生きることは楽ではない。
耐えねばならぬ時間もおそらく長い。
ただ
彼女は余りにも無防備過ぎた。
恋をしないという選択は
あの儚く燃える夕焼けに
背を向けることなのでしょうか。
大きな声では言えないが、
わたしは彼らに
“羨ましさ”に近い感覚を覚える。
おそらくそれは
不自由さという自由が
彼らには残っていたからだろう。
確かに不謹慎な意見ではある。
しかしその不自>>続きを読む
ロボットのような人間か、
人間のようなロボットか。
どちらも面白そうだ。
(作品の内容とは関係ない)
« あなたのため »
私たちは、
耳に心地よく響くこの言葉が
大好きだ。
扱い方次第で
ひとを血塗れにさえできる、
その魔力さえしらずに。
罪悪感や葛藤は、
人間を
苦しめるためだけに与えられたもの
だろうか。
それとも、
究極の状況に置かれてもなお、
“人間らしく”在れるようにと
私たちが授かった
最後の贈り物だろうか。
後戻り>>続きを読む
上映中、後ろの席に座っていた
幼い少年が
もう帰りたいと言い出した。
その瞬間私は、
初めてこの映画を観た時の
自分を思い出した。
この作品が怖くて怖くて、
ひたすら拒絶し続けた自分を。
こ>>続きを読む
羅生門を思い出した。
人間の言うことに、
そもそも嘘も本当も
あるんだろうか。
表向きには正義を振りかざし
大人たちは何をそこまで、
必死に守ろうとしているのか。
渋谷を、
こんなにも温かく映した映画を
他に観たことがない。
希望と書いて
あきらめと読むのかもしれないし、
諦めと書いて
希望と読むのかもしれない
そう思えた作品。
とにかく
ものごとは決して平面じゃなくて
常に複雑な多面形で
奥行きのある>>続きを読む
ロゼッタを観た時の、あの気持ち悪さとはまた違う。
私にはまだわからない、
けれど鉛のように重たいものが
ここに宿っていることは
確かに感じる。
ダルデンヌ兄弟の作品は、
いつも静かだ。そして恐ろ>>続きを読む
作品の終え方で
内容そのものを超える
何かを語っている。
原付の、あの空虚で乾いたエンジン音が
いまでもまとまりついてくる。
(珍しく、作品の人物にすごくイライラしてしまった。私は何故、彼>>続きを読む
20200810
この作品は単に現代の社会のシステムを批判するためのものではない、と個人的には思っている。
苦しみもがき、必死に助けを求めるひとが目の前にいるにも関わらず
« 規則だから »>>続きを読む
ラストシーンからストーリーが始まることで有名な本作品。
映画を見始めて暫くは、何が起きているのか理解するまでにやはり混乱した。
しかし、この混乱の体験は
映画を、そしてレナードという人間を知るため>>続きを読む
“——they talk about individual freedom but they see a free individual, it’s gonna scare ‘em “
“個人の自由>>続きを読む
ストーリーとしては先が読めてしまう、全体的に想定範囲内の内容かもしれない。
しかし、不思議なことに決して観ていて飽きることはない。むしろ、時間の経過と共に登場人物らと同じ時空を経験しているということ>>続きを読む
そもそも普通とはなんなのか。
狂気とはなんなのか。
*異常*だと周囲に見なされることが
いかに一人の人間を生きづらくさせるかがじわじわとリアリティをもって描かれている。
精神障害者であるかどうか>>続きを読む
