にくそんさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

にくそん

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コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.9

女性が女性を助けるストーリーは大好物。ビーチでダー子がコックリに語るシーンは、他の誰かに扮したものじゃなく、ガチのダー子だったのかな。ダー子が素の状態でまじめに話すシーンって、シリーズを通してほとんど>>続きを読む

ライド・ライク・ア・ガール(2019年製作の映画)

4.0

今年観た映画のなかで、爽快さ、気持ち良さでいうと一番かも。観る前から結末が分かっていても、興奮で拳を握るし、体が熱くなる。レースの撮り方いいな。蹄の音とか暴力的なスピードとか隣り合う騎手の罵声とか、テ>>続きを読む

チア・アップ!(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

わりと好きな映画に違いないと思って観に行ったんだけど、「わりと」なんてレベルじゃなくて大好きだった。ダイアン・キートンが「イエア!」の顔でお尻ふりふりして踊るのかわいすぎる。

予告だとチームの話に見
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劇場(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

山崎賢人さんがキラキラ感を殺して演じているのが新鮮。役と彼との間に違和感がなく、ちゃんと(?)又吉に見えた。松岡茉優さんは以前から上手な人だと思っていたけど、こういう役もいけるのは初めて知ったかも。ザ>>続きを読む

カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

3.7

音楽がもたらす喜びって古今東西、不変で普遍だと思った。ブルース・スプリングスティーンを知らなくても大丈夫。歌詞をちゃんと聴いて天啓にうたれたみたいにシビれちゃうとか、誰かと同じ曲を歌っているうちに一つ>>続きを読む

お名前はアドルフ?(2018年製作の映画)

3.2

もっとヒトラーが関係してくる話かと思いきや、そうでもなくて、気楽に見られた。おしゃれな言い回しもあるし、笑えるところもある。

ただ、なんていうか、もうちょっと愛らしいおじさんおばさんでやり合ってほし
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グッド・ワイフ(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

80年代メキシコで起きた経済危機の余波をまともに食らうセレブ妻の話。栄華の日々は冒頭に一瞬しか描かれず、あとはノンストップで没落していく。すごい角度で落ちていくので、ほとんど絶叫コースター。

セレブ
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.8

どっぷり病んでぬめぬめと腐敗臭のする秋子を、なんの言い訳もつけないで描いたのが、映画にしかできないことで、よかったなあと思う。長澤さんはまた「脱がなかった」って言われそうだけど、脱いだ脱がない関係なし>>続きを読む

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

3.3

ウディ・アレン御大の映画を私は、一秒も居眠りせずに最後まで観られたためしがない……。映画に出てくる人って普通はなんらか切実だけど、彼が作る映画の登場人物みんな軽いというか、よくいえば軽やかというか、そ>>続きを読む

オーバー・ザ・リミット(2017年製作の映画)

3.9

ドキュメンタリーもたまには見るもんだ。面白い。新体操のロシア代表選手・リタ(マルガリータ・マムーン)のリオ五輪までの軌跡を追った作品なんだけど、まあ過酷。リタは日常的に、コーチとヘッドコーチからの叱責>>続きを読む

ワイルド・ローズ(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジェシー・バックリーは『ジュディ 虹の彼方に』で好きになり、『ドクター・ドリトル』は出番が少なかったけどやっぱりいいなと思って、この『ワイルド・ローズ』。前の2作と似ない役で、映画の思いきり最初の方で>>続きを読む

ドクター・ドリトル(2020年製作の映画)

3.3

思うんだけど、やっぱり中小型の哺乳類が最高にかわいいことない? リスやキツネが出てくるとテンションが上がった。リスは申し訳ないけど瀕死のときこそ可憐だったな。キツネはマリオン・コティヤールの声がかっこ>>続きを読む

水曜日が消えた(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

これは着地のしかたが好み。厄介ごとがうまく片付いてハッピーエンドです、っていうことじゃなく、他人から見て妥当かどうかはさておき、主人公が本当に幸せを感じられる結末で、迷わず拍手できる。思ったより、人の>>続きを読む

はちどり(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

前評判にたがわぬ面白さ。それに芸術性も。中学2年生の少女・ウニが主人公で、一人称的に切り取られていく日常は辛いことのオンパレード。そのじわじわ悲しい出来事たちも見ごたえがあるんだけど、最後には、そんな>>続きを読む

未成年(2018年製作の映画)

3.4

なんでこのオッサンを美女二人で取り合わなアカンねん!と言いたくなるけど、まあそれは言うまい(言ってる)。刺激的な場面を放り込んでくるタイミングがよくて、その器用な造りも含めて、テレビドラマっぽい印象を>>続きを読む

許された子どもたち(2019年製作の映画)

4.1

まったく“逃がしてくれない”んだな、と思った。わずか13歳にして同級生を殺してしまった少年に、被害者遺族の憎しみと世間の非難(というか非難に乗じたバッシング遊び)と、何より自分自身の罪悪感が、どこまで>>続きを読む

ハリエット(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

シンシア・エリボの歌が最高。ミュージカル出身の女優さんということで、もっと高らかに歌い上げる調子なのかなと思っていたけど、朗々と地面をしっかり伝って染み通ってくるような歌声だった。心に残る。

ただ、
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.2

美しい映画だった。何が美しいってキャストは美形ぞろいだし、衣装、建物、音楽、セリフ、そして画面全体、映像そのもの。買い手(読者)のせいにしてやたら堂々と女性を差別する編集者に会う出版社さえ内装が爆イケ>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

