okbさんの映画レビュー・感想・評価

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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.8

秋口の雨上がりの朝みたいな映画だった。
寒くも暑くもないけど、爽やかさはなくて、街や人の温度で常に湿っている、でも不思議と不快じゃない、みたいな。

文字にすると「変わらない毎日」なのだろうけど、決し
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

あれ?ホドロフスキーの作品だっけ??と序盤、一瞬錯覚しそうになった。
美しい痴人と醜い顔の男とキメラのような動物たち。

終始、女性性とその所有権について考えさせられる映画だった。性産業へのネガティブ
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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.5

アンサが働くスーパーの警備員の、
無言の表情だけのクローズアップや、
観客の笑い声が入りそうなシットコム的絶妙な間の取り方など、カウリスマキ節が炸裂していた。

邦画ならもっと陰鬱な方向に向かいそうな
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.0

ストレンジャー・シングス風のクリーチャーが正面からバンバン登場するので不気味さがあまりなかったのが残念。ストーリーの設定的に、化け物は正体不明であまりカメラで捉えられない方がおもしろい気がした。

RRR(2022年製作の映画)

3.7

森の中で、トラップにかけられたトラとオオカミが正面衝突するシーンに声出して笑った

セサミ・ストリートへ愛を込めて ~エルモに命を吹き込んだ人形師(2011年製作の映画)

3.3

岡村靖幸がこれを観て泣いたと聞いて鑑賞。

マペティアという日本では馴染みのない「人形師」のドキュメンタリー。
とにかく、マペティアが演じる・人形をつくるという両方の役割を担っていることに驚いた。自分
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ザ・ビーチ(2000年製作の映画)

3.2

社会学としてとても面白かった。
ザ・ノンフィクション等でたまに取り上げられるいわゆる「世捨て人」「共同暮らし」のフィクション版といった具合。

小規模なコミュニティは、その環境を維持するために排他的な
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.9

不覚にもオープニングからブチ上がってしまった。あのBGMと井上雄彦の手描きアニメーションの組み合わせはもう不可抗力。

3DCGアニメの動きが最初はCPUっぽいな…と感じて不安だったけど、試合シーンの
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

3.2

愛に見紛う共依存の描かれ方が面白かった。

地位も名誉も持ったファッションデザイナーのミューズになった優越感を感じながらも、仕事より自分を必要としてほしいアルマ。

仕事に心酔しながらも、弱みを受け入
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.5

オープニングから、エイリアンが出てくるまでの不穏さがめちゃくちゃよかった。
エイリアンに飲まれた人々の叫び声は、ジェットコースターからの叫び声を目を閉じて聞いているような気味悪さがあって最高だったので
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アンテベラム(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

時空を超えたサスペンスかと思いきや、騙された。
黒人差別だけでなく、ウイグル問題も然り、もしかして映画に近い事が現代では行われている可能性も十分あるわけで、「過去は死なない 過ぎ去りさえしない」という
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

バブルを観た後だからかもしれないけど一層素晴らしかった

映画のような場面切り替えや鏡を使った演出などが面白く、どのシーンも目が離せなかった。一方で、アニメーションにしかできない脚本だからこそ、ミスリ
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.2

設定は面白かったのに、中盤から「男性に搾取される女性の恐怖と悲劇!!」だけで突き進んでくるのでしんどかった。

全然ホラーにしなくていいからミッドナイト・イン・パリのロンドン版的な感じで、普通に60年
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オアシス(2002年製作の映画)

4.0

ビジュアルに惹かれてずっと観てみたいと思っていた作品をついに観た。

開始数秒で、ただならぬ感性が伝わってくる。異国の陽気なタペストリーに落ちる木の影。夜から朝になって影が消える演出かと思いきや、物語
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バブル(2022年製作の映画)

1.0

豪華な布陣揃えた結果、全く角のない作品ができちまったの典型

時々エロゲみたいな描写になるの笑ってしまった

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.1

ハルコネンみたいなわかりやすい悪役のビジュアルたまらなく好き

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.1

池松壮亮が住むアパートの部屋がよかった。たぶん内観と外観は別撮りだと思うけど。

監督のジャームッシュ好きとクリープハイプ好きが溢れ出しててちょっと胸焼けしちゃった

空白(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

最高にバッドなタイミングでタイトルロゴが出てくる…さすがヒメアノ〜ルの監督…

松坂桃李の、冴えないスーパーの店長にしては若いし容姿が良い…けど、探せばどっかに居そうな感じと、だからこそ寺島しのぶ演じ
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

スローモーションで全裸の肥満女性たちが踊るオープニングが鮮烈。ホドロフスキー作品のような、醜さと美しさが同居出来てしまう、芸術そのものを表してるようだった。

トム・フォードらしい色彩と演出はさすがだ
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

1.5

上階から下階へ食べ物が降りてくるっていう設定はめちゃくちゃ面白いのに、
中盤からグロいだけのお祭り映画になってて残念すぎた。
パンナコッタを守るために死闘を繰り広げるのは笑える。

誰が、何の為にこの
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.5

ドライブ・マイ・カーが良かったので、村上春樹原作を。

車を使った演出が非常に上手い。
追跡するシーンをあえて客観で映し、フロントガラスの反射でジョンスの表情が読み取れないことで、不安を煽る。

“「
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

物語は断片が徐々に繋がっていくように進行していき、生前の音は夫を愛しながらも背反する行動をとる人物として描かれている。悠介は、音の行動を理解できないまま受け入れる。秘密について触れてしまう事は音を失う>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

同性同士である事を忘れるくらい、微笑ましくて幸せなきもちになった。
その反面、別れの理由が陳腐でリアル。

ジョゼを観た後みたいな、哀愁と爽やかさが残る不思議な映画だった。

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.5

「ノマドワーカー」という言葉が浸透しすぎたせいか、住む場所を自由に移りかえて生きる人々の気楽なロードムービーかと思っていた。

定職を失って、季節労働とバン暮らしをせざるを得ない中高年男女の生活は決し
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父、帰る(2003年製作の映画)

3.8

冒頭で母親が梯子を登るシーンが、
うまいことリンクしてる…つらい
父親役の存在感に圧倒された。

メイキング全部見たけど面白かった。
CMを専門としてた監督が、映画を撮る事になったリアルなコメントが良
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.5

キャスティングすごい
水原希子が地方出身の苦学生を演じるってどういう事??だったけど、めちゃくちゃ良かった。今まで好きでも嫌いでもなかったけど、もっと演技を見てみたいって思った。

育ちの違う2人を対
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