adeamさんの映画レビュー・感想・評価

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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

1.5

混迷するDCが発表した新たなユニバース構想以前に制作されながらもそこに組み込まれるという奇妙な立ち位置となった作品。
地上最速のヒーローが時空をも超えて過去を変えようと奮闘する物語です。
流行りのマル
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プレイス・イン・ザ・ハート(1984年製作の映画)

3.0

ロバート・ベントンがサリー・フィールドに2度目のオスカーをもたらし、自らも2度目の受賞を果たした良作ドラマ。
大恐慌時代のテキサスを舞台に未亡人が懸命に生き抜いていく姿を描く物語です。
宗教的な比喩を
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トワイライト 葬られた過去(1998年製作の映画)

2.0

ロバート・ベントンが豪華キャストで撮ったノワール風サスペンス。
元刑事で私立探偵として暮らす年老いた男が居候先でもある依頼人夫婦の間に渦巻く疑念に触れていく物語です。
テレビの2時間ドラマを観ているよ
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ドミノ(2023年製作の映画)

2.0

ロバート・ロドリゲスのSFサイキックサスペンス。
娘を何者かに連れ去られた過去に苦しむ刑事が人を催眠状態にして操る男に遭遇し、手がかりを求めて追跡する物語です。
70〜80年代の超能力ものにありがちな
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マルケータ・ラザロヴァー(1967年製作の映画)

3.0

チェコ映画史上No.1と評される歴史叙事詩。
対立する部族の争いに翻弄される若い男女たちの姿を壮大なスケールで描く物語です。
制作年代を踏まえるとかなり大胆なカメラワークが印象的で、完璧に決まった構図
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怪人スワンプ・シング/影のヒーロー(1982年製作の映画)

2.0

DCコミックスを原作にしたウェス・クレイヴン監督作品。
不運にも怪人に変身してしまった博士が悪人たちと対決する物語です。
意外と火薬量が多く楽しませてくれる代わりに、ビジュアル面での低予算感は否めず、
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シック・オブ・マイセルフ(2022年製作の映画)

2.5

過剰な承認欲求の行末を描いたノルウェー発のブラックコメディ。
恋人がアーティストとして成功しかけている事への嫉妬から、薬の乱用で意図的に病を患い世間の注目を集めようとする女性の物語です。
具体的に描か
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スーパーマン リターンズ(2006年製作の映画)

1.5

クリストファー・リーヴ主演の初期二作に連なる位置付けでブライアン・シンガーが制作したスーパーヒーロー映画。
5年の不在を経て地球に帰還したクラーク・ケントことスーパーマンが宿敵レックス・ルーサーとの戦
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パレルモ・シューティング(2008年製作の映画)

2.0

ヴェンダースがベルイマンとアントニーニに捧げた作品。
写真家の男が街中で命を狙うように浴びせられた弓矢から死の匂いが近づきつつあることを感じる中、絵画修復師の女性と出会い恋に落ちる物語です。
地元デュ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

2.5

パルムドール受賞のミステリードラマ。
自宅の窓から転落死した夫をめぐり、妻と視覚障害を持つ11歳の息子がそれぞれ容疑者と証人として裁判に臨むことになる物語です。
夫婦喧嘩のリアルさとそこで浮かび上がる
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悲愁(1979年製作の映画)

2.5

ビリー・ワイルダー晩年のミステリードラマ。
引退して隠遁生活を送る元女優に出演依頼を試みる映画プロデューサーの男がある秘密を知ってしまう物語です。
先の展開が読めすぎるあたりに演出のキレの悪さが否めず
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

観客を不快にさせる天才アリ・アスターの長編3作目。
母怪死の報で帰省しようとする中年男が迷い込むカフカ的な不条理世界を描く物語です。
またしても親と子の居心地の悪い関係をテーマにしつつも、現実と妄想と
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キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)

2.0

日米を代表する怪獣同士の激突が実現したシリーズ屈指の大ヒット作。
宣伝のために日本へ連れて来られたキングコングと目覚めたゴジラの対決を描く物語です。
今作の最大のウリである日本を舞台にした二大スターの
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ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)

2.0

怪獣映画の金字塔となった前作の大ヒットを受け急遽制作されたという続編。
再び出現したゴジラに加え肉食恐竜アンギラスも登場し大阪の町をパニックに陥れる物語です。
前作のおどろおどろしい雰囲気と社会的なメ
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新幹線大爆破(1975年製作の映画)

2.5

70年代のパニック映画ブームに乗って東映がオールスターキャストで制作した力作。
一定以下に速度を落とせば爆発する爆弾が新幹線に仕掛けられ、1500人の乗客の命を巡る犯人と警察の攻防を描く物語です。
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マーベルズ(2023年製作の映画)

1.5

観客のスーパーヒーロー疲れが叫ばれた最中にMCUの失速ぶりを象徴するような成績に終わってしまったユニバース通算33作目。
キャプテンマーベルを中心に3人の女性ヒーローがパワーを使うたびに入れ替わってし
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ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)

2.5

おそらく世界で最も有名なチャリティソング"We Are The World"の制作背景とスターが一堂に会したレコーディングの模様に参加者のインタビューと当時の貴重映像で迫るドキュメンタリー。
チャリテ
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皇帝円舞曲(1948年製作の映画)

1.5

ビリー・ワイルダーがビング・クロスビーを主演に据えたロマンティックコメディ。
オーストリア皇帝に蓄音機を売りつけようと目論むセールスマンが令嬢と恋に落ちてしまう物語です。
話を進展させるキーファクター
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秋刀魚の味(1962年製作の映画)