オンライン上映会で鑑賞。面白かった~。上田さんは相変わらず、ものすごい力(タイムマシンとか超能力とか)をくだらないことに使う天才だなー。地球をめぐる攻防戦なんかには決してならない、ちんまりしたお話が愛>>続きを読む

きょうのできごと a day in the home(2020年製作の映画)

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これはもう、コロナ禍のまっただなかでも映画を届け続けるんだっていう行定監督やキャスト、スタッフの皆さんの心意気がうれしかった。有村架純の“B面”の感じがたまらなかったなー。

ルース・エドガー(2019年製作の映画)

4.0

決して気持ちのいいストーリーではないんだけど、観てよかったなあと大満足。今日、この映画を観ることに時間を使ったのは正解だった、われながらいいチョイスだった、ってうれしくなる。

人は人をステレオタイプ
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ようこそ、革命シネマへ/木々について語ること ~ トーキング・アバウト・ツリーズ(2019年製作の映画)

3.6

劇場での映画鑑賞をどんな映画で再開しようか、いそいそ考えて、これを選んでみた。映画を好きな人が撮ってる画だなっていうのがひしひし伝わってきて、その光を鼻に肩に浴びられて幸せだった。

スーダンの映画人
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.4

リラックスして観られるゾンビ映画。主題歌のCDをパトカー内で大音量で流すとか、ピーターソン巡査(アダム・ドライバー)がスターウォーズのキーホルダー持ってるとか、すぐ「This is all gonna>>続きを読む

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.5

やっぱりハーレイには金属バットを持たせなきゃダメだ。あんなただの直線的な、伸び縮みもしない、弾も飛び出さない、毒も噴射できない、普通の棒であんなに遊べるなんて最高。警察署内のアクションのとこで、私は今>>続きを読む

一度死んでみた(2020年製作の映画)

3.5

広瀬すずと吉沢亮のビジュアルのよさだけで画面がもつ。二人とも顔がかわいい。広瀬さんは主演慣れしているというか、堂々としていて、この若さでもう、彼女が画面の真ん中にいるとおさまりがいい。吉沢さんはコミカ>>続きを読む

コロンバス(2017年製作の映画)

3.6

ガラスとコンクリートが主役の映画だった。モダニズム建築の建物やその内装が素敵。小川をまたぐ渡り廊下とか。『パラサイト』の金持ちIT社長宅みたいな豪邸とか。映し方もよく考えられてる。小津安二郎の映画が大>>続きを読む

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)

3.9

えっと、なんか私が旅行番組とか雑誌で見てきた“パリ郊外”と違うし、市長も私が思う“市長”じゃなかった。

ラジ・リ監督が住んでいる街が舞台で、実際に起きた出来事をベースにストーリーを組み立てているそう
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ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.1

レネーがオスカーを獲ったし、きっと“いい映画”だろうと思って観に行ったんだけど、芸術として質が高いとか映画としてよく出来ているとかそういうことの前に、ただ好きな映画だった。思ったよりもずっと“私の映画>>続きを読む

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.2

ドラン監督の映画で、こんなに足取り軽く劇場を後にしたことがあったかな。途中しんどい局面もありつつも、温かくて爽やかだった。キット・ハリントン、誰より美しかった。ジョンの死についての解釈を21歳になった>>続きを読む

逆位置のバラッド(2019年製作の映画)

3.2

大好きな内田慈さんが出演されているということで、観てみた。内田さんはじめ、キャストみんな熱演だったと思う。主人公・ボブ(高山猛久)のキャラは愛せるし、眠る愛娘と額を合わせる千尋(内田)の横顔がとんでも>>続きを読む

家族を想うとき(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ブラック臭がぷんぷんする運送フランチャイズの説明に始まって、劇中9割しんどいっていう、優しくない映画だった。配送ドライバーの主人公・リッキー、基本ずっとしかめっつらなので途中から顔が握りこぶしに見えて>>続きを読む

初恋(2020年製作の映画)

3.5

上映時間の99%は普通にVシネマなんだけど、観おわると、ちゃんと“初恋”してた気になるから、最後のカットがとにかくずるい。あれ好きだわー。本当はあざとい三池崇史。でも、あのシーンよかった。電車でイヤホ>>続きを読む

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

4.3

観ている時間、すみからすみまで、ずっと楽しかった! エリザベス・バンクス様様。『ピッチ・パーフェクト』も1から3まで大好きなんだけど、この人は女性同士の絆を描くの、本当に上手だな。船で移動するとき、3>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.8

マーク・トウェイン感たまらん。すいかで乾杯するシーンとか、平和で幸せで涙が出る。カントリー調ののどかな音楽もよかった。都合がよすぎる展開は多々あるけど、そのことに文句を言う気持ちにならない。

ダウン
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.2

ぐったりした。戦争って嫌だなあ、とシンプルにそれをまず思わずにいられない。観客をそこへ連れていくために、丁寧に設計され造形された映画。

全編まるまるワンカットで撮ったわけではないけど、各シーンをワン
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ふたりの J・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏(2018年製作の映画)

3.4

いやー、これはクリステン・スチュワートを愛でるための映画。リロイに化けてないときのサヴァンナのほうがよっぽど美少年なのはストーリー的に大丈夫なのかな。ベリーショートがよくお似合いで、かつフェミニンな色>>続きを読む