ソラトビネコさんの映画レビュー・感想・評価

ソラトビネコ

ソラトビネコ

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世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

4.5

内容は知らずにタイトルが気になって視聴。

中国人の父子がとある事情で訪れたフィンランド。言葉の壁もあり、なかなか苦しい状況ではあったけど、ひょんなことから料理を作ることになり、それがきっかけで少しず
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PLAN 75(2022年製作の映画)

5.0

現代が抱える問題に鋭く切り込んだ作品。

死の選択権があるというのはどういうことなのか。それが現実的になったひとと、まだ遠い先の未来であるひとにはとらえ方も感じ方も全く違うだろう。

また、選択権とい
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Dr.コトー診療所(2022年製作の映画)

3.0

WOWOWにて視聴。

この風景、この音楽…
そしてお馴染みのキャストの面々。
一瞬にしてDr.コトーの世界に引きこまれる。
この世界観は何年経っても揺るがないな、と感心する。

そこに新たなキャスト
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静かなるドン 後編(2023年製作の映画)

3.5

前編よりもコメディ部分が減り、
バイオレンスシーンも増え、よりシリアスに、
任侠映画色が強くなっている。

幸せの裏側で起こる残虐な出来事。
陰と陽を交互に見せるこの演出は精神的にくるものがある。
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静かなるドン 前編(2023年製作の映画)

4.0

原作未読。
今まで公開された映像作品も未視聴。
静かなるドン初めての鑑賞。

任侠ものが苦手な私でも楽しめる、
任侠ものの入門的な感覚で楽しめる作品だと思う。

主人公は昼と夜、ごく普通の一般人とヤク
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犬王(2021年製作の映画)

5.0

WOWOWにて視聴。

個性的で躍動感溢れるキャラクターに、
アヴちゃんと森山未來の歌声が命を吹き込み、圧巻のパフォーマンスをお見舞いしてくれている。

考える、というよりは感じる作品。
観終わったあ
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.0

WOWOWにて視聴。

原作既読。
物語の世界観はそのままに、
主人公が生きた湿地、そこにある自然、
鬱々とした空気がよく伝わる。

ひとつの事件、そしてその事件によって明るみになる主人公の生い立ちや
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ある男(2022年製作の映画)

5.0

WOWOWにて視聴。

妻夫木聡、安藤サクラ、窪田正孝、実力派俳優たちの共演。
脇を固める俳優陣も素晴らしく、物語の世界に自然と引きこまれる。
興味深く、そしてとても奥が深い物語だ。

終盤の里枝の言
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娼年(2018年製作の映画)

1.0

ひとにはそれぞれ満たされない部分があって、
それを満たすための行為ではあるのだけど、
視聴後はなんだかとても空しい気持ちになりました。
作品が伝えたいものがあまり伝わって来なかったというか受け取れなか
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

5.0

WOWOWにて視聴。

物語の展開に違和感を感情つつ、
知らないうちに物語の中に引きこまれ、
結末を迎えてそういうことか…と納得。
現在と過去を行ったり来たりはあるけど、
こういう演出はあまりないんじ
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

3.0

WOWOWにて視聴。

原作を読んでから観たのがちょっと残念。
これは映画を観てから原作の順がいい。
せっかくの隠された秘密が明かされた時の衝撃がうすれてしまうから。


キャストや監督がこの物語に出
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ホリック xxxHOLiC(2022年製作の映画)

2.8

独特な色彩、世界観。
THE 蜷川実花という感じ。

映像がとにかく綺麗。
俳優さんたちをとても美しく撮っているなと感じたので、ファンにはたまらないと思います。

原作既読なので、多少の違和感もあるけ
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さまよう刃(2009年製作の映画)

3.5

WOWOWにて視聴。

やるせない気持ちにさせられる作品だ。
何が正義で何が悪かは見て明らかなのに、法というものが完璧でないことを否応なしに突きつけられる。
被害者とその遺族が救われず、罪を犯したもの
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ひみつのなっちゃん。(2023年製作の映画)

5.0

Filmarksさんのオンライン試写会にて視聴。

滝藤賢一、渡部秀、前野朋哉。
主演のお三方の演技は秀逸。
とても魅力的なドラァグクイーンだ。

バージン、モリリン、ズブ子。
この三人の関係性、掛け
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余命10年(2022年製作の映画)

4.5

タイトルどおり、
観る前から結末は分かっているし、
失礼ながらありがちな話ではあるけども、
主人公の生きた儚い日々は哀しくもとても美しく、愛というものが存在していたと感じられる
すてきな作品だったと思
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

4.0

東日本大震災。
過去の出来事ではあるが、過去にならずいまも苦しんでいるひとは多く存在する。

生活保護というワードはよく耳にする言葉ではあるが実際それがどんなものかは詳しく知ることはなかった。

切実
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四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

5.0

これ、もう最高ですよ!

