)。
ブロンド美女が日本刀振り回す
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アナライズ・ミー(1999年製作の映画)

1.8

ロバートデニーロが子供のように泣き喚いてるのは新鮮(そこからのマフィアのボスとしての雄顔にギャップ萌え)。
完結したかと思ったらまだ続きあんのかよ、、と思う程に面白くない。
うーん、何故だろう。。プロ
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みんな元気(2009年製作の映画)

3.5

「成功しろ」「自慢の子供になれ」と説いて来た親に対しては、どうすれば自分は親の期待に応えられるかと子供は悩み続けるだろう。
親の期待に応えようとすることが子供を苦しめる。
親の期待が大きいからこそ、あ
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ファントム・オブ・ジ・オープン 夢追う男(2021年製作の映画)

4.3

たまたま見たテレビで目にしたゴルフだけれど、その偶然が実は必然として運命に変わることが、時には、ある(というか、一瞬の映像に心奪われ夢を見出すこの奇跡こそ、モーリス自身が引き寄せたものだとしか思えない>>続きを読む

マダム・イン・ニューヨーク(2012年製作の映画)

4.3

誰よりも家族に尽くしてるのに子供や夫に馬鹿にされることほど屈辱的なことはないだろうなと、30代になった今なら思う。まあ子供が自我を育てて行くのは良いことですが。誰もが妻や母としての自分としてしか見てお>>続きを読む

イズント・シー・グレート(2000年製作の映画)

3.7

夫が自分の一番のファンって最高じゃない?
仕事上でもパートナーだからというのもあるけど、彼女の才能を誰よりも信じて高めようと動いてくれるし、どんなに感情をぶつけられても優しく受け止めて励まし鼓舞してく
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シルク(2007年製作の映画)

2.3

鎖国中の国に行くなどどれだけリスキーで命懸けの行為だろうか。外国人との接点も彼らの情報もない当時の日本人達の井の中の蛙感というか何も知らないが故の大きな態度がなんだかおかしい。何某かを期待して人は行動>>続きを読む

雨のしのび逢い(1960年製作の映画)

3.5

不倫からの痴情のもつれで起きた殺人事件に情熱を見出し、猟奇的なまでに残虐性を持って愛されてみたいと夢想する。
極限まで台詞を減らし、言外の部分で通じ合おうともがく二人。距離が近過ぎて左右の目を交互に
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希望のかなた(2017年製作の映画)

3.3

難民というだけで、こんなにも執拗に追いかけられ虐げられるのか。
でも、それ以上に辛い状況下だったから亡命して来たと思うと居た堪れない。
あまりにも台詞が少ないのだけど、リアリティがある。
決して多く
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モーリス(1987年製作の映画)

3.4

1910年代イギリスが舞台。
当時、セックスは神聖なもので、でも悪魔の仕組みであって女に話してはならないものとされていた(でも、子供を持つことは最大の喜びっていう性教育が矛盾しまくり)。

登場人物
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雨とあなたの物語(2021年製作の映画)

2.5

小学生の同級生を思い出したから、ワンチャンあるかもと思って手紙を出すのは、Facebookで友達申請を送るノリと同じ。
手紙を交わしているだけですっかりその気になって就活まで頑張れちゃうのだから、男っ
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