3.0

日本映画が世界に誇る名匠小津安二郎の遺作。
結婚する気のない娘を嫁にやろうと奔走する父親を描いた物語です。
毎度のテーマとお馴染みのメンバーでありながら、コミカルさと切なさをバランス良くブレンドした正
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ウルフ(1994年製作の映画)

2.0

マイク・ニコルズがジャック・ニコルソン主演で描くホラー風味のロマンス。
狼に噛まれて夜な夜な狼男に変身してしまう男の不倫愛の物語です。
だんだん危うくなっていくニコルソンの目つきは「シャイニング」のそ
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悪魔のいけにえ2(1986年製作の映画)

2.5

ホラー映画史に残る金字塔を生み出したトビー・フーパー自らが手がけた続編。
殺戮から十数年後、再びソーヤー一家の凶行が繰り広げられる物語です。
セルフパロディするかのようなシーンの数々にはニヤリとさせら
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小早川家の秋(1961年製作の映画)

2.0

小津が唯一東宝で制作した晩年の作品。
酒屋の一家で巻き起こる結婚話や当主の愛人騒動を描く物語です。
毎度似たようなシチュエーションを繰り返した小津ですが、それでも作品毎に微妙に視点が変わり新しい感情を
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秋日和(1960年製作の映画)

3.0

小津が親しかった作家の里見弴の原作を基にシナリオ化したという結婚をめぐるコメディ。
友人の七回忌に集まったのをきっかけに、未亡人の妻とその娘をそれぞれ結婚させようと目論む男たちの物語です。
母娘の間に
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

2.5

角川映画の始まりであり、日本映画におけるミステリーの金字塔として後世に絶大な影響力を誇る市川崑による金田一耕助シリーズ第一作。
製薬会社創業者一族の相続争いの中で猟奇的な殺人事件が起こり、探偵の金田一
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浮草(1959年製作の映画)

2.0

小津が唯一大映で撮った作品であり、唯一のセルフリメイク。
旅芝居一座の座長がかつてもうけた息子と再会するも、親子関係を取り戻すことに苦慮する物語です。
サイレントのオリジナルでも主人公への共感できなさ
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.0

ヨアキム・トリアー作品の脚本家としても知られるエスキル・フォクトが監督したスリラー。
集合住宅で暮らす子どもたちが超能力に目覚め、やがてその使い道がエスカレートしていく物語です。
子どもの無垢ゆえの残
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彼岸花(1958年製作の映画)

2.5

小津にとり初のカラー作品となった結婚をめぐるドラマ。
娘の恋愛結婚に反対する一方、他所の娘には親の言う事など聞くなと説く父親世代の一筋縄ではいかない感情を描く物語です。
旧世代の敗北をユーモラスに見せ
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東京暮色(1957年製作の映画)

3.0

小津作品の中でもとりわけ暗い異色のホームドラマ。
母親不在で育ちアイデンティティが不確かな次女を中心に、救おうと奔走する長女、なす術もない父親の姿を描く物語です。
家族という血の繋がりへの不信、一方で
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

奇才ヨルゴス・ランティモスの1つの到達点と呼べそうなヴェネツィア金獅子賞受賞作。
大人の体に胎児の脳を備えた主人公ベラが人の世に対する好奇心に導かれるままに旅をして成長する様を独特のユーモアを交えて描
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浮草物語(1934年製作の映画)

2.0

前作に続いてキネマ旬報の年間ベストワンの座を得た小津安二郎による"喜八もの"の2作目。
旅芸人一座で座長を務める喜八がかつての愛人との間にもうけた息子と再会したことから繰り広げられる人情悲喜劇の物語で
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中国女(1967年製作の映画)

2.0

商業映画と決別直前のゴダールが撮ったヴェネツィアでの審査員特別賞受賞作。
毛沢東思想に傾倒した学生が文化人の暗殺を企てる物語です。
文化大革命開始後、五月革命前のこれ以上ないタイミングで当時の若者たち
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G.I.ジェーン(1997年製作の映画)

1.5

デミ・ムーアの体当たり演技が話題を呼んだものの興行的には苦戦したドラマ。
女権運動を推進する議員の計らいによって海軍特殊部隊の訓練プログラムに臨むことになった女性大尉の物語です。
たくましい女性像を繰
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生れてはみたけれど(1932年製作の映画)

3.5

小津安二郎サイレント時代の代表作。
子供の目を通して見る世の中の可笑しさと不条理を描いた物語です。
家では厳格な父の上司に対するご機嫌取りの姿を目の当たりにした子の失望は、「自転車泥棒」のラストほど痛
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PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

2.0

インパクトのあるビジュアルを活かしたプロモーションが話題となったスペイン製スリラー。
肥満体型と内気な性格がいじめの標的となっている肉屋の娘がこっそりと1人出かけたプールで偶然鬱憤が晴れる場面に出くわ
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オスカー・ワイルドの カンタベリー城と秘密の扉(2005年製作の映画)

1.5

オスカー・ワイルドの短編を基にしたドイツ製のファミリー向けファンタジー。
家族旅行でスコットランドの古城を訪れた少年が、呪いによって亡霊となった城主との交流を通じて成長する姿を描く物語です。
「キャス
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バグダッド・カフェ 完全版(1987年製作の映画)

3.0

カルト的な人気を博したヒューマンコメディ。
砂漠のダイナーに集う人々の間に不思議な連帯感が生まれる物語です。
勝手に小難しいアート系作品と思っており、怒涛の夫婦喧嘩を水平バランス無視のカメラがとらえる
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