原作既読。
「サマータイムマシン・ブルース」、
「四畳半神話大系」ともに視聴済み。

ほんとに悪魔的融合をなしえた作品だ。

いい塩梅に上田誠と森見登美彦の世界が混ざり合って
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江ノ島プリズム(2013年製作の映画)

2.5

青春タイムスリップ映画にありがちなお話。

若手俳優たちの演技が初々しく
(ちょっと拙い感じもするが)、
福士蒼汰のがむしゃら感がいい。

吉田羊や矢作穂香が物語に色をそえており、
面白さと淋しさを与
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いとみち(2020年製作の映画)

4.0

WOWOWにて視聴。

メイド服に三味線…という何とも言えない組み合わせに興味を引かれた。

同じような悩みは誰もが持っているものだけど、この町で生きているからこそ感じる痛みとか、津軽弁に乗せて語られ
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阪急電車 片道15分の奇跡(2011年製作の映画)

4.0

何でいままで見なかったのか?
不思議なくらいいい作品だった。

袖すり合うも多生の縁、とでも言うべきか。
たまたま同じ電車に乗り合わせた人々たち。

誰しもが何らしかの悩みや痛みを抱え込んでいるものだ
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総理の夫(2021年製作の映画)

3.8

WOWOWにて視聴。

失礼ながらあまり期待せずに拝見したのだが、
なかなか面白い。

中谷美紀という女優の持つ空気というか、
凜とした佇まいが総理という役柄にとてもあっていて違和感がない。
理想の政
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永遠の0(2013年製作の映画)

5.0

宮部がほんとうに臆病者だったのか。
その臆病者がどうして亡くなったのか。
その真実を探る物語。

知れば知るほど本当の祖父の姿をもっと追い求めたくなる、触れたくなる。
健太郎のその気持ちが視聴者にも伝
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

5.0

淋しくておかしくてとても温かい作品だった。

キャスティングが秀逸で、俳優さんたちがそれぞれに合った役で存在していたように思う。

中でもハイツムコリッタの住人を演じた俳優さんたちはクセ強めの個性的な
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ピノキオ(2022年製作の映画)

4.0

Disney+ にて視聴。

ピノキオってこんなアドベンチャーストーリーだったけっけ?と思えるほど、次々と起こるアクシデントにハラハラドキドキ。

そしてディズニーならではのキャラクターの躍動感を感じ
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ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年製作の映画)

4.0

タイトルの意味を知りたくて観てみた。

福士蒼汰も小松菜奈もすきな役者さんなので
期待も大。

ちょっとした違和感を感じながらも深くなっていくふたりの関係。
その理由は途中であきらかになり、
タイトル
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.0

期待しすぎたのがいけなかったのかもしれない。

福田組のメンバー揃ってるし、豪華だし、
負け無しだなぁと思っていたので。

でもちょっとやり過ぎ感がある。
いや、面白いんですけどね。
何かもったいない
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

4.0

とても観やすい作品だと思う。

脚本かな?演出かな?
キャストかな?
日常の中に静けさが感じられた。
無理なくすーっと入ってくる感じだ。

タイトルから勝手に面倒くさい話かと思っていたけど、全然違って
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ひまわり(1970年製作の映画)

4.0

名作といわれる作品。
お恥ずかしながらようやく視聴。

ウクライナとロシアの戦争中とあってBSプレミアムで放送していた。

戦争というのは不幸しか与えない。
きっとこんな悲しいすれ違いは多くあったこと
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犬部!(2021年製作の映画)

4.5

正直、ありがちな動物ものの作品かなと深く考えずに観た。

…良すぎた。

現代が抱えるペットの問題がよく描かれていた。
そしてその問題に真摯に向き合う青年たちの姿に胸を打たれる。

ひとつの命も見過ご
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健太郎さん(2019年製作の映画)

3.0

健太郎さん、の存在がただただ気になる。

健太郎さんとは一体何者なのか?
この家族との関係は?

健太郎さんからにじみ出る不気味さがなんともたまらない。

健太郎さんの正体が最後に明らかになるが、
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映画 太陽の子(2021年製作の映画)

5.0

NHKで放送されたときに視聴した。
結末は視聴者におまかせスタイルだったが、
映画版では別なものが用意されていて、
その後の登場人物たちの様子がうかがえたのがよかった。

科学へのひたむきな情熱が、哀
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子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.5

WOWOWにて視聴。

最初、番組間違えた?と一瞬焦りました。笑

主人公がアニオタというのもあるのか独特なテンポがあります。
主人公も個性的ですが全ての登場人物にもなかなか個性的で、それぞれの味があ
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魂萌え!(2006年製作の映画)

4.0

阪本監督は人間の陰の部分、感情を描くのがうまい。
生活感にあふれた空気、日常の息づかい、そして息苦しさが映像からいやと言うほど滲み出ていて、生きることの難しさが伝わる。

亡き夫の裏切りを知ったとき、
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

4.0

母親である梨花の自由奔放さに多少の嫌悪感を抱きながら見続けていたが、終盤の伏線回収にありったけの涙を持っていかれた。
破天荒な生き方ではあるけれどこれが彼女の愛のかたちなのでしょう。
彼女の人を見る目
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

村上春樹の作品は読んだことがないが、彼の描くものはこのような世界観なのかな?と思いながら観た。

主人公の家福にとって愛車の中は神聖な場なのだろう。そこで最初は異物でしかなかったみさきの存在が無になり
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ラプラスの魔女(2018年製作の映画)

2.0

正直に言ってしまうと映画というよりはテレビのスペシャルドラマのように感じた。

映画として何かが足りない気がした。

東野圭吾の作品なので原作はもっと深いところまで描かれていてるのだと思うのだけれど。

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