多彩な青の表現が、荒漠とした戦地の様相を際立たせていると感じた。この作品の主題や実際の出来事を、勇気という言葉だけで片付けて良いのかどうかと考えさせられる作品だった。
生きづらさや心の傷を抱える登場人物の姿に胸が締め付けられつつも、星座のように散りばめられた温かい言葉の数々に、そっと心が慰められる優しい作品。
一編の叙情的な詩を読んでいるかのような作品。瑞々しい輝きと憂いを帯びた陰とが、映像上も物語上も絶妙に配置されていると感じた。
クライマックスのスポ根ドラマのような展開に対する違和感や、根本的な問題は解決していない不完全燃焼感を、何となくエモーショナルな雰囲気で包んで終わった、という印象。ドラマシリーズが好きで期待していただけ>>続きを読む
何にも考えず、気楽に楽しめる映画No.1。
ストーリー的には大きな山場がある訳ではないのに、最後まで見入ってしまう不思議な作品。画角や色遣いが洒落ていて、唯一無二の空気感を纏った作品だと感じた。
絵葉書のようなモノクロ映像と、インタビュー形式で随所に散りばめられた子どもたちの発言にはハッとさせられたが、登場人物にいまいち感情移入できなかった。
母と息子という一本の主題の脇に散りばめられた、人生哲学の数々。あまりにも哲学的すぎて全てを理解することは出来なかったが、エンドロールが流れ、ストーリーが主題のもとに帰ってきた時に、すっと腹落ちするよう>>続きを読む
安定感。あれこれ推理しながら見るよりも、「そういうことか!」とまんまと騙されるのが楽しい作品。
発想がすごいのは分かるのだが、仕組みが難しくて途中からついて行けなかった…。
漫画で履修済みのため振り返り的な位置付けでの鑑賞。バトルシーンの筆致に圧倒された。
予備知識ゼロで鑑賞。作品の主題に気がついた時、思わず唸ってしまった。忘れられないこと、そして忘れてはならないこと。
映像は過去作と同様美しく、ロードムービーとしても楽しめる作品。
ハートウォーミング系タイムループ映画。マキタスポーツが良い味を出してる。
シリーズの最終作にして、最も見応えのある作品だった。主人公らが陰鬱な事件の背景にある真実を手繰り寄せた時、強い憤りと嫌悪感を覚えたが、映画の中で起こった出来事は決して空想の産物ではないことにハッとさせ>>続きを読む
ストーリーはともかく、臨場感のあるライブシーンやカラフルな色彩等、エンターテイメントとして楽しめた。
家族と信仰をテーマにした作品。行き過ぎた信仰は心を蝕み、時に犯人のような悪魔を生み出すというアイロニー。
冒頭から目を背けたくなるシーンの数々。若気の至りでは許されない行為の果ての、因果応報の物語。
青春、友情、家族、アクション…映画の醍醐味が全て詰まった作品だった。
誰かを怪物だと決めつけることしかできない「怪物」と、自らが怪物だと苦しむ「人間」の物語。
個性的で可愛らしいキャラクター達と王道のストーリー。シンプル・イズ・ザ・ベストな作品。
雰囲気のある映画。主人公が子供だからこそ、ピュアな世界観が成り立っているが、その一方で、ストーリー的にはもう少し大人な方がしっくり来るような気もした。
不穏な空気が漂う前半と、事件を経て雪崩のように展開する後半。もう少し分量を後半に割いても良かったのではないかと感じた。エジプトの風景は見事。
無償の愛の物語。親子の真っ直ぐな思いに、周りの仲間達の心も動かされる過程にぐっときた。
どんでん返し系のミステリー。最後まで楽しめたが、ミスリードを狙って、ややこじつけ感のある設定(展開?)が織り込まれており、不完全燃焼感があった。
終盤の謎演出についていけなかったのと、ストーリーもエモさに振り切るでもなく、何となくハマらなかった作品。
思いを言葉にすること、そしてそれを誰かに打ち明けて聞いてもらうことの大切さに、改めて気付かされた。「誰も孤独ではない」というメッセージに心を動かされた。
まさに1人のスパイの生き様を観たという感じ。日本的な演出が多かったからか、「因果」とか「輪廻」といった言葉が頭に浮かんだ。哀愁と葛藤に満ちたダニエルボンドのフィナーレに相応しい作品。